日本衣料管理協会−ミニ情報記事ページ

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ミニ情報第27巻6号

経産省繊維課、補正で中小企業の海外販路開拓支援

経産省、買い物弱者支援策紹介

11年度税制改正

経産省、上海で市場調査

ファッションで20年に2〜4兆円獲得目指す

経産省11年度繊維関連予算

経産省、10事業後押し

トーキョーアイ出展社と中国企業が意見交換 情報交流不足浮き彫りに

製品安全とエコテックス規格100の現状

世界の高性能・高機能繊維の研究開発動向

PEIで難燃作業服開発

高強度の超高分子量ポリエチレン

ポリプロピレン 軽量、速乾性に注目

バイオナイロン開発

特集「e-テキスタイルの最新動向」

フラッシュ紡糸法の不織布

人工皮革特集・環境配慮型商品が拡大

特集<ナノファイバーとエレクトロスピニング法>

しなやかに揺れる

ダメージ加工に対応したラメ糸

アミノ酸で多機能加工

どこにもないフィルム織物

バリエーション広がる環境素材

ナイロンでストレッチ織物

pH調節ポリエステル開発

50回洗っても防臭抗菌維持

「葛+和紙」の新繊維開発

病院向けカーテンの循環型リサイクル

3機能複合素材を開発

暑い夏対応の機能が充実

炭素繊維、生産効率10倍に−車体軽量化に的

特集「抗かび加工の最新動向」

非クロム染色を紹介

ポリエステル100%紡績に挑戦

「のこり染め」製品の開発

綿からバイオエタノール

泥染めでデニム素材

電子線グラフト重合加工をデニムに応用

新感覚リネン広がる

草木染めでニット直販事業

米・防虫加工 日本でも普及へ

リン系の難燃剤開発

サッカー用機能アンダーウエアの開発

急速に需要が広がるスポーツブラ

好調! 大人のトラッド

11春夏・メンズウエアリング特集

ニット専業、カジュアルメーカー百貨店販路に相次ぎ参入

40代〜50代女性、若者向けを着こなす

粒子径モデルによる衣服圧推定に関する研究

30〜40代のジャケットに勢い

ヤング市場をリードする おしゃP、ブロガー

カシミヤ急騰、中国内需拡大で供給行き詰まる

中国生産、コスト上昇で一変

体形補正をする婦人ジーンズ開発

ファッション消費は現状維持

服飾デザイナー相談窓口 経産省、企業など支援へ

自転車切り口のブランド 街乗りウエア広がる

国内縫製工場に薄日−高級品特化の戦略奏功・中国生産見直し追い風

商業施設 上質品から復調傾向

百貨店、広がる大型専門店導入

衣料品、都心に大型店

中心商店街の挑戦、出店1年半で50件

雑誌が売れてかばん不振

大手百貨店、個人外商てこ入れ

関心高まるベトナム小売市場

流通BMSフォーラム2010

高成長続く中国・百貨店 外資出店目白押し

百貨店ネット通販4%増

クラウドソーシングが変えるビジネス

大手IT企業がファッション強化

小売り等の生産性向上へ研究会

人気ランクで売り場直行

銀座で3月にファッション・イベント

マルキュー系郊外SCに商機

通販利用調査、ネットがカタログ上回る

EC市場15年度11兆8千億円に

米年末商戦、4年ぶり伸び

SC協会、店舗の省エネの無料診断

クリーニングトラブルの防止

液体洗剤、粉末を逆転へ

引火性溶剤を用いるドライクリーニング工場の火災安全対策

ソープ濃度の測定

ベクセルクリン25

クリーニング所の衛生管理要領

シリーズ「快適性を理解するためのQ&A」

中国の消費者、購買調査

台湾でも「ブラ・リサイクル」

消費者モニターが選んだ2010消費者10大ニュース

リビングの化学 極細繊維の「魔法瓶」

タオル発火5年で21件 美容オイル付着重ね置きで427度

衣料品事故の防止を喚起

突き出し

 

アパレル製造に起因する品質上の問題点と対策(2)

通気性試験機を販売

アジア新時代、変わる繊維地図

関西ユニフォーム協議会結成へ

途上国内縫製業を開拓−低価格工業用ミシンを投入

新人デザイナーファッション大賞を移管

日本発ものづくり提言プロジェクト、発信力の強化を検討

西陣織、異業種と再生

中国進出企業、賃金2ケタ上昇が4割

第38回消費性能試験法講習会

第24回クリーニングに関する情報セミナー(伝統と先進の中から考えるクリーニング)

学会誌等の引用文献は、表題,著者,誌名,巻(号),〔発行年・月・日〕ページ、新聞等の引用文献は、表題,誌名,〔発行年・月・日(面)〕

行 政

経産省繊維課、補正で中小企業の海外販路開拓支援

繊研,〔10・12・2(1)〕

経済産業省繊維課は、10年度補正予算で中小企業が海外販路を開拓するための経費の一部を補助する「ものづくり事業者販路開拓支援事業補助金」を公募する。

経産省、買い物弱者支援策紹介

日経MJ,〔10・12・12(7)〕

経済産業省は、買い物弱者を支援するための「買い物弱者応援マニュアル」をまとめた。徒歩で買い物に行ける小型店を地域ぐるみで作ったり、商品を宅配するなど全国20ヵ所の先端事例を紹介している。

11年度税制改正

繊研,〔10・12・20(1)〕

政府は11年度税制改正で特恵関税の見直しと加工再輸入減税制度(関税暫定措置法8条)の3年間単純延長を決めた。特恵関税の見直しは10年ぶりで業界の要望を踏まえ、原産地規制などの変更を行う。新しい枠組みは全体を通してみると繊維・ファッション業界の東南アジアシフトを後押しするような内容となる。

経産省、上海で市場調査

日経MJ,〔10・12・24(4)〕

経済産業省は日本のファッション産業の中国進出を後押しする販売促進と市場調査事業を始める。第1弾として、12月末に上海で日常で着こなすおしゃれな服、デザイン性と品質の高さが特徴の子供服、発熱保温などの高機能繊維製品の3分野で展示会やショー、インターネット連動型の販促を始めた。

ファッションで20年に2〜4兆円獲得目指す

繊研,〔10・12・27(2)〕

経済産業省は「クール・ジャパン官民有識者会議」で、世界の文化産業の市場規模が20年には900兆円以上になるとする試算を公表。同時にクール・ジャパン戦略によって12兆〜17兆円の獲得を目指すとの数値目標を示し、参加委員から了承を得た。獲得目標の内訳は、ファッション2兆〜4兆円(現在の規模0.3兆円)、食品・外食4兆〜6兆円(2.2兆円)、コンテンツ2兆〜3兆円(現在の規模0.7兆円)、インバウンド4.1兆円(1.3兆円)となっている。

経産省11年度繊維関連予算

繊研,〔10・12・28(2)〕

財務省が内示した経済産業省の11年度繊維関連予算案は、クール・ジャパン戦略の内数として要求していた国内市場の開拓が要求どおり1億4400万円だったほか、研究開発で新たに2つのプロジェクトが認められた。国内市場開拓については年明けにも事業の委託先の募集を開始する。

経産省、10事業後押し

日経(夕),〔10・1・8(1)〕

経済産業省は「クール・ジャパン」を各国で売り込む新事業を11年度から本格展開する。期間限定でアンテナショップを現地で設置し、相手国の流通業者と連携し普及につなげる。中小企業や職人、クリエーターといった個人が手掛ける製品の輸出を後押しし、20年には約13兆円の輸出を目指す。

