ミニ情報TOP→ 日本衣料管理協会TOP→ バックナンバー一覧(2003年度:第20巻〜)→
経済産業省は、中小企業基盤機構とともに、09年市場志向型ハンズオン事業で、「ニッポン・モノ・イチ・クリエーション・スピリッツ」の展開を始めるが、その一環として、10月末から約4ヵ月間、高島屋東京店でテストマーケティングの場を確保する。
物価下落が長引く懸念が強まってきた。日銀は金融政策決定会合で「経済・物価情勢の展望」をまとめ、2011年度まで3年連続で消費者物価の上昇率がマイナスになるとの見通しを示した。世界経済の急激な落ち込みで生産設備や労働力の過剰感が強まっているためだ。物価の下落が続くと、消費や企業収益に下押し圧力がかかる。「デフレ」色が強まれば、景気回復の足かせとなりかねない。
100年に一度の経済危機や新興国の台頭は、日本に否応なく変革を迫る。鳩山由紀夫首相は政府の総合科学技術会議に臨み、科学技術政策の改革に本腰を入れる意思を表明。過度な技術開発偏重から基礎科学重視へとかじを切る方針だ。科学技術政策担当相を兼ねる菅直人副総理も就任直後に「科学技術は日本経済にとって極めて重要。基本に戻って考えたい」と語った。「科学と技術を分けてそれぞれの振興戦略が必要だ」「基礎と応用を橋渡しする研究を尊重すべきだ」などの政策のバランスを求める声が寄せられている。
政府は発明から製品化するまでに時間のかかる特許の取得を後押しする。企業が製品化のメドをつけた段階で申請した特許の内容を修正できるよう、出願者の希望に応じて審査の開始時期を弾力化、これにより企業は期待した収益を確保しやすくなる。
経済産業省の10年度繊維関連予算の概算要求は、構造改革の推進、技術開発、対外発信力の強化に加え、新たに輸出振興の強化、繊維製品リサイクル促進の5本柱とする。JFW関連予算は5億円と前年度から1億円を下回る要求額とした。
内閣府は景気動向指数に基づく景気の基調判断を「上方への局面変化を示している」に引き上げた。9月の指数が上方修正の条件を満たしたためだ。数ヶ月前に景気の「谷」があり、その後上昇に転じた可能性が高いことを示す。基調判断の上方修正は5月以来4ヶ月ぶりだ。
日本貿易統計による今年1〜8月のアパレル輸入は1兆4854億円で、前年同期比6.9%減少。国別では中国が1兆2300億円(前年同期比6.2%減)で全体の82.8%を占め断然トップ。第2位は長年イタリアだったが、1〜8月期はベトナムが前年同期比9.2%増の627億円だったのに対し、イタリアは31.3%減の499億円で両国の順位が逆転した。ベトナムは08年12月1日に発効した日本アセアン包括的経済連携協定(AJCEP)を活用することで関税フリーになっていることも対日輸出が増えた要因である。
この告示の施行は2010年9月1日からで、主な改正点は次のとおり。@第二条第四項中「6・2に規定するはっ水度」を「7・2に規定するはっ水度」に、「二点以上」を「二級以上」に改める。A同項第一号中「5・2a)」を「6・2・1c)」に、「6・2」を「7・2」に改める。B同項二号中「5・2b)」を「6・2・2a)」に、「ドライクリーニング処理」を「A法(パークロロエチレン法)」に、「6・2」を「7・2」に改める。C同項3号として、「同規格の6・2・2b)」に規定するB法(石油系法)によるドライクリーニング処理を三回繰り返したのち、同規格の7・2に規定する方法により行う試験」を加える、など。
この告示の施行は2010年9月1日からで、主な改正点は次のとおり。@現行の品質表示法における測定方法では、サイズ表示が実態と異なる場合もあったことから2009年2月にJIS S 4051(成人用手袋のサイズ及びその表示方法)が制定されたため、寸法表示の整合性を図るA現行では羊またはやぎの革を「羊革」と表示していたものを、動物そのもの及び革質も異なるため、種類ごとに羊の革は「羊革」、やぎの革は「やぎ革」と分類する、など。
コンピュータ服と健康、EVOH繊維「ソフィスタ」、機能性マスク、生体防御機能を模倣した機能性繊維の4件についてそれぞれ解説した特集である。
日本紡績協会は毎月、生産、貿易などの統計をまとめているが、今年6月、同協会加盟企業の綿糸生産合計が、初めて非会員の生産合計を下回った。現在の加盟企業は東洋紡など18社。このうち、綿糸を生産しているのは15社で、6月の生産高は11,200コリに対し、非会員企業の生産高は12,400コリ。非会員には綿紡績の国内最大手KBツヅキや昨年、デニム糸で新工場を作ったカイハラなどがある。
新型インフルエンザに代表される感染症対策商品のニーズが高まるなか、ユニフォームアパレルやマスクメーカーも対策商品の提案に本腰を入れる。7月に東京で開催された「オフィスセキュリティEXPO2009」では感染症対策製品に焦点を当てたフェアも併催され、メーカー各社の対策商品が多く出展された。今後、日本では本格的にインフルエンザの流行季節を迎えることもあり、対策が重要だ。個人レベルだけではなく、企業のリスクマネジメントの観点で対策が求められる。そこで今回の特集では、日本の先端技術によって生まれた抗ウイルス素材・製品を紹介すると同時に、専門家の意見を聞いた。
