ミニ情報TOP→ 日本衣料管理協会TOP→ バックナンバー一覧(2003年度:第20巻〜)→
消費者庁は、悪徳業者が不当に得た利益を没収し被害者に回す制度の検討を始める。10年夏まで議論の中身を消費者庁の監視役である消費者委員会に適宜報告する。
「変わる繊維地図、チャイナプラスワンを求めて」特集の中で、日本とアジアを巡るEPA(経済連携協定)の進展が日本のアパレル貿易に変化をもたらしているという。08年12月にASEAN包括的経済連携(AJCEP)協定が発効し、EPAを活用した関税ゼロの恩恵を受ける動きを利用し、貿易が活発化している。
カシミヤの原材料比率を実際より高く表示し販売したとして、東京都は09年11月末インターネット上で衣類を輸入販売する東京や大阪などの業者10社に、景品表示法に基づき表示を改めるよう指示した。中には「カシミヤ100%」と表示しながら、実際はアクリル製の製品もあった。
経済産業省は「今後の繊維・ファッション産業のあり方に関する研究会」第一回の会合を開いた。前回の繊維ビジョン策定以降の環境変化を踏まえ、繊維・ファッション産業の課題や方向性について討議した。3回の研究会を開き、年度内に取りまとめ、11年度の繊維政策に反映する。
経済産業省の電子商取引(EC)市場に関する調査によると、08年の衣料・アクセサリー小売業のネット販売額は前年比28%増の730億円となった。業種別では最も高い伸びとなったが、EC化率は0.5%とまだ低い。
財務省が内示した経済産業省の10年度繊維関連予算案は事業仕分けを踏まえて予算額の縮減があったが、施策の内容はほとんど概算要求と変わらず、@構造改革の推進A技術開発B対外発信力の強化C輸出振興Dその他(リサイクル)を柱とした。「生活関連産業ビジネス拠点整備事業」(JFW関連予算)は3億3500万円と大幅な縮小となった。
経済産業省は「産業構造ビジョン」を5月までに策定する。今後の経済成長を引っ張る産業の創出や、成長著しいアジアの需要を取り込むために必要な官民の取り組みを具体的に示す。政府が6月にも決める「新成長戦略」にも反映させる。環境分野での新産業づくりや、アジアのインフラ整備への進出を促し、新しい日本経済の「稼ぎ頭」を探る。
カニ、エビの殻やイカの背骨から取り出されるキチンは生体適合性など優れた特性を持っているが、成形加工しにくいことでほとんど利用されていない。そのため、キチンを脱タンパク・脱カルシウム処理し、酸で水溶性となるキトサンとして利用されている。ここではキチンの新たな溶媒を用いて繊維化する方法や繊維表面へのキトサンのコーティング方法など再生資源としての利用を紹介した。
羊毛の防縮加工として非塩素系酸化剤の開発の一環として、オゾンおよびケラチナーゼ酵素併用処理をおこない、処理後の羊毛の化学構造変化と酸性染料に対する染色性を検討した。その結果、併用処理により染料の拡散係数と飽和染着量、染着座席数は未処理羊毛と同程度であり、染色性の低下を防ぐことができた。
羊毛ケラチン分解酵素ケラチナーゼUによる防縮加工の前処理として常圧パルスコロナ処理をおこない、処理後の羊毛の化学構造変化と酸性染料に対する染色性を検討した。その結果、併用処理により染料の拡散係数と染着座席数は未処理羊毛と同程度であり、染色性の低下を防ぐことがきた。
筆者らが提案した平編編成過程の数式モデルをもとにコンピュータプログラムを作成し、綿糸と梳毛糸のコース長、平編編成の糸張力変化、コースにおけるロビングバック長とロビングバック率、最大糸張力などに及ぼすカム引込量、カム角度、カム踏みの長さ、給糸張力の影響を解析した。
極細ファイバーの強度試験は、単繊維の状態では困難が大きかった。レスカでは、単繊維を金属ニードルの穴に通すことで保持し、高感度荷重検出機構を使用した極細ファイバーの強度試験機を開発した。金属ニードルの内径は150μmと極力小さくし、上下のニードルにセットした単繊維の中心軸は、ずれない構造となっている。荷重検出機構は、電子天秤を用い、0.01mgf(約0.1μN)の分解能を持つ。引っ張り速度は5μm/sから5mm/sまでの速度に対応可能である。また液体セルが取り付け可能で、液体中における試験が可能である。
ガラス繊維の魅力を紹介している。(1)ガラス繊維の基本物性を決める最も大きな要素であるガラス組成を変更することで繊維特性や複合材料としての特性を改善できる。(2)製造工程の条件を変更することで様々な繊維断面形状に加工することができる。(3)ガラス繊維の強度には非常に大きなひずみ速度の依存性があり、速く引っ張れば引っ張るほど強くなるという特性を持っている。(4)極低温環境下では、温度が低くなればなるほどよく伸びる。常温と比較して-150℃極低温環境下では、弾性率が変化しないにも関わらず2倍以上も伸びて強度が向上する。
インビスタはレッグウエア用の「ライクラフュージョンファイバー」を開発した。同素材を使用したストッキングは09年10月からスペインで販売を開始。09年12月から英ジョン・ルイス店舗で発売される。特許出願中の「ライクラフュージョンファイバー」のバイコンポーネント技術により、ストッキングに不可欠な伸縮性と回復力を確保しながら、優れた応用・ゆがみ機能を持つ融解力によってストッキングに走る「伝線」を防止する。芯にレギュラータイプの「ライクラ」、その周りに特殊タイプを使用した芯鞘構造を有している。