トーキョーアイ出展社と中国企業が意見交換 情報交流不足浮き彫りに

繊研,〔11・1・13〕

経済産業省繊維課が2010年12月、中国広州で開いたトーキョーアイ・ファブリックコレクション参加企業と中国アパレルとの意見交換会を開いた。「中国企業の差別化戦略の中に日本素材が入っている」(日本繊維輸出組合)ものの、「情報交流が圧倒的に不足」(繊維課)している実態が浮かび上がった。意見交換会は同組合の協力を得て、日本側6社、中国側はアパレル、デザイナー、輸出入業者、メディアなど約20人が参加した。

規格関連

製品安全とエコテックス規格100の現状

野畠厚雄,繊消誌,51(11),〔10・11〕p844〜850

欧州におけるREACHは、欧州化学物質庁がスタートさせた欧州における化学物質の総合的な登録・評価・認可・制限の制度である。「エコテックス規格100」は100項目以上の試験項目から成り立ち、エコテックスラベルを付ける権利が認証される。2009年には有効認証件数は1万件を超えている。

素 材

世界の高性能・高機能繊維の研究開発動向

大松沢明宏,繊学誌,66(11),〔10・11〕

p364〜367 日本化学繊維協会・技術委員会が2009年に実施した「世界の高性能・高機能繊維の研究開発調査」の結果を解説した。日・欧・米・中の技術レベルを現在と5年後の技術レベルを比較し日本が優位であること、また、目指すべき市場と仕組みを示した。

PEIで難燃作業服開発

繊維ニュース,〔10・11・1(4)〕

ニッケはこのほど、優れた耐熱性を持つポリエーテルイミド(PEI)繊維とウールを特殊複合することで新タイプの難燃作業服を開発した。従来のアラミド繊維使い難燃作業服と異なり、染色性や吸水性を両立していることが特徴だ。PEIは、優れた耐熱性を持つイミド結合と良好な加工性を持つエーテル結合が組み合わさった非晶性熱可塑性樹脂。米GE社が開発し、耐熱プラスチック分野では航空機の内装パーツや電子部品、機械部品などで実用化がされていたが、このほどある企業がPEIの繊維化に成功。ニッケがこれを活用し、ウールと特殊複合することで新タイプの難燃作業服を開発した。

高強度の超高分子量ポリエチレン

日経,〔10・11・10(13)〕

帝人は、摩耗しにくく衝撃に強い特殊なポリエチレン繊維に参入する。一般的なポリエチレンはエチレン分子が1,000〜1万個であるのに対し、新素材は4万個以上をつなげている。オランダ・エメン市の繊維工場に専用設備を建設し、2011年後半に生産を始める。設備を段階的に増強する計画で、5年間の投資額は20億〜30億円になる見通し。工作機械の部品や医療用の人工関節など幅広い分野で利用が見込め、炭素繊維に並ぶ競争力の高い事業に育成する。

ポリプロピレン 軽量、速乾性に注目

繊研,〔10・11・18(4)〕

今秋冬、ポリプロピレン(PP)繊維を使った保温性インナーウエアが注目されている。ここ数年、アクリル・レーヨン混の吸湿発熱を中心にあったが、同質化も進み、新しい切り口を求めている。物性の不安定さなどから資材用途が多かったPPであるが、断熱性、軽量性や速乾性など多機能があり、三菱レイヨン・テキスタイルやダイワボウノイは、安全対策を徹底することで衣料向けの拡販に力を入れる。

バイオナイロン開発

繊研,〔10・11・24(4)〕

東レは、植物由来原料を使用したバイオベースナイロン素材を開発し、繊維製品としての実用化を進めている。開発したのは「水に強い」ナイロン6 10と逆に吸水率が高いことが特徴のナイロン5 6。この数字の前の部分は原料のジアミン酸の中の炭素数、後ろの数字はジカルボン酸の炭素数を示す。いずれも素材そのものが持つ機能性が生かせるスポーツ衣料やインナーウエア向けに販売を広げる方針。

特集「e-テキスタイルの最新動向」

著者後述,繊機誌,63(11),〔10・11〕

e-テキスタイル実用化の課題(高橋秀也)p607〜610、e-テキスタイルと快適性(石丸園子)p611〜615、ウエアラブルコンピュータ用ヒューマンマシンインターフェース(谷口和弘)p616〜620。高橋秀也氏は、e-テキスタイルは布と電子回路の融合技術であり、電子部品はそのまま電子回路のプリント基板(配線)だけを繊維に置き換えたものからセンサー機能なども繊維で実現したものまで考えられるとしている。

フラッシュ紡糸法の不織布

岩崎博文,繊機誌,63(11),〔10・11・25〕p621〜624

フラッシュ紡糸法とは特殊な溶剤を用いて、高温で高分子を溶融させ、高温高圧の均一・一相の高分子溶液を作り、この高分子溶液を減圧して高分子の希薄相と濃厚相に相分離させ、大気圧下に噴射させたものである。これにより溶剤が超音速のガス流となり、そのときに高分子が細化、延伸、固化され、網状繊維が形成されることで不織布が製造される。フラッシュ紡糸法の不織布は@軽い、Aタテ・ヨコなど方性を有し高強度である、B透湿性・通気性・撥水性を有している、C酸・アルカリに対する耐薬品性に優れているなど、多くの優れた性能を有している。

人工皮革特集・環境配慮型商品が拡大

繊維ニュース,〔10・11・26(5)〕

合繊メーカーの人工皮革事業は回復基調にあり、今期の販売量は各社とも前年を上回る見通しだ。今後に向けては環境配慮型商品の提案がさらに加速するとみられる。大きな流れとなっているのは生産工程で有機溶剤を使用しない商品で、クラレは無溶剤型環境配慮商品「クラリーノ ティレリーナ」を昨年秋から本格的に立ち上げた。ここではその他、旭化成せんい「ラムース」、東レ「エクセーヌ」、帝人コードレ「コードレ」の環境配慮型商品を紹介している。

特集<ナノファイバーとエレクトロスピニング法>

著者後述,繊学誌,66(12),〔10・12〕

p394〜416 ナノファイバー製造の最新技術の特集記事である。内容は、ナノファイバー世界の動向とナノファイバー学会(谷岡昭彦)、ナノファイバーのモルフォロジー、内部構造、物性(小滝雅也)、エレクトロスピニング法によるナノファイバー製造技術と用途(中野恵之,東山幸央)、高性能ナノファイバーを用いた水処理技術(山下義裕)である。

立体編物の開発

p425〜428 旭化成せんい(株)が開発した三次元編地「フージョン」の開発経緯、技術内容、商品開発について解説した。2010年度繊維学会技術賞受賞講演の要旨である。

しなやかに揺れる

アパレル工業,〔10・12・1(1)〕

東レは上質な素材感と着用快適機能性を兼ね備えたシルックシリーズの最新素材「シルック・ルミスティ」を開発した。「マイクロ・サーフェス・シルキー」が開発コンセプトで、布帛表面を構成する繊維を部分的にマイクロ化することにより、洗練された陰影のある表情を持ったシルキー素材となっている。独自の制電剤ポリマーブレンド技術と高度な紡糸技術により、割繊しやすいよう繊維軸方向の配向が制御された異形断面の新原糸を採用して、繊維表面を部分的に微細に割繊させたマイクロサーフェス構造を形成した。

