ミニ情報TOP→ 日本衣料管理協会TOP→ バックナンバー一覧(2003年度:第20巻〜)→
経産省は、革新的な製品開発、サービスの創造や地域貢献・地域経済の活性化等、さまざまな分野で活躍している中小企業・小規模事業者・商店街を「がんばる中小企業・小規模事業者30選」として選定し、取り組み事例を発表した。また中小企業基盤整備機構でも、「がんばる中小企業・小規模事業者・商店街フォーラム」を開催した。この紙面ではその取り組みを紹介している。
経済産業省は、商品の購入履歴や鉄道の乗車記録といった消費者データの安全な活用を促すため、企業に新たな認証制度を導入する。個人情報を新商品開発や広告に生かす「ビッグデータ」の発展につなげる。
内閣府の消費者行政の推進に関する世論調査で、偽装表示や悪質商法などで消費者被害の救済が適切・迅速に行われていると「感じない(どちらかといえばを含む)」が63%になった。消費者救済制度などの不満が浮き彫りになった。
消費者庁は、インターネット取引や高齢者が結ぶ契約などでトラブルを減らすため、17日から消費者契約法の改正に向けた議論を始める。庁内の検討会で14年夏をめどに実務上の課題を整理する。契約ルールについては法務省が民法改正の議論を進めている。
内閣府の2060年の労働力人口試算で、出生率が大幅に回復し、北欧並みに女性や高齢者の労働参加が進んでも、約50年で1170万人減るとした。女性活用など進まない場合には2782万人減に拡大する。
成長戦略の検討方針に「外国人受け入れ環境の整備」が明記され、外国人労働力に依存せざるを得ない縫製工場にとって外国人技術実習制度の行方に大きな影響が出そうである。経済界から期間延長の要望が出ている。
文部科学、厚生労働両省の2月1日時点調査で14年春卒業予定の大学生の就職内定率は83%(前年同期比1.2ポイント増)と3年連続で上昇した。文科省は「景気回復で企業の採用意欲が増した」と分析している。
総務省労働力調査で、12年に夫婦のいる世帯の約60%が共働き家庭であることが分かった。『職場ではビジネスパーソン、家庭では子育て真っ最中の親という2つの顔を持ちながら頑張る夫婦の"欲しい商品"の開発が必要』としている。
総務省と経済産業省による経済センサス12年によると、第3次産業は、数の割に付加価値が小さい。企業数では全体の8割弱だが、付加価値額が小さく7割となった。製造業は全体の1割にとどまる。
財務省の税関における知的財産侵害品輸入差し止め13年の件数は2万8135件、前年比6%増で過去最高を記録した。中国が92%を占める。衣類は4798件、2%減、差し止め価額は24億円となっている。
日本文化の発信につながる産業を支援する官民ファンドの海外需要開拓機構(クールジャパン機構)は、今後5年で1500億円を投資する事業計画を固めた。アジアで販路を作るファッション企業などが対象になる。
「富岡製糸場と絹産業遺産群」について、世界文化遺産への登録を勧告した国連教育科学文化機関の諮問機関は、高い評価を示した。構成資産を絞り込み、西洋の技術と日本の伝統が結び付いた普遍的価値を示すのに成功。
この規格は、洗毛された羊毛繊維(回収羊毛を含む。)の試験方法について規定したものであるが、最近の生産及び使用の実態を踏まえて、規格内容の充実を図るため、改正を行った。
この規格は、織物及び編物の静電気による帯電性を評価するための試験方法について規定したものであるが、最近の生産及び使用の実態を踏まえて、企画内容の充実を図るため、改正を行った。
東レは複合繊維の新たな製造技術を開発した。異なる成分のポリマーの流れをコントロールする口金(分配板)を用いるのがポイントで、海島繊維で従来なかった島成分の原料が異なる繊維や、島成分を2成分で張り合わせた極細繊維、断面形状を任意の形にコントロールした繊維などの製造が可能という。機能衣料のほか、フィルター、メディカル関連など幅広い用途での展開を目指す。
帝人はポリエステルに加えて新たに7種類の高分子(ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネ−ト、ポリ乳酸、ナイロン)で太さが髪の毛の500分の1の極細ファイバーを開発した。様々な不織布などを作り、特定物質を吸着するフィルターや耐熱性のある保湿材の事業展開を検討している。
三菱レイヨン・テキスタイルは、薄さ・軽さとハリ感を両立させたトリアセテート使いの新複合素材「キャロス」を開発した。ドライタッチでありながらトリアセテート独特の柔らかさを持つ。トリアセテート繊維「ソアロン」とポリエステルを熱溶着させた特殊仮撚複合糸で、ハリ感と天然繊維のようなランダムな撚りを作り出した。シルクオーガンディと綿・麻ボイルの中間のような新しい風合い、見た目を狙って開発したという。
モール糸製造卸の青山繊維加工(愛知県一宮市)は、10〜30%の伸縮性を持つリネン100%糸とラミー100%糸を開発した。麻ブームが15春夏も続くとみられるなかで、差別化の材料として注目されそうだ。強撚技術と薬品処理で伸縮性を付与した。撚りが半永久的に戻らないよう薬品処理をし、これにより糸がバネのような形状で固定され、伸縮するようになる。麻番手で30双、40双、60双糸を備蓄販売する方針だ。
