ミニ情報TOP→ 日本衣料管理協会TOP→ バックナンバー一覧(2003年度:第20巻〜)→
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」12年で、単身世帯の金融資産の保有目的で「老後の年金資産」47%が、「病気や不時の災害への備え」45%を上回り、調査開始以来初めて首位になった。高齢化の進展や、年金制度への不安を示した。
政府や自治体が保有する「公共データ」をインターネット上に公開することで、民間のビジネス活性化につながる取り組みが始まった。政府はデータ解放の準備に着手、企業も事業化の可能性を探り始めた。
経産省の「生産動態統計調査」によれば、ニット・織物の外衣における生産数量は合計で8330万4千点であり、前年比5%減だった。販売数量は8215万9千点、販売金額では合計が1845億4700万円となっている。いずれも厳しい環境下ではあるが、学生服の合計では598万5千点で前年比4%の増加、スポーツ用は2千万2千点で10%の増加となった点が目を引いた。
経済産業省はコンパクトでにぎわいのある街づくりを目指す改正市街地活性化法の見直しに着手する。施行から6年たち、基本計画を満了する市町村も出てきたため、問題点などを反映する。
中小企業庁の大中小企業間の取引実態調査で、下請代金支払遅延防止法(下請法)の規制対象外の取引で中小が経済的に損害を受ける懸念があるケースが10%以下だった。しかし、専門家への相談は94%で、泣き寝入りしている状況が明らかになった。
消費者庁の消費生活に関する調査で、商品やサービスを選ぶ際に「価格」95%と「機能や品質」94%を重視していることがわかった。一方で「事業者の経営方針や理念、社会貢献活動」が36%と最も低かった。
厚生労働省の01年に生まれた子供4万3千人の世帯を対象にした「21世紀出生児縦断調査」で、第1子を出産した後も仕事を続ける母親は4割を超えている。育休制度がパートや派遣社員の一部に拡大したことが一要因。
内閣府の「男女共同参画社会に関する世論調査」で「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきだ」とする人が52%と、前回09年調査から10ポイント増えた。震災で家庭の絆をより重視する傾向の表れと、調査担当者の分析。
ISO/TC38(繊維担当技術委員会)の国際幹事である筆者がISO国際標準の有益性、仕組み、繊維部門TC38の歩み、TC38の現状、ISO標準開発作成までの手順、世界各国の取り組み、日本の取り組み、標準とビジネスモデルについて詳細に紹介した。
防水性と透湿性との相反する機能を両立させた素材は、1973年に開発されたゴアテックスをはじめとして種々のものがある。この両機能を高いレベルで実現し、さらに耐久性に優れた素材として開発したナノポーラスコーティング素材「プルーフエースNP」の技術と構造・性能について紹介した。
台湾のリボロン(力鵬)は、親水性ポリエステル繊維「アクアテックス」を発売した。同社によるとこの繊維は、「ポリマー改質により親水性を持たせた」もので、水を吸うことによる快適な着心地を実現するため、スポーツウエア、インナーウエア、寝装寝具、スカーフなどに適合する。高い水分含有率となるため、これまでのポリエステル製衣料に比べて快適な着心地があり、冬場などでの静電気の発生が抑えられる。
日東紡の原糸製造販売子会社、ニットーボー新潟はこのほど独自の多層構造紡績技術を応用した三層構造糸「C・S・YタイプDS」を開発した。機能性とストレッチ性、風合いを制御することが可能である。短繊維二層構造紡績糸「D・S・Y」のコア部分にポリウレタン弾性糸を挿入して三層構造化したもの。まずは吸汗速乾性を持たせた涼感機能糸「涼糸タイプDS」と遠赤外線放射による温感機能糸「暖糸タイプDS」の2種類をラインアップ。
YKKファスニングプロダクツ販売は世界初の「簡易分離ファスナー」の本格販売を開始した。これはエレメント(務歯)を左右に引っ張るだけで簡単にスライダーから外れ、ファスナーを開けることができる。服を素早く脱ぎたいときや、手の届きにくい所に使用したいときに開き操作が容易になる。スポーツアパレルや高齢者向け衣服など、新たな分野に向けて販促していく。
日本原子力研究開発機構と倉敷繊維加工はこのほど、水中の放射線セシウム除去用カートリッジを開発した。倉敷繊維加工の電子線グラフト重合技術によって実現したセシウム補集材を応用したもの。水道用の市販ろ過器に取り付けることで、水道水中の放射性セシウムを管理目標数値である1リットル当たり10ベクレル以下にまで除去することが可能だ。
帝人フロンティアは紡毛調ポリエステル長繊維織物「フルフラン」を開発した。代表的な紡毛織物「ウールツイード」の外観、風合い、かさ高性に加え、イージーケア性も兼ね備える。かさ高混繊技術により、糸の鞘側にPTT(ポリトリメチレンテレフタレート)繊維「ソロテックス」、芯側に、繊維全体の強度を維持するポリエステル長繊維を配した。これにより、紡毛の風合いや杢、起毛などの外観を実現した。
ユニチカトレーディングは、登山やジョギングをする若い年齢層などの客層の広がりに合わせた吸汗拡散性に消臭機能を加えたパルパーDDを開発した。芯にポリエステル短繊維を用い、鞘に原綿に消臭機能剤を結びつけた綿を用いる。肌に触れる綿の心地よさと、吸水拡散性、消臭性を併せ持つ素材である。
