ミニ情報TOP→ 日本衣料管理協会TOP→ バックナンバー一覧(2003年度:第20巻〜)→
経済産業省は16年度の機構改革要求に製造産業局の再編を盛り込んだ。個別業種を担当する課をBtoB(企業間取引)=素材系(炭素繊維)とBtoC(企業対消費者取引)=生活資材系(炭素繊維以外の繊維)に分ける。同時に16年度予算概算要求として、クール・ジャパン戦略、中小企業対策拡充、標準化など。
政府はインターネット通販での商品価格をまとめた新しい物価統計を作る方針だ。消費者の間でネット通販が広まっていることを踏まえ、より消費の実態に即した物価の動きを把握する。
内閣府の試算で、ドバイ原油価格が1バレル110ドル程度から55ドルに、円相場が1ドル=100円から120円に急落したことを念頭に、原油が50%、円相場が20%それぞれ下がると想定。産業連関表に当てはめると製造業の約7割の業種で生産者価格が上昇した。「原油安の恩恵は一部の業種にとどまる一方、円安は幅広い業種に波及し、生産者のコスト上昇につながりやすい」と説明している。
経済産業省繊維課は、「オリンピック・パラリンピック勉強会」を立ち上げる。日本の繊維産業が持つ高度な技術がユニフォームや福祉用具などへの活用が期待されるため、新規用途開発や新市場開拓を目指し業界のニーズとシーズのウォッチングを行う。
政府の経済財政諮問会議の民間議員は10月に発足する改造内閣で取り組む新たな経済政策の素案をまとめた。外国人の在留資格に示す滞在期間を最長8年に延長し、高い技術や経営能力を持つ人材を確保。公務員の配偶者手当の見直しなどを通じ女性や高齢者が働きやすい環境を整え、500万人程度の就労拡大を目指す。
環太平洋経済連携協定(TPP)が大筋合意、繊維は米国が主張していたヤーンフォワード(3工程基準)がアパレル製品では採用された。他に「供給不足の物品の一覧表」の仕組みの導入、特別政府ガードも盛り込まれた。
環太平洋経済連携協定(TPP)が大筋合意したが、今後の一つに繊維貿易ではショート・サプライ・リスト(SSL)の内容があり、HSコードで194品目あるという。品種によりHSコード2ケタ、4ケタ、6ケタで指定される。
財務相が経済財政諮問会議で、消費や賃金といった経済統計の精度を高めるよう提案。雇用環境の改善にもかかわらず賃金が伸び悩むなど、指標の間でちぐはぐな動きがでて景気の実像をつかみづらいためだ。
総務省の携帯電話に関する有識者会議は、料金引き下げ策の本格検討に着手し、年内に具体策をまとめる。首相の指示を受けた検討作業で、端末や通信会社を定期的に替える利用者が優遇される現在の仕組みを再点検する。
音声や動画といった新しい形態の商標登録が始まり、特許庁が発表した第1弾ではCMで流す自社名の音声や映画の上映前に映す動画などが認定された。半年間で出願1千件を超えたが43件と狭き門。
厚生労働省の調査で、大卒で3年以内に仕事を辞めた人の割合が12年3月卒業者で32%に。リーマン・ショックの影響が残り、採用の門戸が十分に広がらない中で不本意な就職をした人は大きく減らなかったとみられる。
p438〜448 次の3つの記事の特集である。健康・快適を科学する「A-cubic」の視点からのスポーツ素材開発 出口潤子、ナノファイバーによるアウトドアー用衣類の開発 金翼水、グラファイトシャフトの変遷、加藤良和
p449〜458 繭から生糸になる工程から絹フィブロインの物性と構造について、1.製糸工程、2.熱処理による生糸の色相変化、3.絹フィブロインの熱的性質、4.動的粘弾性、5.赤外吸収スペクトル、6.誘電特性、7.熱特性、等について解説した。
基礎知識講座の第12回 第4編「編物の基礎知識」では、第8章の編成の基礎知識、第9章の編機の種類、第10章まとめとして基礎知識・用語と用途、第11章技術動向、について解説した。第13回 第5編の「物性」では、第1章の機械的特性(引張、引裂、破裂、摩耗)、第2章の外観特性(防しわ、W&W性、プリーツ性、ピリング性、スナッグ性)について解説した。
東レは、紫外線遮へい効果を持った超極細ポリエステル新素材「ユーティーエス50+(ゴジュウプラス)」を開発した。海島複合紡糸による超極細繊維ながらセラミック粒子を高濃度で含有させていることが特徴。感性面、機能面両方の特徴を生かしてファッション衣料だけでなく、ゴルフウエアやヨガウエアなどライフスタイルスポーツ分野での採用も狙う。16春夏向けから国内外で販売を始める。
日本エクスラン工業はアクリレート系繊維の新素材「バイアクリア」「サプリ」を開発した。バイアクリアは衣服に付着したウイルスを1000分の1以下に減少させる機能を持つ。抗ウイルス性に加え、洗濯10回後も性能を維持することを確認済み。また、サプリは衣服内のpH調整機能、保湿性などを持つ。汗を中和し、弱酸性を保ち、乾燥すると保有した水分をはき出し、蒸れると水分を吸収するなど衣服内の湿度をコントロールし保湿性を保つ。
16〜17年秋冬のテキスタイルは、クラッシックな素材を加工でモダンに仕上げた"ニュークラッシック"が浮上しそうだ。10日、閉幕したイタリア素材見本市のミラノウニカ(MU)では、千鳥格子やヘリボーンにラミネート加工で人工的な艶を足したり、クラシカルな雰囲気を醸し出す花柄やツイード柄をのせたメッシュ、ダブルフェイスであふれた。
