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経済産業省繊維課は、15年補正予算で1億円確保した「ものづくりサプライチェーン再構築支援事業」の公募結果で、補助事業者を応募32件から12件採択した。繊維関係だけでなく、靴、食品も入り、予想以上に多様な業種で素材からの一貫した物作りを考えていることがわかった。
経済産業省製造産業局の新組織が6月1日からスタートする。繊維課などを、BtoB(企業間取引)を担当する課とBtoC(企業対消費者取引)を担当する課に再編する。現在の繊維課は大部分の機能が生活製品課に移る。
消費税の8%から10%への増税が17年4月に予定されている。アパレル関連にとって増税以外にも不安材料がある。消費税転嫁対策特別法が18年9月に失効すると、価格表示が外税から総額表示に変更される。この影響について警鐘を鳴らしている。
国の文化審議会により東京・日本橋の百貨店「三越日本橋本店」や天台宗総本山「延暦寺」の浄土院伝教大師御廟など12件50棟の建造物を重要文化財に指定するよう文部科学省に答申した。百貨店の建物の指定は同じ日本橋地区の「高島屋東京店」に続き2例目。
厚生労働省の人口動態統計15年で、1人の女性が生涯に産む子どもの数を推計した合計特殊出生率は1.46となり、2年ぶりに上昇し、94年の1.50以来の高さだった。経済環境の好転や30歳代〜40歳代前半などの出産が増えたことが背景だ。出生数も5年ぶりに増加したが、水準は過去2番目に低く、少子化には歯止めがかかっていない。
経済産業省の「ものづくり白書」16年版で、TPP協定による域内の関税撤廃や通関手続きの円滑化は、製造業にとっても事業コストの内外格差が現在よりも縮小するため、国内生産比率を高める動きにつながることが期待されている。
観光庁は、16年の訪日客が過去最速ペースで1千万人を超えたと発表した。ただアジア経済の減速や円高、熊本地震といった逆風もあり、高い伸びは鈍っている。訪日客を増やし続けるには、魅力ある観光地のアピールや、宿泊施設などの受け皿づくりが欠かせない。
経済産業省は、ホームページ上で「アパレル・サプライチェーン研究会報告書」(新ビジョン)を公表。@アパレルが直面する課題A日本のアパレル産業の強みをどう生かすかBアパレル産業の将来に向けたビジョンと政策の方向性で構成する。
「お試し」の広告にひかれて通販の商品を購入したら、知らぬ間に定期契約になっていたと、国民生活センターなどへの相談が15年度に約5600件、寄せられた。14年度の3倍と急増し、過去最多となった。小さく表示された「定期購入が条件」という項目を見落とし、解約を拒否されるケースが多い。
中小企業庁の「全国の産地―15年度産地概況調査」で、衣服・その他の繊維製品産地の54%、繊維産地の40%が、「技術・技能の後継者が不足し、継承に支障が出ている」と答え、全産地の32%を大きく上回った。
総務省の15年国勢調査の抽出速報集計で、就業者全体に占める女性と65歳以上の高齢者の割合が初めて5割を超えた。少子高齢化のあおりで労働力人口は前回の10年調査と比べ295万人減少し、6千万人割れが目前に迫る。増加する介護・福祉分野などの人手不足を補うため女性とシニア層が働き手として存在感を高めている。
人体に及ぼす特定芳香族アミンを主成する可能性があるアゾ染料24種類の規制が16年4月から始まった。故意に対象物質を使用すれば検出される量であるため、事実上の使用禁止と捉え、業界は「不使用宣言書」を発行して安全性を担保している。
触感は衣服の快適性に影響し製品の価値を決定する一因となる。カタログショッピングやWebショッピングが普及している現在では実物を手に取らない購入が増えている。触感をバーチャルに再現する装置が開発されつつあり、その基礎技術を紹介し、著者が取り組んでいる温冷覚呈示装置について紹介した。
