ミニ情報TOP→ 日本衣料管理協会TOP→ バックナンバー一覧(2003年度:第20巻〜)→
政府は模造品・海賊版対策を一段と強化する。経済産業省は「知的財産権の海外における侵害状況調査制度の実施」のため、06年度の新規予算として2億円を概算要求に盛り込む。予算要求の内訳は「知的財産権の海外における侵害状況調査事業」に4000万円、「模造品対策強化事業」に1億6000万円。経産省の両事業を目的とした予算要求は今回が初めて。
内閣府が発表した「世界経済の潮流05年秋」によると、日本に関係の深い22ヶ国の05年の成長率は前年をやや下回り3.1%程度になり、06年は3.2%で05年と同程度の成長を維持する見込み。世界経済が今後抱えるリスクとしては、原油価格高騰、米国経済の失速、為替レ−トの急速な調整と長期金利の上昇、中国経済の失速などである。
経済産業省の繊維3R推進会議で、日本被服工業組合連合会、日本化学繊維協会、日本貿易会・日本繊維輸入組合、NPO法人ザ・ピープルの活動が報告され、次回までにアクションプランや構築すべき仕組みまで提言してほしいと、座長が評価した。具体的にはそれぞれの目標設定値が報告された。
文部科学省の05年度学校保健統計調査によると、男子高校生は父親世代より胴長になる一方、女子高校生は母親世代より足が長くなっているという。病気では、ぜんそくが幼稚園から高 校まで全ての段階で増え、1967年以来最悪だった。
内閣府の「05年度国民生活モニター調査」によると、買い物の際に環境配慮行動の妨げになっている要因として「種類や量が少なくて選べない」「環境に配慮した商品を扱っていない」という回答が前年度より増えている。商品購入の際に環境を「いつも」「だいたい」考えているの合計が2ポイント上がって80%に上昇している。
総務省発表の「05年科学技術研究調査結果」によると、04年度の日本の科学技術研究費総額は16兆9376億円(前年度比0.8%増)で過去最高。繊維工業は384億円(3.2%増)で製造業全体の中で最低。研究者総数は04年度末時点で79万900人で過去最高。繊維工業は2200人(3.4%増)で、繊維工業の研究者一人当たり研究費は1755万円(0.2%減)。
政府が決定した06年度の繊維関連予算案は約25億円と、前年度比40%増となった。増額は技術開発プロジェクトの中で「先端機能発現型新構造繊維部材基盤技術開発」費9億円が新規に認められたことが大きい。新規の技術開発費としては、「ナノテク・先端部材実用化研究開発」も認められ、06年度から新たにナノファイバ−技術の開発を行う。
◆川中の構造改革対策は、SCMの推進に中小企業基盤整備機構運営費交付金4000万円を計上、研修事業と研修に必要な教材を作成する。
◆輸出振興の強化やファッション・クリエ−ションの強化にも、中小企業海外展開支援等事業や産地等地域活性化支援事業費補助金を活用する。
◆人材育成策では、マ−チャンダイザ−、パタンナ−などを重点的に育成し、製造現場での中核人材の育成を支援する。
小池百合子環境相は「日本の伝統文化である風呂敷は何でも包めて、ゴミを減らす究極の手段」と語り、クールビズ、ウォームビズに続く環境配置型の生活習慣として、利用を促す考えを示した。風呂敷をレジ袋や紙袋代わりに使うことで「3Rで最も重要なゴミの削減に役立つ」という。三越日本橋本店では展示即売会を開催し、「すいか包み」「ティッシュ包み」など二十種類以上の包み方を展示する。
中小企業基盤整備機構は06年度中小繊維製造事業自立事業の公募説明会(2月1日〜17日全国14カ所)とアドバイス事業を発表した。詳細は中小機構のHP(http://www.smrj.go.jp/keiei/seni/jiritsu/010914.html)を参照。
変退色用グレースケール 正誤表
ISO 105-A02:1993:Cor 2:2005 Textiles-Test for colour fastness-Part A02:Grey scale for assessing change in colour-Technical Corrigendum 2
汚染用グレースケール 正誤表
ISO 105-A03:1993:Cor 2:2005 Textiles-Test for colour fastness-Part A03:Grey scale for assessing staining-Technical Corrigendum 2
グレースケールの等級決定のための機器計測 正誤表
ISO 105-A05:1996:Cor 2:2005 Textiles-Test for colour fastness-Part A05:Instrumental assessment of change in colour for determination of grey scale rating -Technical Corrigendum 2
ステンレス糸を使った素材の扱いを巡って、レディスアパレル業界では依然として対応が分かれている。独特の風合いが需要を広げる一方で、安全性に細心の注意を払う百貨店に対して販売をやめるメーカーも出てきた。これまで厳しい姿勢で臨んでいた百貨店の中には、ステンレスを含む金属繊維の取り扱い基準の作成に動くところも出てきた。屈曲摩耗検査(生地の曲げ伸ばしの連続試験)やピリング試験(摩擦によって毛玉の発生を調べる試験)の基準を明確にするのが目的で、合理的な販売基準の線引きをしようとしている。しかし、こうした対応が今後、広がるかどうかは不透明である。