東レの部分植物由来ポリエステル繊維「エコディアPET」が、世界初のタイプT環境ラベル(エコマーク)新基準で商品認定を受けた。新基準は、8月1日に日本環境協会(JEA)が、植物由来合成繊維の基準として世界で初めて制定した。この基準に適合した商品にはタイプT環境ラベルを表示できる。タイプT環境ラベルは、世界各国・地域の環境行政の意向が反映された第三者認証。JEAが事業運営するエコマークは日本で唯一のタイプT環境ラベルとなっている。
東レは10月、合成繊維の機能性と天然繊維の質感を兼備したユニフォーム用新素材「ペンタスUF」を発売する。特殊な断面形状を持つ高機能ポリエステル短繊維「ペンタスα」を使用し、第1弾として春夏向けにUVカット性・遮熱性・防透性に吸水速乾性を加えた3マークを開発した。特殊紡績技術、布帛設計、染色技術を採用し、天然繊維の快適な質感と合繊の機能性を高レベルで両立。耐久性などユニフォームとしての基準もクリアしている。
スパイバー(山形県鶴岡市)は、自社開発した人工合成クモ糸素材「クモノス」を使い、ゴールドウインとアウタージャケットを共同開発した。初めてアパレル工業ラインで人工たんぱく質素材を使った生産に成功した。ポリエステルやナイロンなどの化学繊維に比べて強度が強く柔軟性に富む。
東レは部分バイオポリエステルを基布に使った人工皮革「ウルトラスエードPX」を開発した。サトウキビの廃糖蜜から作るエチレングリコールを原料に使用しており、ポリエステル段階ではバイオ化率30%、人工皮革段階では10%以上となる。質感の良さ、通気性、イージケア性を持つ。
シキボウはこのほど、ギリシャ綿を使った四層構造糸「オリンピアコットン(仮称)」を開発した。ギリシャ綿の柔らかさと特殊四層構造によるかさ高性などが特徴。とくにタオルのパイル糸などに最適だという。芯に弾力性のあるハイバルキー綿、鞘にギリシャ綿を配置した粗糸を精紡交撚することで特殊な四層構造を実現。糸表面はギリシャ綿による柔らかなタッチを持ちながら、内部のハイバルキー綿や精紡交撚の特性によってかさ高性やドライタッチを生み出す。
京都パイル繊維工業は、蓄熱機能を持ったパイルを開発した。フロッキー加工などに用いられる。蓄熱パイルは、ダイワボウレーヨンが開発した光発熱レーヨン糸「アースウエイブ」を使った。太陽などから放射される赤外線をレーヨンに練り込んだ特殊な機能剤が吸収し、熱エネルギーに変換する。静電気の発生も抑制する。
9月号では第二次世界大戦後から1969年代にかけての染色加工業界の動向を各種繊維のプリント技術、各種機能加工技術を中心に詳細に解説した。また、10月号では1970年代から1980年代にかけて、円高、第4次中東戦争とオイルショックの染色加工業界の業績低迷期の業界の統廃合や多角化戦略、技術の開発などを詳細に解説した。
ペーパー捺染法とは、普通の紙にインクを受容でき且つ生地に一時的接着性を有する糊を塗布し、その上にインクを出力して生地に圧着し、紙を貼付したままスチーミングして染料を固着するという捺染法である。ペーパー捺染法は、紙を媒体として用いることによりインク出力を安定化し、糊とインクの使用量を大幅に削減することに成功した技術である。
日本繊維産業連盟は、「繊維製品に係る有害物質の不使用に関するガイドライン」をこのほど作成し、ホームページで1日公開した。今後も特定芳香族アミン対策のQ&A集の作成など繊維製品の安全性確保を目指して活動を強化する。背景には、「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律」第2条第2項の物質を定める政令の一部を厚生労働省が4月に改正し、24種の特定芳香族アミンを生ずるアゾ化合物の規制を法制化(2016年4月施行)したことがある。
近年、インフルエンザやノロウイルスなどによる感染症が社会問題となるなか、繊維製品分野で注目が高まっているのが抗ウイルス加工。今年から繊維評価技術協議会(繊技協)が「SEKウイルス加工マーク」を創設したことで、機能への信頼性が一段と高まる。すでに11社がマークを取得するなど、今後の普及に向けた期待が高まる。特集ではSEK抗ウイルス加工マーク取得企業を中心に最新の動向をまとめた。
小松精練と大和ハウスグループの大和リース(大阪市中央区)は9月30日付で、環境共生事業で業務提携契約を結んだ。小松精練が製造する環境共生素材「グリーンビズ」を大和リースが日本全国で販売する。同商品は小松精練の染色工場から副産物として排出される産業廃棄物(余剰微生物)を原料としたリサイクル素材。高い保水力を持ちながら透水性や断熱性、遮音性にも優れている超微多孔発砲セラミックス素材。
小松精練とカネカは26日、難燃性を保持した素材に対する高視認性衣服の世界規格「ISO 20471」の基準をクリアする染色技術を開発したと発表した。カネカのモダクリル「プロテックス」とコットンを組み合わせた生地に、小松精練の特殊ハイブリッド着色技術により、ISO 20471に適合した蛍光オレンジ色の加工を実現した。また、撥水加工や透湿防水加工など機能加工との組み合わせも可能という。特許は国際特許を出願済み。