ポリプロピレン(PP)繊維は耐光性などに問題があり日本では普及していないが、日本化繊協会でPPについての衣料用途・寝具用途での遵守事項の改定が行われたことを受けて利用法を検討した。PPと他の素材との混紡糸で肌着用編布を作製しKES、JIS、ボーケン規格で評価した。
東レと子会社の東レ・モノフィラメント(愛知県岡崎市)はこのほど、複雑な断面形状が可能な「革新モノフィラメント製造技術」を開発した。今後、同技術を応用した製品・用途開発を進めて、2年間をめどに事業化を目指す。特許は12件出願済み。
【機能性紙おむつブーム】ユニ・チャームは、インドネシアで「マミーポコ」のパンツ「スタンダー」を、所得水準に合わせて機能を絞り、1枚10円で販売した。【安心・清潔を先取り】ベトナムホーチミン市の家庭の台所では、東レの家庭用浄水器「トレビーノ」が活躍している。【丈夫で安い雑貨店の定番】インドネシアでは、大日本印刷が開発した「サシェット」と呼ばれるフィルム製の小袋が使われている。日本で培った薄い膜を張り合わせる技術を応用した。
ニッケ商事は16年秋冬向けに、これまでよりウールの吸湿発熱スピードを高めた「ウェルウォームプラス」使いの寝具を提案する。ウールの吸湿発熱加工はニッケがすでに特許を持っており、ウール製毛布やスーツ地で展開している。ウェルウォームプラスは、従来と比べて吸湿発熱スピードを高めた表面改質ウール。発熱効果は通常のウールの1.5倍、綿の3倍に上る。
東レは17年秋冬向けスポーツ素材販売で、アセアン製造拠点を起点とした高付加価値品の生産体制を強化する。マレーシアとタイの拠点を連携させたマイクロポリエステル短繊維素材「マイクロノーヴァ」を開発した。柔らかさとストレッチ性、抗ピリング性に特徴を持つ綿調ポリエステル短繊維ニット素材。マレーシアのペンファイバーで生産する1.02デシテックスのマイクロフルダルポリエステル原綿を、タイのトーレ・テキスタイル・ミルズ(TTTM)で紡績・編み立て・染色をする。
ユニチカトレーディングは17年秋冬向け機能素材販売で新素材を開発した。汗冷え防止に焦点を絞った「ヒエンデ(仮称)」は、吸水拡散性に優れた機能糸を用い、生地構造との組み合わせで吸水拡散のスピードを上げて生地が早く乾燥する特徴を持つ。カジュアルウエア向けを念頭に肌触りに特徴を持たせた「フィーリングソフ」は、2種類以上の複合糸を加工し、膨らみを持たせることでピーチ感のある着心地を創出する。
セーレンは17年秋冬向け素材として汗冷えを防止するポリエステル「サーマルスキン」を開発した。加工により撥水性を持たせた糸と吸水糸を組み合わせ、生地を凹凸構造にして肌面に水分を残さないようにする仕組み。汗を素早く生地の表面側に拡散させて気化熱が奪われることで体温が下がる現象を低減する。秋冬対応で温かさも出すため、起毛も加えた。肌に直接接するスポーツインナーやタイツ向けに提案していく。
帝人は高視認性衣服の国際規格「ISO 20471」に準拠するアラミド繊維織物を開発した。帝人のアラミド繊維に関する技術と小松精練が持つ特殊な繊維着色技術を組み合わせて開発したもので、防護衣料に求められる難燃性や耐久性を持ちながら、高視認性を実現している。
ラメ糸工業の泉工業は、導電ラメ糸「エレクトリカルシルバー」やカラーコンビネーション、グラデーションラメ糸を開発した。エレクトリカルシルバーはアルミ蒸着のポリエステルラメ糸で、アルミの使用量を増やして通電しやすくし、アルミをニッケル混入の樹脂でコーティングした。アルミのデメリットであるクラック(割れ)や、摩擦によるアルミの脱落を解消した。