競争激化により複雑化する機能性アンダーウエア市場の状況や各商品の特徴を調査するため、繊研新聞ではこのほど、スポーツを始めとした各種アパレルメーカーや小売店を対象に機能性アンダーウエアに関するアンケートを実施した。この回答をベースに、30のブランド・商品を紹介している。
ポリエステルなどの合繊の原料価格がアジア市場で09年9月末からの上昇幅が4〜15%に達している。秋口に減少した中国向けの需要が回復、ナフサ価格が上昇しているため。これにより、アジアの合繊メーカーが製品値上げに動く可能性も出てきた。
帝人は英マリンウエアの大手ヘンリーロイドと環境配慮商品「ブルー・エコ・レンジ」シリーズのポリエステル製のジャケットを共同開発した。帝人の繊維子会社、帝人ファイバーがリサイクルしたポリエステル繊維を使い、使用後は何度でも繰り返しリサイクルできるようにした。使用後の製品はヘンリーロイドが回収して、帝人ファイバー松山事業所に輸送し、リサイクル工場で原料に戻して再びポリエステル繊維を作る。再生品の品質も石油から作るものと同等である。石油からポリエステル原料を作る場合と比べて二酸化炭素(CO2)排出量やエネルギー使用量を約8割削減できるという。
第一紡績はこのほど、綿・レーヨン・キュプラ混による発熱保温素材「ぬくいと」を開発した。セルロース繊維の性質である湿潤時発熱を利用したもので、天然由来100%の発熱保温素材として注目を集めそうだ。現在、市場に出回る発熱保温素材は、セルロース系繊維と合繊の複合素材が主流だ。いずれも湿潤時のセルロースの発熱を合繊の保温性で保持する仕組み。これに対して「ぬくいと」は、キュプラ10%・扁平レーヨン20%・綿70%の混紡糸を使い、特殊な甘撚りにすることで扁平レーヨンの効果と合わせて糸中の空気層を増加させることで保温性を持たせた。
10年春夏向けに、綿紡績が接触冷感性のある商材を相次いで発売した。市場では、合繊を使用した機能性インナーが定着しているが、綿紡績各社は綿100%でも高い性能を持つ商品を開発。それぞれの方法で冷感商品を打ち出している。フジボウは、連続シルケット加工で糸の凹凸を少なくし、肌に触れる面積を大きくして冷感性を高めた。ダイワボウノイは、汗などの水分に反応し熱を下げる作用があるキシリトール成分を配合した吸水吸熱加工を開発した。クラボウも電子線で綿を改質するグラフト重合技術による加工で、接触冷感素材を開発している。
10年春夏向けのレディスインナーで、メッシュ素材のブラジャーを紹介している。汗をかきやすいアンダーバスト部分のワイヤラインに、編目の大きい素材を切り替えている。カップも通気性の高いメッシュ素材を使用している。
東レはPPS(ポリフェニレンサルファイド)繊維「トルコン」の高強力タイプを開発、主力のバグフィルター用途で本格展開に入った。PPS繊維は耐熱性、耐薬品性に優れる合繊。石炭ボイラーなどの集塵用バグフィルター用途で年率10%程度需要量が拡大している。国内では東レと東洋紡が生産している。東レではPPS繊維でレギュラー品よりも、わた段階で17%強力を高めた高強力原綿を開発。07年から市場に投入し、今年度から本格拡大に入る。
羊毛・毛髪など動物由来のケラチン蛋白質(KR)を原料として再生KR繊維を紡糸して検討した。ケラチンの還元抽出と濃縮、紡糸液の調製と紡糸方法などが述べられている。繊維の引張り強度は低かったが、生分解性、ガス吸着性、生体適合性、重金属吸着性、易染色性、制電性、各種機能材料練り込みによる付加機能化等、この繊維は数多くの優位性を秘めている。今後の研究により強度向上を図れば、生分解性植生ネット、重金属吸着剤、細胞培養繊維基材、再生毛髪等への応用展開が期待される。
炭素繊維は、環境水の浄化や藻場の形成、魚介類の育成などに用いられている。水中で炭素繊維の末端が分散しフィラメントになるものであるが、分散した炭素繊維ストランドの端末が水の流れによってネジレや回転が生じ切断される。この炭素繊維の欠点であるネジレや剪断力が小さいことをカバーしたのが、西陣の織物技術を用いて作られた平面状の織物を基本としたものである。
YKKファスニングプロダクツ販売は、金属ファスナーに近い独特の輝きと樹脂の軽さを併せ持った金属調「ビスロン」を販売開始した。形状を従来のダルマ型から三角型にし、かみ合いもメタリック調から金属調に替え、スポーツ・カジュアルウエアを中心に販促する。金属調の重厚かつ高級な外観と樹脂による軽量化を両立させた商品で、金属ファスナーと比較して約半分の重量であるという。
服飾資材卸の清原はタイのうろこを使った新しい服飾資材「マリンリーフ」を開発した。マリンリーフは瀬戸内海のタイから取れるうろこを回収、一枚一枚特殊な染色加工を施して、弾力性を持たせ、染色堅牢度も高めて服飾資材として使用できる水準にまで品質を安定させた。ランダムな形状の楽しさに加え、天然の透明感と上品な光沢のある表情が持つ人工のスパンコールとは違った味わいを打ち出す。サイズは直径約1cmから1.5cmでほぼ真ん中に手作業で穴を開けて販売する。
KBセーレンは、伸縮性や成形性、耐候性が特徴の合成皮革「グラセムES」を開発した。自動車内装材、家電、家具・インテリア、紳士・婦人衣料、靴、かばん、雑貨など幅広い用途で販売していく。救急ばんそうこうなどで実績のある伸縮性ポリウレタン不織布「エスパシオーネ」技術をもとに、メルトブロー法による不織布と合皮銀面を積層化したもので、使用するポリマー、接着剤などを独自技術で改良した。伸縮性は250%、耐候性(ジャングルテスト)は5年使用後も80%の機能を保持する。