若年人口の減少や若者のスポーツ離れなどから、競技スポーツを軸にした従来型の国内事業の縮小が懸念されているスポーツ用品業界。国内大手メーカーの中には、海外事業を順調に拡大する一方で、国内は足踏み状態が続いているところもある。そのため、事業会社の再編や組織のスリム化、在庫の圧縮などで国内事業の再構築に取り組み、健康スポーツやライフスタイル分野へ事業領域を広げる動きも相次いでいる。
ファッション各社が日本製製品の取り扱いを拡大する。訪日外国人や品質の高さを求める日本人の消費者に支持されているためだ。三陽商会は紳士向けブランドでジャケットの全量を日本製にする。オンワード樫山も日本製の雑貨を増やす。今年の秋冬からは業界団体が「純国産」の商品を認証する制度がスタート。日本製衣料品の注目度が高まりそうだ。
石炭の輸入販売などを手掛ける三井松島産業(福岡市)は、紳士服、婦人服、オーダーシャツの企画・製造・販売・受託生産事業を展開する花菱縫製(埼玉県さいたま市)を買収する。花菱縫製は1935年の創業以来「イージーオーダースーツ」の先駆者として国内初の重衣料(スーツ、コートなど)の工業システム化に成功した。三井松島は、花菱縫製が大手百貨店や多くの消費者から高い評価を得ており、確固たる取引基盤を有していることから、安定した収益が見込めると判断した。
シャツ大手の山喜は、16春夏メンズドレスシャツで、「夏長袖」の提案を強化する。夏の長袖シャツは、肌の露出が少ないため、よりフォーマルな印象を与えるほか、屋内外で袖を上げ下げすることで温度調節ができる点などの特徴がある。16夏向け長袖は、切り替え布で肩口を覆うヨークを無くしたタイプも投入して涼しさを高めるほか、シャツをパンツアウトした際にだらりとしないパイピングなども採用する。
はるやま商事は12日、体の動く方向に合わせたストレッチ機能で動きやすさを追求した「ウルトラストレッチシャツ」を全国のはるやま260店舗で発売した。価格は4800円。"最新の快適さをお届けする"というコンセプトに基づき開発。腕や背中などの部位ごとに体の動きと生地の伸縮方向が沿うよう考慮、ストレッチ生地の特性を最大限に生かせる裁断を施している。
成人男性を中心に、上着に求められる着心地について店舗調査で肩回り寸法との関係を工学的に検討した結果、肩回り寸法を小さくすればよいことが分かった。体型が似た20代男性を選定して行った触知覚(皮膚や筋肉で認識する感覚)による官能評価結果から肩回り寸法を小さくすることで肩部の圧迫感、窮屈感がなくなり、動きやすくて着心地が良いことが数値で確認された。
肌着各社が自然な付け心地をうたったブラジャーを相次ぎ投入する。日本では胸の形を整えたり、大きく見せたりするブラが主流。頑張っておしゃれをしているようにみせない「エフォートレス」な洋服や髪型が流行しているのに合わせて、胸にも快適性を求める「盛らない」ブラの需要が高まっているようだ。
ファーストリテイリングは難民支援を目的に販売した衣服1000万着を回収し、寄贈すると発表した。世界16ヶ国・地域のユニクロ・ジーユーの全店舗で不要となった両ブランドの衣料を回収。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)を通じて難民や避難民に寄贈する。
量販店、専門店チェーン向けを主力とするアパレルメーカーがインドに熱い視線を向けている。紡績から、製織、裁断、縫製までこなす上、素材も綿、麻、ウールなど天然繊維からポリエステル、アクリルといった合繊まで充実している。縫製工賃も安い上、労働力も豊富。欧米のグローバルSPA(製造小売業)が先行してインド生産を活用しており、ファッション感度も高い。
帝国データバンク(TDB)がまとめたアパレル関連の2014年度業績に関する調査で、12〜14年度の当期利益が比較可能な企業の2割強が赤字だった。減益も3割強に上がり、同業界の経営環境の厳しさが浮き彫りになった。
大きめサイズの女性をターゲットにしたアパレル通販が盛り上がりを見せている。昨今の「ぽちゃかわブーム」もあり、ぽっちゃりしていても積極的におしゃれを楽しむ人が増加しているようだが、店頭などではなかなか体型に合うものがなかったり、着れはしてもファッション性が無く、好みに合わなかったりする場合も多く、通販チャンネルがそうしたニーズを掴み、展開する各社とも好調に売り上げを伸ばしている模様だ。
個性的なインポートブランドを生かして市場を拡大する動きが活発化している。同質化するレディス市場において、独自性の高いデザインや、ブランドが持つストーリー性が注目されている。インポートにとっては逆風の為替環境ではあるが、商品そのものの付加価値が市場で評価され、堅調な売れ行きをみせている。
アパレルファッションは苦戦気味だが、キッチン雑貨やクッションなど家の中を彩るホームファッションが盛り上がりを見せている。交流サイト(SNS)への写真投稿やホームパーティーの機会が増えており、着心地より居心地を優先する志向が強まっているためだ。既存の雑貨チェーンに加え、イケアやニトリなどが小型店を拡大。ホームファッションは新たな成長ステージに立った。