NPO日本オーガニックコットン協会(JOICA)理事長による解説。世界の綿花生産消費、日本の綿花輸入、綿花栽培、オーガニックコットンの生産状況、通常の綿花との相違点、オーガニックコットンの認証、JOICAの認証方法、GOTS(世界基準、Global Organic Textile Standard)制定の経緯、GOTSの認証方法、GOTSの普及状況、転換期にある認証方式が述べられている。
東レの溶融紡糸セルロース繊維「フォレッセ」に関する製品紹介。溶融紡糸には、セルロースの化学的修飾による熱可塑化、良好な紡糸性を得るため少量の水溶性可塑剤の併用がある。新繊維はレーヨンやアセテートの繊維特性をもつ。さらに細繊度化、異形断面化、中空化など溶融紡糸の技術を生かして様々な可能性を探り、開発を進めている。
ダイワボウノイは、速効性のある消臭加工素材「デオファスト」を開発した。わずか数分で消臭効果が表れる。抗菌防臭加工も付与し、2つの機能で強力ににおいをカットする。肌着やシャツ、寝装用途などニット、織物で10年春夏商戦に向けて販売する。酢酸やアンモニア、イソ吉草酸といった、汗などの嫌なにおいの原因となる成分に効果がある。酢酸やイソ吉草酸でも、数分で高い消臭効果が表れることを確かめている。洗濯耐久性も確認済みで、洗濯を10回した後も速効性が低下することなく、抗菌防臭性能が持続する。
東京穀物商品取引所の生糸取引が9月末で終了し、115年の歴史に幕を下ろした。繊維産業の衰退もあって取引が低迷し、指標価格としての役割を終えた。
繊維・アパレルの生産地の移転が急速に強まってきた。日本の素材メーカーは国内から海外へ、縫製関連は中国からASEAN(東南アジア諸国連合)やインド、バングラデシュへと生産地を広げている。素材メーカーが生産拠点を海外に移す動きが急ピッチだ。合繊、紡績とも共通するのは、かつての「差別化は日本国内、定番は海外」の考え方が通用しなくなり、従来は「門外不出」だったような技術まで海外移転を進めている点だ。こうした日系企業が生産するグローバル商品がコストと品質の両面で競争力を維持し続けられるか。事業生き残りの最終局面に来た。
化学・繊維大手が自社開発した素材を生かし、組み立てメーカーと連携して、環境関連製品を相次いで発売する。素材価格の変動が激しいため、従来型の素材供給だけでは業績が安定しにくくなっている。最終製品の企画から生産まで関与し、利益を増やす狙いがある。たとえば帝人は繊維加工会社など約30社と連携し、再生可能なカ−テン「エコルト」を投入する。これまで原料のポリエステル繊維を供給するだけだったが、カーテンの企画段階から加わり、東急ハンズなど小売店に卸売りする。
今冬向けに最新の素材や技術を駆使した本物志向のウエアを相次ぎ投入した。ゴールドウインの「G-4000」は、表面にニット生地を採用したダウンジャケットで、ニットにフィルムを張り合わせ耐水性と透湿性を持たせた。この生地は通常のウエアの2倍以上も伸びる。アシックスのスキーウエア(ジャケット)は、背中がポイントで、首の後ろから両脇にかけて逆Tの字型に伸縮性の高い生地を配し、競技志向の高いスキーヤーの要望にも配慮して脇下にも伸びやすい素材を使用した。フェニックスは、パーツ2枚でジャケットを作る新製法を開発した。袖と胴体を各1枚のパーツで作り、縫い目を最小限にして縫い目から水が浸入するのを防いでいる。
アパレルパーツ製造卸の島田商事は米ココナ社が生産するココナッツの殻を原料にした糸を使いトリコット地を生産、スポーツ分野向けなどに販売を始めた。ココナッツ繊維はココナッツの殻を炭化させ、わた状の繊維を開発、紡績して糸にする。ココナッツ繊維は吸水速乾性に優れ、紫外線も防止、防臭性もある多機能繊維。同社は機能性と環境性の両面を持った新商品として拡販しながら、可能性の大きい素材として今後、さらにココナッツ繊維の商品開発を進める。
帝人は、耐熱性の高いPLA(ポリ乳酸)素材「バイオフロント」の本格事業化へ向けた研究開発に力を入れている。バイオフロントは、LタイプとDタイプの乳酸を原料とした耐熱性に優れたPLA。耐加水分解性にもめどがついたとしており、繊維や樹脂としての事業化を急いでいる。すでに、マツダ車の内装材、メガネフレーム、いす張り、家電品の筐体、丹後ちりめんなどでの採用が進んでいる。
繊研新聞社のアンケート調査によると、10〜11年秋冬向けのテキスタイルで、光沢の復活が予想される。光沢は09〜10年秋冬に上位圏外となったが、ダークカラーを華やかにする要素として、注目されている。
はるやま商事は、東洋紡スペシャルティズトレーディングスとの共同開発商品「アイシャツ」秋冬バージョンを発売した。接触温感素材「ダルチューブ」使いのメンズシャツで、秋冬で使用する「ダルチューブ」は中空糸と特殊セラミックスにより、衣服内の温度を適正にキープする。中空マイクロフィラメントで軽量、中空部分がつぶれにくく、ソフトな風合いが得られる。
蓄熱・消臭機能付きのニーハイブーツ「ヒートブーツ」を紹介している。蓄熱保温素材「サーモトロン」を、くるぶしからつま先にかけて使用し、インソールには、光消臭素材「シャインアップ」を使っている。
スパンコールが売れている。エレガンスの流れにのって、ヤング市場からミセス市場の衣料、バッグ分野にまで広がっている。「生産が追いつかない状態」と、国内に唯一残ったスパンコールメーカーの市川(京都府木津市)。昨年からスパンコール需要が高まり、100種類ほどの細幅スパンコールを常時在庫し販売しているが「熱転写によるスパンコールシートの販売、加工受注も増えている」という。