カイハラは15年春夏向けから、ストレッチデニム「イーエックスフィット」を販売する。糸使いと織物設計で、同社最高レベルの伸長性、回復性と、締め付け感の少ないソフトな履き心地を両立させた。緯糸にポリウレタンとポリエステルのエアーカバー糸、もしくは撚糸を使用し、織物設計を工夫することで、従来品に比べて伸長性を40%、伸長回復性を30%向上させると同時に、締め付け感を軽減した。形崩れや膝抜けを防止し、包み込むような履き心地を持続する。
ダイワボウノイは、ポリプロピレン(PP)繊維の統一ブランド「デューロン」で、デニムなどの生地バリエーションを拡大している。交織で緯糸にPP複合繊維を使ったストレッチデニムや、杢調のスエット生地などは、一般的な綿素材よりも大幅に軽く、冬場でもすぐに乾く。表現できる色の制限がほぼ無くなったことで、2重ガーゼや先染め織物などカジュアル用途に使用できる素材も多く揃えている。
冨士紡ホールディングスは、保温性に優れる「シアバター成分配合加工」素材を開発した。薬剤メーカーと共同開発したシアバター成分配合薬品を生地に付着。キトサン成分も生地に付着したほか、アロエの保温成分も繊維内に固着した。素材には綿とミルクプロテイン練り込みレーヨン「ミレー」も使用、高い保温効果を狙った。シアバターは体温程度の温度で溶けるため、着用時間につれて保温性が高くなる。
p136〜143 戦後の日本の化合繊の開発から生産を振り返って解説した。先ず日本で開発されたビニロンの現在に至るまでの歴史、ポリエステルの発展、半合成繊維のアセテートとトリアセテートおよびプロミックス(シノン)の開発と生産、ポリウレタン(スパンデックス)の技術の導入と日本での工業化・その発展の歴史を詳細に解説した。
繊維の未来を作る研究開発能力は、日本にとって生命線だが、大学の先端研究を中心に、産業連携、ベンチャー企業による実用化の事例など、いま何が行われているかを紹介している。
ユニチカトレーディングは、クーリングナイロン「サラクールN」を発売する。「サラクールN」は芯鞘複合紡糸技術で、太陽光遮蔽の効果がある特殊セラミックを高濃度で繊維に練り込んだ素材である。赤外線を効率的に遮断し、衣服内の温度上昇を抑える。UVカット、透け防止のほか、ナイロン特有の接触冷感やドレープ性、ソフトな風合いも併せ持つ。
旭化成せんいはポリプロピレン不織布の繊維径が0.3μm、孔径が0.2〜0.3μmと業界最小クラスの極細化を実現したナノ不織布フィルター「ユーテックナノKPXシリーズ」を開発した。半導体デバイスは回路パターンの微細化が進み、これに伴いゲル状異物を除去するフィルターの径をより細くして捕集効率を高めるニーズに対応した。2014年9月までに販売を目指す。
帝人は17日、中国江蘇省南通に商品開発拠点を開設すると発表した。繊維材料の機能性を評価・分析する装置や様々な気象条件を再現する試験室を設置、衣料製品の開発を進める。同施設を使って現地の衣料メーカーなどと共同開発にも取り組み、中国市場ニーズに対応した商品開発を加速する。
東洋紡のAP事業部はアクリル系繊維の中わた用途で、同社が強みを持つ吸湿発熱繊維を軸に、粒わたタイプ、羽毛混タイプといった多様な素材開発を進め、ユーザーの幅広いニーズに対応する。レーヨンなどセルロース系繊維の約4倍の吸湿発熱性があり、羽毛と同等の暖かさを衣服内気候測定によるデータで示し、他の合繊にない特徴をアピールする。
デュポンは、フッ素系樹脂による撥水・撥油加工のブランド「テフロン」で、15年までを目標にパーフルオロオクタン酸フリーのC6タイプへの完全切り替えを進めている。下げ札も一新し、品質や安全性をアピールするとともに、ホームテキスタイル向けなど新規用途の開発にも取り組む。同社は09年から徐々に、C8系の販売からC6系へ移行。長年の蓄積された技術を持つC8系に対し、C6系の助剤も改良を重ねて加工時の安定性を高めてきた。
服地コンバーターの小原屋繊維(大阪)は、京都の加工場と組み、起毛ウールの染料プリント素材を開発した。ベースは再生リサイクルウールにポリエステル、アクリル、ナイロンを複合した起毛素材である。表と裏で起毛加工に強弱をつけ、ヴィンテージ感を出した。これに染料プリントでウールだけを染めることで、プリントの中に地の色がちらつき、粗野な表情を出した。
シキボウは夏涼しく、冬温かい新加工素材「エアコン繊維」を開発した。綿100%、ポリエステル綿混の生機に後加工を施し、吸水速乾性による気化熱によって、暑い夏は冷却性を発揮する。一方、寒い冬は「吸湿発熱性により暖かい」という相反する2つの機能を両立させた。さらに夏の厳しい日差しに対応するため、遮熱機能も合わせて持つ。ユニフォームを中心にシャツ地などに展開する。
製品染めやインクジェットプリント、タイダイなどを手掛ける染色加工のD.C.I(奈良県)は、カシミヤ製品に対する抗ピリング加工を開発した。特殊な薬剤によって繊維を改質、カシミヤの特徴である風合い、柔らかさの変化もなく、高い抗ピル性を実現した。消費科学研究所で試験を実施したところ、未加工品が2級程度なのに対し、今回開発した加工は抗ピリング性4〜4.5級を実現。「他にできない加工」として、セーターを中心に広げていく。