衣料品関連各社が働き方の見直しを急いでいる。ユニクロなどの例で、業界全般に販売員や専門職の確保に苦労するなか、個人の事情に応じて柔軟に働ける制度を作り人材の定着を目指す。
日系ネーム・下げ札メーカーがICタグの生産設備を増強している。従来のシステムに比べ、人員・労働時間とも格段に減ると想定され、世界的な需要拡大が確実視されているため。アジア各地で生産・供給体制を整えている。
百貨店は団塊世代を中心としたアクティブシニアへのアプローチを強めている。人口や購買力など市場規模の大きさに変わりなく、シニア層の関心事や暮らし方に着目し、モノだけでなく、新たな需要を創出する狙いだ。
専門店で店頭の人員が不足する状況が続いている。繊研新聞社が行った全国専門店アンケートによると、今年の採用も昨年に続き、「応募者が減った」企業が「増えた」企業の倍以上になった。アルバイトの平均時給は946円と過去最高を更新。採用難の中、優秀な人材を確保しようと、多くの専門店が給与や教育体制、働く仕組みの改善に取り組んでいる。
主要アウトレットモールの今夏の商戦概況がまとまった。昨年7月に7期増床を行なって好スタートした軽井沢・プリンスショッピングプラザ(KPS)増床効果の反動からマイナスとなったほかは、三菱地所・サイモンのプレミアムアウトレット(PO),三井不動産の三井アウトレットパーク(MOP)、千歳アウトレットモール・レラ、那須ガーデンアウトレットの有力施設がいずれも順調だった。
繊研新聞が実施した全国専門店アンケートによると、15年度の出退店計画は、前年と比較可能な75社でみると、合計で出店数1273(14年度実績は1488)、退店数623(14年度は725)となった。店舗の純増数は650(14年度は763)と、依然大きく増加しているものの、昨年に比べると勢いはやや鈍化している。
高島屋とオンワードホールディングスは、店舗とインターネットショップを融合させるオムニチャネル戦略を推進するための共同プロジェクトを実施する。実店舗とネットショップを上手に活用する消費者が増えるなか、小売りとアパレルの協業によって、顧客満足の向上と売り上げ拡大を図る。具体的には、高島屋で展開しているオンワード樫山のショップにタブレット型PC端末を導入する。
急増する訪日外国人に向け、新しい商品やサービスを提供する動きが広がっている。国産素材や縫製にこだわったブランドの立ち上げや,5カ国語に対応した接客サービスなどだ。小売りの現場では、多くの訪日客が押し寄せる10月の国慶節に向けた準備も着々と進んでいる。国内消費が伸び悩むなか、消費意欲が旺盛な外国人の需要を取り込む狙いだ。
イトーヨーカ堂は中高年向けの衣料品PBを強化する。トレーナーやパンツなどでも機能性とデザイン性を両立させた商品を展開する。拡大するシニア層の需要に対応すると共に、衣料品事業のテコ入れにもつなげる。
国内に約1850ある総合スーパー(GMS)に大量閉店の波が押し寄せている。セブン&アイ・ホールディングス傘下のイトーヨーカ堂は2020年2月期までに40店舗を閉める方針を固めた。ユニーグループ・ホールディングスも最大で50店舗を閉店する方針で検討に入った。
「ネットでの海外販売」を強化する動きが目立っている。海外向けのEC強化の背景は、日本ファッションへのニーズが強まり、さらにインバウンドとしての商品購入した消費者を取り込む狙いがある。
小売業全体の2割を占めるショッピングセンターが曲がり角を迎えている。閉鎖する動きが増え、撤退したテナントの補充に奔走。大量閉鎖が始まる総合スーパーとともに、苦しい地方のSCの生き残りの条件を探っている。
カタログ系通販企業が、減収傾向に歯止めが掛からず、円安によるコスト高で営業赤字に見舞われ、苦境にあえいでいる。ネット販売との競合激化、中間価格帯の不振といった外的要因もありが、「内的な改革の遅れ」も目立ち、再度復活できるか、課題が多い。
繊研新聞社の第53回全国百貨店改装・増床調査で、15年秋の改装店舗は89店と近年に最多になった。ファッション部門ではブランドのスクラップ&ビルドが多かったが、今回は比較的大規模な改装も多い。
アパレル業界でREID(電子タグ)の活用が徐々に拡大しつつある。RFIDは商品を識別する電子的なタグでバーコードに変わる商品管理方法として注目される。野村昌弘富士通総研プリンシパルコンサルタントが今後の動向、利用拡大のポイントを紹介。
都内のヤングレディス主力のファッションビルが活気付いている。前期(15年3月期)売上高が過去最高となった新宿のルミネエストが今期も増収ベースを継続、前期に減収だった渋谷109とラフォーレ原宿も復調。いずれもエリア全体で増加中のインバウンド(訪日外国人)を取り込み、テナントと連携して「独自性」を打ち出し、成果を上げている。
海外高級ブランド各社はこの20〜30年間、アジアの小売業界の急激な発展に伴って地域で存在感を高めてきた。だが、アジアで楽に稼げた時代は終わり、ブランド品の消費が欧米に傾きつつある証拠が増えている。