ファンシーヤーンのブームが到来した。撚糸メーカーでは、これまで出荷量の多かったベーシックなストレート系の糸から比重が移り、ファンシーがタイトになっている。今秋冬はモール糸が好調だった。10年春夏向けではノットやスラブ糸が注目されそうだ。トレンドは始まったが、衣料品の消費低迷が深刻なことから「実感がない」と危ぶむ声も挙がっている。撚糸メーカーでは、先行きの不透明感から新たな取り組みも模索している。
国際羊毛繊維機構(IWTO)によれば、08年の世界羊頭数は前年比2.3%減の108,078万頭となった。これは90年に比べ10%少なく、95年と同水準。繊維・衣料用羊毛では世界最大の産出国であるオーストラリアが10.3%減の7,690万頭まで落ち込んだ。また、増加を続けていた中国も6.6%減の13,643万頭に減少した。世界の繊維生産に占めるウールのシェアは、前年並みの1.6%。
撚糸で編まれた製品に斜行(ウエール曲がり)と呼ばれる現象が発生することがあり、平編(天竺編)に顕著であることが知られている。さらに、解撚トルクが大きいほど、静止摩擦係数が小さいほど斜行度が大きくなることも分かっている。これらをシミュレーションにより予測する試みである。
クラレ「ティレリーナ」の製品紹介。開発コンセプトは、@革新的プロセスによる環境フレンドリーな人工皮革であり、A天然皮革のもつ優美な質感と人工皮革のもつ機能性の融合を図ることである。繊維として、水溶性海島繊維から得られる0.002〜0.5dtexの繊維群を用い、緻密な不織布の製造、非有機溶剤のプロセスで構成。従来型人工皮革の製造技術とも比較されている。
2009年の新型インフルエンザの流行によってマスクに期待される機能としては、@ウイルスの侵入を完全に防ぎ、マスクに付着したウイルスの無害化をすること。A呼吸は楽であること。B長時間の使用に耐えることなどである。論文では、マスクの構造、高い通気性、消臭性、抗菌性、抗アレルゲン性、抗ウイルス性について紹介している。
絹糸加工の角田染工(八王子市)は、シルクの中空糸を開発した。軽さや通気性、保温効果などがある糸として、技術供与による用途開拓を進める。シルク中空糸は、シルクを巻きつけた芯にシルクを使い、シルクのタンパク質セリシンの溶液に樹脂、柔軟剤などを混ぜたものに10分ほど漬けておくと、柔らかい風合いを保ったまま糸状に固まる。その後、芯を抜いて中空にする。使う糸の細さによってかなり細いものもできる。芯素材をポリエステルに変えることで、コストダウンもできる。
布のUV防御能に及ぼす色相、明度の影響を調べるために、セルロースフィルムと綿布を染色しUV透過スペクトルを測定した。また、市販の染色された綿、レーヨン、ポリエステル布についても測色値とUV防御能をUPF指数で評価し、素材、染色、布構造との関係を検討した。
熱可塑性ポリウレタン(TPU)をナイロン6繊維にコーティングし、形態観察、DSCによる熱特性、応力ひずみ曲線を測定し繊維としての性能を評価した。形態や柔軟性等を犠牲とせず物理特性が大きく向上した。(英文)
繊維評価技術協議会では、これまで抗菌防臭加工、制菌加工(一般用途・特定用途)及び光触媒抗菌加工の認証制度(SEKマーク)を実施してきたが、本年4月より新しいSEKマークとして「抗かび加工」(緑)を位置づけた。本稿ではこの動きを踏まえ、抗かび加工マーク制度発足の経緯、認証基準の制定、坑かび加工繊維製品のニーズ、適用範囲、表示方法・評価基準・安全性基準・日常品質管理について説明している。世界初の発光測定法(ATP法)による抗かび性試験方法を開発し、JIS化、ISO化の提案も行っている。
日清紡テキスタイルの挑戦の足跡が追われている。綿の欠点はシワや縮み。洗濯後にアイロンを掛けないと着用できない。これに対し、綿紡績各社は洗ってもシワにならない綿織物を追求、技術開発にしのぎを削ってきた。日清紡テキスタルが先月発表した技術は、ウォッシュ・アンド・ウエア性4級レベルに到達し、同社開発担当者によると「夢のノーアイロン」を実現したもの。
衣料用羊毛製品のドライクリーニングには塩素系有機溶剤であるパークロロエチレンが主に使用されている。羊毛の防縮加工においては塩素系薬剤による処理が一般的である。しかし、環境および生態系への影響から、排水中へ吸着性有機ハロゲン化合物(AOX)防縮加工羊毛の開発を目指し、非塩素系酸化剤のモノ過硫酸水素カリウム(PMS)を、酵素としてケラチン分解酵素であるケラチナーゼを用い、各処理および両者の併用処理による防縮加工羊毛に対する染色性について検討している。
NBCメッシュテック(東京都)はこのほど、新たに発見した抗ウイルス材と独自の機能性無機ナノ粒子固定化技術を組み合わせた抗ウイルス技術「キュフィテック」を開発したと発表した。合成繊維や金属にも加工でき、新型インフルエンザやノロウイルス対策用品として展開していく。第一弾として5日間使用できる「キュフィテック高性能マスク」(1枚200円)を11月初旬に発売する。この技術を応用したマスクは従来品のようにマスク内部のフィルターでなく表面に抗ウイルス機能を付加しているため着脱時や廃棄時のウイルス拡散、感染リスクを軽減できる。