アシックスと東レは、見る角度で色が変わるなどの特徴を持つ素材「カメレオイドメッシュ」を、アシックススポーツ工学研究所と東レテキスタイル機能資材開発センターの共同研究で開発した。@ミクロンオーダーで糸の配置を制御するテキスタイル技術で、見る角度に応じて色が変化する立体構造を実現Aメッシュ構造で通気性が高いB耐久性に優れる糸を使用するため少ない繊維量で生地の強度を保つことができ、軽量化を実現・・などが特徴。
クラボウ、大日本印刷(DNP)、阪神高速技術はこのほどコンクリート片のはく落を防止する応急処置材「DK-ピタットエイド」を共同開発した。クラボウの高密度ポリエチレン繊維補強材「クレネット」にDNPが開発した特殊接着材をラミネートすることで開発に成功した。不具合が発生したコンクリート表面に下地材料を塗布し、DK-ピタットエイドを張るだけで簡単に補修できる。
麻と化合繊の複合や麻調合繊、化合繊の勢いがある。麻のドライ感と適度なハリに柔らかさやしなやかさ、上品な艶を加えて洗練した印象を演出するだけでなく、洗濯耐久性など、イージーケアをうたう狙いもある。東レ合繊クラスターは、麻調ポリエステル「パリネ」を、三菱レーヨンは、主力トリアセテート「ソロアン」とポリエステルを複合した麻調「アイアス」の引き合いが強まっている。
染織技術の日本各地への伝搬、それらを受け継ぎ改良改質してきた現在の日本各地の伝統工芸の染織技術について解説した。/繊維産地の盛衰(3) 72(6) ,〔16・6〕p311〜321 明治から戦後まで日本の輸出の過半を占め支えてきた生糸と絹織物の隆盛に至るまでの経緯や、片倉工業と郡是製糸などの企業群設立の経緯、戦後の没落の原因などについて解説した。
大和化学工業(大阪市東淀川区)は今年2月、従来のトルアミド系とは全く異なる組成のピペリジン系防蚊加工剤「アニンセンPCR-M」を発売した。同社によるとPCR-Mは、これまで採用されてきたトルアミド系防蚊加工以上の皮膚に対する高い安全性が見込める。また、加工後の生地に、においがほぼ無いことも製品段階での大きな訴求点になる。
関西ペイントは、抗ウイルス効果を持つ建材用漆喰塗料「アレスシックイ」で新たに、繊維やフィルムにも塗布可能な「アレスシックイモンティアート」を開発した。アレスシックイは、調湿や消臭効果などを備える硝石灰が主成分で、接触すると周囲環境が強アルカリ性になり、ウイルスの構造が壊れる仕組みである。アレスシックイモンティアートは、樹脂を配合することで、柔軟性を付与し、繊維、フィルム、紙、ポリ塩化ビニルシートなど、柔らかい素材への適性を向上させた。
大原パラヂウム化学(京都市上京区)はこのほど、非フッ素系撥水剤「パラヂウムECO-87A」を開発した。同社の従来品に対して、撥水だけでなく、防水性や耐水圧性が強化された。撥水加工と各種コーティングを組み合わせる場合(コーティング前撥水加工)で懸念される加工面のはく離・脱落にも高い耐久性を持つ。同時に洗濯耐久性も高いが、風合いはしなやかで、スポーツ衣料など生地の柔軟性と加工面の耐久性が求められる用途での採用が期待できる。
ニッセンケン品質評価センター(ニッセンケン)は6月からエコテックス「エコパスポート」認証制度を開始した。繊維製品の有害物質に対する世界的安全証明「エコテックス100」に続く、染料・助剤・仕上げ加工剤などに対する新たな安全認証。4月から施行された特定芳香族アミン規制に対応し、繊維産業SCMの川上から安全性を確保する取り組みだ。
アパレルパーツ、テキスタイルの製造卸サンファッションは、紫外線が当たると色が変わる染色加工技術を使った服飾資材企画「フォトクロミックス」を販売する。染めた繊維が紫外線に当たると鮮明な色が浮かび上がる特殊な染色加工技術を用いた。ポリエステル、ナイロン、綿、麻、シルク、セルロース複合などの繊維に加工が可能で多彩な生地、商品に応用できる。