モリリンは、豊島紡績と共同で開繊方式のバンブー繊維100%糸「純竹」を06年春夏向けから販売する。同社が中国のファイバーメーカーからバンプー原綿を輸入し、豊島紡績が梳毛紡績方式で原糸を製造する。同時に廉価版として、向島紡績が生産するバンブー繊維50%・綿50%の織物用混紡糸、東邦テキスタイルが担当する綿80%・バンブー繊維20%のニット用コーマ糸も開発し、バンブー繊維に本格参入する。初年度販売する商品は、純竹は10、20、30番手(綿番手相当)単糸、織物用混紡糸が10、20、30番手単糸と16番単糸ムラ糸、ニット用は40番手単糸。アウターや靴下などの用途に提案する。
06年春夏向け合繊婦人服地は薄地主流の傾向が続きそうである。パンツからスカートへの流れも追い風となり、勢いを増している。汎用性の高い綿やナイロンは引き続き人気。カジュアルなアイテムに向くだけでなく、見た目や手触りを訴求する動きが背景にある。新たにフェミニンの象徴として、シルク調が浮上した。東レは「シルック」と綿を組み合わせた「シルックTN」、帝人ファイバーは「ミクセルポエミー」のシルク複合を核に据える。光沢や柔らかさ、シワやプリーツなどの後加工のしやすさが支持されている。また、カジュアルと薄地の流れからニットが販売を伸ばしている。
日東紡は、薄地素材対応の芯地「スーパーディスパーション・ドット・コーティング」加工シリーズを06年春夏向けから本格販売。従来、仮接着芯地でしか対応できなかったシャツ、ブラウス地やキュプラ裏地用途に対し、接着樹脂のシミ出しやキラつきを防止しながら完全接着できる。同社の接着樹脂付与技術「スーパーマイクロダブルドット」と新規開発の特殊樹脂、芯地基布への後加工技術などにより、薄地に対しても高い接着性能と樹脂当たり防止機能を発揮。これらの技術を使った伸び止めテープも同時に販売。「接着加工技術と接着剤改良技術の集大成」として、国内高級アパレル中心に市場を拡大する。
モリリンは、06年春夏向けから美濃和紙を使った原糸「禅」(ZEN)を販売する。美濃和紙メーカーから、紙をスリットした状態で購入。これを撚糸メーカーで委託生産し、糸にする。13.5g/uという薄い用紙を使っていることから、「風合いがソフトで柔らかい」ことが特徴。肌触りのよさや清涼感、優れた抗ピル性や吸放湿性なども訴える。100%使いの糸は17、34、42、64番手単糸(毛番手換算)の4品種。42番手単糸は、反応染料染めや藍染め、草木染めなどの先染めで48色展開のストック販売を行う。織物やカットソー、横編のアウター、カットソーのインナーや靴下などの用途への販売を進める。
第一紡績は地球環境に優しいコットン「インガード」を販売する。オーストラリア原産の減農薬綿を使用したもので、生産はISO 14001を取得している九州事業所で行い、原綿からの環境対応の取り組みを強める。有機栽培綿は、生産が少量で価格も高い。今回の減農薬綿は、綿花栽培で害虫駆除のため行う農薬散布が通常の10分1という綿花。オーストラリア綿花の大部分を占めるニューサウスウェールズ州のナモイ・バレーで生産されている。種子は遺伝子組み換えで品種改良されたもので、同社が使うのはサンフォーキン種クラスの中長繊維綿。価格は通常の綿花とほぼ同等、品質も変わらない。
田中テキスタイル(一宮市)は、漢方薬の一種「羅布麻茶」を使ったテキスタイルを開発した。羅布麻茶は中国新彊ウイグル自治区の羅布泊湖周辺で自生している麻の一種。茎部分は、@繊維が細いので柔らかくチクチク感がないA繊維断面が六角形をしているのでナチュラルな光沢があるB綿に近い水分量を持つ特徴があり、通気性にも優れる−などの特徴がある。また、ウールや綿など他繊維との相性がよく、複合しやすい。同社は、紡績に委託して100%使いの10番手単糸を生産、秋冬向けにはウール50%、羅布麻50%の交織生地を開発した。ワッシャー加工なども加え、バリエーションを広げて提案する。
アスベストが用いられてきた諸分野のうち,建築材料分野にビニロンの適性がある。他の代替材料であるポリアミド、ポリプロピレン、アクリル、炭素繊維ほかと、物性(引張強度,弾性率,対アルカリ性,セメントとの接着性など)を比較した。その結果,ビニロンが平均して優れており、とくにセメントとの接着性では、唯一アスベスト並みの特性を示した。人体への影響については,繊維の直径がアスベストは3μm以下に対し,ビニロンは4μm以上であり,肺に吸着されず安全である。今後,ビニロンはアスベスト代替として世界的に需要の伸びが予想される。
アラミド繊維の特徴、メタ型アラミド繊維の消防服へ適用、燃焼マネキンによる評価、パラ型アラミド繊維の防弾衣、防御刃衣への適用とそれら用途で要求される性能を解説している。
薄地織物の膨らみを出すのに異収縮混繊技術があるが、この低収縮糸と高収縮糸との収縮率差が織物の膨らみに直結する。混繊を紡糸段階で行う場合には、この収縮率差を出すのが難しいが低収縮糸として、ポリスチレンを芯にPETを鞘にした複合繊維とすることにより分子配向を抑えた低収縮性能を実現し、これを用いてシルックデュエットを開発した。
ポリプロピレン繊維は、撥水性を有するが、例えばポリエステルとの両面編み地(肌側がポリプロピレン)の水着にした場合、水が外側のポリエステル側に局在化し肌の冷え感を抑えるとの特徴がある。また、最近の技術開発として耐光性の向上、超臨界二酸化炭素による染色を紹介している。