住金物産は、独自の薬剤や染料を使って、2種類の高機能繊維を開発した。発熱・保温機能を持つ繊維には薬剤「メモリッチ・ヒート」を使用。綿など天然繊維に加工すると湿気を吸収して熱を出す機能が向上する。黄ばみを抑える繊維に配合した白色染料「メモリッチ・ホワイト」は、黄ばみの原因となる汗の酸や紫外線の影響を受けにくい。これまで難しかった麻素材でも長く白さを保てる。
クラボウは、インフルエンザウイルスなどを不活化する機能を持つ固定化消毒成分「イータック」を使った抗ウイルス機能繊維加工技術「クレンゼ」を確立、量産を始める。イータックは口腔内の治療や洗浄に使われる消毒薬をベースとしたシアン化合物で、人体への安全性が極めて高い。広島大学大学院医歯薬学総合研究科の二川浩樹教授が開発、クラボウは、繊維加工への応用を共同開発していた。
帽子、マフラーなどのニット製品メーカーISZK(蟹江町)は、放射線グラフト重合法を使った消臭加工したニット製品を販売した。環境浄化研究所(高崎市)の消臭素材「GL消臭シリーズ」を使用した。GL消臭シリーズは日本原子力研究所が開発したグラフト重合法を活用した商品である。グラフト重合法は電子線やガンマ線などを照射し、分子の化学結合の一部に活性の種を作り、消臭などの官能基を導入して半永久的な機能材料に変える。分子そのものに機能が付いているため、他の機能加工に比べて性能が高い。消臭機能は、アンモニアなど特定の臭いは、他加工品に比べ10倍以上を瞬時に消臭する作用がある。
三河繊維技術センターでは、未使用資源の有効利用のため蒲郡市の天然染色開発委員会に加わり、ミカンの枝葉から色素の抽出方法、染色加工方法に携わってきた。ここでは、綿繊維に染色する技術が紹介されている。染色堅ろう度について、草木染めの中では比較的に良好である。現在、工業的に染色し浴衣などを作成中。
タオルメーカーの楠橋紋織(今治市)は、新バイオ精練技術を開発。この技術により、CO2(二酸化炭素)排出量を59.3%削減できることが判明した。綿の織物、ニット、タオルなどは精練工程で油剤、汚れなどを除去するのに化学薬品を使用する。これに対し、納豆菌の一種である酵素(プロトペクチナーゼ)と天然洗剤でタオルを精練するもので、「安心・安全のケミカルフリー加工」としている。
AOKIは、スーツの温度を自動的に調節する機能を持つ「プレミアムサーモスタットスーツ」を、AOKI全店で発売した。「インティメージ」「ファラーゴ」「レ・ミュー」の3ブランドで展開し、価格は5万1450円。プレミアムサーモスタットスーツは、AOKIが信州大学との産学協同研究で開発した商品。マイクロカプセルによる温度調節技術を用いることで、外気温が変化しても衣服内温度を一定に保つことができ、夏の暑さにも冬の寒さにも1着で対応できる。混雑した電車や店内と外気温のギャップに苦しむサラリーマンにはまさに打ってつけの商品。
秋物のレディスレッグウエアで、売れ筋が見えてきた。春夏に引き続きトレンカが根強い人気だが、レッグウォーマーが動いている。トレンドのエイティーズテイストのスタイルや、マウンテンブーツで作るカジュアルスタイルと相性が良いことから支持されているようだ。気温が下がってトレンカが落ち着けば、タイツとのコーディネートでレッグウォーマーの動きが更に加速しそうだ。
丸紅のファッションアパレル部は、バングラデシュでのアパレル生産を急拡大させている。協力工場は1年前の1工場から10工場へ増強。繊維、アパレル関連のダッカ駐在員も今年になって2人増員し、3人体制とするなど陣容を充実させている。大手SPA(製造小売業)向けの生産が主力で「早期に100億円規模に育てる」(瀧川裕次ファッションアパレル部長)考えだ。
循環型社会の構築に向けて、経済産業省、環境省に今年から消費者庁も加えた8省庁が音頭をとり毎年10月、全国規模で開いている。地球の温暖化防止だけでなく、有限な天然資源を守りながら持続的社会を目指すもので、国民の関心は一段と高まってきた。これまで腰が引け気味だった繊維・ファッション業界の動きも、今年になって慌しい。
高島屋は帝人ファイバー、東京ソワールと共同で、帝人ファイバーのポリエステル循環型リサイクルシステム「エコサークル」を使った婦人ブラックフォーマルの販売を始めた。婦人フォーマルは3〜5年で買い替えられる傾向にあり、この特性に着目してリサイクル回収に取り込むことにした。帝人ファイバーの再生ポリエステル製の生地を東京ソワールが生産。高島屋で販売し、顧客が不要になったものを回収し、帝人ファイバーがポリエステル繊維に再生する。循環型リサイクルシステムを導入したブラックフォーマルを百貨店で実現したのは初めて。
ユニクロのジル・サンダー氏による新コレクション「+J」(プラスジェイ)が世界を駆け巡った。1日のパリ旗艦店を皮切りにニューヨーク、日本と各地で長い行列が出来た。品質と価格という強みに、スタイリッシュ、フィットといった新しい価値が加わった。長い行列を作った客の期待を裏切ることなく、新たな客層も取り込む勢いだ。日本だけでなく、パリ、ニューヨークでも同じような反応を見せたことは、市場のグローバル化と、ユニクロの次のステップを予感させる。