ダメージ加工に対応したラメ糸

繊研,〔10・12・1(4)〕

金銀糸・ラメ糸メーカーの泉工業(京都府)はジーンズのダメージ加工に対応した太番手の工業用ラメ糸「PMST・TWシリーズ」を開発した。バイオ加工、ケミカルウォッシュなどの薬品処理加工や、ストーンウォッシュ、ブラストなどの物理的加工に耐えるものである。酸性、反応、カチオン、分散染料による製品染め、アルカリ、塩素などの後加工をしてもラメの光沢が維持できる。純銀がベースのため、皮革やゴムには使用できないが、他の素材にはすべて対応し、洗濯、汗、摩擦、ドライクリーニング、耐光堅牢度も4〜5級をクリアしている。

アミノ酸で多機能加工

繊維ニュース,〔10・12・3(7)〕

ダイワボウノイはこのほど、アミノ酸を利用した多機能加工素材「アミノピュア」を開発した。アミノ酸の機能で抗菌防臭やpHコントロール機能などを繊維に付与したもので、すでにインナーやパジャマ用途で採用が進んでいる。アミノピュアは、アミノ酸を供給する味の素ヘルシーサプライの協力を得て開発した。天然由来のアミノ酸を綿100%、ポリエステル綿混、レーヨンなどセルロース系繊維の織編物に加工したもので、抗菌防臭やpHコントロール機能のほか、風合いのソフト化などの効果もある多機能加工素材だ。

どこにもないフィルム織物

繊研,〔10・12・7(4)〕

フィルム糸は極めて軽く、伸びやすいため扱いにくい素材であるが、三澤機業場は高速織機でも安定して織れる技術を蓄積し、フィルムを使った5重織りまでの多重織物が生産できる技術を持つ。常時23種類のフィルム糸を持ち、いつでも100m以上織り上げられる体制にある。これまで25μの糸使いが多かったが、16μの糸使いに挑戦し、1m当たり35gという軽量素材開発にも成功した。天然素材との複合素材開発にも力を入れている。安定した品質と豊かな素材バリエーションにより、国内外からの発注も多い。

バリエーション広がる環境素材

繊維ニュース,〔10・12・7(5)(6)(7)(9)〕

地球環境問題への取り組みは待ったなしの課題として突きつけられている。繊維事業においてもグリーンビジネスは拡大しており、商品バリエーションも広がった。例えば落ちワタなどこれまで捨てられていたモノを原料に使用した商品や、リサイクル素材、植物由来素材なども注目を集めている。また、天然由来の薬剤を使用した染色加工や有機溶剤を使用しない生産方式、温暖化ガスの削減につなげるなど新しい生産プロセスの確立も進められている。ここでは、環境素材で新たな経済活動を創出する各社の取り組み状況を紹介している。

ナイロンでストレッチ織物

繊研,〔10・12・8(4)〕

東レは12年春夏向けスポーツ素材で、「ドライ/クリーン/エアリー」を3テーマに、ストレッチ性を付与した薄地軽量ナイロン織物「エアータスティック+S」や、吸汗速乾の多層構造織物「キューディーテック」、パンツ用ニット「フレクション」などの新素材を提案する。前者は、22dtex前後の極細でストレッチ性のあるナイロン原糸による。後者は一見、布帛のようなハリ・コシがあるニットで、吸水速乾性も持つ。

pH調節ポリエステル開発

繊研,〔10・12・10(4)〕

帝人ファイバーは、肌と同じ弱酸性のペーハー(pH)コントロール機能を持たせたポリエステル素材「エコピュアー」を開発。こうした機能素材は、生地にした後の加工で機能材を繊維に付着するのが主流にあるが、ポリマー改質のため、洗濯や着用を繰り返しても機能が持続する。消臭、抗菌防臭、防汚などの耐久性に優れる。12年春夏向けのスポーツウエアから提案し、一般衣料、生活資材などに幅広く販売する。

50回洗っても防臭抗菌維持

日経(夕),〔10・12・14(1)〕

帝人は防臭や抗菌機能が付いたポリエステル繊維を開発した。汗をかいても繊維そのものが臭わないように工夫した。50回以上洗濯しても性能が新品のままだという。今春からまず、スポーツ衣料に応用を始める予定。開発したポリエステル繊維は健康的な肌と同じ弱酸性。汗をかくと肌は弱酸性でなくなり雑菌が増えやすくなるが、新開発した繊維を使った衣料を身に着けていれば、汗を中和し肌を弱酸性に引き戻す。繊維自体ににおいや菌は付かない。

「葛+和紙」の新繊維開発

繊維ニュース,〔10・12・15(10)〕

ベビーウエア製造のパドック(奈良県大和高田市)はこのほど、葛根を活用した和紙繊維「葛和紙」を開発した。奈良の地域資源である吉野クズの葛根を、直径20μのパウダー状に粉砕し、マニラ麻を原料とする和紙にすき込んだ繊維。奈良県繊維工業共同組合連合会を通じ、衣料、靴下、身の回り品など多様なアイテムで拡販する。葛和紙の原材料混率は葛根繊維10%、マニラ麻90%。抗菌効果など葛根繊維の機能と、UVカット、軽量性、吸水性など和紙繊維の機能の両方を併せ持つ。ともにセルロース繊維で染色性に富む。布地、編み地には独特のシャリ感があり、とくに夏向けの素材に向く。

病院向けカーテンの循環型リサイクル

繊研,〔10・12・17(4)〕

帝人ファイバーはカーテンリース事業を展開するキングラン(東京)と共同で、病院・福祉施設向けのカーテン循環型リサイクルシステム「KGリサイクルシステム」を展開する。帝人ファイバーのポリエステル製品の循環型リサイクルシステム「エコサークル」を活用し、非HBCD(ヘキサブロモシクロドデカン)・非臭素系の難燃素材「スーパーエクスター」を使用した改正グリーン購入法適合カーテンをキングランがリース・販売、使用済みカーテンを回収してケミカルリサイクルでポリエステル繊維に再生する。

3機能複合素材を開発

繊維ニュース,〔10・12・21(2)〕

クラボウは、このほど、「抗かび」「制菌(一般用途)」「抗菌防臭」の3機能を併で持つクリーンハイブリッド素材「ガーディッチ」を開発した。3機能とも繊維評価技術協議会(繊技協)の「SEKマーク」認証を取得している。3機能を同時に認証される素材は繊維業界初めてとなる。ガーディッチは、繊維上に付着したカビや細菌が増殖する際の細胞壁を生成するための酵素の活性を阻害し、さらに細胞壁の内外を通過する電解質(イオン)のバランスを崩すことでカビや細菌の増殖を抑制する仕組みだ。綿100%やポリエステル・綿混の生地への加工が中心だが、糸加工も対応可能だ。

暑い夏対応の機能が充実

繊研,〔10・12・24(4)〕

12年春夏向け合繊スポーツ素材は、遮熱、汗処理、消臭などに対応した素材が多く出ている。遮熱は糸の中にセラミックスを練り込んだり、表面に熱線反射材を均一に付与したりして、太陽光に含まれる熱線を遮断し、紫外線カットや透け防止機能を持たせている。汗処理は2種類のポリエステル層の間に水分吸収素材を用いて肌ドライ性を実現させたり、3層粗密構造の中間層に超極細繊維を用いることで汗の拡散スピードを上げたり、多層構造による吸汗速乾性を高めている。消臭は宇宙船内服向けの開発技術を応用した洗濯耐久性を持たせたもの、加齢臭や汗に対する消臭加工素材、pHコントロールによる抗菌、消臭、防汚などの効果を狙った肌着などがある。