沖縄県石垣市で伝統織物「ミンサー織」の商品開発、販売を手掛けるあざみ野は、ハイビスカスの幹を使用した新たな糸をユニチカテキスタイルと共同開発し、本格的に商品化する。ハイビスカス繊維は数層からなる扁平な形で、白度に富んでいる。軽く、適度な光沢感、シャリ感、清涼感をもっているのが特徴で、2年をかけて糸を開発。原料から紡績、テキスタイル、デザイン、製品まですべて沖縄で行う。これまでに綿との交織によるシャツ地や伝統模様を織り込んだテキスタイルなどを開発している。改良を加えながら今春夏以降、「新たな環境繊維による商品」として拡販できる生産体制を整える。
西印度諸島海島綿協会は、新原綿「ラグジック」の販売を強化する。ラグジックは海島綿種子を内陸部で生産することで量産化に成功した原綿で、初年度は糸量換算で24t投入する。海島綿は生産が難しく、糸換算で年間36〜40tの供給が限度であるため、今後はラグジックの供給量を増やす。06年春夏から店頭販売を開始し、百貨店、セレクトショップなどの上質なカジュアルブランド向けに販売する。海島綿と同様に、販路は1アイテム1社に限定する。今後はジャケット用の生地を開発したり、ポリエステルなど合繊との複合素材も揃え、幅広い用途で需要を掘り起こす。
東洋紡は吸水・防汚「ナノピカ」と温度調節「サーモコンディション」の新加工を開発。06年春夏向けからクールビズやウオームビズ用のシャツ地とともに提案する。ナノピカは、吸水と防汚機能を併せ持った加工。同社の吸水・防汚加工「エターナリー」は油が落ちにくかったが、ナノピカはナノレベルの薬剤を使うことで、瞬時に水を吸う高い吸水性と防汚性を確保し、洗濯耐久性も向上させた。特に汗や皮脂の出やすい夏向けに提案する。サーモコンディションは、夏は31℃に設定してひんやり機能を、冬は30℃以下に設定してあったか機能を強調し、外気温の急激な温度変化を和らげる機能を持つ。
温度変化に応じ、衣服内を快適にコントロールする温度調節素材「サーマライブ」を富士紡が開発、インナーウエア、ポロシャツ、ドレスシャツなど衣料向けに販売する。サーマライブは、生地に含浸する蓄熱、蓄冷マイクロカプセルの吸熱、放熱作用により素材自体の温度をコントロールする。涼しい場所から暖かい場所に出た時、カプセル内の素材が溶けて液体になり、熱を吸収して温度が下がる。逆の場合はカプセル内の素材が固まり放熱し、生地の温度が変わる。温度は31℃前後で吸放熱するように設定している。綿が中心であるが、他の繊維も可能。
メタ系アラミド繊維は、強い分子構造と高い結晶性の緻密構造を持つため、染料が染着・拡散しにくく、染色が困難であった。超臨界二酸化炭素を用いて、第2成分を数%添加するとの条件で分散染料での染色が可能となった。染色堅ろう度も良好である。
ナノマトリックスとは、布帛を構成する単繊維の一本一本にナノオーダーの分子集合体からなる機能材料皮膜を形成する技術を総称する東レのナノテク技術のブランド名である。自己組織化の概念の応用で、単繊維に対して任意の膜厚(数nm〜数百nm)の機能剤の均一付与が可能である。ナノマトリックスを応用して、ルージュオフ(口紅や化粧品が付着しても家庭洗濯で簡単に落ちる加工)、アンチボランNT(花粉付着防止加工)を上市した。
従来の各種コーテイング加工布の透湿性能を向上させる手段として、優れた透湿性能を有する高吸放湿微粒子(ポリアクリレート系ポリマーなど)をマトリックスとなる樹脂中に高濃度添加してコーティング加工する。アクリル系樹脂の乾式コーティングが「エアードライブ」、多孔質ウレタン樹脂の乾式コーティングが「アクアベント」である。両素材の特性を紹介している。
京都の染色工場・福本染工と捺染工場の家長染工場、アパレルメーカーのアローズの3社は共同で、天然染料による「エコロジープリント」を開発し、素材販売、OEMも含めた製品販売を開始する。これまで無地の草木染めは商品化されているが、プリントでの商品は珍しい。すすき、バラ、えんじゅ、かえで、アカシアなどの草木染料など15色で、4柄を開発した。布帛、カットソー、ブラウス、ジャケット、スカートなどを製品化する。
日本蚕毛染色は家庭洗濯機で洗えるシルク加工「セレーサ・カルメン」を開発。タンパク分子に造塩反応や共有反応などを施してシルクの欠点とされる縮みやスレを解消した。染色堅ろう度も高める多機能加工で、家庭洗濯機で何度洗っても風合いは変わらず、収縮もしない。湿潤摩擦は5級であり、加工後に通常の綿やウールの染色と同様の工程、染料で染色しても4.5級をクリア、濃色に染めても洗濯後に変退色をすることがないという。糸や生地の段階で加工が可能でジャージーから布帛まで生地の種類を選ばない。縫製までを一貫したカットソーによる製品のOEMから受注を始める。
日清紡が開発した「ガイアコット」について、帯広畜産大学と共同研究を続けてきたが、鳥インフルエンザウイルスへの効果を確認した。10分間接触するだけで99%以上のウイルスが不活性化する。ガイアコットは、アルミ、ナトリウム、珪素で構成する無機鉱物のゼオライトと綿を複合した素材。用途としては、作業着、マスク、鶏舎カーテン、エアコンフィルターでの利用が期待されている。