帝人グループと中国・スポーツアパレル最大手の李寧有限公司はスポーツウェアを共同開発し、中国では初となるポリエステル製品の循環型リサイクルプログラムを展開する。このスポーツウェアは、帝人ファイバーが展開するケミカルリサイクルによる再生ポリエステル繊維を使用し、南通帝人が製織・染色した生地を李寧が採用して製品化するもの。使用済み対象製品は、李寧により消費者から回収され、帝人ファイバーの循環型リサイクルシステム「エコサークル」によって新たなポリエステル繊維に再生される。
ボタンメーカーの永井合成樹脂工業は、熱に強く強度に優れた高機能性ボタンを開発。融点が320℃と通常の約3倍の高さで、乾燥熱にも強く、通常の3倍以上の強いプレスでも変形しにくい。特殊なナイロンを原料に、同社独自の加工を施した。業務用の過酷なクリーニングにも耐えるという。このボタンは、ユニフォームなどの業界の要望で開発したが、幅広い市場への販売を手掛ける。
紳士服大手のはるやま商事は、インフルエンザ予防にも効果があることをうたう「ウイルスクリーンスーツ」(52,290円)を発売。光触媒加工により、スーツに付着したウイルスが時間の経過とともに減少する。同社は実験で、感染が拡大しているインフルエンザウイルスも光触媒が分解し、予防策としての有効性を確認したという。全国272店で扱い、5万着の販売を目指す。
リラクシングウエアの市場がにぎやかだ。生活シーンの多様化に合わせた提案が広がり、新しい商品が相次いで登場している。量販店でもリラクシングウエアの需要を狙った売り場が増えてきた。ただ、アウターと差別化できないリラクシングでは、埋没してしまっているのが現状だ。「パジャマの目的買いで来るのが量販店」(アパレルメーカー)という基本路線を改めて強める動きも目立つ。
その概要をまとめている。中国のアパレル専門市場は改革解放後わずか30年の歴史を持つにすぎないが、商業流通分野では重要な構成要素になっている。現在、全国の年間成約額5千万元以上の市場は約千社に達している。
「低価格ジーンズ」(右表)競争の口火を切ったのは、ファーストリテイリング。消費の低迷を背景に、ジーンズはコスト削減の余地が大きく、低価格競争の目玉になりやすい商品特性があるという。一方、値下げ競争が続く負の連鎖「デフレスパイラル」に陥る可能性があり、経済全体には悪影響を及ぼすとの指摘がある。
婦人アパレルは量販店向けLサイズ展開で、20代感性の30代狙いブランドを強化する。現状、消費低迷で厳しい環境だが、感性重視での顧客の若返りやミセス層全体への需要促進など、L市場の活性化に重要な位置づけと再認識する。ブランド個性の訴求、一層のトレンド重視、アイテムのトータル化などが指摘できる。
ジーンズメーカー各社が海外販売に本格的に乗り出している。欧州の合同展などに出展する動きは以前からあったが、最近では中国での内販に取り組み始める企業が増えている。「世界で通用するかどうかの力試し」だけでなく、国内のジーンズ市場が低迷する中で、新たな販路として開拓を進める。
物作りの基本は生産を商社や生産メーカーなど外部に委託するOEM(相手先ブランドによる生産)が定着したが、さらにそれがデザインから一貫のODM(相手先ブランドによるデザイン・生産)に移りつつある。OEMからODMへのシフトは、物作りの考え方を変える地殻変動の始まりだ。
東京コレクションはパリなどの4大コレクションに対抗するため、「若手デザイナーの登竜門を目指す」と今年から内外の若手デザイナーを支援するプロジェクトを開始した。だが、景気低迷で民間企業からの協賛金が集めにくく、政府支援の先行きが不透明で、資金問題の先行きに暗い影を落としている。
アパレル大手は不採算ブランド撤退など構造改革の実行も大幅な売り上げ減から収益改善は進まず、下期も厳しい見通しを立てる。もう一段の改革も迫られる中で、企画・販売が連携した商品開発力の強化や、各社参入する直営サイトなど無店舗も含めた新規販路開拓のスピードを上げ成長の活路を見いだそうと動く。
小売大手がPB品の海外調達を加速する。西友が直輸入品やPB商品の売上高に占める親会社の米ウォルマート・ストアーズ経由の商品調達比率を2年後に2倍の10%に高める計画など、世界的な商品調達網を生かし、低価格対応を急ぐ。
秋の大型連休のシルバーウィークの店頭は、久々の客数増と売上増に沸いた。小売業各社は、特定商品の割引販売やポイントセールなど集客イベントを準備。その結果、客数が増加、レザージャケット、ショートブーツなどのトレンド商品が動いた。
日経産業地域研究所の調査によると、アウトレットモールで商品を購入したことがある人のうち、3人に1人強は今後も利用したいと考え、その最大の理由は買い物の楽しさにあることがわかった。
米国小売市場は、ラグジュアリーブランドをディスカウント価格で提供するネット販売が伸びている。一方、ネット販売大手「アマゾン」が靴米最大企業を買収、PB開発を進め、アパレルやアクセサリーのパイを奪う戦略が進んでいる。
商業施設に出店する専門店、SPAの新旧入れ替えが激しくなっている。08年後半から出店抑制に入った店や、倒産、廃業の跡を、勢いある中小、地方専門店が埋めている。既存施設は数字が読めることからリスクを小さくしたい専門店には人気となっている。