インターネット通販で購入した商品を受け取る際の選択肢が増え、宅配だけでなく、コンビニや街中の専用ロッカーでも受け取れるようになった。自宅や名前を知られたくない若い女性、不在での再配達を減らしたい宅配便大手など、ネット通販は、受け取りたい時に、受け取りたい場所に届けてもらう「適時適所」の時代を迎えている。
インテリア、生活雑貨系ライフスタイルショップがアパレル販売を定着させている。いずれも来店動機はアパレル購買ではなく、ショップコンセプト。客は店の生活スタイルの考え方に共感し、それに沿ったファッション品を購入しているのが特徴だ。どちらかというと衝動買いが多く、店の生活提案を感じることでアパレル需要が刺激されていることがわかってきた。
洋服のインターネット通販で、顧客の検索の動きをリアルタイムで察知してお薦めの商品や情報を提案する「ウェブ接客」が広がっている。通販サイトの乱立で、ブランド名や品ぞろえだけでは客を呼べなくなり、赤字で苦しむショップも多く、ウェブ接客がアパレル通販の「救世主」となるか。
大手セレクトショップがSCを主力とするストア業態のブランド認知やイメージ向上に向け、路面の旗艦店を使った消費者への発信機能を強化している。既存店とは異なる品揃えや店頭での仕掛けを通じてノウハウを蓄積し、競合テナントがひしめくSC内店舗での差別化の切り口や更なる成長への切り口を模索しているようだ。
中国の国慶節に伴う大型連休(1〜7日)で、多くの小売店などが訪日中国人でにぎわった。14年10月から免税対象となった化粧品のほか、衣料品などの販売も好調だった。免税売上高が前年同時期の2倍に達する百貨店もあり、中国の経済減速による影響は小さかったようだ。
大手専門店がECの抜本強化を鮮明に打ち出している。注目は全社売上高に占めるEC比率「20%以上」が視野に入ったこと。これまでの「実店舗での客との関係作り」「成長路線のためのEC強化」といった路線を超え、「ECやデジタルマーケティングの力で、新しいアパレル小売り事業モデル構築」を志向する段階に入った。
今年1〜9月に日本を訪れた外国人旅行客数が前年同期比48.8%増の1448万人となった。過去最高だった昨年1年間の1341万人を早くも上回った。旅行消費額も1~9月累計で2兆5967億円に達し、昨年1年間の実績(2兆278億円)を超えた。
クリアランスセールの分散化で、昔ほどのパワーがなくなったセール商戦。セールそのものに疑問を投げかける声もある。その中で、「今季物の値下げは顧客との信頼関係を裏切る行為」として、セールをしない地方の個店が支持されている。共通するのは対面販売を大事にしているため、ネット販売もしていないことだ。(関連記事10面)
ショッピングセンターの1〜10月に開業した41施設の平均店舗面積は08年秋のリーマン・ショック後より3割近く広がっている。最近は個性的なサービス施設で家族客を集める大型化が目立つ。
松井化学鰍ェ販売しているウェット用洗剤「アクア・MC」は洗浄力と繊維保護機能を備えた洗剤。水洗いをして縮んだものでもアクア・MCで洗い直して脱水した後、伸ばせば直すことができる。ウェットクリーニングでも水洗機で回せる商品用には「MC-ビビッドS」がある。
潟Aテンダコーポレーションは洗剤や燃費を削減する「アルカリ電解水生成装置」を販売。また、塩素を使わずに殺菌、消毒が行えるよう製品がバージョンアップされた。現在の洗剤使用量の10〜20%でも充分洗浄できる他、低温洗浄で燃料費が削減でき、すすぎ回数が減るため洗濯時間の短縮と作業効率が上がるという。
日本テキスタイルケア協会の住連木代表理事の照会に対して宮沢経済産業大臣と塩崎厚生労働大臣の連名で「テキスタイルケアのサービスはクリーニング業法第2条のクリーニング業に該当しない」との回答があった。テキスタイルケアのサービスとは衣服整形仕上げと染色で、住連木氏はこれを機に新しいビジネスモデルを構築し、大改革に取り組んでいきたいとの意欲を示した。
パナソニック鰍フ藤井裕幸氏はツー・エムのセミナーで次のように語った。同社は家電メーカーで初めてドライマーク衣類が洗える家庭用洗濯機を販売した。そのメカニズムはパルセーターの上にすのこを敷き、衣類がパルセーターに触れないようにしつつ、パルセーターが作る循環水流を使って衣類の中に洗剤液を通して機械力ゼロを実現した。現在はすのこを敷く代わりに遠心力洗いに変わっており、洗えるアイテムも拡大している。
活本製作所は世界初のハイブリッド機構で衛生面を強化した複胴連洗「NCW」とスペースに拘り、単胴50kg連洗を進化させた新型単胴60kg連洗「NCP60」の2種類の連洗機により多様なニーズに合わせた提案をしている。
共栄社化学鰍ナはウェットをより安全に処理できるようにする衣類保護剤「スレノンALL」及び「スレノンウェット」をリリースした。これらは洗濯中、素材に浴中柔軟性と平滑性を付与し、機械力によるシワや素材自身の収縮を低減する効果がある。
衣料用洗剤のトレンドとしてすすぎ1回の衣料用洗剤の開発動向および衣料用酸素系漂白剤の技術開発として漂白活性剤(有機過酸前駆体)の技術開発動向について述べられている。また、柔軟仕上げ剤のトレンドとして香料カプセルと香料前駆体の技術が紹介されている。