小杉染色(京都)は、「フォトクロミック」「メタリックネット」という色の変化や光沢に特徴のある独自加工の染色技術で、アウターや資材など新しい分野で取り組みを本格化する。フォトクロミック加工は12年に開発した新しい加工染色で、生地が太陽光の紫外線に当たると鮮明な色が浮かび上がる。メタリックネットは、染色で金や銀、銅などメタリック調の上質な輝きを表現する染色加工。染めで表現するので風合いが柔らかい。
これまでOEMに頼ってきた縫製企業の中に、自社ブランド作りを目指すところが増えつつある。ただ、工場が自社ブランドを立ち上げるには、パターン力や販売ノウハウなど高いハードルがある。このため産地や業界内での協力関係を強め、産地ブランドや地域ブランドを構築する中で、ファクトリーブランドを模索する方向性が東北などで見えてきた。アパレル製造業が工場初の自社ブランドを作る動きは、山形県を始めニットが先行しているが、布帛・織物が主体の製造業でもようやくその動きが顕在化してきた格好である。
今春、レディスインナーで、ピーチ・ジョンの「ヤミーマート」、チャコットの「シュット!インティメイツ」、ワコールの「アンフィフルフル」と新業態出店が相次いでいる。背景には、従来のインナーのイメージを変えることでの需要開拓と、今の女性の消費スタイルへの対応がある。各社の戦略から見えてくるキーワードは、ファッション性、気軽さ、楽しさだ。
日本市場で販売する欧州インポート商品の販売戦略が変化している。数シーズン前までは「インポートなのに値頃感がある」として価格面でのメリットを訴求する動きが強かった。しかし、現状の円安傾向の下、インポート商品の価格設定を上げざるを得ないなかで、商品そのもののデザインや機能性を付加価値として訴求できるブランドを揃えて、販売する手法へと切り替わっている。
安い中国産に押されてきた山形の編み物メーカーが独自ブランドを国内外に売り込み、業界の注目を集めている。3年前の東日本大震災も乗り越え、流行を作り出そうとしている。昨秋のパリで開かれた展示会で、山形産のカーディガンが話題を集めた。編み物にウールではなく、高級麻の「リネン」を使った。硬くなりがちな麻を柔らかく仕上げる技術が、ファッションの本場を驚かせた。
フレックスジャパンはこのほど、糸を縫わずに熱処理で接着する溶着技術を導入し、縫い代のないジャケット「Hemless(ヘムレス)」を開発した。同社によればビジネスジャケットでは世界初の試みという。従来の製法にとらわれず縫い代を介さずに溶着技術で接着し、接着箇所の裏側をテープで補強している。そのため縫い目の凹凸(縫い代)が無くなり、それによって着用時のごわつき感が軽減、袖通しがスムーズになるなど優れた着心地ときれいなシルエットを実現する。
日本アパレル・ファッション産業協会のSCM推進委員会報告会で、アパレルや専門店のICタグ導入の事例を取り上げ、「タグ利用のビッグデータ活用は新たなビジネスチャンスにつながる」と期待している。
大貫繊維は、ストレッチ素材対応のミシン糸として、ナイロン66、100%使いの「エニー(ANY)」を発売した。高いストレッチ性を持ち、伸縮性のある素材に幅広く対応する。最近は動きやすさを求めて、パンツに代表されるようにストレッチ製品が定着しており、専用ミシン糸として「エースクラウンシリーズ」に新たにラインアップした。
ニューヨーク在住の日本人によるメンズウエアブランドで、ショールームを通じて堅実にビジネスするものが目立ち始めた。NYの見本市に出展する日本のブランドが年々、増える傾向とは真逆の動きだが、取引先の数より質を優先するスタイルだ。
ユナイテッドアローズは自社通販サイト上で、商品購入前に店で試着する日付を予約出来る機能を追加した。対象となるのは基幹ブランド「グリーンレーベルリラクシング」。同社の商品単価は比較的高価格帯であり、ネット利用者でも実際の素材を知りたいといった声が多いという。ネット上で商品を検討する消費者を実店舗に誘導し、買い上げ点数の増大につなげる。
この春夏物で、高品質の綿素材を打ち出した商品が目立って増えている。へネス・アンド・マウリッツ(H&M)は10日からオーガニックコットン(有機栽培綿)を中心に扱う新コレクションを導入。ユニクロは春夏物から「スーピマコットン」の商品数を前年比で約3割増やした。健康志向から素材にこだわる消費者が増えていることに対応、付加価値の高い商品で需要を取り込む狙い。
専門店向けを主力とするレディスアパレル卸は、秋に向けたMDの変化を迫られている。背景には、ここ数年の長引く猛暑に加え、キャリア〜ミセス層が先物買いをせず、実需購買に拍車がかかっていることがある。今や"夏と冬の端境期"となりつつある秋商戦に向け、各社はセール期の正価販売の強化のほか、ファッショングッズに力を注ぐなどして、売り上げ確保を目指している。
3Dプリンターに対応のデザインCADが、NYのジュエリー業界で13年末から急速に広がっている。鋳型のための元型3Dプリントを作るソフトウエアの技能が、有力ブランドでも求められ、技術を学ぶデザイナーが増え始めた。
13年の衣類輸入浸透率が96.8%まで上昇した。12年比0.4ポイントのアップで、過去最高の水準となった。中国からの輸入が0.6%増と復調しただけでなく、ASEAN(東南アジア諸国連合)からの輸入も急増、国内生産量の減少も影響しており、国内生産基盤のますますの衰退が懸念される。