ドールは多摩美術大学と協業し、「バナナ・テキスタイル・ワークショップ」を開いた。「バナナ・テキスタイル・プロジェクト」を食育などのCSR活動として協賛支援する。同プロジェクトは多摩美術大学が2000年に発足させ、熱帯地方で廃棄されるバナナの茎を利用し、織布を生産するシステムの構築を目指す。ドールは食育活動の一環として幼稚園や保育園の子供たちに野菜や果物を好きになってもらうイベントをしてきた。今回は東京町田市の小山保育園でバナナ繊維を使ったクリスマス飾りを作る。
帝人ファイバーは春夏スポーツ素材で、スーパーブライトでフルダル並みのUVカット性能を実現した「B・U・V」と、湿度に応じて伸び縮みする「ファイバライブ」を開発した。「B・U・V」は透明ポリエステルポリマーに紫外線吸収剤を練り込むことで、透明性とUVカットを両立させた。織物とニットの「ファイバライブ2D」は生地の目が開くことで通気性が向上した。ニット「ファイバライブ3D」は生地の肌側に凹凸ができることで接着面が減少し、ドライな肌触りを実現した。
オーストラリアン・ウール・イノベーション(AWI)は、「ウールブレンド」マークを復活するなど新たなブランド政策を発表した。新毛30%以上50%未満を対象にしたウールブレンドを復活させ、「クールウール」と関連するサブブランドを再導入する。アパレル向け「ゴールドウールマーク」製品基準を廃止し、関連するサブブランドも廃止する。ウールマーク再活性化計画に基づいたものである。ライセンシーのニーズを組み入れ、新ブランド政策を行う上で必要なライセンス契約の変更と08年12月の変更以降で管理上の問題となっている基準を見直す。
繊維産業全般が苦戦を強いられるなか近年は衣料用途から資材用途へと舵を取る繊維メーカーが増加。しかし、昨年のリーマンショック以降は衣料向け、資材向け問わずに苦境に立たされ、資材向けはモノポリー取引が多いためにその落ち込み幅もインパクトの大きなものとなった。今夏を境に一部で回復感が出始めた繊維資材分野。2番底、3番底が懸念されるものの、関連各社はこの回復を本物にするべく商品開発を続けている。主要繊維資材メーカーなどの最新動向と、産地の現況を追った。
寝具メーカーの10年春夏向け商戦が始まった。各社は、海外製品の流入や異業種の参入によるジェル製品の競合激化も予測し、さらさら感のある湿度対策商品を強化しながら1月以降の本格商戦に臨む。各社の商品を紹介している。
ファッション性を損なわずに機能を付加した商品開発の新しい試みとして、「全天候型軽量スタイリッシュシューズ」を紹介している。高反発のカップインソールでクッション性を強化し、かかとには通気性・吸湿性に優れ、光触媒で消臭効果のある機能素材を使っている。内部の熱気を放出するエアーベンチレーションも備わっている。
アクリル繊維の良溶媒であるジメチルフォルムアミド(DMF)と貧溶媒である水との混合溶液を用い、アクリル繊維布を収縮させる方法を考案した。混合溶液中のDMFの体積分率、温度、時間により、最大で約55%の収縮率が得られた。収縮率は、アクリル繊維のガラス転移温度以上で急激に増大する。この収縮加工を利用して、アクリル繊維布に収縮部分と未収縮部分を混在させ、表面にプリーツ状の凹凸と色調の変化を有する新しい風合いのテキスタイルを制作することができた。
日本の繊維産業において機能素材および加工技術に関して各社が力を入れているのは、快適性領域、衛生・安全領域、そして各種特殊機能領域である。中でも吸水・吸湿、制電、難燃・防炎、抗菌・防ダニなどの機能性素材・加工に特に力を入れている。ここでは、水系の通気性透湿防水コーティング技術と花粉付着防止ならびにアレルゲン沈静化技術について詳細に記述している。
モリリン繊維資材部は1月から、パンツのポケットやベルト周りに使われるスレーキで、色目が濃く漂白剤によっても色落ちが少ない商品を「イロオチ・ナイス」のブランド名で販売する。ブルーデニムやカラーデニムのパンツでは、塩素漂白耐性のある分散・スレン染料での染色がスレーキでは使われてきたが、濃度があがらず、鮮明性に欠けるのも難点だった。同社はポリエステル65%、レーヨン35%の混紡糸を原料に使い、染色整理段階も工夫して、色目が濃く塩素系と還元系漂白剤に対して退色しにくいスレーキを開発した。
日清紡テキスタイルは、厚地織物に特化した形態安定加工を開発した。液体アンモニア加工を使用しない新しい加工技術で、10年秋冬向けから投入する。同加工は液アンを使用した加工と同等レベルの形態安定性がある。新加工は「キュアインジェクト」。シャツ向けで8月に発売した高レベルの形態安定加工の研究過程で蓄積した1万通りの試作の中から、厚地に適する加工を応用して開発した。ナノレベルで架橋結合を均一にすることで、液アン加工に劣らない性能がある。かさ高で質感がいいのも特徴という。
和歌山県工業技術センターはこのほどカブトムシに由来する抗微生物ペプチドを繊維に固定化する基礎技術を開発した。高い抗菌性能を確認しており、カブトムシ由来の抗菌加工技術への可能性が広がる。同センターでは、綿のセルロース分子にスペーサーと呼ばれる分子鎖を結合し、そこに抗微生物ペプチドを結合させることで綿繊維への固定化技術を確立した。この加工布を用い、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を対象とした「JIS L 1902 2002」に基づく抗菌性能試験を行ったところ、高い抗菌性能を確認した。