松井化学鰍ナは水溶性汚れや塩分を多く含んだ夏用衣類の汚れを除去する有効な手段として「爽快洗い」を提案。同社が販売している「W・クリーンCA-SP」はソープ中に水を配合し、水溶性の洗浄力を向上させる石油系ソープで、通常洗いと爽快洗いをバッチ洗い時のソープ添加量を変えるだけで使い分けられるとのこと。
エレクトロラックス・プロフェッショナルは食品製造業などのユニフォームの洗浄で使用される業務用ランドリー機器Line5000シリーズについてHACCPインターナショナル社(本社豪州)によりHACCP(ハサップ、食品の製造工程における品質管理システム)認証を取得した。業務用ランドリー機器としては世界初とのこと。
絵SIクレオスの繊維事業戦略室が讃州エンジニアリングと共同で携帯式の洗濯堅牢度試験機とU型(学振型)摩擦堅牢度試験機を開発。持ち運びできるコンパクト型でその場でチェック、即確認の利便性が特徴。
潟Zブンリバーはリネンサプライ業界に向けて、COD負荷を低減できるリネン用洗剤「LC-100」とランドリー・リネン用液体ビルダー「LCキレーター」を提案。さらに生分解性良好で活性汚泥処理に適した柔軟剤「LCソフター」を開発。
ラクナ油脂鰍ヘ混紡繊維向けに新製品「プロスパークT/C」をリリースする。同品はT/C混紡品向けに洗浄力と逆汚染防止力を強化した。界面活性剤の配合を再検討し、逆汚染防止剤により合成繊維のグレージングを防ぐ他、過酢酸発生剤を配合し酸素系漂白剤と併用することで高い除菌力を発揮する。またタンパク分解及び油脂分解のダブル酵素配合。
宅配クリーニング「リアクア」はアパレルメーカー潟潤[ルドと提携。ワールドオンラインストアで「リアクア」の新規利用登録キャンペーンを開始。また白洋舎は潟tェニックスとのコラボレーションキャンペーンを実施。
鞄結梵染機械製作所は山梨工場において新製品発表展示会を開催。75m/分の世界最速ロールやTOSEN制御バッグシステムなどが注目されたほか、ラボセンターでの実験成果としてフラッシュ+熱交換での25%の蒸気削減を達成した蒸気回収システム、セレウス菌滅菌システム「ハルスイ」をパルスフロー連洗との組み合わせで発表した。
概OSEIは2月に新型洗濯脱水機を発売予定。主な特長として○Wマークに対応したコースを標準搭載し、防縮効果を高めるマイクロバブルや変形ハット採用によりさらにマイルドな水洗いを実現したとのこと。
百貨店の紳士服(メンズ)売り場が改装ラッシュ。業界では「景気が悪くなると真っ先に売れなくなり、景気が上向いても回復は最後」と言われる紳士服。その売れ行きにようやく回復の兆しが見え、業界が沸いている。松屋銀座は15年ぶりにメンズ売り場を大改装。阪急メンズ東京と西武渋谷店、阪急百貨店も、大規模改装を実施し高級化を進める。名鉄百貨店も4月にメンズ館を改装、松坂屋名古屋店も来春改装予定。
ペットボトルの材料でもあるポリエステルは臭いを閉じ込める機能が高いが、袋状に加工しにくかった。東洋紡は素材の強度などを高めた袋の量産化に成功した。まず使用済み紙おむつを入れる袋として販売する。コンビニのゴミ箱用など業務用での需要も狙う。
亡くなった人に着せる「死に装束」が多様化している。「経帷子」ではなく、華やかでおしゃれなドレスや、環境に優しい紙製ドレスを選ぶ人もいる。人生の最後は自分らしい姿で旅立ちたいという思いがあるようだ。東京都新宿区にある「ファイナル・クチュール」では既製品がメインだがオーダーメードにも対応。紙製のドレスを提案するのは、NPO法人「りすシステム」。燃やした時、CO2の排出量が少ない強化段ボール製の棺桶を作るなど環境に配慮した葬儀を提案してきた。
デジタル技術を使ったファッションの新しいサービスを発表し合う「ザ・ファッション・ハック・トウキョウ」が8月末に東京で開かれた。一つのキーワードで複数のファッション誌の記事を検索できるアプリ、着ていない服のハンガーが光って知らせるサービスなどがあった。最優秀賞は、顔認証機能を使って、自分と似たモデルを雑誌から探し出し、そのモデルが着ているファッションやメイクを教えてくれるアプリ「ダレフウ?」。
ドラム式洗濯機で、メーカー各社は子どもの事故対策を進めている。9月発売の製品において、パナソニックは扉を内側から子どもの力でも開けられるように改良し、日立アプライアンスは扉が閉まらず運転ができないようにするスイッチを導入した。日本電気工業会は「まずはチャイルドロック機能を使ってほしい」としている。
衣類を破損した場合などに備えた賠償基準を見直しされ、10月から運用する。一緒に確認する場がなくても、洗濯前の検品で事故の危険性が高い服があれば連絡して説明するよう求めている。当基準は全ク連加盟店(LDマーク)かクリーニング業に関する標準営業約款登録店(Sマーク)で適用される。衣類を預ける前に確認を。
繊維大手のセーレンは形や色、柄などが異なる47万通りのワンピースから消費者が注文した1着を作って売る新しい服飾ブランド「ビスコテックス メイクユア ブランド」を立ち上げたと発表した。情報技術でお店と工場をつなぎ、注文後に効率的につくる仕組み。情報技術を活用し、個人の好みに合わせた注文品を大量生産品と同等の納期と価格で作る試みはドイツでも始まっているが国内ではまだ珍しい。