クラレリビングは、防虫・防臭・抗菌などの効果が持続する機能性不織布「クラピュア」を開発した。クラピュアは、機能性オイルを含有させた独自開発のペレット状添加剤「スロープ」を練り込んだポリプロピレン不織布。機能性オイルが内部からゆっくり蒸散するため、後加工と比べて効果が長時間持続する。スロープが分散するオイルは数百ナノ〜数マイクロメートルの微細サイズで不織布本来の物性も維持され、オイル成分がべたつくこともないという。
ニッケは、発熱保温スクールユニフォーム「キープウォーム」を新たに打ち出す。ウール・アクリル混で太陽光を熱エネルギーに変換する機能を持ち、同じ混率の同社通常品に比べて、平均で3℃、最大で8℃ほどの体感温度差が出る。
蝶理モーダと日本蚕毛、ソトーが共同で開発した「洗濯機でじゃぶじゃぶ洗っても問題ない」シルクは、弱点とされるフィブリル化を防ぐのが特徴だ。日本蚕毛が薬剤開発など技術を確立。ソトーが量産化を担い、蝶理グループが販売、マーケティングを行う。わた、糸、テキスタイルの各段階で加工できるのが特徴で、Tシャツ、パジャマ、靴下、タオルなど幅広い用途を見込んでいる。
不織布製造販売の小津産業(東京都中央区)は28日、放射性セシウム除染布の量産工程を確立したと発表した。東京大学生産技術研究所との共同開発で、放射性セシウム吸着効果のある人工青色顔料「プルシアンブルー」となじみやすい不織布を用いることで、低コストの放射性セシウム除染布の大量供給が可能となり、放射能汚染水・汚染土壌の処理を加速化するものと期待される。
炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は高強度・高弾性率・軽量であることから、近年スポーツ、レジャー用品をはじめ、宇宙・航空機や一般産業などの広い分野で使われるようになってきている。これら繊維強化プラスチックを得るための成形方法の一つであるVaRTM(Vacuum Assisted Resin Transfer Molding)成形が注目されている。このVaRTM成形等に使用する強化繊維シート基材として、一方向繊維配向シート、ノンクリンプファブリック、ニットシート、チョップド挿入繊維シートなどがある。
福井県工業技術センターはこのほど、県内企業や太陽電池製造のスフェラーパワー(京都市)と共同で、球状電池を並べた糸の製造技術を開発し、その糸を練り込んだ薄くて柔らかい織物を世界で初めて開発したと発表した。軽くて軟らかい特性を生かせばドーム型屋根や衣服への導入が可能で、2015年度での実用化を目指す。太陽電池テキスタイルは、県工業技術センターが開発した導電糸2本の間に直径1.2ミリの球状太陽電池を糸状に接着加工し、これをよこ糸として織り込んだ織物。
東レは、肉厚で膨らみがありハリ・コシと軽さを備えた極太ナイロン長繊維テキスタイル「エアリッシモ」を開発した。エアリッシモは、通常のファッション衣料用テキスタイルに使う繊維に比べ、約4〜5倍の太さを持つ高異型Y型断面と高異型Y型中空断面の2種類のナイロン長繊維を使っている。特殊捲縮付与加工技術と最適なテキスタイル設計、染色加工や後加工を工夫することでハリやコシ、膨らみ、光沢感を出している。見かけの比重は秋冬向けで使用するウール素材と比較して最大で約25%軽量化し、耐摩耗性や抗ピル性も高い。
東洋紡STCは、伸縮性のないポリエステル100%素材にストレッチ性を付与する新素材「テクニスタ48」を開発した。ストレッチ性のある糸を使う従来の手法とは異なり、生機への加工で特殊樹脂をポリエステルに浸透させることでストレッチ性が出せ、コストメリットが高いのも特徴である。生地加工段階で弾発性のあるウレタン成分樹脂をポリエステル表層の非結晶部分に浸透・結合させ、繊維そのものにストレッチ性を付与する。
東レは98度の常圧下で染まり、仮撚加工糸などにも展開可能なポリエステル長繊維「ポリロフトNP」を開発した。染色時のエネルギーを25%抑えられ、高温で強度低下する天然繊維やスパンデックスとの複合素材、自動車関連など用途の広がりに期待する。ポリロフトNPは、非結晶部分を小さく制御し、同社が95年に開発したポリロフトで欠点だったPOY(部分配向糸)での品質や色相の経時変化を抑制、仮撚加工糸の展開が可能になった。アルカリによる溶出速度も抑え、減量加工の扱いを容易にした。
帝人は、独自技術でアラミド繊維100%に特殊加工を施しストレッチ性を付与した。長期耐熱性や難燃性、強度などは従来のアラミド繊維と同等のレベルを発揮するほか、ポリウレタンも含まれないため、燃えにくく人体に有害なガスも発生しない。消防の特別救助隊の救助服向けに販売する。
アントレイズは、米ポロジェニック社が開発した高機能素材「セリアント」の販売をする。セリアントは、ポリエステル繊維に光学反応する二酸化チタン、二酸化ケイ素、酸化アルミニウムをはじめとした鉱物13種類を練り込んでいるもので、基本性能は、人体が放出する遠赤外線などの熱エネルギーを人体に戻すことができるとしている。日本では、「美容と健康」、「快眠」を切り口に商品開発を行っている。
テント・膜構造物メーカーの太陽工業はこのほど、テント・シートメーカーの平岡織染と開発した放射線低減膜材料「ラプロテックス」を発売した。人体の放射線通過を低減させる狙いで、両社が昨春に開発を始め、各種検査を経て今年11月に誕生した。素材構成は、ポリエステル繊維の基布に胃部X線検査にも使用される硫酸バリウムと塩化ビニル樹脂などをコーティングしたもので、これによって放射線低減効果を発揮する。