岐センは、ふんわりした上質な風合いが特徴の「NAT」、従来の蓄熱加工「コモヒート」をさらに進化させた「コモヒートトランスウォーム」の2加工を新たに開発した。来年以降、販売を本格化させる。NATは繊維表面に天日干し風のボコボコとしたナチュラルなしわ感を表現。コモヒートトランスウォームは従来から展開していた蓄熱加工のコモヒートより、赤外線をより多く吸収し、効率よく熱に変換させることで、蓄熱性能を向上させた。
梳毛ニット糸大手のヒラシオ(山形県寒河江市)は、塩素を使わず、防縮・抗ピリング性を両立する加工「イグナール」を確立した。イグナールは、家庭洗濯後も縮みをマイナス3%以内に抑え、抗ピル性は4級を備える。(ウール100%天竺の場合)。オゾンを使い、染色時に糸釜で加工するため、未防縮ウールを防縮にすることも可能。羊毛繊維の表皮、スケールが残るため、風合いも保持しやすい。同社では糸50kgから加工できる。
新型インフルエンザパンデミックを背景に、紡績を中心に抗ウイルス加工・素材の開発が加速している。染工場なども既存の抗菌加工などをベースに抗ウイルス加工の技術確立を進めており、一段の技術革新が予想される。一方、新しい課題も。抗ウイルス性試験の共通化という問題だ。業界が協調して対応を急ぐ必要がある。試験方法がJIS規格化されている抗菌性試験などと異なり、抗ウイルス性試験に関しては共通化された検査方法がない。現在、各社が行っている試験は、それぞれが研究機関などに委託して個別に実施している。
イトキンはショップ事業を行う全額出資会社ソアリーク(東京)を設立、10年春から、オリジナル主力のレディスセレクトショップ「ソアリーク」を出店する。主力販路は駅ビル・ファッションビル。中心顧客対象は25歳から30歳前後。可愛らしさと都会的な洗練されたスタイルを基本に、一歩先を行くトレンドを提案する。オリジナル企画約60%OEM(相手先ブランドによる生産)商品約30%、米国を主体とした買い付け品約10%で構成、全体の約30%を服飾雑貨で揃える。
はるやま商事は11日、ウォームビズに対応した「ナノミラクルスーツ」を発売した。室温20度以下でも衣服内は発熱による暖かさを保つほか、しわ回復性や撥水撥油機能を持つスーツ。裏地には東洋紡の吸湿発熱素材「エクスライブ」を使用。背裏と肩パット部分には温度調節機能を持つ「アウトラスト」を使った住友3Mの中わた素材「ジェネサーモネオ」を採用している。生地にはニッケの「ナノミラクル」を使い、高い撥水撥油性を持つ。
紳士スーツ・スラックスで、ベトナムやミャンマーでの生産が増えている。中国に比べ、生産のリードタイムが長く、コスト面でも大きなメリットはないが、中国への一極集中を避け、メーカーとして物作りの引き出しを増やす狙いがあるようだ。現在の日本の紳士服生産量は1000万〜1200万着とも推定されるが、この1〜2年で、2〜3割前後がASEAN(東南アジア諸国連合)諸国での生産になるという見方が強い。当面は「中〜高級品は中国に残り、低価格品がASEAN諸国に流れていくのでは」という見方だ。
日本アパレル・パターンメーカーズ・クラブ(APC)が11月に一般社団法人の認可を受け、「APC-NET」を通じてパターンメーカーを中心としたファッション業界で働く人を支援する体制を一段と強めている。
量販店で衣料品に占めるPB商品の割合が増え続けている。他社との差別化に加え、製造原価の引き下げで粗利益を確保しようという思惑だ。ここにアパレルメーカーが関与する余地が広がっている。引き取りがはっきりしていれば、多少の利益薄にも目をつぶれる。ただ低価格路線が進む中にあって、PBの価格戦略のせめぎあいは厳しさを増すばかり。メーカーは脱・低価格に向けた取り組みを視野に入れた商品開発に力を入れている。
欧米での環境・安全規制が強まる中で、アパレルパーツ業界でも製品の品質管理を強化する動きがある。品質、価格、納期だけでなく、従業員の安全衛生や環境対策など企業の社会的責任(CSR)も求められるようになり、欧米企業ではそれが取引の条件にもなっている。
国産ジーンズの老舗ビッグジョンとボブソン。長く日本のジーンズ界をリードしてきた両社だが、SPA(製造小売業)の台頭などで、この10年余りは他社の後じんを拝してきた。ビッグジョンは来年創業70周年を迎えるにあたり記念企画を打ち出し、ボブソンは新会社として再スタートした。それを機に、店頭から姿を消していた「ビッグジョン」「ボブソン」両ブランドが復活ロードを歩み始めた。両ブランドを「知らない世代」という新規顧客の獲得が復活≠フカギを握る。
イタリアの代表的ラグジュアリー企業64社が加盟するアルタガンマ協会を運営するアルタガンマ財団が09年〜10年のラグジュアリー市場の動向と予測をリポートした。レポートは「09年に半世紀ぶりに落ち込みを見せた」ラグジュアリー市場が「10年半ば以降市況回復が予測されている」としている。アルタガンマ協会は92年、イタリアンエクセレンスを伝える質の高い加盟企業の、国際レベルでの発展を支援する目的で設立。09年1月に同協会の運営を代行するアルタガンマ財団も設立された。