お茶の水女子大学の椎尾一郎教授らは、映像や文字を風景に重ねてみせる拡張現実(AR)技術を使う衣服カタログを開発した。布地の切れ端のサンプルをタブレットのカメラで撮影すると、洋服の商品イメージが浮かび上がる。切れ端に触れると洋服そのものを触っているような感覚になる。通信販売などで活用したい考え。企業と連携して数年以内の実用化を目指す。
バングラデシュで千人以上の死者が出た縫製工場のビル崩壊事故から1年、世界のアパレル企業の撤退も懸念されたが、それでも低い人件費や技術の蓄積を背後に「世界の縫製工場」は揺らいでいない。チャイナプラスワンとしての存在感が強まっている。
百貨店向けの売り上げ規模が大きい上場アパレルの13年度連結業績は、景気回復感から国内事業が比較的堅調に推移したが、成長分野は直営店やEC(電子商取引)に移っている。百貨店向けは天候不順などの影響を受け、特に後半は苦戦が目立った。海外事業は中国を除いて、円安や欧州の景気回復で収益に貢献した。一方、損益は円安に生産・調達コストの上昇、不採算ブランド・事業の撤退など構造改革も加わり、企業によって明暗が分かれた。
専門店では「本体+税」の外税方式が多いが、値ごろ感を強調したい業態はあえて総額表示を続ける。ほぼ同じ商品の場合、総額表示を維持すれば本体価格を値下げすることになり、客に値ごろ感を訴えられるからだ。
仏高級品大手3社の2013年の通期売上高はいずれも前期比10%未満の伸びにとどまった。12年はLVMHモエヘネシー・ルイヴィトン、ケリング(旧PPR)、エルメス・インターナショナルとそろって20%前後の増収だった。中国など新興国での需要減速に加え、主要市場である日本での売り上げがユーロ高で目減りしたことなどが響いた。
小売り・外食企業が14年度出店計画を見直す。建設資材の値上がりに建設技術者の不足が重なり、商業施設の建設費が5割近くも上昇。入札の不調が相次ぐ公共工事に続き、民間工事にも建設費高騰の影響が広がってきた。
繊研新聞社の大手小売業の防災対策に関する調査で、社員の安否確認システムの導入といった事業復旧に向けた初動態勢を多くの企業で整備している。一方、被災時の商品調達の方法など取引先との事前取り決めが課題。
実店舗を楽しくするためのデジタル技術が急速に進化し、アプリケーションの活用もますます広がる一方で、オンラインでも実店舗に近いサービスを提供しようという動きが進んでいる。1月中旬に開かれた全米小売業大会では、「ザ・ノース・フェイス」が導入しようとしている認知学習システムや、メンズカスタムオーダースーツのネット販売の事例が注目を集めた。
おしゃれな生活雑貨を低価格で販売する北欧系大手チェーンの日本上陸が相次いでいる。自社デザインの商品を新興国で大量生産し、次々と新製品を投入するファストファッションの雑貨版だ。デンマーク大手が日本での本格展開に乗り出したほか、ライバル社も積極的な出店を計画。国内勢にも追従する動きが出ている。
「歴史と伝統文化の街」、東京日本橋が変わりつつある。三井不動産を軸に、10年前から新たな都市計画「日本橋再生計画」がスタートして以降、街ににぎわいが戻り、就業者数、来街者数もここ数年増加している。20日には、新商業施設、コレド室町2,3が開業、周辺のインフラも再整備される。百貨店も今後、大型改装や再開発を進める予定で、商業集積地としての注目度がさらに高まる。
3世代ファミリーをターゲットとする郊外型SCモールにとって、子供服専門店は集客装置としての大きな役割を果たしている。また、高い接客技術を持つショップは、売り上げでも存在感を出している。少子化やサイズ展開の多さなど、一見すると効率が悪い業態と思えるが、柔軟な接客力によって、子供から祖父母まで幅広い顧客と深く結びついている子供服専門店は、他の業態にない強さを持っている。
紳士服専門店の13〜14年秋冬商戦はリクルート商戦を含め、客単価の上昇もあり、堅調な売れ行きだった。とくにこの間、各社が強化しているレディスの伸びが顕著だ。紳士服業界の最大のヤマ場である3月商戦は、フレッシャーズ需要に加え、消費増税前の駆け込み需要もあり、想定通りかそれ以上の結果となりそうだ。4月以降に反動減も予想されるが、消費の回復は早いとみており、クールビズ対応など需要喚起の仕掛けによって乗り切る構えだ。
消費税が8%に引き上げられた。ファッションビジネス業界では増税後の消費の落ち込みをにらみ、旬を感じさせる商品の投入で需要喚起を狙う。百貨店や専門店ビルはポイント付与やセールで来店客増を狙うが、あくまでプロパーにこだわり、新鮮さを打ち出そうとする百貨店や商業施設も多い。質を下げないことが絶対条件。増税後も品質志向、本物志向は続くというのが各社の見方だ。
4月に入って大阪百貨店のセールによる集客合戦が熱を帯びている。新設・増設による過剰ともいえる売り場面積の拡大が背景にある。3年前に比べ売り場面積が2割増だが、総売上高は10%増にとどまっている。