野村総合研究所が09年月調査で、主要な電子マネーの平均利用回数は7.0回(前年比3%減)、単価899円(19%増)、月間利用額は6033円(8%増)となり、利用単価の伸びが利用額を押し上げている。電子マネーは利用拡大期にあり、利用場所の拡大や使い勝手の改善により、市場は拡大するとみている。
国内専門店の業績が二極化している。8日発表したファーストリテイリングの8月期決算は増収増益で最高を更新し、国内ユニクロも8年ぶりに最高益を更新した。しまむら、ポイントも増収増益だが、大勢の他社は減収減益か赤字。景気悪化が企業の総合力にふるいをかけ、一部の専門店を除いて谷底に投げおとした格好となった。この間の相次ぐ外資企業の進出も、売り上げを落とす一因になっており、立て直しには抜本策が必要だ。
ファッションビジネスの販売職で、派遣人材の活用が広がっている。急な人員減を迫られた時の負担を軽減し、採用実務の合理化につながる。06年頃販売スタッフの不足が深刻になり、待遇改善や正社員化が相次いだが、景気悪化で人材市場が買い手市場になり、さらに企業収益の悪化が重なり、非正規を含む直接雇用化・正社員化の流れが止まった。
日経調査によると、この1〜2年の百貨店の利用頻度が、「行く回数が減った」のが40%、「行ってもいない」も18%であり、百貨店離れが深刻なことがうかがえる。その理由では「買いたいものがない」52%、「商品の価格が高く満足できない」44%、「スーパーの品ぞろえで充分」27%が上位を占めた。
流通大手の09年3〜8月期決算の業績を好調組の強みを分析すると、安さ以外にも3つの法則が浮かび上がる。@「ついで買い」誘うA自ら開発、自ら売るB大量に売り切る、となっている。
大手量販店の09年3〜8月決算は、連結ベースで軒並み減収減益と厳しい結果となった。主力のGMS(総合小売業)は衣料品の販売不振が顕著で、店頭での値引き販売も客単価の減少を招くなど、収益を圧迫した。昨年までタスポ効果で健闘したコンビニエンスストアも収益が伸び悩んだ。量販店ではコンビニ頼みの構図にも陰りが見えてきた。
百貨店が、従来のプライスレンジを大幅に下回る低価格紳士スーツの常設販売に乗り出している。昨年から五万円前後の裾値商品を強化する百貨店が増えてきたが、今年に入り、1着1万9000円や2万9000円をメインとするブランド開発のほか専門店を導入する百貨店も出始めた。消費者の価格意識の高まりを背景に、"百貨店価格"ではなくスーツ市場全体の価格を意識した動きで、20代などの新規客層や流出客層を取り戻すことを狙っている。
事業継承を目的にした専門店のM&A(企業の合併・買収)が増えている。昨年前半までのファンドによる成長支援や企業再生を目的にしたM&Aは影をひそめ、買収する側の主役は事業会社に移ってきた。特に中小専門店にとって、独立資本による今後の成長、生き残り戦略を描くことが難しくなり、市場縮小が見込まれる中での事業継承が難しくなっている。買収する側は、小売りに進出したい商社やアパレル製造卸などで、こちらも生き残りをかけた戦略だ。
アパレル生産の生地調達先として注目が集まる中国・広東省の広州で、繊維専門商社の拠点作りに動き始めた。日本向けのQRや単価引き下げ圧力に対応するには、生地の豊富な広州で一環体制を作るメリットが多いというのが主な理由。
業界不振が続く地方百貨店が、閉鎖や大手の完全子会社として再出発するなど、生き残りに向けた動きを加速する。ただ金融危機の疲弊に加え金融危機による景気後退が、百貨店の販売低迷に拍車をかけており、再建が順調に進むかは不透明だ。
日経MJがまとめた「eショップ・通信販売調査」で、08年度の通信販売の総合売上高は07年度に比べ4%増加した。主要小売業が軒並み前年より売上高を落としている中、部門別でインターネット通販が12%増、このうち携帯電話通販が13%増と成長が続いている。ただ全体の伸び率は3期連続で縮小、上位企業の苦戦も目立つ。
苦戦が続く百貨店やスーパーなどに対し、外資系の衣料専門店が急成長している。スペインのインディテックスが展開する「ZARA」、スウェーデンのヘネス・アンド・モーリッツ(H&M)、米フォーエバー21など最先端の流行品を割安な価格で売る「ファストファッション」とよばれる企業群である。世界規模で調達した新たな商品を次々投入する彼らの登場は、衣料業界に本格的な国際競争をもたらし、構造変革を迫っている。
消費不振やインターネット通販の広がりを背景に、カタログ通販各社が売上高が減少傾向中で、店舗販売の強化に動いている。商品を手にとって確かめたいというニーズに応えるとともに、カタログ通販の新規利用者獲得も目指す。
米国の服飾専門百貨店が相次ぎ旗艦店の大改装に着手している。高級デザイナーの衣料品売り場の刷新や、大型モニターを導入した対面販売の導入などで、顧客への訴求力を一段と高めるのが狙い。
昨今のPBばやりは第4次ブームで、過去に繰り返されてきた小売店の営業活動を指すという。ただ、最後はNBが消費者の支持を射止めてきた。PB強化は、果たして本当に消費者が求めているかを検証している。
日本クリーニング用洗剤同業会は、会員13社の今年上半期の洗剤出荷実績を発表。今年上半期の洗剤出荷量は1万7384トンで、前年同期と比べ4.0%の減少。本年度上半期の1世帯あたりのクリーニング支出額は前年比7.6%減と、ホームクリーニング市場縮小傾向に歯止めがかからない状況。一般消費者の生活防衛意識が大きな要因で、新型インフルエンザの世界的大流行も大きな逆風となった。ドライ用洗剤の総出荷量は910トンで、前年比5.7%ダウン。ランドリー用石鹸は11.6%減、合成洗剤は1.8%減。ソフター(9.7%減)、漂白剤(9.4%減)なども大きな落ち込みであった。