百貨店系のアパレルを中心とした販売不振で、ものを作る絶対量が減り、在宅の「SOHOパタンナー」などへの発注が極端に減っている。ここ数年、アパレルのアウトソーシングが進み、外注パタンナーの数が増えてきたが、ここへ来ての発注削減で「一人勝ち」のユニクロに就職先を求めるといった動きも出ている。そういった中、中国や台湾、韓国などから「日本の優秀なパタンナーや技術者が欲しい」という声が上がっている。アジア規模での産業構造の変化と無縁ではなさそうだ。
島精機は、より繊細で複雑な柄の表現を短時間でできるインターシャ横編機を開発した。アーガイルのダイヤ幅が従来の50%に細くなっても生産効率を落とすことなく編成できる。インターシャはこれまでサンプル作製に時間を要し、サンプルコストが高いために見切り発車で商品を投入することが多く、結果的に売れ残るという悪循環を生んでいた。同社では、3Dによるバーチャルサンプルの完成度を高め、ソフトとハードの融合で、スピードと生産性のアップによるコストダウンを実現。
下着やレッグウエアの残布が個性派商品に変化したり、社会貢献事業に用いられている。近年は、残布を使用したエコバッグや小物類などが商品化されているが、ここにきてインナー・レッグウエアメーカーが残布を使用した商品提案を進めている。生地を無駄なく使用し、地球環境に優しいものづくりが広がりつつあるようだ。
今年も発熱・保温・蓄熱などといった、温まる機能付加型のスポーツウエアの季節がやってきた。ちまたでは「ユニクロ」を筆頭に、GMS系の機能アンダーウエアなどが注目を集めている。生地そのものが熱を帯びるという機能性が、エンドユーザーにようやく浸透してきた証拠だろう。本家本元のスポーツブランドの「発熱系」ウエアも進化している。
ジーンズの低価格化、消費低迷が目立つなか、大手デニムメーカーが生産・販売体制の抜本的な見直しに乗り出している。海外生産拠点を整備してコスト対応力を強める一方で、国内での素材開発を改めて強化し始めた。タンス在庫に無く、消費者に低価格品との違いを明確にアピールできる商品を生み出せるか、「ジャパンデニム」の真価が問われている。
大手アパレルで編集型のブランド、業態開発が活発だ。消費者が1ブランドで完結せず複数ブランドを着回す傾向が強いことから、既存ブランドの複合や、同一ブランドでも様々なテイストに区分し、仕入れも含めたセレクト感覚のものが広がっている。既存ブランドのスクラップ&ビルドの一環で販売効率も高める狙いもある。構造改革に迫られるアパレルは不採算ブランド、店舗のスクラップの一方、新ブランドも単一ではなかなか数字がとれない状況も踏まえ、これら編集型が新規開発の主流になりつつある。
日本のデザイナーブランドが、ブランディングを今一度、考えるべき時期を迎えている。そのブランドに関するすべてをどうデザインするかということだ。ブランド(店)の目指すビジョンを通すために、どういうデザインをするのか。それをビジネスとして成立させるためにどういう方法論があるのか。「ファションデザイナーと経営者には、すべてをデザインすることが求められている。そうしなければ、これから先のデザイナービジネスは成り立たない。
衣料品各社が相次ぎ、大人服と同様のデザインを施した10代の女子向け商品に力を入れている。カジュアル衣料大手のポイントは来年2月、13〜17歳女子向けの新ブランドを販売する1号店を開く。アパレル大手ワールドや子供服大手ナルミヤ・インターナショナルなども参入しており、全体に不振な衣料市場の中で好調な分野として各社の期待が集まる。
大手アパレルメーカーが、テレビ通販に相次いで進出している。百貨店など既存販路の売り上げが低迷する中で、ネット販売などと共に成長販路への取り組みを強化し、総合化路線を促進するのが狙い。テレビ通販のファッション分野は年々拡大しており、既に進出した企業は、おおむね順調な売れ行きだ。ただし、実店舗と比べ、返品率が高いなどの課題も多く、事業として確立するには時間がかかりそうだ。
ショッピングセンターの開業数は09年の前年比4割減の50ヵ所程度にとどまる見通しで、ブレーキがかかっている。40年前の誕生から流通業をけん引してきたSCが曲がり角を迎えたことで、テナント企業や地方経済にも影響を与えそうだ。
スーパーやコンビニエンスストアなど流通業界で総合商社の存在感が高まっている。世界をまたに掛けた物資調達や物流などの“川上”が強みの総合商社が、消費者に最も近い“川下”の流通・小売りとのパイプを強化。消費不況の折、業界地図を塗り替える再編劇を演出するとみられているためだ。
日本アパレル産業協会、統一ハンガー協議会は、個別企業で廃棄やリサイクルしてきた流通用ハンガーを再利用し、回収率を60%に目標に流通用循環ハンガーとして本格導入することに。実証実験した百貨店に加え、専門店、ファッションビルなどの小売業態と幅広い取り組みが可能に。
チェックポイントシステムがまとめた世界の小売店の盗難被害や廃棄など(顧客の万引きや従業員による盗難、管理ミスによる)の金額(ロス)に関する調査によると、世界同時不況などの影響で09年の世界の売上高に占める推定ロス率は前年比べ0.08ポイント悪化し1.43%、金額としては9.8%増の1148億ドルだった。日本のロス率は1.04%、2.9%増の9160億円、万引きが58%を占めている。