クラレは、製造工程で有機溶剤を使用しない環境配慮型人工皮革「ティレニーナ」を開発、06年6月から販売を開始する。同社が得意とするポバールを使った独自技術により、自然な風合いと人工皮革の機能性を併せ持たせることができた。同社は次世代の人工皮革と位置付け、幅広い用途でグローバルに販売する。従来の無用剤型人工皮革は風合いが硬いという欠点があったが、ティレニーナは、新たに開発した極細繊維と製造工程により天然皮革に近い質感、外観をもたせることができた。同社が得意とする水溶性ポリマー、ポバール「エクセバール」を使用した海島繊維を樹脂と3次元にからめた緻密不織布が基布になっている。特許は国内39件、海外11件を出願済み。
東海サーモは、高温・熱水処理に対して優れた耐久性のある新樹脂を開発。水や熱水、スチーム、ドライクリーニングなどに対し、耐久性を持つ接着剤で、製品染めやレンタルユニフォーム分野に販売する。製品染めは、90℃近い温度で加工するため接着芯地も高温にさらされる。また、レンタルユニフォームも白物では、70℃近い温水で繰り返し専用ワッシャーでクリーニングされる。従来の一般の接着芯地では、はく離や収縮などの問題が発生していた。新商品は①100℃の熱水でも耐久性に優れる②145℃以上の高温接着が不要で130℃からの接着で強力が得られる③ソフトな風合いなどの特徴がある。
ダイワボウは、鳥取大学、用瀬電気(鳥取市)と連携し、鳥インフルエンザウイルスの数を1分間で99.99%減少させる不織布を開発。効果の持続性も従来技術の7日から30日へ向上したという。芯鞘構造を持つ合繊系二重構造複合繊維の鞘部に、抗ウイルス剤を特殊樹脂で付着。さらに独自の加工技術を加えた結果、抗ウイルス材が繊維表面に露出した状態を維持できるようにした。抗ウイルス剤は天然鉱物「ドロマイト」を熱処理後に特殊加工し、表面を微細加工したもの。科学技術振興機構の04年度革新技術開発研究事業の一環として、用瀬電機が委託研究を受け共同研究していた。
東レと理化学研究所は共同で、カーボンナノチューブ・フラーレンを活用した光触媒コート剤技術を開発した。従来に比べ、2倍の耐久性を持ち、衣料やカーペット、カーテンなどへのテキスタイル加工技術と組み合わせることが可能であるという。従来、光触媒を混入したコーティング剤は、光触媒の分解性能により、耐久性が低下する欠点を持っていた。今回、東レと理研はフラーレンを添加することで、従来に比べコーティング剤の耐久性を2倍以上に引き上げた。コーティング剤は汎用品と組み合わせることが可能で、繊維製品への加工をさらに拡大できる。
電磁波と電磁波障害について解説し、電磁波障害対策として導電性繊維「プラット」を紹介している。「プラット」は、合成繊維織物に金属メッキ(無電解メッキ)したものであり、優れた電磁波遮蔽効果(電界を99%以上カット)を有する。用途は、情報機器における電磁波障害対策(パソコン等)が主体で、グランド(接地)、シールド(遮蔽)、ノイズフィルターなどで電磁波シールド材が利用される。
来春夏の婦人ファッションでレースがにわかに台頭している。この素材の人気沸騰は7〜8年ぶりとも、二十数年ぶりとも言われ久しぶりの復活だが、アウター向けレースに関しては、他の例に漏れず生産の空洞化が進行、本格的な発注期の12月以降タイト感が強まりそうだ。集中すると納期遅れも出てくる気配。その内容も、多種類のレースに及んでおり、かつ広幅から細幅まで多様な展開になっている。
「ITを使ってファッションをおもしろくする」。慶応義塾大学SFCの脇田玲研究室は、ウェアラブルコンピューティング技術を使って、着る人の体温や周囲の音に応じて服の色が変化する「ウェアラブル・シンセシス」(WS)を開発。WSは、服が入力と出力機能を持つ。ジャケットの背中の内側に装備した温度センサーで着用者の体温を測り、体温に応じた光を背中のスリットから出力する。色数は理論上4,000色。体温が高いほど赤くなり、低いほど青くなる。また、靴など周囲の音に合わせて光りに動きを与える。2年後の商品化をめざし、今後はアパレルやセンサー企業などとの産学連携での開発に取り組む。
アパレル業界のM&A件数は90年代には年間数件程度だったが、02年以降は25〜30件と増加している。経営戦略の一つの手法として、日本でもいよいよ本格化してきたと、ローランド・ベルガーの鬼頭プリンスパルが解説している。
毛芯メーカーの山森繊維工業(茨城県竜ケ崎市)は、スーツの前合わせの下部分が反り返るのを防ぐ形状記憶加工を施した「カール毛芯」を開発した。4月に特許出願を終え、今秋から高島屋のオーダースーツコーナーなどで、この毛芯を使ったメンズスーツが店頭に並び始めている。価格は、対象のスーツにより幅があるが、1m当たり800円前後。来春にはレディスのスーツでも使用が決定している。反り返りを防止するとともに、立体的で体にフィットするシルエットを保ち、型くずれを防ぐ効果もある。表地の素材を選ばず、ドライクリーニングしても効果が持続する結果が出ているという。
スポーツ用品の大手がトリノ五輪をにらみ、欧州での販売攻勢に乗り出した。デサントが競技者向けに開発した保温効果を高めたジャケットなどのレプリカ商品の販売を始め、ミズノはトリノにスポーツ用品店を出店し、発熱素材「ブレスサーモ」を使ったアンダーウエアの販売を強化する。アシックスも五輪ロゴなどが入ったウエアなどの販売をイタリアで始めた。各社とも国内では需要の伸びが期待しにくいことから、五輪を契機に欧州で新たな市場開拓を目指す。