炭素繊維、生産効率10倍に−車体軽量化に的

日経(夕),〔11・1・13(1)〕

東レや帝人、東京大学などは2011年度から炭素繊維の新しい量産技術の開発に共同で乗り出す。5年以内をメドに現在の生産効率を10倍以上に引き上げる。軽くて丈夫な炭素繊維は今後、自動車向けに市場が急拡大する見通し。東レが高級車の部材向けに量産を始めるなど、自動車向けは有望市場だ。

加 工

特集「抗かび加工の最新動向」

著者後述,繊機誌,63(12)

カビとはp650〜655(高鳥浩介、村松芳多子)、繊維用抗かび剤とその評価方法p656〜661(高麗寛紀)、抗かび加工繊維製品の認証基準p662〜667(越智清一)、抗かび加工繊維p668〜670(辻本裕)、繊維用抗かび加工剤(古川誠)p671〜675。カビとはに始まり、抗かびの加工剤・加工繊維製品、とその評価方法がまとめられている。

非クロム染色を紹介

繊研,〔10・11・19(4)〕

紺や黒などウールの濃色染めに、クロム染料が使われてきたが、媒染剤の重クロム酸カリウムは毒性が強いとして、今年4月、EUの専門委員会が高懸念化学物質リストに載せた。スイスの化学メーカー、ハンツマンは、一宮市で開いたウールの非クロム加工セミナーで、非クロム染料「ラナゾール」による環境配慮で人体に無害なウール染色法を紹介。クロム染色と同等の濃さを実現、紡績段階でダメージを与えず、硬い手触り感もないという。

ポリエステル100%紡績に挑戦

繊維ニュース,〔10・11・22(6)〕

村田機械は、独自の渦流精紡機「ボルテックス」に関して、ポリエステル100%紡績を可能にする開発を進めている。すでに油剤メーカーと共同開発が進展しており、早ければ来年中にもポリエステル100%紡績を可能にする特殊装置を発表する計画だ。ポリエステルには多彩な機能わたがあるため、ボルテックスで紡績することで抗ピリング性のある差別化の機能糸・生地の生産が可能になる。

「のこり染め」製品の開発

墨勇志,繊学誌,66(12),〔10・12〕

p432〜438 艶金化学繊維鰍ェ岐阜県産業技術センターと共同開発した食品残渣(ざんさ)(ピーナッツ、大豆、小豆、柿、栗、ウーロン、珈琲、ワイン、梅、パセリ、ブルーベリー)を利用した染色技術「のこり染め」と製品化技術(KURAKINの商品ブランド)を紹介した。2010年度繊維学会技術賞受賞講演の要旨である。

綿からバイオエタノール

繊維ニュース,〔10・12・2(3)〕

エコログ・リサイクリング・ジャパン(広島県福山市)はこのほど、独立行政法人の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの委託事業として、関西大学や兵庫県立工業技術センターと混紡繊維に含まれる綿からのバイオエタノールを低コストで製造する技術での共同研究を始めた。エコログは1つの反応槽で、糖化とアルコール発酵の両方を行う技術の確立でコストダウンを目指す

泥染めでデニム素材

繊研,〔10・12・7(4)〕

テキスタイル製造卸の錦(大阪)は、中国広東省でしかできない泥染め(茜莨染め)を用いてジーンズ用デニム地を開発した。この泥染めは広東省の高山に自生する植物(ランタン)の根の液で浸し染めと乾燥を数十回繰り返した後、鉄分を多量に含んだ泥を塗り完成させる。ここ数年、中国や欧米で環境に優しく、抗菌性を持ち、カジュアル感のあるナチュラル素材として知られ、市場拡大している。

電子線グラフト重合加工をデニムに応用

繊維ニュース,〔10・12・7(10)〕

クラボウはこのほど、独自の綿改質技術である電子線グラフト重合加工「イブリック」をデニムに応用することに成功した。電子線グラフト重合は、綿に高エネルギーの電子線を照射し、セルロース分子にフリーラジカル(遊離基)を発生させ、そこに様々な機能性ポリマーをグラフト(接ぎ木)する加工方法。すでに接触冷感と吸湿発熱加工が一部アパレルに採用され、商品が店頭に並ぶ。分子レベルの機能性付与のため洗濯耐久性は、ほぼ半永久的であり、また、加工段階のエネルギー消費が少ない低環境負荷の加工でもある。

新感覚リネン広がる

繊研,〔10・12・14(4)〕

12年春夏プルミエール・ヴィジョン(PV)には、シルクやリネンに重点を置いた複合素材を中心に、和紙やキュプラなど日本独自の原料を各社出展している。ニッケは綿、麻、シルクを複合した細番手のシフォン(80番手、110番手)を出展している。東紀繊維は綿紡績と組み、綿とシルク、綿とリネン、綿とヘンプを新たに加えた。坪由織物は経糸にシルクやナイロンなど極細糸を使い高速織機で織り上げ、洗いでふんわりと仕上げたリネンで従来ない薄地を出展した。エイガールズは光沢のあるリネンを毛羽立せ、上品な素材をあえて荒っぽく扱い、粗野なものを加工できれいに仕上げ、カジュアルとエレガンスの振れ幅を大きく取り、一つの素材に落とし込んでいる。

草木染めでニット直販事業

繊研,〔10・12・16(4)〕

ジーンズ洗い加工の豊和は、同社が量産化技術を開発した草木染めで、販路拡大のためにオリジナルニット製品の製造・販売事業を11年度中にも始める。従来の草木染めは、染まりにくさから時間と手間がかかったが、同社が岡山県工業技術センターの支援を受けて高圧高温染色釜を使った技術を確立、量産化に成功した。

米・防虫加工 日本でも普及へ

繊研,〔10・12・16(4)〕

インセクトシールドジャパン(東京)は、米環境保護庁(EPA)に登録認定された防虫加工技術を持つ米インセクトシールドと契約し、同加工の拡販を進めている。インセクトシールドは、除虫菊に含まれる天然防虫物質を人工的に再現した成分「ペルメトリン」を独自技術で付着させ、蚊、ダニ、アリ、ハエ、ツツガムシなどに効果がある。効果は洗濯70回でも持続し、妊婦や乳幼児に使用しても害がないという。

リン系の難燃剤開発

繊維ニュース,〔10・12・22(7)〕

日華化学(福井市)は、ポリエステル繊維用途向けに、HBCDを含む臭素系難燃剤に代わる環境配慮型の新たなリン系難燃剤を開発した。@臭素系難燃剤に匹敵する高難燃性Aポリエステル繊維に対する吸尽率(有効利用率)が高く、加工時の排水負担低減が可能Bポリエステル繊維本来の特性を残しつつ、紫外線による褐色や風合いの変化が少ないC人の生活環境や動植物への毒性の懸念がなく安全性が高い ― 点が特徴。