繊研新聞の大型店を除くアパレル・ファッション関連業界(121社回答)でのインターネット販売の調査によると、ネット販売を実施している企業は5割を超え、近くネット販売サイトの開設予定を含めると6割を超えた。その半数が、直営自社サイト、ECモール出店、ECモールへの卸のうち複数の販売形態を採用しており、新たな販路としてではなく、消費者の新しいアプローチととらえている。
都心部へのグローバル企業による大型店出店が相次いでいる。11月25日にはザラ渋谷公園通り店が新築一棟建てで国内50店目として開店する。12月には銀座にアバクロンビー&フィッチが日本初進出。大型店は銀座、新宿、渋谷、原宿の4エリアに集中し、日本での旗艦店というだけではなく、アジアを中心とした訪日観光客への影響も重要視しており、アジア地域への情報発信基地としての役割が高まっている。
景気低迷で消費者の巣ごもり化で賑わうインターネット通販だが、最近は水曜日の売上高が急伸している。残業の減少などで帰宅時間が早まり、通販サイトへのアクセス時間も前倒しになる傾向がみられる。水曜日の注文は週末に自宅で直接商品を受け取りたいと人気が集まっている。
米ジーンズブランドを扱うインポーターが、国内の商標権を取得する動きが強まっている。日本で企画・生産までコントロールすることで、発注から納品までの期間が長く、追加が聞きにくいインポートの弱点を克服、小売店からの要望やトレンド変化への対応力を強めようとしている。
仙台市の藤崎や三越が09年春閉店時間を午後7時半から7時に繰り下げるなど、百貨店で総営業時間短縮の動きが広まっている。営業時間を延ばしても増収効果がないほか、シフト勤務の煩雑さが解消、顧客からの苦情が少ないため。
大手商社の収益構造が変化しつつある。商社の繊維関連ビジネスのモデルといえば、企業対企業の取引を仲介し、手数料や加工賃収入を得るのが目的だったが、ここ数年は事業投資へと軸足を移す企業が相次いでいる。さまざまな分野に投融資し、人やノウハウも提供することで、事業に携わり、その収益を取り込もうとしている。
CO2削減や環境問題への取り組みの中、売り場にLED(発光ダイオード)照明を導入する企業が増えている。省エネ・省力・経費削減だけでなく、新たな光の演出もLEDの広がりに結びついているようだ。
日本通信販売協会のインターネット通販利用者実態調査09で、週3回以上利用する女性(ヘビーユーザー)が08年に比べ増加しているという。特に20代の女性の利用が急増。購入商品では、レディスファッション・靴が28%と6ポイント上昇した。
NYで開かれたエマニュエル・ワイントラウブ・アソシエイツ主催コンファレンツで、低成長がノーマルとなる「ニューノーマル時代」のビジネスチャンスは、消費者のマインドセット(思考・心理・価値観)の変化にシフトし、普通の人を対象にするビジネス軸が浮かび上がった。
中盤を迎えつつある米国の年末商戦で、インターネット通販が快走する一方、百貨店など実店舗を構えるチェーン店は早くも足踏み気味で、明暗が分かれている。家電など目玉商品をネット上で大幅値下げしたり、無料配達などの特典を手厚くする小売りが増え、「巣ごもり消費」を好む消費者の支持を広げているからだ。
百貨店各社は生き残りも目指して、高コスト経営や従来のマーケティングの見直しに懸命。百貨店の苦闘と新たな挑戦を追っている。
専門店の退店が出店を上回る傾向が続いているが、ここへきて退店がさらに増える傾向だ。この1年家賃の減額や人員削減でしのいできた店も、赤字から脱却できず退店に至るケースが増えている。メンズカジュアルより量販型レディースチェーンが厳しく、どこまで退店が続くのか見通しが立たない。また、比例してSCの空床率も高まっている。その中で、ユニクロ、ポイントの衰えない出店数の多さが際立っている。
市街地再開発事業による再開発ビルの商業施設は、売り上げの落ち込みや空き床問題、管理する第三セクターの経営不振など多くの課題を抱える。この共通の課題を乗り越え、活性化させようとNPO法人が立ち上げられ、情報交換や活性化への提言とともに、再生に取り掛かり始めた。
多くの商業施設が接客力向上への取り組みを強めて顧客満足を高め収益力回復に力を入れている。具体策には接客ロールプレイングや研修が上がっている。
09年の小売業界は、低価格化やプライベートブランド(PB)の強化戦略が目立った。米サブプライムローン問題に端を発した昨年9月以来の世界同時不況の直撃を受けて、消費者心理がマイナス思考になったこと、外資ファストファッション企業の攻勢や、ユニクロの伸長など、低価格を武器にした企業の成長に、業界全体が引きずられた格好だ。しかし、この全業種を巻き込んだ価格破壊が、必ずしも成功しているとは言い難いように見える。
09年大型小売り・アパレル業界は、景気後退の中で売り上げ拡大は期待できないものの、不採算部門の閉鎖や慎重な在庫調整と販売・管理費の圧縮で収益力の改善が進んだ。ともに寡占化が進み、企業間格差が拡大している。
不況を映して、小売業の10年国内出店が激減する。SCの年間開業数が1990年以来最低だった01年を下回りそうなほか、入居する専門店も連動して出店を減らす。消費不透明な時期には様子見で、むしろ不採算店整理に励む専門店が圧倒的。一方で、空き区画などへ格安で出店しようと意欲を燃やす有力企業もあるなど、出店面でも企業間格差が進みそうだ。