帝人の生活製品部が開発した「すっぽりケット」は、中綿に「V-Lap」という素材を用いている。太さが違う数種類のポリエステル繊維でできた綿を、織らずに成型して縦に折り畳んだ。空気層が多いふわふわの綿である。V-Lapはもともと自動車の車内に音が響くのを防ぐ吸音材であった。
大原パラジウム化学(京都市)は撥水性と花粉付着防止性を同時に付与できる加工剤「パラファインDP-G」を開発した。スプリングコートやジャケットなど向けに適する。パラファインDP-Gは1液で天然繊維や合成繊維など素材に関係なく、高い撥水性と花粉が付着しにくい性能を付与することができる。同剤を使うことで、繊維表面にナノレベルの微小な凹凸を付けて花粉と繊維表面の接触面積を微小化。これによって花粉の付着を防止する。
機能性繊維製品の機能を証明する「SEKマーク」の認証を行う繊維評価技術協議会(繊技協)は、すでに海外展開を解禁した「SEK抗菌防臭加工マーク」に続いて、「SEK抗かび加工マーク」の海外展開も解禁する方向で調整に入った。早ければ2013年4月からの運用開始を目指して検討を進めている。アジア地域を中心にSEKマーク付き商品の販売が可能になることで、抗菌防臭や抗かびなど日本の機能素材の海外販売拡大のきっかけとなることが期待される。
合成染料の環境・公害問題から見直されてきている天然染料であるが、安定性やコスト、堅ろう性などの問題がある。本研究では柿渋の耐光性の改善を目指して検討した結果、一重項酸素とスーパーオキシドイオンの脱活性化機能を併せ持つニッケルアリールスルホン酸塩が柿ポリフェノールの光退色を抑制し、綿染色布ではニッケル1-ナフトール-8-スルホン酸塩やポリスチレン-4-スルホン酸塩が柿渋染色布の耐光性改善に有効であった。
KBツヅキ(名古屋)は、綿の硬化、白化を防ぐ「TZSX加工」を使った綿100%のニット生地、肌着の販売を始めた。風合いの劣化や形崩れが起きにくく、今後は織物やタオルの開発も進める。TZSX加工は、天然の酵素と酸で精練漂白する「TZ酸性酵素法」をベースに、非石油系エラストマー樹脂と綿を架橋結合したもの。洗濯100回後でも、柔らかい手触りや自然なストレッチ性が保持され、毛羽が立ちにくい。
京都プリント振興協会(KPA)は今年、「Re-BORN」(再生)をテーマにする再生繊維のエコ・プリント・ファッションで、牛乳パックを使った再生レーヨン素材によるプリントを提案した。回収した牛乳パックを再生パルプにしてレーヨンを繊維化し、紡績、織り、編みの素材にした。オーミケンシが開発している素材で、今回は綿と混紡し、風合い、強度を高め、プリントした素材に使った。手捺染、オートスクリーン、インクジェットなど多彩な技法による42点のプリントを提案。
旭硝子の化学品カンパニーは、スポーツウエアやユニフォーム向け素材、紙、不織布などで使われるフッ素系の撥水撥油剤に含まれる環境懸念物質PFOA(パーフルオロオクタン酸)類を全廃した。06年に世界の有力4社が掲げたPFOAなどの自主削減計画は、15年を全廃期限に設定している。同社は世界に先駆け、目標期限を3年前倒しで従来品の製造を終了し、完全移行を実現したことになる。
大量発汗時のぬれ感を小さくする編地を紹介する。構造は特殊二重構造ニットであり、肌側の濡れ感が小さい。発汗マネキン平板型モデルを使用して、種々の着用条件下での軽運動時の衣服内気候を比較検討した。更に、ベトつき感軽減およびしわ回復性についてのエビデンスを示し論述した。
本稿では、夏に肌着を着る次の3つのポイントを、実証データを用いて解説する。1)肌着を着ると、外気湿度および外気温度の快適ゾーンが広がる。2)肌着を着た時と、着ない時では、皮膚表面温湿度が変わる。3)ムレや冷えすぎは肌着がサポートする。
島精機製作所は和歌山大学、和歌山県立医科大学との産学連携で医療用三次元計測装置を開発した。同装置で計測したデータで着圧コントロールされたニット製品の生産が可能で、リンパ浮腫治療、治療用補装具の開発など幅広い医療用途での活用が見込まれる。また、計測方法が簡単で、精度が高いことなどからファッション・アパレル分野での活用が期待される。人体計測からニット編成プログラム製作・ホールガーメント横編機を使用した製品の一気通貫のモノ作りを実現できる。
オンワード樫山は、ウレタン皮膜の穴の大きさを通常品の1/3にし、透湿性を保ちながら、防風性を高めるようにした。フィルム内に太陽光や体内からの赤外線の吸収材をいれることで、着用時の体感温度が同フィルムを使わないコートに比べて3℃前後上昇させることができる。
プレーンストッキング市場に向けての動きが13年春夏、一気に広がりそうだ。シアー感や美脚トレンドなどの要因で市場が久々に復調し、これまで様子見だったメーカーも本腰を入れ始めた。見た目の違いが分かりづらい商品をどう差別化するかがカギで、13年春夏向けは透明感の高いコンジュゲートヤーンタイプでも参入が相次ぐ。プレーン市場ではアツギが一歩先を行くが、ここでは、各社が打ち出す新商品に注目する。
百貨店レディースの今秋冬商戦は10月上旬まで動きが鈍かったものの、気温の低下に伴い、中旬からニットのアウターが浮上し、今月に入りコートも上昇している。ブーツを中心に服飾雑貨も活発になってきた。冬物の年内商戦の一番のヤマ場となる11月第4週への期待が高まる。
若い女性に人気の韓国ファッションを扱う企業が増えている。K-POP人気を受けて、アパレル各社が韓国テイストを取り入れる動きはあったが、直接韓国ブランドを発売、卸売りする動きが出てきた。卸の展示会では、同質化している日本市場に新しさを求める百貨店関係者から好反応を得ている。