イタリアの毛織物産地・ビエラが生産地の“高級ブランド化”に向けて本腰を入れ始めた。物作りの拠点が人件費など製造上の経費の安い国々に移る中で、伝統と革新の気風に基づく高品質を改めて世界に向けて発信する試みだ。テキスタイルの製造過程をブランドとして打ち出す「ビエラ・ジ・アート・オブ・エクセレンス」財団を中心に、ピエモンテ州やイタリア貿易振興会がキャンペーン費用や人的な面で支援するなど行政もあげた取り組みで、産地の生き残りをめざしている。
マルキュー系のレディスSPA(製造小売業)が06年3月、相次いでメンズブランドを発売する。メンズ市場に欠けていた、細身サイズのセクシーでワイルドなヤングカジュアルだ。それをレディスと同じノウハウで、クイックに店頭に並べようとしている。対象となる若い男性たちの群がはっきり見えているだけに、各社は意欲満々。レディスの物作りや流通を変えてきたマルキュー企業が、今度はメンズ市場で変化の波を起こそうとしている。
シューズ市場で環境に配慮した靴の提案が広がっている。有機栽培綿や再生ポリエステルなどで先行するアパレル業界に対し、シューズ業界では化学薬品使用への制限や脱石油製品への対応が遅れていたが、大手シューズメーカーが相次ぎ環境対応商品を販売している。製造過程からマーケティング手法まで一貫した“持続可能なシューズ市場”づくりに向けて、シューズ業界が動きだした。
世界の繊維ファッション産業は、05年1月からのクオータフリー(規制枠撤廃)で境界線が薄れ、中国産繊維製品が欧米市場で大暴れした。中国の急激な追い上げを背景に、国をバックとした繊維展示会などが大競争時代に突入。日本もJFWで参戦し、パリ、ミラノ、ニューヨークの次を狙う。日本では素材メーカーからテキスタイル、アパレルの先頭集団が、日本を含む世界に照準を当て、川上から川下まで繊維ファッション産業全体が、新しいビジネスモデル構築に動きだした。
繊研新聞社が、アパレル・ファッション関連企業を対象としたアンケート調査(回答数179社)によると、05年度の業績見通しで、増収を見込む企業が89社(49.7%)と半数を占めた。経常利益では98社(54.7%)が増益を計画しており、現役・損失の企業数が31社(17.4%)であることと比べても、業績の改善が大きく進んでいるのがわかる。06年度の業績予想では景気回復機運もあって、増収が124社(69.3%)、増益が130社(72.6%)とさらなる成長を見込んでいる。
紳士服専門店大手が婦人衣料の取り扱いを相次いで増やしている団塊世代が定年退職を迎える07年問題を背景に紳士スーツの国内市場の伸び悩みが予想されているためで、商品分野を広げて女性客を取り込むだけでなく、夫婦やカップルの来店を促すのが狙い。
ライブドアがカタログ通販のセシールを買収するなどカタログ大手で競争が激化しており、攻めの体制づくりを急ぐ。ニッセンは購買層ごとに通販専門サイトを開設、千趣会はネット通販専門の商品数を今の3倍にする。
テレビ通販企業が、中年女性をつかんで成長を続けている。24時間生放送のもとリアルタイムで集まる注文状況に応じた機動的な分組み編成と、40〜50代女性らのニーズに応えた独自企画商品が強み。膨張するネット通販を横目に、「24時間無休のセレクトショップ」の地位を築きつつある。
郊外の大型SC開発するデベロッパーと大手百貨店、さらに大手量販店を含めた2核1モールSC連合が生まれて、流通業界の地図を塗り替える可能性も出てきた。これまで反発するライバル企業同士が連合を組むことも出てくる可能性もあり、注目されている。
ファッションの先端トレンドを発信してきた東京・裏原宿が悩みを深めている。ここ数年の観光地化や賃料上昇の影響もあってコアな洋服好きの若者の往来が減り、人気クリエーターのショップも移転が相次ぐなど「らしさ」が失われつつある。少しずつ始まった再生へのキーワードは、周辺の再開発とも呼応した「大人の街」への転進だ。裏原宿の抱える課題は、全国の人気路地裏タウンにも共通する。
青山商事はICタグ(荷札)を使った紳士スーツの新たな流通システム構築を始める。中国からハンガーにつるした状態で出荷し、そのまま店頭に陳列・販売できる効率的な体制を目指す。実証実験を06年に実施、07年に実用化する。
古着の輸入量が5年でほぼ倍増し、大型店の増加など古着市場の拡大に伴い、競合が激化している。古着ブームで客層は広がったが、客数の伸びを上回る店舗数の増加で、今年に入って業態転換や閉鎖する店が増えてきた。大型店も集客のために差別化を迫られている。
ひっそりとした看板、住宅地や路地裏の立地、まるで誰かの家に招かれたかのようなくつろぎの空間の演出。隠れ家的な雰囲気を持つセレクトショップが登場し始めた。一人一人の客に応じた接客に力を入れ、ブランドや店主の世界観を丁寧に伝える。店舗の増加で“大衆化”したセレクトショップの中にあって、違いを打ち出す一つの手段として注目されそうだ。
百貨店業界で段階の世代の大量退職への「備え」が本格化してきた。高島屋はマネジャークラスの塾を作り、ノウハウの伝承に力を入れ、小田急百貨店はポスト団塊の効率的な組織作りに乗り出している。百貨店業界は社員の高齢化が進んでおり、接客サービスを低下させないで団塊世代の大量退職をしのぐ経営力が問われる。
年末商戦は本番を迎え。百貨店、家電量販店などの店頭が活気づいている。ボーナスの支給額増加や株価の回復を背景に、デジタル家電やブランド品が売れ行き好調。コートなど冬物衣料も動きだしている。少し上のぜいたくを求める消費者のプラスα志向が、売上を押し上げている。