店舗でのショッピングなどは現実空間で行われる。一方、電子商取引は情報空間の作業によって物が配送され、現実空間に作用する。この情報空間と現実空間の融合は3D仮想店舗、仮想世界モールへと着実に進むと考えられている。大量生産・大量消費から多様生産・少量消費の経済社会に変わりつつある。
中古買取販売サービス『ブランディア』を展開するデファクトスタンダードが行ったアンケートによると普段着る服は手持ちの服の3割にとどまった。不要な服は「捨てる」が最も多かった。日本衣料管理協会が会員大学在籍学生に行ったアンケートによると母親は平均125.6枚の服を持ち、父よりも多い結果であった。
スマートフォンのカメラで、布やプラスチックでできた製品が、本物か偽物かを見抜く技術をNECが開発した。製品の表面にできた細かな模様を読み取ることで判別する。抱っこひもの米国人気ブランド「エルゴベビー」の国内正規総代理店「ダッドウエイ」が11月1日に発売の「エルゴベビー・ベビーキャリア」で初採用。偽物の撲滅を目指す。
全国消費者行政ウオッチねっとは9月26日、毎年行っている消費者行政の評価結果を明らかにした。今年は、消費者庁取引対策課が 消費者度と積極度で初の評価5を獲得した。ウオッチねっとが評価5をつけたのは初めて。消費者団体などからの意見をファイリングし、法改正など何かの折に生かそうとする前向きな姿勢が評価された。
日経産業地域研究所が民間委託して全国の20〜60歳代の男女1000人にネット調査した。衣服の臭いが気になる人は73%で消臭除菌スプレーを使っている人は59%だった。使う場所(複数回答)は「自分の衣類」が最も多く、洗濯することが難しい布団などの寝具類も目立った。
本体の重さの100倍以上の水を吸収するボール状の樹脂製品を幼児が飲み込んで重症化する事故があり、国民生活センターが注意を呼びかけている。この樹脂は紙おむつや生理用品、観賞用、芳香剤などに利用されている。2歳の女児が観賞用製品を誤飲して腸閉塞になるなど複数の事故が確認されている。
経済産業省は「衣類等の新しい洗濯表示について、主に消費者への普及・周知、及び正しい理解を図るため、消費者庁と共同でリーフレット、パンフレットを作成・公表します」と発表した。主として日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会等の協力を得て配布・活用することになる。
日経産業地域研究所が民間委託して全国の20〜60歳代の男女1000人にネット調査した。クリーニング店利用は「季節の変わり目に1、2回」が23.8%と最も多く、宅配サービスではなく実際の店舗を利用する割合が8割弱だった。クリーニング店を利用している789人に1回あたりの平均利用額を聞くと「1000円以上2000円未満」が最も多かった。
セブン&アイ・ホールディングスは、百貨店に服を買いに来た客の体を電波で測り、ぴったりのサイズの服を提案する取り組みを始めた。米国の測定装置を日本で初めて導入する。装置は米IT企業が開発した「ミアリティ」。一度データを取れば、店での試着やネット通販でサイズ選びに悩まなくなるという。箱型の装置に入って約10秒で体の20万か所のサイズを測定。あらかじめ登録した服の採寸データと照合し、ちょうど良いサイズの服を選び出す。いわば、試着のいらない「試着室」だ。
紳士服の大手AOKIホールディングスは28日、20〜40代向けのブランド「オリヒカ」の店舗を、今後10年で300店に倍増させる方針。オフイスでのスーツ離れが進む中、オリヒカは職場で着られる「ビジネスカジュアル着」を収益の柱に育てる。近年は、「ダークスーツ」を着なくて良い職場が増え、ジャケットに色や素材が違うパンツを合わせる「ジャケパンスタイル」など、きっちりし過ぎない「ビジカジ」が広がりつつある。
レジ袋を集めて再生し、新たな素材として活用する動きが出ている。テキスタイルアーティストの田辺理華さんとバッグ作家の大越敦子さんがレジ袋などポリエチレン製の袋を利用した雑貨ブランド「リテラ」を東京・浅草に立ちあげた。素材の組み合わせ方や熱の加減で多彩な表情が生まれるという。大阪府岸和田市の障害者福祉事務所「オーロラ」は8年前からレジ袋から作ったポーチやバッグなどをブランド名「ポリフ」で発売している。
トリンプ・インターナショナル・ジャパンは、温泉余土に含まれるスメクタイトと源泉のミネラル成分を後加工で付着させる温泉加工を施した肌着を発売する。この温泉加工により、生地に吸湿発熱性としっとりした肌触りを与える。
パアグ(大阪)は、首元のしわやしみを隠すボディストッキングを開発した。金属アレルギーのある女性でもネックレスの着用が可能である。
レッグウエア製造卸販売の岡本はこのほど、靴下をはくという日常の活動を通して心身を健康へ導くという「靴下サプリ」シリーズを医療機器ブランド「オカモトメディカル」から発売した。同シリーズは「足もとから、ちょっといいこと」がコンセプト。多くの女性が悩まされる「むくみ」「疲れ」「冷え」「におい」のいずれにも足がかかわることに着目。それぞれの悩みを解消する6タイプをそろえた。