アパレルパーツメーカーの東南アジア事業が好調に推移している。日系から欧米までアパレルの生産移動が活発化し、加速するチャイナプラスワンの動きに対応するため、各社ともベトナム、タイをベースに東南アジア全域をにらんだビジネスを組み立て、この1年、2ケタ増で推移、さらなる増設計画も進んでいる。
トンボは「いい服の日」セレモニーで社内外から新アイデアや技術を募集し、優秀作品を表彰している。今年が3年目。アイデア提案では一般から157件、社内から37件の応募があった。一般では「取り外し式保温スカート裏地」「袖口が汚れにくい素材のシャツ」「袖口が補強され、擦れ切れにくいデザイン」が最優秀賞に選ばれた。最優秀アイデアは製品化し、展示会などで紹介してきたが、商品化も目指すことにしている。
デニム業界では「底打ち感が出てきた」との声も聞こえる。大幅な回復とはいかないものの、高品質な差別化素材には根強い人気がある。総合素材見本市のJFWジャパン・クリエーション(JFW-JC)やプレミアム・テキスタイル・ジャパン(PTJ)では、機能性や加工など、従来の一般的なビンテージとは一味違ったデニムを各社が打ち出した。
岩手県−県北広域振興局といわて産業振興センター主催による「北東北3県域アパレル企業ビジネスマッチングフォーラム」は、2月19日に二戸パークホテルにおいて開催される。今回で3回目を迎える同フォーラムは、重要産業の一つである縫製業に着目して、縫製企業間の交流を促進し、首都圏等発注企業とのビジネスマッチングの機会を創出することで、取引の活性化を図る。回を重ねるごとに認知度も高まり、成果に結びついているとの声も聞かれる。
三陽商会は大人の女性向けブランド「アマカ」から、新しい撥水加工を施した「撥水ウールコート」2型を全国百貨店58店舗と同社直営オンラインストアの「サンヨー・アイストア」で発売した。新加工は、納谷テキスタイル(東京)の新撥水加工技術「エコテックガード」を施した。これはピコレベルの微細な撥水剤を糸の繊維の内部まで浸透させて水滴をガードするもので、これまで難しかった起毛素材への撥水も可能。
ミャンマーで11月に成立した新外国投資法(新法)を巡り、縫製業など労働集約型の業種は投資規制業種には含まれず、今後も日本側100%独資による進出が可能であることが分かった。合弁の場合の出資比率も当事者同士の交渉にゆだねられる。新法成立に伴い、昨年成立した経済特区(SEZ)法も1月の議会で改正が審議され、投資優遇策が拡大する見通しだ。
イージーオーダー(EO)スーツ工場はフル稼働状態が続いている。昨年の夏以降、既製スーツマーケットに逆風が吹く中、オーダーを見直す機運がある。国内に自社工場を持つメーカーは低価格一辺倒から脱却し、カスタマイズニーズへの対応、スタイリングのビジュアル訴求に成果が出てきた。今後は若い世代の新規顧客の開拓に向け、商品力の強化、レディースなどカテゴリーの拡大を進める。
チャイナプラスワンは、中国を補完するアパレル生産地として注目を集め、商社を中心に中国からのシフトが進んだが、ここに来てコスト上昇が目立ち始めた。労働力確保とともにコストメリットをにらんでの生産移転だったが、「どこに行ったとしても、今以上に安く作ることは難しい」との声が広がっている。
13年春夏素材商戦で柄パンツ用の意匠素材が売れている。服地コンバーターの素材商戦をリードし、アパレルメーカーの9月、11月展以降、一気に浮上した。ヤング市場からキャリア、ミセス市場まで広がりを見せており、メンズ分野でも好調だ。既に始まった13〜14年秋冬物でも話題の素材になっている。
島精機製作所、セーレン、岡田織物。近ごろ消費者には耳慣れない企業が百貨店の催事などに続々進出している。いずれもアパレルなどに服・雑貨の製造機器や素材を販売してきた「川上」の企業ばかりだ。その集客力と販売術は侮れない。メーカーならではの最新技術を巧みにPRして消費者の関心を引き、高効率で在庫を消化していく。今やアパレルや衣料専門店も無視できない、川上企業の実力に迫っている。
道路を利用したファッションショーが、エリア活性化イベントの目玉として広がっている。今秋、行われた路上のショーは、予想以上に不特定多数の一般客を集め、話題を提供した。ファッション消費の喚起にも効き目があると主催者は手応えを感じている。街おこしやエリア集客の起爆剤として効果は大きく、街では今後も継続したいとの思いを強めている。
帝国データバンクが尖閣問題による日中関係の悪化に関する企業の意識調査で、自社へ「悪影響」としたのは、製造業39%、卸売業33%、小売業22%だった。繊維関連製造業が37%と、懸念の声が強まった。
チャイナプラスワンとして注目されるベトナムは、生産地としてだけでなく小売市場としても関心が高まっている。最大の商業都市ホーチミンに高島屋、イオンが進出を決め、14〜15年の開業を予定する。しかし、都市インフラ整備は遅れており、今後、町の発展を見据え、中期的観点での事業推進が必要となる。
EC市場が拡大し、ネットを利用した小売販売やサービスが重要性を増している中、米国の現状や日本の小売店が目指すべきネットとリアルの融合戦略について、米オラクルバップ副社長が語っている。
総合カジュアル専門店は、SC開発が沈静化した07〜08年から、SPA型、セレクトショップがオリジナル商品で収益を伸ばした。今後は既存店売り上げの底上げが経営上の課題となる。