ドライ溶剤から排出される揮発性有機化合物(VOC)を、平成22年までに3割削減するのが自主的取り組みの目標である。排出の現状を調べ、対策として乾燥機で溶剤を回収した場合の効果を知るため、石油系の例について、環境の効果面と業者の経営面から予測値を示した。実効ある対策と思われる。
(独)国民生活センターの「消費者年報2009」によると、同センターのホストコンピュータと全国の消費生活センターネットワークの端末機を結ぶシステムで受けた相談件数は、今年5月末現在で98万305件。その中で「クリーニング」の苦情相談件数は8441件で14位。前年は18位で8841件であり、件数でやや減少、順位は上がった。ただし、内容別分類で「安全・品質」の相談件数でワースト1位が続いている。
ドイツの品質規格「RAL」の日本国内での普及・充実を目的として、リネンサプライヤーによる「RALジャパン」が設立された。RAL規格は、様々な分野の産業に関し品質基準を設定し、基準をクリアした企業・工場などを認証する制度。ISOが一定の品質を管理する手法や体制を評価し、品質の高低は必ずしも問わないのに対し、RALは品質水準そのものを評価・保証する。
全国クリーニング協議会・第18回環境保全全国大会が、11月20日東京・大井町のきゅりあんで開催され、「土壌汚染対策法」、「省エネ法」の改正・施行を受けての改正のポイントや対応策を講演した。また、グリコールエーテル溶剤を使用、液化炭酸ガスと組み合わせた「ソルベールドライシステム」のプロセスと商業運転の解説と、日本では沖縄の米軍基地内で1号機が稼動中と紹介された。
ソルカン(フッ素系溶剤)とベクセル(臭素系溶剤)の専用機を、アサヒ製作所と山本製作所がそれぞれ発表した。三菱重工が製作していたが、同社の洗濯機分野からの撤退に伴い、他社が参入した。両溶剤ともオゾン層破壊のために生産中止となった溶剤の代替溶剤で、いずれもオゾン層破壊係数は低い。(特にソルカンはゼロ)。両者とも引火点はないが、ソルカンは爆発限界を持つ。洗濯特性の特色は、ソルカンは生地に優しく、ベクセルは溶解力が強い。
全国に約800店舗を展開するクリーニング業界2位の「きょくとう」が、建築基準法が住宅・商業地で使用を禁じる引火性溶剤を使用し、全国約20ヶ所で工場を稼動させていたことが朝日新聞社の調査でわかった。7月に業界3位の「ロイヤルネットワーク」で同様の違反が発覚したあとも、きょくとうは違法操業を続けていた。国土交通省は業界に広がる違法操業を重く見て、年明け早々から全クリーニング業者の約3万8千工場を対象に調査に乗り出す。
ベルメゾン生活スタイル研究所の調査によると、インターネット通販を利用する女性が増え、なかでもファッション商品の購入が最も多い。強まる節約志向を背景に、セールなどを利用すれば安く買える点や、ポイントが付くお得さ、返品に対する抵抗感が薄らいだことが利用を押し上げている。
洗濯乾燥機の需要は、2008年度に全自動洗濯機の30%を占めるまでとなり、タイプ別ではドラム式洗濯乾燥機が全体の約12%を占めている。乾燥機能付きであることに加え、節水機能に魅力を感じているようだ。節水・省エネを追求する技術開発が加速しており、ヒーター乾燥方式に代わりヒートポンプ乾燥方式に、節水に関しては従来からの縦型タイプにおいても節水技術が進展している。またデリケートな衣類をやさしく洗う機能、除菌・消臭機能なども付加される方向にある。使用実態としては、洗濯から乾燥までを自動で行っているケースは16%、洗濯のみ・乾燥のみ・洗濯〜乾燥までを使い分けているケースは50%、生乾き衣類の仕上げ乾燥は8%だった。最後に使用実態に対して、取り扱い絵表示の問題点・要望が述べられている。
洗濯中に布に染着した蛍光増白剤がどの程度のUV防御能を持つかを調べた。綿布では蛍光剤がUV-A領域の透過率を著しく下げること、洗剤に配合されているUV吸収剤はUV-B領域の透過率を下げてUV-B防御能を上げることがわかった。綿布はUV防御能を持たないが、カナキンを除き洗濯5回で十分なUV防御能を示した。UV-A領域光が原因の光線過敏症対策には、着用前に綿布を蛍光剤とUV吸収剤入り洗剤で洗濯することが勧められる。
改正特商法が12月1日に施行されたが、訪問販売で、消費者が拒絶の意志を示せば、業者は勧誘を続けたり、再度の訪問をしてはならない、と定めた。法律適用の考え方をまとめた運用指針では、「訪問販売お断り」とのみ記載したシールは、「意志表示の対象や内容が不明瞭であるため、契約を締結しない旨の意志の表示には該当しない」と明記。直接会ったり、インターホン越しに断ったりしないと、拒絶に当たらない、と説明する。シールを配布している各自治体では、対策が後退しかねないと困惑。
新型インフルエンザの流行により需要が伸び、「ウイルス99%カット」などウイルス対策をうたった商品が見受けられ、表示されている内容や数値はどこまであてになるか?国民生活センターで15銘柄対象に、フィルター部の性能や着用時にできる顔とマスクのすき間から空気がどの程度漏れるのかなど調査し、情報提供。
景気後退で一段と消費が冷え込んだ2009年。リペア(Repair)、リユース(Reuse)、レンタル(Rental)の3つの「R」を駆使して上手に節約する消費者が目立った。白洋舎は靴のリフォームや、衣類のサイズ直し、ファスナーの取替えなどのサービスが好調だ。