円安が専門店の商品政策に影響を及ぼしている。コスト上昇に伴い、現在主力の中国以外で生産地を開拓しようとする動きは活発だ。ただ、大量発注でリードタイムも長いASEANシフトの推進は、各社に商品政策の見直しも促している。計画生産を前提に、店頭と連動した販促でプロパー消化率を高める取り組みが今後さらに進みそうだ。
中国の百貨店の販売不振が深刻になってきた。景気減速や店舗過剰、ネット通販の急伸で昨年からファッション関連の販売額が前年を割り込む店舗が目立ち始めていたが、官僚などの汚職腐敗対策を目的にした「倹約令」による取り締まりの強化が販売状況を一段と悪化させた。取り締まりが緩む気配はなく、内販事業を手がける日系企業にとっても「試練の時期」が続きそうだ。
専門店の低価格レディス業態が苦戦している。トレンドのヒット商品が出にくい上に円安による原価上昇を抑制する必要から、仕入れの不足や品質の低下を招いていることが一因だ。この傾向は13〜14年秋冬に際立ったが、「しまむら」「ハニーズ」などの月次売り上げを見ると、12年9月ごろから既存店減収が続く。
訪日外国人旅行者の増加や免税対象品目の拡大で、ますます注目されるインバウンド需要。その取り込みに向けてファッション業界で進む対策は、これまで言語対応を強めるといった受け入れ面でのサービス強化が主流だった。しかし、今後はこちらから打って出て外国人客を自店に呼び込む施策と、商品政策にまで踏み込んだ対策が求められる。
衣料品インターネット通販各社が子供服の販売に力を入れ始めている。少子化が進むといわれる一方で、ネット通販に慣れ親しんだ母親たちが自分の子供に着させたい服を一緒に買う流れが定着、販売量が拡大しているためだ。大人服・子供服の併売強化に向け、ポイントを与えるサービスの拡大や臨時の実店舗販売に取り組む動きが出てきた。
最近、人間らしい姿勢や動きを表現し、今にも動き出しそうな目を引くマネキンが登場、存在感を出し始めた。ファッションのトレンドに合わせて体形も変化している上、中には頭は人間でないものも。
30社が連携し、個人の買い物履歴などのビッグデータを他社とお互いに活用しあう専門組織を5月に設立、17年に300社参加を目指す。自社と他社のデータを組み合わせ、製品開発や販売促進などに生かせる。
ベーシックを切り口にしたブランドや業態の開発が盛り上がってきた。ビッグトレンド不在のなかで、「進化したベーシック」をキーワードに、新しい価値を提案しようという動きだ。「ユニクロ」や「無印良品」が強い分野だが、海外を含めて大規模な出店を目指す企業が出てきた。
百貨店で「日本のものづくり」をアピールする動きが一段と広がっている。高島屋は伝統技術をアレンジした京友禅のリゾートシューズなどを販売する。そごう・西武はプライベートブランド(PB=自主企画)で国産を増やすほか、伝統工芸品を販売する売り場を設けた。付加価値の高い商品で、ものへのこだわりが強い消費者の需要を掘り起こすほか、外国人観光客の購入も狙う。
専門店の世界で「もうからない」と敬遠されがちだった1店だけのオリジナル商品。これに取り組む店が増えている。競合との勝負を優先するのではなく、顧客を中心にした自分たちのコミュニティーのための取り組みだ。物作りのストーリーを丸ごと伝えられる商品が、郊外SCやネット販売とは異なる魅力を放っている。
業界構造:小売り編(上)。繊研新聞社の調査では、衣料品消費市場8兆9000億円の内、百貨店が23.7%、量販店が15%のシェアを占める。かつては、大きな影響力を持っていた両業態は、年々シェアを低下させているが、それでも一定の存在感を維持している。
台湾の主要百貨店の多くは今春、売上高が前年を上回った。ただ、大きく沈んだ昨春と比べて微増という程度。雑貨、中国人観光客向け、消費の二極化によるラグジュアリーなどは堅調だが、不透明感は残る。各社は売り場の改編や独自規格で活性化に注力している。
カミナガ販売鰍ヘ新需要掘り起こし策で、帽子メニュー化をサポートする提案商品として「帽子洗い専用洗剤」と「帽子用UV加工液300」を新発売。前者は移染防止剤・抗菌剤・消臭剤・汚れ溶解剤配合の酸性洗剤。後者は紫外線の透過率95%以上の防止効果を持つ。
東日本大震災の教訓を踏まえ、昨年消防法が改正になり、本年4月1日から施行される。特に大規模・高層ビルを中心にビル全体の防炎管理を強化する必要が高まる。今回の消防法の改正は、防炎二次加工の仕事には追い風となるもので、全国防炎加工振興会の第47回定期総会で加藤秀雄会長が「さらなる受注促進活動を」との挨拶を行った。
滑久屋は日本国内のCL事業者とスクラムを組んで一般社団法人日本アセアンクリーニング連合会(JACA)を発足し、アセアン諸国で「日本式クリーニング事業」の展開を目指す。アセアン諸国は総人口6億人を超え、発展途上の最中だが、以前と比べると旺盛な消費活動が繰り広げられ、2015年末からはAEC(アセアン経済共同体)の経済連携がさらに強化されていく。
日本クリーニング用洗剤同業会は2013年1〜12月の洗剤出荷実績を発表した。会員メーカー13社の年間出荷総計は3万6378tとなり、前年より3.3%減となった。ホームクリーニング市場は縮小傾向が続く一方、テキスタイルサプライ市場は安定的であったとしている。アイテム別にはドライ用洗剤が1354tで4.1%減、ランドリー用洗剤のうち石けんは15.9%減の392t、合成洗剤は2.5%減の2万5501t。