セレクトショップ各社が、ファミリー向け業態の出店を拡大している。出店の主力は準都心立地のSCで、かつて都心で暮らしていたが、結婚などを機に生活圏を都心近郊へ移した客層を狙う。デイリーカジュアルを軸に価格帯を都心部の既存業態より2〜3割抑えている点は各社共通だが、都心とは異なる立地での認知度を高めるため、品揃えの幅や集客に向けた仕掛けに独自の工夫を凝らしている。
世界貿易機構(WTO)の11年の世界の繊維品貿易統計による繊維品輸出は合計で前年比17%増の7061億ドルになった。紡織品、衣類ともほぼ同様な伸びを示しており、世界的にみると繊維は成長産業に。
駅ビルなど都心の好立地にある商業施設がイベント集客に力を入れている。東日本旅客鉄道(JR東日本)系のアトレ(東京・渋谷)は2013年3月期から全店で展開。森ビルも六本木ヒルズ(東京・港)などの客層を広げるため親子向け企画を開く。郊外のSCなどに比べ集客力は優位だったが、ネット通販などに押され売上高は伸び悩み始めた。物販の魅力以外の来店動機づくりを急ぐ。
米大手量販店がオンライン小売りへの対抗策として、年末商戦に向け最低価格保証サービスを相次ぎ導入している。競合する通販サイトが提示する最安値まで値引きする「価格マッチング」と呼ぶ手法である。
三越伊勢丹ホールディングスは全国20〜30の委託工場を通じた衣料品の生産を始める。消費者ニーズや流行を取り入れた商品をいち早く自社で企画・生産し、売上拡大を目指し、他社との違いを打ち出す。売れ残りのリスクを負うが、アパレルを通さない取引のため利益率を改善でき、価格も自由に設定できる。
台湾の小売市場をリードしてきた百貨店に異変が起きている。リーマンショック後も急回復し、2ケタ前後の伸びを続けてきた売り上げは、今年は前年割れとなる店が出る見通し。背景にあるのは、景況の悪化と懸念されてきたオーバーストアによる同質化。円高もファッションフロアの大部分を占める日系アパレルの売り上げ不振の要因だ。一昨年から本格参入を始めたファストファッションの存在も、消費者マインドに変化を与えている。
日経関連企業による「第1回ネットライフ調査」で、消費者のネット生活像が浮かび上がった。平日の自由時間の半分はネットと接し、日常的な買い物の2割がインターネット経由という。
実店舗(リアル店舗)で品質を確かめ、通販サイトで安く買い物をする「ショールーミング」行動はどのくらい広がっているのだろうか。第1回ネットライフ調査で商品分野別にみると、家電・IT製品では全体の2割強に達し、食料品やファッションでも1割程度いることがわかった。実店舗にとってはショールーミング以上に脅威なのは、店舗訪問の頻度が激減していることだ。
量販店のミセス向けLサイズは安定市場と言われてきた。それが、専門店チェーンのしまむらやカタログ通販のニッセンを筆頭にLサイズを取扱う小売業が増え、顧客が奪われつつある。商品テイストの多様化、売り場作りの見直しなど量販店は新たな取り組みを進め、顧客の取戻しを図っている。
景気減速による売上高の落ち込みを補おうと、中国の百貨店が値引き催事の規模を拡大している。中国の百貨店が秋冬に実施する年間最大級の値引き催事「周年慶」で、今年は多くの店舗が期間や値引き幅を拡大した。更に、例年なら12月中旬から本格化するセールも前倒しする傾向が強まっている。また、日系ブランドも売り上げの低迷が続いている。
日経MJのアンケートでスーパー26社のうち、「率先して値下げする」が35%、「競合店に対応して値下げする」を含めると65%となった。家計が節約志向を強めるため、客数確保で消耗戦の色が濃くなった。
大手レディスカジュアルチェーンは、90年代からSPAを目指し00年代にSCとともに成長し、収益モデルを確立した。店舗数、店舗面積が拡大する中、低い販売効率でも収益を確保できるよう、こぞって粗利益率を向上させた。しかし、そのモデルもこの数年で曲がり角に来ている。07年の春節で中国生産のリスクが表面化し、その後はかつてのように速く安く作ることは難しくなった。各社は規模拡大のスピードを緩めず、新たなビジネスモデルの構築を急いでいる。
商業施設の接客ロールプレイングコンテスト(ロープレ大会)が各館に広がる一方で、実施してきた館のレベルアップも目立っている。導入しているのは全国の一部施設だが、接客力を高める効果的な取り組みとして力が入っており、年々大会の上位者の接戦が際立ってきた。単に接客技術を高めるだけでなく、多様なCS(顧客満足)推進活動と連動させてCS全体のレベルを上げる仕組みづくりを工夫する動きも強まってきた。
中国の大手小売店で店舗を12年で1000店減の企業もあるなど大量に閉鎖する動きが相次いでいる。売上高は底堅い伸びを示しているが、一部で飽和の兆候も見え始めたため。
日本の衣料品や外食店が中国で出店攻勢をかける。紳士服のはるやま商事、吉野家HDなど、国内市場が伸び悩むなか、各社は中長期的に成長が見込まれる中国で営業基盤を固めようとしている。
大手セレクトショップから独立した人の手がけるメンズセレクトショップが、不況でも売り上げを伸ばしている。店の個性や価値観だけでなく、客一人ひとりに対するきめ細かい接客力を強みとし、20代後半または30代以上の服好きを楽しませている。今は、集客力のある好立地に、高いオリジナル商品比率で出店して拡大を進めた大手セレクトショップの原点がそこにはある。