はるやま商事は、「健康」をテーマとした新たなカテゴリーとして「HEALTHBIZ(ヘルスビズ)」をスタートし、東洋紡総合研究所快適性工学センターの実験により着用中に高いリラックス効果が認められた「ストレス対策スーツ」を第1弾商品として16日に発売した。新商品のスーツは昨年発売したニット素材の「アイスーツ」の改良モデル。2015年12月1日からは改正労働安全衛生法に基づく「ストレスチェック」の義務化が企業に課せられ、重要性が高まる。
p579〜584 衣服による皮膚障害の国内の現状、厚生労働省の家庭用品の安全対策の概要、有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律の概要を紹介する。
p585〜590 登山者は、低温・低圧環境に暴露される。常圧・常酸素環境、常圧・低酸素環境、および低圧・低酸素環境での体温調節反応の違いを解説した。その上で、高所において着用する衣服には、低圧の影響を加味して低温に対する適正な保温力を工夫する必要であることを指摘した。
スポーツ時に「着圧衣類」(コンプレッションウエア)を身につける人が増えている。ぴったりした生地が足や腕を適度に圧迫することで、疲労軽減などが期待されている。その効果は使い方次第のようだ。立命館大の後藤一成准教授 (トレーニング科学)は、筋肉トレーニングの後に上下の着圧衣類を着た時と普段着を着たときの効果を比べ、昨年論文にまとめた。
心拍数や心電、筋電、および作業者の疲労度や熱ストレスなどの健康状態を身近な繊維製品が感知し、即座に知らせてくれるスマートテキスタイルの開発が進んでいる。また、シーツに使用して睡眠状態をモニタリングしたり、靴のインソールに使用して運動を分析したりする電圧ファブリック、電気で発熱するインナーウエアの開発も進んでいる。
帝人フロンティアは、表面を高密度織物、肌面を綿混とした土木や建築現場で働く女性従事者向けの16〜17年秋冬保温軽量ユニフォームを開発した。また、食品現場や医療・介護向け白衣、およびスクール用途として抗ウイルス加工を打ち出した。
膝などの関節、太ももやふくらはぎなどの筋肉をサポートするスポーツタイツは、サポート効果だけでなく、ファッション性や耐寒性、軽量化も進んでいる。ワコールのCW−Xは、サポート部位を無縫製にすることで従来品に比べ25%軽量化、着脱も容易にした。ミズノのバイオギアタイツは、2枚の薄い素材を接着加工することでサポート部の縫製を無くし、部位ごとにきめ細やかにサポート力を調整できるようにした。ゴールドウインのC3フィットは、足首から太ももへと徐々に着圧を弱める段階圧着による血行促進効果をうたっている。
キャップジェミニなどのよる「アジア太平洋富裕層リポート2015」で、アジア太平洋地域の富裕層の人数が、14年末時点で前年比8.5%増と試算した。富裕層は中国、インド、インドネシア、タイなどで2桁の伸び。
日本衣料管理協会は、15年度繊維製品品質管理(TES)試験を7月に全国6会場で実施、出願者は過去最高の2736人、認定者は552人だった。認定率は20.2%だった。
経団連は15年から導入した大学生の就職活動のルールをもう一度見直し、面接など企業による選考の解禁時期を8月から前倒しする。今より2カ月早め、6月を新たな解禁時期とする方向で調整し、現在の大学3年生が対象の来年の採用から適用する。就職活動が結果的に長期化したことに加え、日程を守らない企業が相次いだ事態に対応する。
@2016年1月27日(水)13:30開演予定 A東京体育館 第一会議室 B講演「(仮題)靴下の知識 〜機能性表示や薬事法関連について〜」C繊維製品技術研究会 事務局 電話:06-6762-7319 ATTS-Web(http://www.atts.ne.jp)。
@2016年1月30日(土) 13:30〜16:00A亀戸文化センター 美術室(6F)B講演「繊維製品の鮮度を見据えた播州織の新展開」(仮題) 講師:兵庫県立工業技術センター、繊維工業技術支援センター所長 古谷 稔 氏CJTCC(日本繊維技術士センター)関東支部 電話 03-5643-5112 e-mail jtcc-kt@nifty.com。
@2016年2月5日(金)10:00〜18:20 A大阪科学技術センター B「生地の物性・堅牢度の一般的基準や試験方法の説明」「機能性試験の内容と評価基準」「製品クレームの事象と対策例」ほか C日本繊維機械学会 電話 06-6443-4691
@2016年2月5日(金)【大阪】/2月18日(木)【東京】9:50〜17:00Aドーンセンター 5階視聴覚室【大阪】/日本女子大学新泉山館1階大会議室【東京】B講演「知っていただきたいブランドネームの基礎知識」「効率の良い断熱の原理と中綿の性能」「リボン・装飾テープ・レース・コードの基礎」ほか C日本繊維製品消費科学会 電話 06-6358-1441
@2016年2月19日(金)10:00〜17:00A東工大蔵前会館「ロイアルブルーホール」B講演「不織布について」ほか C繊維学会事務局 電話 03-3441-5627
発行:一般社団法人日本衣料管理協会 会長:小林茂雄/発行人:大谷芳男