アパレル

サッカー用機能アンダーウエアの開発

戸床文彦,繊消誌,51(11),〔10・11〕p824〜828

サッカープレー中の動きを研究・分析を行って、必要な機能を抽出し、これに基づいて設計されたサッカー用アンダーウエア(アートフレックスアンダーウエア)が紹介されている。各種分析から、精度の高いキックをサポートする、疲労によるパフォーマンスの低下を抑制する、という2点が開発ポイントとなった。アートフレックステクノロジーは縫い目がなく、パワーの強弱を作ることができる。開発されたウエアの機能の検証を行った結果、スプリント力低下の抑制、ボールコントロールのための安定性やパワフルかつ精度の高いキックのサポート効果が確認できた。

急速に需要が広がるスポーツブラ

繊研,〔10・11・16(10)〕

女性向けのスポーツインナー、特にスポーツブラジャーの需要が急速に伸びている。ランニングを中心に女性が日常的にスポーツを楽しむ傾向が色濃くなるにつれ、スポーツ時に女性の胸部を保護する必須アイテムとしての関心が高まっているようだ。そのため、「必要性を伝えきれば単価の高い商品の方が売れる」(ワコール、アシックスなど)

好調! 大人のトラッド

繊維ニュース,〔10・11・22(1)〕

衣料消費は鈍いながらも回復傾向にあり、とりわけ婦人服ではトラッドブランドの動きが目立つ。今秋冬は単価の高いコートなどが売れ筋となり、数字を押し上げている。低価格志向が落ち着きを見せ消費トレンドに変化が出始めた中、来春夏に向けて各ブランドは様々な手法で価値志向をさらに高めていく。トラッド支持者の多くは大人世代で、経済的には比較的余裕のあるゾーン。そのためワンランク上の質感を求める。また有識者が多いことで服に安心感を求める一方で、程よいモード感も不可欠となる。

11春夏・メンズウエアリング特集

繊維ニュース,〔10・11・24(5)(6)(8)(9)〕

リーマンショック以降、長く暗いトンネルをさまよっていたメンズウエア市場。9月の残暑で秋冬の立ち上がりが遅れ、今後の動向が心配されたが、10月に入り気温が下がると、前年を上回るブランドが増えてきた。まだ予断を許さない状況だが、11月も好調なブランドが多く、メンズウエア市場は回復基調にあると言っていいだろう。この勢いは11春夏まで続くのだろうか?メンズアパレル、専業アパレル、素材メーカーの11春夏の提案を追った。

ニット専業、カジュアルメーカー百貨店販路に相次ぎ参入

繊研,〔10・11・26(6)〕

百貨店のアダルトカジュアル平場は地方店を中心にニット専業やカットソー主体のカジュアルなど新規参入メーカーが増えている。ここ数年、大手百貨店の統合による流通再編、SCとの競合激化の中、有力百貨店向けメーカーの撤退、大手アパレルの不採算売り場の整理が進み、既存の商品供給先が減少したことが背景にある。新規参入は量販店や専門店を主販路にコストパフォーマンスのある物作りを得意とするメーカー、ブランド力と値頃感を売りにするメーカーがミドル・シニア層を主力とした地方店のメンズフロアから支持されている。

40代〜50代女性、若者向けを着こなす

日経,〔10・11・30(31)〕

20〜30代向けのブランドの衣料品を着こなす40〜50代の女性が増えている。「年相応の落ち着いた服を」といった意識にはとらわれず、自分の好きなファッションを自由に楽しもうという意欲が旺盛なためだ。健康志向の高まりなどを背景にスリムな体形を維持する女性は多く、ブランドによっては20代向けでも売り上げの2〜4割を40〜50代が占めている。

粒子径モデルによる衣服圧推定に関する研究

堀場洋輔・乾滋・高寺政行・清水義雄,繊学誌,66(12),〔10・12〕

p304〜313 衣服の着心地と密接な関係がある衣服圧について、有限要素モデルに代えて粒子径モデルによるコンピュータシミュレーションで推定した。粒子径モデルを布の力学挙動と人体の変形挙動に適用し衣服圧のシミュレーションを行い、モデル実験の計測値と比較検討した。

30〜40代のジャケットに勢い

繊研,〔10・12・6(1)〕

メンズ業界で次世代向けジャケットスタイルの提案が増えている。百貨店では従来の年配者を対象としたジャケット平場が姿を消す一方、30〜40代を狙った新ブランドが立ち上がっている。大都市圏の小売店を中心に業態を問わず同じ傾向だ。背景には、ここ数年のクールビズなどによるビジネススタイルの多様化がある。今年はジャージージャケットのヒットもあり、さらに市場の拡大が見込まれる。

ヤング市場をリードする おしゃP、ブロガー

繊研,〔10・12・15(1)〕

ガールズプロデュ―サーやディレクター、プレスなど、身近なあこがれを誘うカリスマが若い女性たちの消費をリードしている。松本恵奈さんの「エモダ」(マークスタイラー)をはじめ、彼女たちがかかわるブランドがヒットしているほか、光文社の『JJ』も夏以降、彼女たちを"おしゃP(=おしゃれプロデュサーズ)"と称してフォーカスした新企画が当たり話題を呼んでいる。最近は新たな存在としてブロガーへの注目も高まっており、発掘する動きが強まってきた。

カシミヤ急騰、中国内需拡大で供給行き詰まる

繊研,〔10・12・16(1)〕

高級獣毛のカシミヤを巡る環境が様変わりしてきた。供給が限られる中、欧米向けの仮儒が回復してきたことに加えて中国国内市場が急成長して供給が行き詰まり、このためカシミヤ整毛(不純物を取り除き洗った後に繊維長や太さを調整して使える状態にした原毛)の価格が急上昇している。この構造が当面続くとの見方から、11〜12年秋冬向けカシミヤ製品の商談が本格化する4〜5月でも原料の不足と高値が続くほか、商談が実需期に最も近い日本向けでセーターなど製品の納期遅れが多発する可能性が浮上してきた。

中国生産、コスト上昇で一変

繊研,〔10・12・17(1)〕

深刻な人手不足や人件費の高騰などによる中国生産の環境変化が、専門商社のOEM(相手先ブランドによる生産)拠点の見直しに拍車をかけている。実用衣料や比較的計画生産の可能な商品を中心に、ベトナムやミャンマーなどのASEAN(東南アジア諸国連合)での拠点確保の動きが加速するとともに、中国では協力工場の集約化や単価の高い商品への絞り込みなどへの対応を急いでいる。外資優遇税制の全廃や過去最高となる預金準備率の引き上げなども相次ぎ、中国でのローコスト生産のメリットが急速に薄まっているだけに、各社とも対応に追われそうだ。

体形補正をする婦人ジーンズ開発

アパレル工業,〔11・1・1(3)〕

エドウィンは、体形補正の着圧機能を内側に持たせたレディス向けジーンズを発売した。シェイプアップポイントで3タイプあり、12月に「ヒップ」、「ヒップ&おなか」を発売し、2月に「ふくらはぎ」をラインアップする。ジーンズ、スラックス、レギンスの3タイプから選べる。「ヒップ」タイプは、着圧サポートがヒップを下から持ち上げてヒップトップを高く見せる。「ヒップ&おなか」タイプは、つり上げ式のパワーネットが下腹を押さえ、ヒップも持ち上げてヒップトップを高く見せる。「ふくらはぎ」タイプは、足首からふくらはぎに効果的に刺激を与える3段階の着圧サポートを装備するという。