ベトナム政府は外資小売業者がベトナムで出店する際の認可基準を年内で統一し、公表することを決めた。日本の要請に応じたもので、手続きの透明性が高まり、外資の多店舗展開に追い風になる。
FBプロフェッショナルへの道の連載で、衣料消費市場の変遷を百貨店、量販店、専門店の販路ごとに説いている。特に低価格〜リーズナブルな価格帯のバリュー分野のシェア拡大が示されている。
ここ1、2年で開業したルクアやアミュプラザ博多、渋谷ヒカリエといった駅直結型の商業施設が駅利用者やOL層を取り込み好調だ。さらに開発は続き、人の流れはますます駅周辺に集中する。テナント側も「安定した集客が見込める」と駅ナカ、駅チカ施設に出店を集中させる傾向を強めている。しかしSC市場は飽和状態にある。
日本百貨店協会は12年度の百貨店プロセールス資格認定者を発表、1〜3級の有資格者は11月末で2万2200人になった。販売のプロを業界全体で育成することを目的に03年に発足した販売資格制度。
全米小売業協会推計で感謝祭の消費額のうち、ネット経由は41%だった。交流サイト(SNS)やスマホの普及で、ネットの浸透は消費の形を大きく変え、企業は最適な販売戦略を模索している。
2012年の小売業界は、東日本大震災後の買いだめや特需があった昨年の反動もあり、厳しい1年だった。堅調とされてきた個人消費も夏以降は変調。消費者の節約志向が再び強まり、スーパーやコンビニエンスストアは割安なプライベートブランド(PB=自主企画)を拡充した。特にスーパーは値下げ競争が過熱している。そうした中、限られた有望市場としてシニア開拓の取り組みが広がった。
13年1月のセールは2日からの店舗と、例年より2週間ほど遅らせ中旬から始める店舗に分かれる。ルミネが17日から、三越伊勢丹が18日から始めるためで、その他の商業施設は、大半が1月2日から。冬のセール開始を例年通りとする店舗が多い。
国土交通省はクリーニング所の火災防止の対策を示しているが、この基準を主体に、写真や具体例を付して解説している。特にドライソープ濃度が適正でないと、溶剤中の水分が不足したり分離したりするので、この解説ではソープの濃度確認を詳説している。管理方法として、体積抵抗率の測定法と、ソープ混合溶液の観察法を推奨している。
大学の授業等における化学物質のリスクへの対応に危惧を持ち、関連教科書およびアンケート調査を行った。調査結果から、被服整理学実験では、しみ抜きやドライクリーニング用溶剤、使用校は少ないがクロロホルム、四塩化炭素が、また、染色加工実験では、ベンジジン系染料、ベンジジン系染料かどうか不明の染料、重金属系の硫酸銅が使用されていることがわかった。
繊維製品の消費者苦情はアパレルや販売店に持ち込まれるが、洗剤メーカーや洗濯機メーカーにも同じような繊維製品の品質苦情が持ち込まれる。洗濯機メーカーの苦情の中では繊維製品の逆汚染が比較的多く、洗濯使用水量や柔軟剤の影響が大きいといわれている。ドラム式洗濯機の使用水量が少なくなったことで起こる繊維製品との問題、繊維製品の評価試験方法との矛盾をあげ、業界として何を重視しなければならないのかを考える。
平成24年度全国技術交流会で、潟激iウンアパレル科学研究所の神崎氏は「取扱い絵表示のISO移行に関するガイドライン作成協議会」を発足させ、統一ルールに則ったガイドラインの作成と取扱い表示決定システムの構築を目指す。また、現在日本では乾燥については『石油系ドライで自然乾燥』となっているが、これをなくす方向で検討し『静止型の乾燥機を使用』といった表現に変えていきたいと述べた。
ファッション性を強調した衣料が増えているため、型くずれや損傷に気を使う難洗衣料について、その対策用の画期的な洗濯機が誕生した。被洗物をネットで固定し、これにノズルから洗浄液を噴射し、瞬時にバキュームで吸引する。その結果、衣料の縮み、型くずれを防ぎ、仕上げ工程も短縮される。HVC100と称し、住商アイナックスにより取扱われる。
厚生労働省は平成23年度の「生活衛生関係営業施設数」を発表した。全国のクリーニング関係営業総施設数は2.4%の減少となったが、クリーニング施設をもつクリーニング所や取次店が減少する一方で、無店舗取次店は前年度の770件から1692件と2倍強の伸びとなった。
滑久屋では"クリーニング・お手入れ&無料保管"を行なう新サービス「City Closet(シティクロゼット)」を開始。少子高齢化で多くの産業が縮小傾向にある中で収納ビジネスの市場規模は右肩上がりの成長が予想されており、"収納"を新しい付加価値としてクリーニングと融合させようとするもの。同社が10年前に始めた「e-クローゼット」の成功体験も大きい。全ての情報は本部で一元管理。顧客は携帯電話やパソコンで引き取り日を自由に設定できる。
ヒートポンプを用いた完全電気式の施設用洗濯乾燥機。(株)TOSEIが中部電力と共同開発した。冷媒は二酸化炭素である。従来の電気ヒータ方式と比べて電気代が5割削減でき、二酸化炭素の排出量も低減できる。糸くずなどを水圧で除去する水フィルタを搭載し、掃除の手間が省ける。排気ダクトが不要なので、工事費が安く上がる。処理能力は乾燥22kgである。
肌に、繊維に、環境に優しい大豆生まれの柔軟剤「ソイソフター」が1月初旬より発売される。99%天然由来の原料を使用して作られた商品。成分は柔軟成分(精製大豆レシチン)、安定剤(精製キトサンなど)、pH調整剤、保存料。
潟Aオイ商会は2012東京国際クリーニング総合展示会でナノフィルター「TASCAL」の実演を行なう。同製品は、ろ紙の表面に超極細繊維をコーティングして高い捕捉性能を実現。従来のフィルタでは約25ミクロン以下のダストを捕捉しきれず、これが色柄物のコントラストや白物の白さが冴えなくなる要因となっていた。