価格は高めだが素材にこだわり、流行デザインも取り入れた婦人衣料品・雑貨を扱う高級通販カタログの創刊が通販関連企業で相次いでいる。百貨店は独自ブランドを開発、通販専業は誌面にない様々な仕掛けを施して、時間や経済的に余裕のある50歳代の女性の購買を誘う。
開発型証券化の手法を使った商業施設が増えている。00年に施行された資産流動化法(SPC法)の改正で、SPC(特定目的会社)が土地を購入し、建物の完成段階で証券を発行できるようになったことが背景にある。商業施設開発の資金調達としてさらに広がりそうである。
福袋の購入を楽しみにする人も多いはず。中身は基本的に「開けてのお楽しみ」で、大手百貨店の場合、おおむね定価の2〜5倍の商品が入る。発売日の売り場での激しい奪い合いは新年の風物詩ともいえる。各百貨店とも衣類に力を入れ、価格も一袋五千円程度と比較的買いやすくしている。ウオームビズ福袋など時流に合わせたものや戌年にちなんだ愛犬用のファッション福袋もある。衣類以外では宝石が入った「一億円福袋」や西暦をもじった二千六万円のアンティーク福袋なども。
婦人服専門店チェーンが、商品の品番まで落とし込んだ情報武装を進めている。ボリュームゾーンを担うチェーン専門店にとって重要なのは、商品を店頭に投入後、売れる品番をいち早く見つけることだからだ。そのためには、「セーターがすごい勢いで売れている」といったあいまいな情報を排除し、セーターのどのデザイン・ディテール、色柄が、どこで、どれだけ、何日で売れているか、品番単位で具体的な店頭情報を分析することが求められる。自店の店頭情報を商品化する精度の高さと、判断のスピードが単品販売力の差となり、収益力の差となる。この単品情報の取り方が、競合他社との差別化になっている。
セブンイレブン、イトーヨーカ堂を傘下に持つセブン&アイ・ホールディングは06年1月に西武百貨店を持つミレニアムリテイリングの発行済み株式の65%を取得し、経営統合する。これで、売上高で国内首位、世界では5位の小売業が誕生、百貨店事業も新たな核に加える。
20年ぶりの厳しい寒さの到来で防寒用のコートが売れている。前年比1.5倍という小売店もあり、在庫にひっ迫感が高まっている。ここ数年の暖冬続きのために生産を絞ってきたためで、年明けから始まるバーゲンに向けた商品の手当に奔走している。
初売りが終わり、冬物衣料バーゲンの最初の週末を迎える。初売りを好調に導いたのは衣料品や薄型テレビの購入単価の伸び。セール対象外の商品でも品切れ前に買っておく動きも目立った。消費意欲の高まりと記録的な低温が重なって活況は持続、バーゲン期間も商品の不足感が強い。コートなどでは事実上、値引きなしで売り切るブランドも多い。
〈社〉日本リネンサプライ協会は、同協会主催のセミナーにおいて,ドイツの品質保証基準であるRALについて,制度の概要,ドイツでのデータなどを紹介した。ISO 9000は管理システムに対する規格であり、個々の商品品質を保証するもではない。一方RALは、商品品質の信頼性を認証する。今回、同協会の会員である2社が日本で初めてリネンの認証を受けた。また会員9社のシーツ,クロス,タオルについて、RALの指定項目に準じて、白度,強度低下率,無機物繊維付着度を試験した。
10月28日〜30日に開催された展示会のプレゼンでは、次の3機が注目を集めた。
①フルーツドライ〈三菱重工〉:柑橘系植物の皮の成分(d−リモネン)を溶剤とする専用機。抗菌性、洗浄性(KB値が67)、人体と被洗物に対する安全性が特徴。
②グリーンDry〈三菱重工〉:蒸留後の新液で洗浄するパーク機。特徴は,清潔さ、白さ,型崩れなし,シルエットの美しさ。
③ソルベールドライ〈大宝産業〉:グリコールエーテルで洗浄し,炭酸ガスですすぎと乾燥をする。近くアメリカから輸入販売される。
エステ店で使用後のタオルを,自社で洗濯・乾燥を行ったのち、機内に放置し、または籠に詰め込んで放置して、出火したケースが東京消防庁管内において、平成13年以降20件も発生した。出火のメカニズムは,付着したマッサージオイルが十分に除かれず,それが保管中に空気中の酸素により酸化されて発熱し出火するもの。対策は,油脂分解性の高い洗剤を使って洗い,乾燥は低温でかつ最終段階は冷風を用いる。乾燥後は品物を広げて保管する
日本衣料管理協会は11月20日、「靴・バッグに関する調査報告会」を開催。大手アパレル、百貨店など関係業者150名弱が出席した。報告から主な結果を抜粋する。靴の平均購入価格は、学生8千円、母親9千円、父親1万円以上。バッグの所持ブランド数の順位は,学生がヴィトン,グッチ,バーバリに対し,母親はヴィトン,コーチ,バーバリ,プラダとなる。バッグの年間購入量の平均は,学生2.8、母親1.9、父親0.7であった。靴のトラブル(学生)は、足が痛い50%、マメ・靴擦れ17%と意外に多い。靴の寿命は3年。バッグを捨てる理由は,破損,汚れが取れないなど。
都立産業技術研究所は、皮革表面に染色後樹脂加工を行わず、皮革の持つ柔軟性を生かし、しかも色落ちの少ないプリント染色技術を開発した。ポリエチレングリコール(PEG)を皮革に含浸し平坦化処理を行い、反応染料およびアルカリ剤を含む色糊をスクリーン型を用いてプリントした後、低温の湿熱処理で染料を皮革に染着させる。続いて洗浄・中和処理で、糊や染着しなかった染料、アルカリ、PEGを除去する。その後、必要に応じ、加脂、仕上げを行う。この方法は反応染料を用いた布用インクジェットプリントにも適用可能である。特許出願中(特願2005−104243)管理部八王子分室吉田弥生 TEL (0426)42-2776