裁判員裁判―課題が多い裁判員制度/消費者庁発足―目前の課題山積/政権交代―政権交代はハードルが高い/定額給付金―二兆円はどこへ行ったのか/ETC 割引―迷走する高速道路/新型インフルエンザ―情報に振り回された一年/非正規労働―抜本的な見直しの必要がありはしないか/エコポイントーエコポイントは誰のため?/食の安全―消費者ができることとできないこと/新車購入補助制度―景気刺激の端緒となるか。
消費者は必ずしも低価格志向を強めておらず、むしろ品質や環境配慮、安全などの付加価値を重視する傾向を強め、自分にとっての本当の価値を「見極める消費」が広がっている。野村総合研究所(NRI)が実施した「生活者1万人アンケート」の結果である。ショッピングモールの利用が拡大し、総合業態である百貨店の顧客離れに歯止めがかからない。一方で、インターネット販売は成長を続けている。消費者は購入チャネルでも、自分にとって便利な、自分に適したチャネルを「見極める」傾向を強めている。
半年前にクリーニングに出した衣料のシミについて業者にクリーニング賠償を求めることができるかを解説している。業者に落ち度が証明できづらいこともあり、まずは最寄りの消費者センターへの相談とアドバイスをしている。
豪州では羊毛税2%によりマーケティング活動などで需要増進活動をしている。ウール・サービセス民営法に基づき3年に一度の投票で、10年7月以降3年間継続されることになった。
政府が掲げる国内の温暖化ガス排出量を20年までに90年比25%減らす目標を巡り、実現にはどの程度の家計負担が生じるかを示す3つの専門機関の資産が公表された。温暖化対策税の導入や排出量取引の活用を想定、可処分所得の減少を限定して表示、前提にばらつきがあり、年間負担は13万〜77万円と大きな開きが出た。
ペットボトルや樹脂、清涼飲料水などのメーカーが組織しているPETボトルリサイクル推進協議会によると、08年度PETボトル回収率は80%で、目標とする75%を2年前倒しで達成。企業による回収を確認できた量が4割以上増えたほか、PETボトル入りの製品の販売量が減ったため。
外国人研修生・技能実習生の受け入れ団体などでつくる全国外国人研修生受入組合連絡会議は第4回総会を開き、当面の緊急課題として技能実習生を厚生年金保険の強制加入対象から除外するよう厚生労働省などに働きを強める方針を決めた。
岐阜県労働局など9つの機関・団体で構成する「技能実習生等受入適正化推進会議」によると、岐阜県内に10月現在で外国人研修生・技能実習生が6千人おり、繊維関係が半分従事していると報告。特に縫製業で賃金不払いや最低賃金・割増賃金違反などが起きていると指摘している。
日本輸出縫製品工業組合連合会は、組合企業を対象に毎年実施している「景気動向調査」をまとめ、発表した。今回の調査は、183社にアンケートを送付し、回答は78社であった。この中で、大半の企業が景況感を悲観的にとらえており、次の手が打ちにくい状況が示されている。国内の物づくりは、小ロットでのスピード生産が当たり前の状況で、価格では値下げのプレッシャーが強くなっている。この調査では急速に市況が悪化していることが窺え、厳しい経済環境を反映したものとなった。
繊維ファッション関連のリサイクル活動を行政、アパレル、流通等総括的にまとめている。行政では繊維製品リサイクル推進協議会、アパレルでは自社の衣料品の循環促進、流通ではCSRの推進等を紹介している。
多くの企業が重視・強化している価値観は「正社員雇用」「終身雇用」「新卒採用」という意外な結果が日本能率協会グループが公表した1000社の人事・教育調査で明らかになった。以上の3項目は、いずれも8割以上が回答したもので、「非正規社員雇用」(13.5%)、「人材流動性重視」(15.6%)、「中途採用」(18.5%)を大きく上回り、不況下でも日本的雇用慣行を重視していることが分かった。@3割弱の企業が「人づくり施策が業績向上に貢献」A「評価・処遇」「人材教育」施策の成否が人づくりのカギB成功企業と低迷企業では「人づくり価値観」に大きな違いC人づくり施策の達成度は全体に低迷D人づくり指標の重要性は認識していても測定は不十分、との傾向が示された。
@3月5日A大阪科学技術センターBスクリーン捺染用薬剤とインクジェット捺染前処理剤、最近の特殊機能加工技術ならびに今後の方向、第三の繊維染色着色剤、他C日本繊維機械学会 TEL:06-6443-4691
@3月5日A大阪科学技術センターB繊維製品の「快適性」を数値化するためには、織物の光反射計測と視覚的風合いの印象評価、自動車内内装用ファブリック開発について、他 TES会員、TA会員は会員価格12,000円で参加できます(通常15,000円)。C日本繊維機械学会 TEL:06-6443-4691
@3月10日A日本化学繊維検査協会大阪事業所B■講演:アレルギー発生事例と原因について、アレルゲン抑制素材(アレルバスター)■評価方法の解説、見学:消臭性、抗菌性、かび抵抗性、防ダニ性、他C日本繊維製品消費科学会 TEL:06-6358-1441
@3月24日AドーンセンターBクリーニングに必要な染料の基礎知識、ランドリークリーニングに関する基礎知識、ドライクリーニングに関する基礎知識、シミ抜きに関する基礎知識、他C日本繊維製品消費科学会 TEL:06-6358-1441
発行:一般社団法人日本衣料管理協会 会長:中島利誠/発行人:大谷芳男