第6回日繊ク協交流会議が開催され、パネルディスカッションで「タンブラー乾燥をしたほうが際つき事故を防げる場合があるが、タンブラー乾燥禁止としているメーカーが多い」とクリーニング側から意見が出された。これに対しアパレル側から「タンブラー乾燥禁止の表示をつけていると安心感があり、絶対禁止のメーカーもある。しかし、これからはタンブラー乾燥したほうが良いものもあることを広く訴えていきたい」との回答があった。
第6回日繊ク協交流会議で全ク連・クリーニング総合研究所の小野雅啓所長は「新JIS運用にあたっての検討事項」をテーマに講演し、「石油系ドライ表示をして、タンブラー乾燥を避け自然乾燥をするようにという表示があるが、国土交通省は技術的基準の中でドライクリーニング後の自然乾燥はしてはいけないとしており、建築基準法違反を推奨する表示であるから、今すぐやめてもらいたい」と警鐘を鳴らした。
衣類のテカリ、色ボケを、スプレーするだけで元の色柄に修正できる。国際科学工業(株)が、本来は家庭向けに提案した商品だが、今回の展示会で来場者の人気を得た。成分の球形超微粒子が繊維に入って凹凸感を与え、その後ブラッシングをして繊維をケバ立てる。しわや帯電も防止する。同社は、クリーニング店のプレスに便利な加工剤と位置づけている。
RALジャパンは2月のホテレスショーに出展することを決め、絶対的数値基準で品質を保証するRALのシステムを広くアピールしていく。RALが推奨する洗濯方法でリネン材の寿命を延ばすことが出来る。また、森澤氏(自治医科大学附属病院)によればチーム医療が大切だと考えられる昨今、リネンサプライ会社も病院の仲間。そこがRALのような認証を取ってくれていると我々も安心できるとのこと。
三菱電機は洗濯機事業に再参入した。全国の系列販売店約2000店で昨年12月末から販売を開始した。三菱電機は収益悪化を受けて2008年に洗濯機事業から撤退したが、高齢者向けに機能やデザインを特化した製品の需要があると判断した。販売を始めたのは縦型の全自動洗濯機で高齢者にとって使いなれた縦型洗濯機はドラム式などに比べて根強い人気がある。
衣服圧と圧感覚・快適感覚との関係、衣服圧と自律神経系反応との関係を把握し、衣服圧設計に必要な知見を示した。また、有限要素法を用いて、体の衣服圧分布を求める技術を構築した。さらに本設計手法により、適切な衣服圧を実現し、心理的・生理的に快適な衣服を設計できることを実証した。
1425名の女性を対象として、下半身のムクミに関する意識と着圧ハイソックスの購買動向を調査した。専業主婦以外は、歩いたり・座ったりする時間の長さがムクミの自覚に影響をおよぼすことが分かった。また、着圧ハイソックス購入者の半数は、着圧ハイソックスにムクミ解消効果を期待していることが分かった。
神奈川県消費生活課は「洗濯時に柔軟剤を使用した際、衣類に汚れ(シミ、変色)ができた」との相談が複数寄せられたことから、商品テストを実施。市販の7銘柄について、洗濯条件を変えてシミの発生の有無を調査した。その結果、汚れたままの衣類に柔軟剤を直接滴下し、洗剤を使わずに洗濯した場合、すべての銘柄でシミが発生。通常の使用法である洗濯後のすすぎの水に投入した場合はいずれもシミは発生しなかった。柔軟剤の表示は日本石鹸洗剤工業会が自主基準を設けている。同課は「注意事項をよく読み、洗浄が不十分な状態での使用は控えてほしい」と呼びかけている。
東京メトロ丸の内線の電車内で10月、業務用洗剤を入れたアルミ缶が破裂してケガをする事故を受け、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)はこのほど、再現実験の映像を公開して、業務用洗剤を指定の容器から移し替えないよう注意を呼び掛けた。業務用洗剤は反応性の強い薬品が使われていることや、強い酸性やアルカリ性を示すものが多く、金属やプラスチックと反応し、事故につながる可能性がある。NITEは、「洗剤の注意書きをよく確認して、禁止事項は必ず守るようにしてほしい」と注意している。
ヒット商品となったアキレスの子供用運動靴「瞬足」のロゴを使った商品が広がっている。伊藤忠商事がブランド事業を手掛け、帽子やランドセルのほか、ハブラシまで登場。長年定番だったキャラクターブランドの子供用衣料品で陰りが見えるなか、靴の機能を表した商品名が子供たちの憧れとなり、ブランド化するという異例の展開。
野村総合研究所の「生活者1万人アンケート調査」で、「今後は衣類・ファッションについては消費を拡大したい意向が強い一方、消費税増税後は支出を控える傾向が強い」という結果がでた。また、商品購入時に安さよりも機能性、付加価値を重視する傾向が強まっている。
静電気は異なる電気がこすれあってたまり(帯電)、その電流が流れて(放電)パチッと感じる。水は電気を逃すアースの役割をするので、冬場でも室内の湿度を50〜60%に保てば静電気は起きにくい。ライオン生活者行動研究所の山縣義文氏は「衣類を重ね着するとき、繊維の組み合わせに注目。繊維にはプラスかマイナスか、どちらの電気を帯びやすいかという性質があり、それを順に並べた「帯電列」というものがある。繊維の帯電列の距離が遠い組み合わせほど静電気が起こりやすい。また、洗濯用柔軟剤にも静電気予防の効果があるという。繊維メーカーによる静電気を抑える素材の開発は盛んで、高機能肌着に使う例などもでてきた。業界では国際基準化を目指している。