ファッション消費は現状維持

繊研,〔11・1・4(10)〕

「先行きの不透明感がぬぐえず、消費への罪悪感や節約が美徳であるような気分が広がっている」。繊研新聞が実施した「ファションビジネス(FB)景気・消費見通し調査」で2011年のファッション消費が10年に比べ「良くなる」と答えた企業は17.2%にとどまり、「変わらない」と答えた企業が65.5%と半数を大幅に上回った。「良くなる」「変わらない」の回答比率は景気全般の見通しに対する質問とほぼ同じで、日本の政治や経済の停滞感がファッション景況に大きな陰を落としている事が改めて裏付けられた。

服飾デザイナー相談窓口 経産省、企業など支援へ

東京,〔11・1・6(1)〕

経済産業省は、ファッションデザイナーの支援強化に乗り出す。本年度内に東京商工会議所などと連携し、デザイナーの会社の専用経営相談窓口を初めて都内に設けることなどを計画。「クール・ジャパン」と呼ばれる日本文化への人気を追い風に、低迷している繊維産業を盛り上げ、日本の衣料をアジアなど海外に売り込む。

自転車切り口のブランド 街乗りウエア広がる

繊研,〔11・1・7(1)〕

自転車ブームが続く中、ニッチな都会の街乗りウエアの提案が広がっている。数年前に立ち上がった新興ブランドが先行して市場を開拓し、現在ではスポーツブランドはもちろん大手アパレル、小売業まで企画し、売り場に取り入れている。高級スポーツ自転車の直営店も都心に続々開設されており、本格的な自転車通勤族も多く見かけるようになった。自転車はコト消費の切り口として店頭でも消費者を巻き込みやすい。健康やエコ志向も追い風となっており、まだ伸びる余地は大きい。

国内縫製工場に薄日−高級品特化の戦略奏功・中国生産見直し追い風

日経,〔11・1・12(14)〕

国内の縫製工場に回復の兆しが出てきた。高級品の生産に特化した戦略など、受注確保の取り組みが奏功し、一部工場の稼働率が急上昇。アパレルメーカーの間で、生産委託先を中国から移す動きが広がっていることも追い風。中国を中心とする海外勢の台頭で国内工場は縮小を続けてきたが、潮目が変わりつつある。

流 通

商業施設 上質品から復調傾向

繊研,〔10・11・5(1)〕

ハイエンド、ベターゾーンの商業施設が堅調に売り上げをつかんでいる。ファッション消費は低調から脱し切れていないが、大都市都心の施設では上質品から需要が戻りつつあるようだ。東京・六本木ヒルズや丸の内の施設は、美術館など文化イベントなどと組み合わせて街をアピールすることで、中高所得者層の集客を増やしている。

百貨店、広がる大型専門店導入

繊研,〔10・11・5(3)〕

百貨店に、衣料、家具、家電量販店、総合雑貨専門店などの大型専門店業態を導入する動きが広がっている。入店客数増と対象客層の拡大が一つの狙い。いずれも業態も客層の幅は広く、百貨店側からすれば新規客層の来店が見込まれる。また、既存顧客を含めた館内買い回り性向上、店舗の収益性向上も狙いだ。

衣料品、都心に大型店

日経(夕),〔10・11・8(1)〕

衣料専門店が都心部で売り場面積千u規模の大型店の出店を増やす。ユニクロや青山商事など、従来手薄だった女性向けなどを拡充し幅広い客を取り込むのが狙いで、賃料低下で採算が取りやすくなった。

中心商店街の挑戦、出店1年半で50件

日経MJ,〔10・11・8(4)〕

地方・郊外の中核的な都市の商店街で。新たな手法で身の丈にあったまちづくりを目指す動きが広がってきた。キーワードは「サステナブル(持続可能性)」で、各地の取り組やすくなった。

雑誌が売れてかばん不振

日経,〔10・11・10(33)〕

バッグの小売市場が縮小している。けん引役の20〜30代女性の購入意欲が振るわない。消費低迷で高額品の販売が鈍っていることに加え、追い打ちをかけるのが、手提げ袋やポーチなどを付録とする女性誌の急増だ。日常のちょっとした外出や休憩時間に持って行くのであれば、こうした付録や低価格のエコバッグで十分という人も少なくないようだ。

大手百貨店、個人外商てこ入れ

日経,〔10・11・17(11)〕

大手百貨店が富裕層向けに衣料品や美術品などを販売する個人外商で、担当者の増員や接客拠点の設置で新規開拓をするなどてこ入れする。外商は各社の売上高2〜3割を占め、利益率が比較的高い個人向け部門を活発化し、厳しい環境が続く店頭を下支えする。

関心高まるベトナム小売市場

繊研,〔10・11・18(1)〕

豊富な人口と高い経済成長率を維持するベトナムの小売市場への関心が高まっている。以前からベトナム出店の検討を進めている高島屋に続いて、三越伊勢丹ホールディングスが先月、百貨店経営の可能性調査を目的として、ホーチミン駐在事務所を設立した。

流通BMSフォーラム2010

繊研,〔10・11・24(7)〕

流通業界全体をカバーする標準EDI「流通BMS」の普及に取り組む流通システム標準普及協議会は、「流通BMSフォーラム2010」を開催した。フォーラムの内容から本格普及の前段階にある標準EDIの現状を紹介している。

高成長続く中国・百貨店 外資出店目白押し

繊研,〔10・11・25(1)〕

高成長が続く中国の百貨店市場。09年の上位28社の売上高合計は前年比16.6%増を記録し、今年も勢いは続いている。成長性、高い収益性を見込んで外資系企業の出店計画も目白押しで、競合激化は避けられない。

百貨店ネット通販4%増

日経MJ、〔10・11・26(4)〕

日本百貨店協会の「百貨店eビジネス白書2010年版」によると、09年度の全国百貨店のネット通販の売上高は前年度比4%増だった。業界の市場が縮小する中で有力な成長分野になっている。

クラウドソーシングが変えるビジネス

繊研,〔10・11・29(1)〕

米国で、インターネットとSNSの進化に伴い、ユニークなショッピングサイトが次々と登場している。既存の物作りと販売方法の破綻をあげ、振興サイトのビジネスモデルは「クラウド(大衆、群集)ソーシング」と「ファッションの民主化」がキーワードであるという。

大手IT企業がファッション強化

繊研,〔10・11・30(1)〕

楽天、アマゾン、ヤフーなど総合ECモールや大手ポータルといったIT系企業がファッション分野を強化している。専門商品や低価格品を扱う中小企業から、最近では大手アパレルや流通などのメジャーなブランド、商品の導入が相次いでいる。

小売り等の生産性向上へ研究会

日経MJ, 〔10・12・1(4)〕

小売り・観光などサービス業の経営者ら28人が集まり、経営課題や解決策を討議する組織を設立した。入会に条件を設けたうえで、顧客満足を高めるなどの業務面の工夫から生産性の高い事業モデルの構築まで、幅広く議論する。

人気ランクで売り場直行

日経,〔10・12・8(31)〕

人気商品ランキングを見て売り場に直行――。そんな買い物の仕方が百貨店に広がりつつある。かつて百貨店は店内をゆっくり歩き回って商品を選ぶ人が多かった。ところが最近は店内にランキングを表示すると、上位商品の売り上げが跳ね上がるという。インターネットに慣れた人は、手っ取り早く情報を集めて買い物をすませたいようだ。