楽天グループのサイバーブレインズが運営する中国市場調査の専門サイト「チャイナサーベイ」は上海のインターネットリサーチモニター1300人の「衣服の購買に関する調査」によると、ファッション雑誌1位は「Ray」、人気ブランドは男性では「ナイキ(米)」、女性では「Etam(仏)」であった。日本の雑誌カルチャーの影響がうかがえる。
ヒットの発信源は「米」と「官」。2005年のヒット商品番付は東の横綱が米アップルコンピュータの携帯音楽プレーヤー「iPod」と音楽配信ビジネス、西の横綱は空位となった。大関は小口の株式投資人気を映した株式ネット取引口座と、政府提唱のクールビズ。ひとり横綱は1992年以来で、読み取れるのは景気拡大がみえ始める一方で、乗り切れていない日本企業の姿だ。
日本列島を襲う寒波で、「暖」を求める消費の動きが活発になってきた。第一生命経済研究所では、冬の気温が摂氏1度下がるごとに消費は1,700億円ほど押し上げる。この寒波で、暖房器具や加湿器、防寒衣料の肌着がよく売れているという。
NTTレゾナントと三菱総研が共同で「gooリサーチ」登録モニターを対象に実施した「衣料品の購入」調査で、ウォームビズを企業で実施しているのが25%あった。その企業に所属する人でウォームビズ用衣料を購入したのが31%で、品目はシャツ44%、セーター43%、ジャケット・コート30%、ベスト28%、パンツ23%となっている。
「父子消費」が台頭し始めた。現在育児中の世代では、企業エリートよりクリエーターや職人となることを望み、大人並みの芸術や教養を子供に提供する親たちが増加。1980年代以降の成熟消費を体験した「道楽パパ」が育児関与を強め、自らも子供と趣味を共有する。母娘消費がモノ中心なのに対し、父子消費はコト中心なのが特徴だ。世代間で文化を継承する点からも、新たな消費の形として注目される。
大阪府消費生活センターは低反発ウレタンフォーム枕6商品と対照品として、そばがら、ポリエステル綿の枕各1商品を、価格・密度、温度による硬さの違い・温度変化・吸湿率・復元率・紫外線による影響についてテストした。テスト商品は1500円〜15750円と価格に差があったが、ウレタンフォームの品質に関係は見られなかった。モニターには、硬さも価格も中程度のものが寝心地がよいと評価された。枕は現在のところ家庭用品品質表示法で「硬さ」「復元率」「取り扱い」などについて表示義務の対象品目ではないが、ウレタンフォーム枕にも購入の際、目安となる表示が望まれる。
ボーケン(日本紡績検査協会)は、中国での検査体制を拡充するため.広州ボーケン(SGS広州)を開設した。世界各国に拠点を持つSGS傘下のSGS広州と提携することで、繊維製品、生活用品全般の各種試験が可能となった。海外事業所では、既に中国の上海・常州・青島、韓国、香港などがある。
モリリンは中国・青島地区で初の品質管理会議を開催。同地区の検品・検針から物流加工、船積みまでの一貫物流業務の委託先の協力で、112人が参加した。同社は上海地区で年2回、これまでの9回の品質管理会議を通じて、現場で発生している問題に対し、実態と原因、改善策をビジュアルに説明し品質や納期などで成果をあげている。同社では、青島が生産拠点として重要性が高まっており、品質管理室担当常務は「上海同様に青島でも安心、安全、信頼を第一に置いていることから初めて会議を設定した。3月には現地の品質室長を現場から抜擢、また工場を品質管理士が回るための予算も増やした」という。
修整業のベトナム進出が相次いでいる。工場従業員の賃金が中国に比べて2〜3割低いとされるコストメリットから、ベトナムに縫製拠点を確保する日系企業が増えるなかで、タイ、韓国、中国などから調達している生地の検反や補修の需要が高くなっているためである。中国に集中した機能のリスク分散や欧米向けの衣料品の検査・修整業務の増加に備える狙いもある。桑原(一宮市)は昨年9月、ホーチミン市で独資企業のクワハラ(ベトナム)を設立。タグチ(一宮市)は、検品・物流加工のジーエフ(岐阜県大野町)との共同出資で、ホーチミン市に現地法人を設立する。2月にも正式に認可の見通し。
広島大学の黒田章夫教授は、中皮腫などの健康被害が問題となっているアスベスト(石綿)を短時間で検出するのに役立つタンパク質を発見。このタンパク質を含む溶液に壁や天井などの試料を入れると、一時間程度で紫色に変色するので簡単に判別することができる。ただ、タンパク質を含む溶液が紫色に変色するには、1,000本程度の石綿が必要。環境基準により大気中の石綿を調べるには、1リットル当たり10本の石綿を検出できなければならない。今後、研究チームはタンパク質の構造を改良して、検出感度を高める計画という。
メード・イン・イタリーで世界市場に君臨してきたイタリア製品の生産現場で閉鎖・倒産に追い込まれる工場が相次いでいる。中国製品の輸入が激増しているのをはじめ、流入してきた外国人自身がイタリア国内で工場を興し、安いコストで「イタリア製」の製品を作り始めるといった影響をまともに受けているためである。こうした状況に対し、政府や産地自身が「真のメード・イン・イタリー」のキャンペーンを始めるなど、複雑な様相を見せ始めている。
繊維総合見本市「ジャパン・クリエーション(JC)」を06年から場所を東京流通センター(五反田)に変え、4月19〜21日を含め年2回開催する。繊維業界を網羅する総合展示会から、春夏と秋冬シーズンでの具体的な商談を重視する展示会と生まれ変わる。