厚生労働省は労働安全衛生法の特定化学物質障害予防規則(特化則)に発がん性の恐れがある有機溶剤11物質を追加すると発表した。11物質にはテトラクロロエチレン(パークロロエチレン)も含まれ、「特定化学物質・第2類物質のエチルベンゼン等および特別管理物質」に指定される。作業環境の測定、発散抑制が求められ、労働者の氏名・作業内容・作業期間の記録、特殊健康診断の個人票、作業環境の測定・評価記録を30年間保存し、事業廃止時には記録を報告することが義務付けられる。
経済産業省から平成25年分の機械統計(速報)が発表された。業務用洗濯機は生産金額のみ前年の数字を若干下回ったが、生産の数量(5554台で前年より219台増加)、販売数量(5355台で前年より27台増加)、金額(86億500万円で前年より4億8900万円増加)は前年を上回り好調に推移し、2年ぶりの増加となった。
京都府クリーニング生活衛生同業組合(加藤世志久理事長)では、厚生労働省の平成25年度生活衛生関係営業対策事業費補助金を活用し、『プロフェッショナルクリーニング〜あなたの衣類を守るクリーニングの仕事』と題するDVDを作成し、傘下組合をはじめとする関係各所に配布した。このDVDは@クリーニングの仕事と働く人々、A大切な衣類を長持ちさせる8つのヒケツ、Bクリーニング経営のパートナーの3つのコンテンツで構成されている。
同プロジェクトは羽毛精製加工業の河田フェザー鰍ェ限りある資源のダウンを回収し、精製して再利用する試みである。同社は一昨年からCSR活動の一環として国内初の大規模な羽毛のリサイクルシステムを構築。スポーツアパレルの潟Sールドウインと協同プロジェクトを組み、同社の製造・輸入製品を対象に、直営店や指定場所で回収し、河田の工場で精製加工、再資源化した羽毛を「グリーンダウン」名の新商品の原料にする体制を組んだ。
厚生労働省は4月1日から適用となる改正「クリーニング業の振興指針」を告示した。前期指針を全面的に改正。指針の中心である「目標に関する事項」の内容は▽消費者ニーズの高度化に対し専門性を活かす▽素材の多様化に応じ衣類の情報ステーションとなる▽人口減少、少子高齢化の進展に対し、高齢者向けサービスの提供が地域社会への貢献につながるなど。
ワイズプラント鰍ヘ石油系ドライ複合ソープ「パーフェクトHCS」を新発売。洗浄能力の高いドライソープに「帯電防止剤」「柔軟剤」「抗菌剤」「防シワ剤」「平滑油剤」を配合。洗浄しつつユーザーの訴求する5つの繊維加工を行う高級繊維向けドライソープ。主な特徴は抱水性能向上(従来比約5倍)、風合い向上、洗浄性向上(従来比1.2倍)、PRTR非該当品。
国際科学工業鰍ヘ「助剤を使わずに水溶性汚れの除去」を特徴とする石油系ワンショットソープとして「オールドライ」と「ドライ一発」を発売中。同社では抱水性と高い洗浄力の面からアニオン系を採用しているが、カチオン系と比べて風合いの点で若干劣るため、リンス加工剤を配合。汗ジミ、臭い除去に効果を発揮し、リンス効果でファスナーの滑りも良い。防虫、防カビ剤配合。防サビ効果、リント防止、帯電防止効果もある。
日本経済新聞社が2月中旬に聞いた消費者千人の意識調査で、駆け込み購入の勢いが増している姿が浮かび上がった。13年7月調査と比べると「必要なもの以外は買わない」と答えた人は58%から34%に低下し、消費者自身の「想定」を上回る買い物をしているようだ。
マーケティングサービス会社のハー・ストーリィが成人女性にライフスタイルに関する商品を、どのような志向で購入しているかを調査したところ、経済性と機能性を兼ねた「定番商品」への支持が多いことがわかった。一方、回答者の4割が「人と同じものを持つ」ことに不満を持っており、少額の投資によるプチアレンジで個性を表現する女性が多い実態が浮き彫りになった。
消費者庁は3月11日、景品表示法、消費者安全法、国民生活センター法の3本をまとめて改正する景表法等改正法案を国会に提出した。景表法改正では、国と地方の表示監視体制を強化し、事業者に景品提供・表示の管理体制整備を義務付ける。消費者安全法の改正では、「消費生活相談員」を法律に明記し、資格試験を国家資格とする。
日本生命保険で働く男性社員の育児休業取得率が20日100%に達した。1年前は日本企業の平均並みの1%台だったが、今年度から社員に取得を促してきた。厚生労働省によると大企業で男性の育休取得率100%は、「聞いたことがない」(雇用均等政策課)という。対象は2011年10月〜12年9月に子どもが生まれた男性社員279人で育休の取得期限が今年度末までだった。男女ともに活躍しやすい環境を作るのが狙い。
リアル店舗とインターネット通販は競合するだけでなく、断片的なデジタル情報が氾濫して判断に迷った消費者が店舗に回帰する状況も生じてきた。オンライン・ツー・オフラインの重要性が注目される中、リアル店舗が果たすべき役割は何か。野村総合研究所(NRI)のアンケート調査を分析すると、リアル店舗には「感覚情報」と「アドバイス」が強く求められていることが分かった。