銀座で3月にファッション・イベント

繊研,〔10・12・14(1)〕

銀座を舞台に消費者にファッションと買い物の楽しさを体感してもらおうと約400の店舗やブランド店が参加して、日本アパレル産業協会が旗振りとなって「ファッション・ゲート・ギンザ2011」を3月21〜27日に開催される。タカラトミーが協賛、経済産業省と観光庁が後援する。

マルキュー系郊外SCに商機

繊研,〔10・12・16(3)〕

郊外SCに商機を見いだそうとするマルキュー系企業が目立つ。渋谷109の売上高が依然前年割れとなるなど都市部での厳しさが続くなか、感度が上がってきた郊外SC客に着目し、もう少し広く客を取って売り上げ増を図る動きだ。SC側も契約更新でテナント入れ替え期を迎え、導入に積極的なことも追い風になっている。

通販利用調査、ネットがカタログ上回る

繊研,〔10・12・16(2)〕

日本能率協会総合研究所の調査で、通信販売での購入経験は、ネット通販57%、カタログ販売51%だった。ネット通販は男性30代、カタログ通販は30〜50代女性が利用者が多く、購入商品はネット通販が趣味・娯楽用品、衣料品の順、カタログ販売が衣料品が断トツだった。

EC市場15年度11兆8千億円に

繊研,〔10・12・21(2)〕

野村総合研究所の予測によると、国内の消費者向けEC(電子商取引)市場は、10年度に7兆3千億円、年平均10%の成長で15年度には11兆8千億円となる見込みだ。この成長をけん引するのはモバイル(携帯電話)で、その構成比は10年で18%、15年度21%まで拡大する。

米年末商戦、4年ぶり伸び

日経(夕),〔11・1・7(3)〕

米主要小売業の10年の年末商戦(11〜12月)の売上高(既存店ベース)は前年同期比4%増と、06年以来の4年ぶりの高い伸びと、株高などを背景に堅調な結果となった。消費意欲は高級品ほど好調だったが、以外では衣料品が伸び悩み、再び財布のひもを引き締めている可能性もある。

SC協会、店舗の省エネの無料診断

日経MJ,〔11・1・12(4)〕

日本ショッピングセンター協会は会員の商業施設やテナント企業向けに、店舗のエネルギー使用状況の無料診断を始める。空調や照明が適切に運用できているかを調べ、省エネ方法を提案する。

クリーニング

クリーニングトラブルの防止

小野雅啓,技術情報,40(8),〔10・11〕p2〜7

クリーニング済みの衣料事故が、クリーニングに起因しないことを証明した例を示した。第一は部分的に色が薄くなった2つの事故である。変色の原因は紫外線の照射によると判断でき、保管中または使用中に原因がある。第二は穴あきの例で、穴部分の顕微鏡写真から、虫害が判明した。これらの事例を通じて、筆者は客から洗濯物を預かるとき、また引き渡すとき、品物の状態を十分に確認することが重要と説く。

液体洗剤、粉末を逆転へ

Cleaning News, 56(1),〔11・1〕p28

まず家庭用の衣料用洗剤の出荷額において、初めて液体が粉末を越す見通しとなった。原因は、液体洗剤に成分を濃縮した高機能製品となり、節水、節電につながるためである(日経,〔10・11・3〕より)。次にクリーニング業界の洗剤出荷統計によれば、ランドリー用の液体洗剤は年々増加しており、家庭用と同じ傾向を示している。

引火性溶剤を用いるドライクリーニング工場の火災安全対策

日本クリーニング,〔10・11・5(4〜5)〕

国土交通省住宅局市街地建築課から出された表題の「技術的規準の手引き」を詳細に紹介した。3部から成り、第1は保管方法。第2は洗濯機・乾燥機の安全対策、第3は作業場の安全対策を定めた。

ソープ濃度の測定

クリーニング流通,〔10・11・10(1)〕

石油系溶剤を使用するクリーニング工場に対して、厚生労働省は静電気防止のため、ドライ溶剤中のソープ濃度を測定することを定めた。これに対応して、全ク連では、「ソープ濃度測定セット」を販売する。国土交通省と厚生労働省が規定する静電気監視装置を導入するには時間がかかるので、この測定セットはそれまでの安全確保の手段と、全ク連は位置づけている。

ベクセルクリン25

日本クリーニング,〔10・11・15(6)〕

引火性のある石油系溶剤が国交省の各種の規制を受け、他の溶剤への移行を模索する動きが業界に見られる。その一環として、本紙はベクセルクリン25の情報を特集した。ベクセルクリン25は臭素系の溶剤なので、油性汚れの溶解力が強く(KB値が高く)、引火点がないことが特徴である。この特集では、エタンの後継溶剤と位置づけて愛用している2業者が紹介され、また専用洗濯機を扱う3社があげられている。

クリーニング所の衛生管理要領

Cleaning News, 55(12),〔10・12〕p3〜5

厚生労働省は、従来の衛生管理要領を改正し、引火性溶剤を用いる場合の安全対策を追加する。その規制案を紹介した。第一のポイントは、引火性溶剤を扱う上での最低限必要な安全対策をあげた。第二のポイントは、建築基準法が用途地域を規制したのに対し、引火性溶剤を用いるすべてのクリーニング所が対象になることである。

消 費

シリーズ「快適性を理解するためのQ&A」

快適性・健康研究委員会,繊消誌,51(11),〔10・11〕p822〜823

本稿では、Q&A形式で衣服の快適性に関する要点がまとめられている。「子どもの体温調節と快適な衣服の関係はどうなっていますか?」、「冬を快適に過ごす衣服とはどのようなものですか?」の質問に解答する形式で、衣服の快適性を解説している。

中国の消費者、購買調査

日経MJ,〔10・11・8(7)〕

流通経済研究所は中国最大のスーパー、聯華超市と組み、中国の消費者の購買行動調査に乗り出す。聯華超市の来店客に店頭調査を実施し、商品やメーカーごとの目的買いの実態などを把握。結果を分析し、効果的な売り場づくりや店頭販促のノウハウを構築する。

台湾でも「ブラ・リサイクル」

ニッポン消費者,〔10・11・15(7)〕

ワコールは11月8日環境活動の一環として08年から取り組んでいる「ブラ・リサイクル」を国内の直営店800店舗と共に台湾の500店舗でも実施すると発表した。不要になった同社製ブラジャーを回収し、RPFと呼ばれる産業用固形燃料にリサイクルする企画。しかし、同社の調査では、61%の女性が「ブラジャーを捨てるのにためらいを感じる」と回答している。

消費者モニターが選んだ2010消費者10大ニュース

月刊消費者 〔11・1〕p4〜8

昨年を振り返ってみると、消費者にとって景気低迷を色濃く映し出した話題に目が向けられた。@酷暑、死亡者は昨年の10倍/A子供手当、高等学校授業料無料化/Bエコポイント、景気回復の起爆剤となるか/C口蹄疫、殺処分288.643頭の命/D所在不明高齢者発覚、無縁社会にしない仕組みを/E事業仕分け、私たちは知りたい/F大阪地検特捜部証拠改ざん、もし私が裁かれたら/G改正臓器移植法施行、いまだ議論の余地あり/Hたばこ大幅値上げ、マナーは守りたい喫煙被害/H就職浪人、税金を払わせてください、仕事をさせて