日本のアパレル企業内販を支援する「ジャパンファッションフェア(JFF)イン上海2005」が05年11月に開催、その検証を紹介している。従来の展示から商談の場として前進はしているものの、周到な準備やパートナーの必要さが明らかにされている。
12月7〜9日に開催された日本最大の繊維総合見本市、ジャパンクリエーション(JC)の総決算を報告している。出展小間数、来場者とも昨年対比で10%下回り、同時期に抱く時の繊維素材展を行う商社・素材メーカーもあり、求心力低下ともいわれているが、一方、業界内での役割、機能を評価する声は根強い。来期は年2回にするなど他は具他的な全体像が示されず、行き先への不安の声も出ている。
NPO法人「21世紀大学経営協会」の社会に出た卒業生からみた母校の「教育力」調査によると、「人間形成が図れた」「卒業後の仕事や生活に役立っている」の回答は比較的高いが、「就職活動や就職試験に役立った」「学習意欲がわく授業が多かった」は低かった。西田国際基督教大学総務副学長は、大学は学生の満足度の向上に真剣に取り組む必要があると、解説している。
NPO法人和装教育国民推進会議は、中学校にゆかたの縫製と着付け教育の導入を進めており、06年には6県の支部を設立する。これで19府県で支部に拡大、和装教育の広がりを目指している。
お正月、成人の日など、振り袖のレンタルが最需要期を迎えている。鈴乃屋は自分で選んだ生地で作った振り袖を借りる「オーダーレンタル」の利用者が今シーズンは昨シーズンに比べて2−3割増える見通しだ。洋服と同様、振り袖の流行も変化が早い。最近は黒などシックな色、柄は桜などの和花よりカトレアなど洋花に人気が集まる。エイトレントは自社ブランドのレンタル振り袖にカトレア柄三色を追加した。ジョイフルまるやまの人気は、職人が柄を手書きした振り袖だ。消費者のニーズも多様化しており、レンタル会社は流行に合わせ種類を拡充し、選択肢も広がってきた。
前半で衣服圧が発生するメカニズムと衣服の伸びとの関係を説明し,後半で衣服圧の「功罪」を述べた。衣服圧発生のメカニズム:皮膚の伸びを、衣服の伸び・ずれ・ゆとり量の3者で吸収しきれない部分が衣服圧となる。伸びやすい布は、衣服圧も低い。次に衣服圧の「罪」は、筋を圧迫して疲労の原因となり,静脈を圧迫してうっ血を起こし,胴や下肢の圧迫は自律神経を圧迫して肩こり,冷え性,便秘の原因になる。「功」は乳房などの振動を抑制して運動を容易にする。また立ち続けで起こる静脈血貯留には、足首から上に次第に衣服圧を変化させるストッキングが有効である。
①2月9日〜10日
②大阪科学技術センター
③化合繊概論、合成繊維の繊維化プロセス・構造と物性の関係、スーパー繊維とその用途展開、再生セルロース繊維、特化化合繊の開発動向、他
④日本繊維機械学会
TEL 06-6443-4691
①2月10日
②飯田繊工株式会社
③工場見学、トータル・ネットワークシステム、最近の染料事情
④繊維学会関西支部(京都工芸繊維大学工芸学部物質工学科内)
TEL 075-724-7567
①2月15日
②マイドームおおさか
③フリージャーナリスト武田尚子により野口ピーチジョン社長、野村ルシアン社長、神尾ワコールクリエーターが参加、入場無料
④JIMS事務局
TEL 0795-22-8521
①2月16日
②都立産業技術研究所八王子庁舎
③繊維物性試験の概要の解説、班に分かれての実習 TEL 密度・引張・引裂・摩耗・滑脱・ピリング試験等)
④東京都立産業技術研究所八王子分室
TEL 0426-42-2776
①2月17日
②中野区立商工会館集合
③もの創りから見たアパレル産業、工場見学 TEL 辻洋装店)
④日本繊維製品消費科学会関東支部 申込先:昭和女子大学短期大学部 三ッ井紀子
TEL 03-3411-6075
①2月22日
②大阪市立北区民センター
③抗菌・抗黴・消臭 TEL 光触媒含む)、最近の機能性試験方法、パネルディスカッション
④日本繊維製品消費科学会
TEL 06-6358-1441
①2月24日
②大阪科学技術センター
③環境品質「繊維製品のエコマーク認証制度」、機能品質「光触媒製品マーク認証制度」、素材品質「コットンマーク認証制度」、他
④日本繊維機械学会
TEL 06-6443-4691
①2月24日
②扇町インキュベーションプラザ
③最近のトレンドとそこに使われている新素材や加工 TEL 仮題)、アパレルの立場から見たファッション性と品質 TEL 仮題)、クリーニングの立場から見た品質上の限界 TEL 仮題)、パネルディスカッション
④日本繊維製品消費科学会
TEL 06-6358-1441
①3月7日〜8日
②日本規格協会
③工程管理と品質保証、設計から生産準備段階の品質管理、ばらつきと正規分布、量産段階の品質管理、オンライン品質管理、他
④日本規格協会
TEL 03-3583-8008
①4月21日
②兵庫県民会館
③温熱生理学 TEL 自律機能)と快適性 TEL 仮題)、衣服の快適性について TEL 触感センサの開発および脳機能に関する研究)、情報処理技術の快適性への応用 TEL 仮題)、パネルディスカッション TEL 快適性研究の近未来を語る)
④日本繊維製品消費科学会
TEL 06-6358-1441
発行:一般社団法人日本衣料管理協会 会長:中島利誠/発行人:大谷芳男