「石川県消費生活支援センター発行の「i(アイ)ライフいしかわ」7号から。事例Dズボンをクリーニングに出したところ10数本の糸がループ状に飛び出していたので、原因を調べてほしいと依頼。全てのたて糸が上側になっていたため、着用中の擦れによりスナッグ発生と推定。
40代以上の女性が楽しめるファッションの企画が相次いでいる。中高年女性を対象としたファッションショー形式のイベントが開かれ、活況を呈した。また、加齢による体形の変化に戸惑う人も多いため、洋服の着方や選び方を教える本も出版されている。来春には、40代独身女性に向けたファッション誌も創刊される。大人のおしゃれのヒントを得る機会が広がってきた。
国民生活センターは今年の消費者問題10大ニュースを発表した。今年の消費生活相談62万7597件(10月末時点)のおよそ4分の1は当事者が65歳以上だった。超高齢者社会を反映し、「高齢者トラブルが増加」をはじめとして、「買え買え詐欺」、「訪問購入を規制」、「コンプガチャ」、「サクラサイト商法」、「スマートフォンをめぐる相談が増加」、「消費者安全調査委員会が発足」、「サラ金・フリーローンの相談が大幅に減少」、「消費者教育推進法が成立」、「食品表示の一元化に向けた検討進む」をあげた。
NACS西日本支部は12月2日に消費者の標準化入門セミナー「〜子ども服の安全性と標準化〜」を実施し、標準化が遅れている現状を報告した。第一部では標準化の解説や身の回りで標準化されていない現状、消費者ができることなどを説明。第二部では欧米や他のアジア諸国に比べ、子ども服に対する安全性と標準化が遅れている現状を報告している。
トンボは地球環境保全活動に力を入れ、美咲工場では先進的な取り組みを行っている。同工場では今年4月から隣接する真庭市のカーボンオフセットのクレジットを購入し、学校体育衣料で初のカーボンフリー工場となった。カーボンオフセットは、企業が事業活動で排出する二酸化炭素に対し自発的に埋め合わせ(オフセット)する取り組み。美咲工場では国内クレジットとして認証された真庭市のバイオマス(木材)ボイラーによる二酸化炭素削減量などを買い取り、排出する二酸化炭素を相殺する。これにより同工場が生産する体育衣料と介護・看護衣料を二酸化炭素排出ゼロ商品として販売している。
尖閣問題による日中関係の悪化が、日本企業に大きな打撃を与えている。日本ブランド製品の不買は止まらず、インフラ案件の商談も進まない。この中で、日本企業は中国とどう向き合うかについて解説している。
好調な個人消費と投資を追い風に経済成長が底堅い東南アジアで、賃金引き上げの波が広がっている。インドネシアやタイの主要都市では、政府が13年度の最低賃金を前年比で4割以上引き上げる。成長維持の狙い。
三越伊勢丹は、文化的価値のある「伊勢型紙」を使った商品を開発し、13年1月2日から伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店、銀座店で販売する。今回使用したのは旧伊勢丹の呉服部門が昭和30〜40年代に収集・保有していた3000枚の中から選んだ約50枚。これを同社の婦人・紳士・リビング・呉服、食品部門で商品化した。ハンドバッグ、タイツ、Tシャツなど、いずれも複数の柄を掛け合わせたり、カラフルな色で染め上げるなどして現代風にアレンジしているのが特徴だ。
福井大学は13年から信州大学、京都工芸繊維大学と連携し、大学院で繊維分野の教育を強化する。学生と教員の相互乗り入れ、他大学の専門家の巡回講義、eラーニングを実施、産業活性化の基盤をつくる。
日本縫製機械工業会は、このほどJIAM2012報告をまとめた。出展したのは世界17カ国・地域の207社、来場者は15,764人(海外2,594人)で、「新生JIAM」として従来にも増して関係業界との連携を図り、縫製機械産業、繊維・アパレル・ファッション産業が持つ力を内外に示した。多くの日本メーカーが最先端技術の新機種を発表したこともあり、90%以上の来場者が「目的の情報を得ることができた」などと回答した。2016年に次回のJIAMを日本で開催する。JIAMの結果報告については、近代縫製,〔12・12・5(1)〕にも。
ジェトロの「アジア投資フェア」で、アジア主要国・地域の投資環境を比較した。ASEANを中心としたチャイナプラスワンに移転する動きが加速、賃金上昇や労働不足の顕著化があるが、市場の急速な拡大を期待。
紳士服モデリスト団体「国際衣服デザイナー・エグゼクティブ協会」(IACDE)日本支部は「国内の縫製工場を残したい」という思いから国内の紳士服工場を格付けし優良な企業を選定する事業を進めている。来年の日本支部設立35周年を記念した事業として、事務局会議を重ね、12月初旬でノミネートした50の工場を21まで絞り込んだ。
@2月19日A日経ホールB日本の成長と先端繊維素材(仮)、先端繊維素材がひらく未来、プレゼンテーション、パネルディスカッション、他C日本化学繊維協会、日経新聞社 申込先:大松沢明宏(日本化学繊維協会) TEL:03-3241-2312
@3月8日A大阪科学技術センターB最近の欧米のテクニカル・テキスタイルと繊維素材の開発動向、防護衣料に用いられる高機能繊維、耐震技術と繊維材料(土木構造物)、電磁波障害対策への繊維の応用、他C日本繊維機械学会 TEL06-6443-4649
発行:一般社団法人日本衣料管理協会 会長:中島利誠/発行人:大谷芳男