YKKは、樹脂ファスナーで無水染色(超臨界流体染色)技術を確立した。水を使わずにファスナーを染め、乾燥が不要なため熱エネルギーも削減できる環境配慮型の染色技術「ECO-DYE」である。無水染色技術は、二酸化炭素を入れた釜の中の温度と圧力を上げ、超臨界状態を作り、二酸化炭素を超臨界流体(気体と液体の特性を併せ持つ状態)に変え、染料が固着しやすい環境にする。圧力と温度を下げると、二酸化炭素は気化して染料と助剤を手間なく分離、二酸化炭素は90%以上回収でき、再利用が可能である。
天然繊維の加工糸、テキスタイルのおおまえ(滋賀県)は、擬麻加工の一貫生産ラインを独自に構築、綿を使った擬麻加工糸の生産、販売を開始する。擬麻加工は、麻のような感触を持たせた糸で、ビスコース加工糸とも呼ばれ、吸湿性、放湿性、清涼感を持ち、肌離れの良いのが特徴である。天然繊維やセルロースの糸に、パルプを溶解させてできるビスコース溶剤をコーティングし、アルカリ処理などの特殊工程を経て完成させる工程がある。分業で行っていたコーティングから乾燥、糸の交合、巻き取り、出荷などの工程を一貫で行う。
大手アパレル各社の販売が振るわないのとは対照的に、下請け工場が独自に立ち上げた「ファクトリーブランド」が好調だ。これまで無名ブランドに見向きもしなかった消費者が「この品質で、この価格はお得」と財布のひもをゆるませる。「ブランド名にはだまされない」というメッセージなのか。
グンゼは新しい大人向けブランド「快適工房」に「汗をかいてもサラサラな肌着を着たい」というニーズに応えた機能性肌着「肌さらり」をこのほど発売した。全国の量販店、小売店で販売する。ムレ感を抑える高い吸放出性と速乾性を持ち、汗処理能力の高いオリジナル原糸「アクティコット」がサラサラの着用感を持続させる。
洋服にはいわゆる"お直し"が必要なことが多い。お直しが完璧でなければ、どんなに魅力的な商品であっても顧客の満足は得られない。お直しの仕事=縫製加工を、百貨店の多くは内工として店舗内に置いている。しかし、加工賃は長年上がらず、職人を巡る環境は極めて厳しい状況にある。低賃金で、高齢化が進み、このままでは高度の加工技術も継承できない危機に直面している。
衣料品各社が日本ならではの素材と柄を生かした商品でイスラム教徒(ムスリム)に売り込もうとしている。繊維商社のツカモトコーポレーションは自社で扱う着物を使ったムスリム向けブランドを立ち上げた。繊維製品の企画販売を手がけるふく紗(松山市)も和素材を使った衣類を売り出す。2020年には20億人に増えると見込まれるムスリムの需要を狙う。
オンワード樫山は16秋冬横断企画として世界初のダウンシート「シンダウン」を使用したコートやジャケットを紳士・婦人6ブランドで展開する。シンダウンは伊NIPI社が開発し、ヤギが日本国内で独占販売権を取得している。これはダウンをシート状に加工することで、量を軽減し、軽い着心地を実現。また、偏りや吹き出しを抑え、従来のダウンと比べ薄手ながら高い保温性がある。裁断も可能で、多様なデザインやアイテムへの展開ができる。
スウェーデンの衣料品大手H&M(ヘネス・アンド・マウリップ)は、機能性に優れ、ファッション性を高めたスポーツウエアのコレクション「フォーエブリービクトリー」の販売に乗り出す。スウェーデンのオリンピックチームとのコラボレーションにより開発。商品のすべてがスウェーデンのオリンピックチームによるテストを受けており、選手たちはデザインやパフォーマンス性、そして着心地に関してアドバイス。
米衣料品大手ギャップは2017年1月末までに、カジュアル衣料「オールドネイビー」の日本にある全53店舗を閉鎖し、同事業は日本から撤退すると発表した。業績低迷に伴う世界的なリストラの一環で、お膝元の北米や成長市場の中国やメキシコに経営資源を集中する。