リビングの化学 極細繊維の「魔法瓶」

朝日,〔11・1・1(科学3)〕

厚さは1oにも満たないのに暖かく感じる秘密は繊維にある。体から放出される汗と服の繊維が衝突して熱が発生する。ユニクロのヒートテックではレーヨンを使い効果的な発熱を促し、発生した熱を閉じ込めて温度を保つ魔法瓶のような機能を、アクリルが担っている。1本のアクリルは、マイクロアクリルと言われる非常に細い繊維が集まってできている。断面は隙間だらけで熱を衣服内に閉じ込めて、暖かさを持続できる。発熱機能をうたった服は、商品名は違っていても仕組みはほとんど同じで、今後も増えそうだ。

タオル発火5年で21件 美容オイル付着重ね置きで427度

毎日,〔11・1・5〕

美容オイルのしみこんだタオルが自然発火する事故が相次いでいる。過去5年間で21件が判明している。オイルの酸化に伴って発生した熱が逃げ場をなくすと高温になるためで、油分は洗濯しても完全には除去できないため、独立行政法人「製品評価基盤機構」や経済産業省は美容オイル類がついた衣類は、自然乾燥させるよう呼びかけている。

クレーム

衣料品事故の防止を喚起

繊研,〔10・11・16(4)〕

京都織物卸商業組合テキスタイル部品質管理委員会は16日まで、京都産業会館で「クレームを考えよう─物作りのポイント」をテーマに衣料クレーム展を開いている。海外生産が増える中、衣料品の事故、クレームが多発していることから衣料品事故の事前防止を喚起する狙い。「生産、流通段階での知識不足から消費者の着用時やクリーニングなどでの衣料品事故による消費者クレームがむしろ増えている」という。

突き出し

アパレル工業,〔10・12・1(3)〕

突き出しはミシン針の貫通時に生地の織り糸やゴムを押し出すトラブルである。ミシン針に起因するので、針の選択が重要である。基本的には細い針を選び、先端形状としては適切なボールポイント針を選択するが、ボールが大きすぎても、また小さすぎても突き出しは起こり得る。先端が鋭く尖っているNSシリーズ針は、糸の一部を切り裂くことはあっても、突き出しを回避しやすい。LPコーティング針は滑りやすく、針先に触れた糸をスムーズに回避しやすい。

品質管理

アパレル製造に起因する品質上の問題点と対策(2)

松尾繁,繊消誌,51(11),〔10・11〕p829〜835

前回掲載の続編である。縫製関係では、地糸切れ、縫い目の破れ(縫い目スリップ、縫い糸切れ)、シームパッカリングの各項目が原因、防止策とともにが解説されている。アイロン・プレスがけでは、てかり・あたりが、付属品では装飾品からの色落ち、金箔、金粉の脱落やボタンについて述べられている。商品情報表示では、法令に基づく表示として家庭用品品質表示法(組成表示、取り扱い表示など)、景表法、薬事法、工業標準化法(サイズ表示)と任意表示についても触れており、この業務に携わっている関係者には役立つ内容である。

通気性試験機を販売

繊研,〔10・11・16(4)〕

テキスタイル試験機などを輸入販売をする高山リード(金沢市)は今冬、スイスのテクステスト(チューリッヒ)が製造する通気性試験機「モバイラー」の販売を始めた。モバイラーはFINA(国際水泳連盟)が推奨する競泳水着の透過性テストで実際に使われるポータブルな通気性試験機。FINAによる競泳水着の規定変更に伴い、同社が開発した。

その他

アジア新時代、変わる繊維地図

日経,〔10・11・5(7〜9)〕

ここ数年、中国への一極集中に対する危機感が高まり、労働者不足、縫製工場の日本離れを受けて、今年の春節前後から納期遅れが多発し、アパレル生産でチャイナ・プラス・ワンを求める動きが活発化している。バングラディシュ、インドネシア、タイや市場としてアジアを特集している。

関西ユニフォーム協議会結成へ

繊研,〔10・11・9(2)〕

大阪ユニフォームメーカーなどで組織する大阪府被服工業組合は来秋をめどに新たな事業共同組合「関西ユニフォーム協議会」を結成する。従来の工業者だけでなく、ユニフォームに関連する商業者全般に加盟範囲を広げ、新たに200社の加盟を目指す。将来的には全国の販売会社を含めた組織も視野に。

途上国内縫製業を開拓−低価格工業用ミシンを投入

繊研,〔10・11・17(2)〕

JUKIは、中国、インドなど発展途上国の内需に向けた現地縫製業の発展が今後も期待できることから、低価格の工業用ミシンの投入を本格化する。生産の海外シフトや現地協力企業への開発・生産委託なども進めコストダウンを図る。13年には発展途上国のアパレル消費が10年度比で36%増、先進国は12%増えると予想。「輸出向けの縫製業は人件費の高騰などにより中国から東南アジアへのシフトもみられるが、中国、インドの内需向け縫製業はまだまだ伸びる」(清原晃社長)とみている。

新人デザイナーファッション大賞を移管

アパレル工業,〔10・12・1(1)〕

日本ファッションウィーク(JFW)推進機構は、「新人デザイナーファッション大賞」の主催を2011年4月から繊維ファッション産学協議会に移管する。同大賞は1984年にオンワード樫山が創設し、2004年からは日本ファッション協会が継承、06年からはJFW推進機構が主催してきた。新人デザイナーのコンテストとしては世界最大級と評価を受けている同賞を「安定した形で継続していくため産学一体となった取り組みが必要」ということで移管することになったという。

日本発ものづくり提言プロジェクト、発信力の強化を検討

繊研,〔10・12・1(2)〕

「日本発ものづくり提言プロジェクト」第2回発起人会が11月末に開かれ、今後の活動についての話し合いが行われた。賛同者が214人となり、共感できる、支持する、タイムリーである、といった意見が多数寄せられていた。

西陣織、異業種と再生

日経,〔10・12・8(14)〕

京都の伝統産業の西陣織で、不要になった生地で作るバッグや先端素材の糸で織り上げた車の内装材を開発するなど、異業種と連携し新商品の開発や販路開拓をめざす動きが広がっている。伝統に現代の要素を加えて需要を掘り起こし、長い低迷から脱出を図る。

中国進出企業、賃金2ケタ上昇が4割

日経,〔10・12・15(1)〕

日本経済新聞社の「中国進出日本企業アンケート」で2010年度の中国での賃金水準が09年度比で10%以上上昇した企業が4割に達した。一方で4割の企業が10年度の中国事業の2ケタ増益を見込み、11年度の設備投資も46%が増やす意向。

行 事

記事中の①は日時、②は場所、③は内容、④は主催者・連絡先とする。

第38回消費性能試験法講習会

■東京@3月2日A日本繊維製品品質技術センター(QTEC)東京総合試験センター■大阪@3月23日A日本化学繊維検査協会(カケン)大阪事業所B講演:ユニクロの品質の考え方、スポーツウェアの品質管理、実習:ポリエステル繊維およびポリウレタン素材とその混用品の品質事故から、その素材のもつ特徴と関連する事前試験方法や確認試験方法の実習、解説C日本繊維製品消費科学会(06-6358-1441

第24回クリーニングに関する情報セミナー(伝統と先進の中から考えるクリーニング)

@3月29日A京都市産業技術研究所B講演:環境対応型撥水・撥油剤の現状と特性、新しいデジタルプリント技術の開発について、見学「京都市産業技術研究所の見学」C日本繊維製品消費科学会 TEL:06-6358-1441

ミニ情報

発行:一般社団法人日本衣料管理協会 会長:中島利誠/発行人:大谷芳男