電話を使った詐欺や悪質な勧誘から高齢者を守るため、消費者庁が定期的に電話をかけて注意を促す「電話見守りモデル事業」をしたところ、不審な電話が減るなど一定の効果があったと同庁が26日発表した。今後、各地の地方自治体が同業の事業を進めることを支援していくという。。
環境省が、家庭ごとの環境対策を提案する世界でも珍しい制度を始める。家庭エコ診断とは、イベント会場などで専門の診断士が月々の大まかな光熱費や暮らしぶりなどを聞き取ったうえで專用ソフトに入力し、自家用車や冷暖房、給湯項目ごとの詳しいエネルギー使用量やCO2排出量を推計。めざす削減目標に応じて、どんな対策があるのかを提案してくれるというもの。当面は無料で行われる。
現代日本において、歴史上例を見ない大量の高齢貴族階級が誕生しようとしている。「高齢貴族」とは退職金と年金を有する現代のシニア世代を指し、この解説はシニア世代の市場マーケティングについて述べている。高齢貴族は好きなことには時間もお金も集中的に投資し、商品を所有することよりもそれを楽しむ時間を重視する。店員の対応等、変更が求められていると述べている。
プラスチックのラップを使うことに違和感をもっていた米バーモント州で小農園を経営するサラ・カエックさんはオーガニックな食品に向く保存法として、チーズなどを包むラップに蜂ロウが使われていることを参考に、2012年、柔らかい木綿布「モスリン」に蜂ロウやホホバ油、樹脂をしみ込ませた食品保存用布「ビーズラップ」を誕生させた。ビーズラップは包み終わって2〜3秒すると冷えて固くなり、食品に密着する。蜂ロウには腐敗を防ぐ力もあり、食品が長持ちする。使用後は水で洗い、乾燥させれば繰り返し使える。
消費税で購買意欲の冷え込みが予想されるなか、日用品大手が需要を掘り起こそうと新商品で攻勢をかける。P&Gは洗濯1回分ごとに包装した衣料用洗剤、花王はつけ置きをしなくてもひどい汚れを落とせる食器用洗剤を発売するなど各社は新製品の発売日を例年の2〜3月から4月以降に遅らせた。消費税と日用品の新製品開発の歴史を振り返ると、導入された1989年や税率が5%に引き上げられた97年には、危機感をバネに「新機軸」となる商品が生まれている。
子供が主役の街「キッザニア」オフィシャルスポンサーの潟潤[ルド、且O越伊勢丹、且草カ堂の3社のコラボレーション企画として、子供たちがデザインした服を商品化する『キッザニア東京ファッションデザインコンテスト』を開催。
節水や除菌機能など家庭用洗濯機が進化を続けるなか、コインランドリーが増えている。厚生労働省の調査によると2013年度は1万6693店と10年で3割伸びた。需要を支えているのは家族を抱える女性たちだ。総務省の調査によると25〜54歳の女性の就業率は13年に70.7%に達した。10年前より6.3ポイント上昇しており、育児や介護などの負担も重い。子どもの送り迎えや高齢者向けのサービスなど家事代行サービスの領域は広がっており、各社は消費者の潜在的な需要を掘り起こし、新しい市場を広げている。
事業者には本体価格と増税を合わせた総額表示が義務づけられているが、増税に伴う特例で、2017年3月末まで税抜き表示が可能になった。15年10月に予定される消費税10%を見据えるものだ。その結果、主に3種類の価格結果が存在することになった。一方消費者庁の便乗値上げに関する相談窓口には4月以降、「税込表示だった店が同じ価格のまま税抜き表示になっていた」など、消費者からの問い合わせが980件(21日時点)寄せられている。
ヒトに対する物理的、化学的、生物的危害物質に関して解説した講演要旨である。物理的危害の中の電磁波(γ線、放射性粒子線、紫外線)、粉塵(石綿、PM2.5)について説明し、人体への影響を述べている。化学的危害については、ノックス(NOX)、ソックス(SOX)、光化学オキシダント(OX)、酸性雨、揮発性有機化合物(VOC)について、生物的危害に関しては細菌危害、真菌危害、ウイルス危害、衛生害虫危害、花粉危害、工業製品の微生物劣化危害について紹介し人体への影響について述べている。
日本ユニフォームセンター(NUC)は安全管理の総合展「セキュリティショウ2014」で、JAXA(宇宙航空研究開発機構)オープンラボで開発した宇宙用冷却下着の民生用タイプを出展した。ベスト型の衣服に縫いこんだチューブに水を循環させ上体を冷やす。暑熱環境下での熱中対策に効果が期待できる。ユニットメンバーに、消防分野が主力である帝国繊維、下着の縫製で島精機製作所が協力した。
建設業大手の大林組は、国立大学法人の北海道大学と共同で、上向き作業時に首の疲労を軽減し、作業効率を改善する「上向き作業軽労化装具(疲れ知らずスーツ)」を開発した。弾性素材のみを利用したジャケット式のモデルで力学的な解析により上向き作業を最適にアシストするよう、弾性材や構造の設計を行った。一般的なネックサポーターと異なり、補助力が首回りや背筋にも作用し体幹安定性を向上させることから、未装着時に比べて首側面前方の筋肉の筋活量を約40%低減することができる。
クラレトレーディングは、快適機能素材「ボディオアシス」を発売する。芯部をポリエステルとし、エバールを鞘部として使用したものである。大学との共同実験により、蒸れずに発汗量を抑制するためドライな肌触りを維持することを実証した。脳波を利用した実験では、一般ポリエステルよりもボディオアシスがストレスを低減するとの結果を得ている。