クリーニング店で購入時期や価格の不明なものの紛失事故が発生した場合、「クリーニング事故賠償基準」と「消費者契約法」と、どちらを優先するかとの法律相談に、弁護士が回答。消費者契約法は一般消費者と事業者の情報の質量や交渉力の格差にかんがみて、消費者の利益を守るために制定された法律であるが、同法はあらゆる取引に適用されるのではなく、特別法に別段の定めがあるときは、これに従うこととされている(同法11条2項)。同基準は、「生活衛生関係営業の運営の適正化及び振興に関する法律」57条の12第1項3号の「損害賠償の実施の確保に関する事項」を、標準営業約款5条2項にもとづき、全国指導センターが定めたもので、特別法に含まれると考えられる。クリーニング事故に関する裁判例でも、この基準が引用されている。
ソルカン365は、代替フロン溶剤である。今号ではこの溶剤を用いて営業している鞄洋舎の訪問記と、ソルカン機を製造する東洗の現況報告を記載した。南洋舎のソルカンへの感想は次の通り。パークの土壌汚染に悩まされ、安全性の高いソルカンに切り替えた。当初は溶剤価格が高いし、KB値が低く洗浄力に問題を感じた。しかしデリケートな婦人物に適し、低温乾燥なので損傷も少ない。また汗取りは別に水洗工程を挿入することで解決し、作業環境も好転した。東洗は、目下ある市から爆発点などを問題視され、話し合い中である。
水に溶解しにくい物質を酵素で分解させ、水溶性に変えるシミ抜きである。例えばタンパク質分解酵素は、まず水に溶かし、非イオン界面活性剤を加え、これをシミ抜き剤として用いる。水分を保持した状態で、30〜50℃に保ち、15〜60分おく。ほかにデンプン分解酵素、油脂分解酵素、繊維素分解酵素がある。ウエットクリーニングは機械力がソフトなので、酵素の役割が大きい。ドライ溶剤中で働く酵素はない。
既存の水洗機に入れるだけで銀イオン洗浄ができる。使い勝手の良さに加えて、ダウンウエアや羽毛ふとんを洗った後の生乾き臭がなくなった、加齢臭が毛布から除けた、汗のにおいが減ったなどの声が寄せられている。除放性無機ガラスに銀イオンを練り込んであり、少しずつ水に溶け出して、除菌、消臭効果が確認されている。カミナガ販売(埼玉県)が発売から1年間で、すでに水洗機1000台分が売れた。
IDC専務理事のクリストファー氏の講演要旨で、欧州のクリーニング業界の現状と問題点をまとめた。欧州では大手業者が破産して淘汰され、1店舗当たりの売上げは、10年前に比べてイギリスで60%、イタリアに至っては2倍以上増えた。この構造改革の原因は、第一は法規制である。VOC排出規制では近い将来、腐食性の強いパークは使用できなくなり、非VOC溶剤を探すことになる。パークよりコストアップになるのは避けられない。第二は消費者の変化である。また業者は、専門知識と技術の習得に追われている。
新しいJIS絵表示では「塩素以外の漂白可」という表示が追加された。しかし全ての衣料品が「塩素系以外の漂白剤は使用可」とはいえない。本稿は、染料面から酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム、過ほう酸ナトリウムなど)の化学的な影響を述べたものである。酸素系漂白剤の染料に対する影響としては、反応染料、直接染料の視点から染料色素に対する影響を述べ、また硫化染料に対する過酸化水素の影響例を示している。さらに繊維と染料の結合開裂、酸素系漂白剤による繊維の脆化についても触れている。
本稿では、衣料用柔軟剤の歴史について触れ、生活者のライフスタイルに合わせた機能提案として防臭や香りの持続性、しわ防止などの新しい取り組みについて述べている。柔軟剤は洗濯後の硬化を防ぐために油剤が用いられるが、柔軟剤の主成分として長鎖ジアルキル型のカチオン界面活性剤は繊維間の摩擦を低減し、静電気対策や花粉の離脱にも役立っている。わが国ではすすぎ水に投入する濃縮タイプ(液体タイプ)が中心である。柔軟剤の機能に加え、不快な臭いの抑制や香りの持続性の訴求、カジュアル衣料向けスタイリング剤としての機能の付加などについても述べられている。
日本能率協会総合研究所はこのほど、40、50、60代女性の美容・健康・おしゃれ意識・行動総合調査の結果を発表した。同世代の約25%を占める消費意欲の高い先進的な60歳前後の女性(アラシックス)が市場のけん引役となっていることが分かった。先進的アラシックスの「おしゃれに対してかなり気を使っている」割合は49.2%で先進的アラフォー33.8%、先進的アラフィフ35.3%より10ポイント以上高く、全体15.5%に対して突出している。
高校生が愛する「なんちゃって制服」。私服のブレザーにプリーツスカートなどの制服風ファッションを着たり、胸のリボンを取り換えたりして楽しむ。海外からも注目され、マンガやアニメ、ファッション誌などを通じて日本のポップカルチャーの代表にもなっている。外務省は、2月、海外に最新の日本文化を売り込もうと、ファッション分野で活躍する3人を「ポップカルチャー発信使(通称カワイイ大使)」に任命。そのファッションの一つに選んだのが「なんちゃって制服」だった。