メディカル・介護ウエア市場は専業の大手メーカー、新規参入の提案が絡み、活況が続いている。着用者だけでなく患者やサービス利用者へのイメージも重視されるため、現場の声を集めながら各社が差別化を図る。素材から色柄、カッティング、仕様など独自性を高めた最新商品と市場の傾向を紹介する。
ミズノはフィットネススイマー向けの水着「BGスイム」を発売した。浮力の高い素材を使い、楽に泳げるのが特徴である。下腹部と大腿前部に浮力の高い素材を使っているため、腰を高い位置に保ち、水面に対してフラットな姿勢をとりやすい。
欧州製品を中心とした靴のビジネスが大きく変わろうとしている。センスの良いデザインでも履きやすくないと売れないとして、履きやすさを科学的に検証するメーカーが業績を伸ばしている。スチュアートワイツマンのストレッチブーツや、レジンを成型した中敷とカーボンファイバー製インヒールを採用したキャンディス・クーパーのスニーカーなどがある。
p178〜183 スキーウエアの「保温性」と「防水性」を中心にして、その進化と今後の展望を解説する。保温材としては、ダウンから始まり合成繊維への展開を解説する。透湿防水素材としては、ゴアテックスの出現と高密度織への展開を解説する。更に、吸湿発熱素材の拡販についても述べる。今後の展望として、特化性と共通化の必要性を主張する。
p200〜203 Etakを繊維に加工したクレンゼの有効性を解説する。同時に、人に対する安全性および耐洗濯性についても解説する。また、抗ウイルス繊維製品の評価方法および耐洗濯性についても解説する。
被服系大学の学生にはファッション業界に就職する学生が多くなっている。被服系の大学では大学で学ぶ充実したアパレル関連科目を強みとして、ファッションに限定されたファッションビジネス教育だけでなく、不足している経済学を中心とする基礎的なビジネス科目教育等を強化することが必要である。
商社の香港法人が、ASEAN(東南アジア諸国連合)での素材開発・調達ネットワークと生産拠点の整備を進めている。中国では人件費や原料・エネルギーなど生産コストの上昇に加え、労働力不足が深刻化しており、生産面での不安定要因を抱えている。安定的な生産基盤として東南アジア諸国への期待は大きい。
東レとサウジアラビア王国のアブナヤン・ホールディング・カンパニー(AHC)は、同王国・ダンマン市に水処理・排水処理技術の合弁会社「トーレ・メンブレン・ミドルイースト社(TMME)」を設立する契約に調印した。新会社「TMME」は、東レの水処理子会社トーレ・メンブレン・ヨーロッパ社(TMEu)とAHCが出資し、水処理膜の製造・販売および技術サービスを行う。
開発途上国の産業人材の育成や、現地への専門家の派遣などを行っている海外産業人材育成協会(HIDA)は今年2月、ミャンマー縫製産業の視察とビジネスマッチングのツアーを実施した。日本のアパレル関連企業が現地の縫製業者を直接訪問、商談会も行った。商談会には現地企業約20社以上が参加し、日本向けの生産、輸出拡大への高い意欲を示した。
信州大学繊維学部は、東京で「博士課程リーディングプログラムミニシンポジウム」を開き、ドイツ・ドレスデン工科大学のショクリ・シェリフ教授、香港理工科大学のジョン・シン教授、信州大繊維学部の高寺正行教授が講演した。同シンポは文部科学省に採択された13年度の博士課程教育リーディングプログラム「ファイバールネッサンスを先導するグローバルリーダーの養成」(オンリーワン)事業の一環。海外から繊維に係る教育研究の実情を学んだ。
世界知的所有権機構(WIPO)の13年の特許国際出願数は米国1位、次いで日本。2国で世界の49%に。中国がドイツを抜き3位に。これは企業や大学の技術力や国際化の度合いを示す指標とされている。
日本能率協会の14年度新入社員意識調査で、増加傾向にある「定年まで働きたい」という人が調査以来、初めて過半数を超えた。新入社員が就職活動で接する社員の雰囲気や誠実さを重視する傾向にあるという。
@6月26日〜27日 A東京理科大学 森戸記念館 B界面活性剤と種類と特性、表面と界面にはどのような性質があるのか、洗剤や泡についてなど、界面と界面活性剤の基礎を学ぶセミナー C(公社)日本油化学会 事務局 TEL:03-3271-7464
@7月11日 10:00〜17:00 A大阪科学技術センター B糸づくりのための実践的な技術応用ならびに創造的技術開発を養うために、紡績に関する体系的な知識を工程に沿って分かりやすく解説。紡績分野だけでなく、織編、染色加工、アパレル等に従事されている方も歓迎 C日本繊維機械学会 TEL:06-6443-4691
@7月12〜14日ほかAJTCC関東支部 事務所 B講義内容:適性科目、基礎科目、専門科目から構成され、適性科目と専門科目は、7月12日(土)から3日間、技術士による講義形式で行う。また、基礎科目は、6月頃からJTCC本部(大阪府)の講師陣による通信教育で学習。8月下旬には模擬試験を行い、習得度を確認できる。テキストは完成次第、受講者に配付C申込みはE-mailでjtcc-kt@nifty.comまで
発行:一般社団法人日本衣料管理協会 会長:中島利誠/発行人:大谷芳男