布団は詰め物(中わた)の組成表示が義務付けられている。北海道立消費生活センターでは、絹や羊毛ふとんの組成や混用率の表示の信頼性について掛け布団11銘柄(詰め物表示、絹100%4銘柄、羊毛100%7銘柄)を調査した。詰め物では、絹100%に対し綿100%の物や、毛100%に対し毛80.7%、ポリエステル19.3%のものなど許容範囲(-3%)を大きく超えるものがあった。側地では、表示で綿60%、ポリエステル40%に対し綿79.4%、ポリエステル20.6%と混用率(+-5%)を超えるものもあった。
グリーン購入ネットワーク(GPN)では、消費者が衣服を購入するときの「衣服購入ガイドライン」を策定した。対象とする範囲は次の項目の皮製品および毛皮製品を除いたもので、外衣・下着・寝着・和服・くつ下・帽子・手袋(ゴム製を除く)。ガイドラインの項目は、@環境に配慮した素材を使用していることA省エネルギー・省資源につながる製品設計をしていることB長期使用を可能にするための製品設計がなされていることC使用後に回収され、リサイクルされることD環境に配慮した包装材を使用していることE修理体制が整っていることの6項目。これからは、地球環境を意識した衣服選びが大切になってくる。
2009年9月6日に実施された、09年第2回品質管理検定、1級及び2級の試験問題と基準解答が発表された。試験時間は1級120分、2級90分。なお、3,4級の試験問題と基準解答は同誌12月号に掲載の予定。
衣服の「お直し」の普及に取り組む一般社団法人「日本リ・ファッション協会」(東京都)が発足した。協会が運営するサイトで、消費者に信頼できる手直し業者の紹介などを行う。協会は、衣服の修復や加工などを行う業者や有識者など約150の団体・個人が参加して9月に設立された。衣服の手直しを希望する消費者の増加を受け、ネット上でサイトを開設し、信頼できる業者に消費者が安心して注文できる環境整備を目指している。
消費者庁が発足した一方で、複雑で高度化する消費社会では、被害に遭わないための知識を身につけ、冷静な判断力を養う教育が欠かせないが、学力優先のため学校で広がっていない現状を説明している。
特集記事として@消費科学最近の歩み、A消費科学分野別レビュー、B消費科学今後の展望、に分類して、最近の歩み、レビュー、今後の展望が述べられている。具体的に@では、被服の社会・心理学分野、心理学分野、「快適・健康」研究分野、デザイン・設計(造形)分野、染色・加工分野、管理(洗浄・クリーニング)分野、Aでは、ファッション・消費者行動、快適性・消費者行動、「快適・健康」分野、アパレル製造分野、化学繊維、洗剤関連、洗濯機、商業洗濯、Bでは、消費者問題、環境、マーケティング、消費性能・商品性能、アパレル分野(メンズ、レディース、インナー、スポーツ)、ウェアラブルの各項目でまとめられている。
日本縫製機械工業会は、次回の国際アパレルマシンショー(JIAM)を2012年秋に大阪で開くことを決定した。次回のJIAMは2011年にシンガポールで開催する計画だったが、世界的な経済環境の変化や、縫製機械関係の国際展示会の動きに大きく影響され、結果として開催を一年半遅らせるとともに、開催場所を日本に戻し、2012年9月または10月に開くことを最終決定したもの。
日本科学技術連盟の第5回「品質経営度」調査(競争力や企業価格を左右する「製品やサービスの品質」を高める仕組みや実施状況を数値化)によると、顧客から得た情報を品質保証や改善に役立てている企業が上位に入った。繊維関連では、帝人、トヨタ紡織、豊田自動織機、東レ、グンゼ、JUKIなど。
日本メンズファッション協会は10年に男性ファッションに関する能力検定試験を始める。商品企画、販売から管理まで網羅する内容で、男性ファッションに絞った本格的な資格制度は初めて。女性ファッションに比べ人材の層が薄いといわれており、必要な知識の目安を示すことでレベルの底上げを目指す。
有名総合大学の正規授業に導入されたファッションビジネス(FB)講座が人気だ。大学側担当教員を含めた関心の方向は、旧来ビジネスの限界性を超える、新しいFBに向かっているようだ。大学院での授業も始まり、研究対象としての位置づけも高まりそうだ。東京大学では「ファッション産業政策」が、担当教官の予想を超える人気であり、同様の内容で開講した東京工業大学でも、人気を博している。また、青山学院大学大学院でも「FB論」の授業を新設し、創・工・商の各分野から、問題提起者を招き、討議を進めている。
ウールの尾州産地が、愛知県一宮市と尾西市、木曽川町の市町村合併によって導入が決まった人口30万人以上の都市に課せられる事業所税で揺れている。生産設備を持つ大手機屋や染色整理メーカーでは年間数千万円の新たな税負担が予想され、赤字決算が続いているメーカーが事業の縮小もしくは撤退を誘導しかねない。
■大阪:@2月19日Aドーンセンター
■東京:@2月26日A文化女子大学Bアパレル生産に於ける構造の変化がもたらす問題点、紳士服・婦人服の企画から生産に至る過程で発生する不良とその要因、最新の縫製設備を用いた生産と品質について、他C日本繊維製品消費科学会 TEL:06-6358-1441
発行:一般社団法人日本衣料管理協会 会長:中島利誠/発行人:大谷芳男