ブックオフコーポレーションの100%子会社で衣料品などを訪問して買い取るハグオール(東京・中央)が販路を広げている。衣料品の買い取りや古着の販売が増えているため、従来のインターネット販売に加え、実店舗でも買い取った衣料品を取り扱う。ショッピングセンター(SC)を中心に期間限定店を出すなどして2017年3月期に現在の2倍以上の30〜40店に増やす。
ゴールドウインはアウトドアブランド「ヘリーハンセン」から着るだけで虫よけができる「インセクトシールド」加工を採用したアイテムを発売した。インセクトシールドはナノレベルで虫よけ成分「ベルメトリン」を繊維に結晶化し、効果が長続きする虫よけ加工技術。無色・無臭で人体への影響が極めて少ないため、子供や妊婦でも使える。70回洗濯後も90%の防虫効果が持続する。
量販店や専門店チェーンを主販路とする婦人服メーカーが新規開拓の専門部署を設立し始めた。SPA(製造小売業)を含めた専門店、セレクトショップなど新規販路とのODM(相手先ブランドによる設計・生産)取引を増やし、収益を高めるのが狙いだ。既に成果を上げる企業も現れている。
15〜16年秋冬のレディスアウターはコーディガンや著名ブランドのダウンジャケットが人気の反面、暖冬で防寒ウエアは大量に売れ残った。16〜17年秋冬は、物作り、仕入れともに慎重になると予想されていたが、専門店向けメーカーの秋冬展からは型数や発注量を絞る傾向が鮮明になってきた。
メイド・イン・ジャパンのジーンズをはじめとするカジュアルブランドの輸出が伸び続けている。高い品質や技術を評価する欧米やアジアの小売店ニーズをつかみ、多くが今年も輸出の拡大をにらむ。ただ、好調な輸出先の有力店にはすでに複数の日本ブランドが入っている。今後はさらに踏み込んだ戦略がカギを握りそうだ。
レディス分野を中心に中国への生産回帰が進み始めた。ここ数年、ASEAN(東南アジア諸国連合)、バングラデシュへのシフトが加速したが、高品質な商品を短期間で生産できるメリットが再評価されている。今年に入り、商社には中国調達を増やしたいという依頼が多い。背景には、店頭不振に伴う初回発注の減少や、円高によるコスト吸収力の拡大があるようだ。
はるやま商事はカラフル・ボード(東京都渋谷区)が運営するファッション人工知能(AI)「センシー」を、新たな顧客コミュニケーション施策として試験導入する。「P.S.FA」(16年5月末日現在94店舗)を対象に、センシーを使ってダイレクトメールの搭載商品選定、オンラインショップのレコメンド機能として搭載する。
婦人向けスーツのオーダーメードが広がりそうだ。「ニューヨーカー」ブランドで知られるダイドーリミテッドが婦人向けの新ブランドを立ち上げ、路面店を開く。女性向けのオーダースーツは従来、紳士向けからの派生が多く、百貨店にも専門の売り場がなかった。働く女性が増えて需要が増えたため、新ブランドでは婦人服売り場で個別のニーズに応えながら,既製服と一緒に売り込む。
低価格を強みとする小売店や外食チェーンが店舗網の拡大に動く。しまむらが今後3年間の出店数を3割増やすなど、ディスカウントストアの出店意欲は旺盛だ。所得の伸び悩みや景気の先行きへの不安から消費者は節約志向を強めている。各社は低価格品の需要が今後も高まると見て、積極出店に踏み切る。
この20年間、SPAはアパレルビジネスの主流を占めてきた。この構造は現在も変わっていない。しかし、そのほころびが目立ち始めた。日本でSPAが確立されて以降、特にここ数年で、マーケット、生産を巡る環境が大きく変化した。過去を振り返りつつ、今、アパレルビジネスに求められることは何かを探る。(5月13日までシリーズ掲載)
中国の上場小売企業の15年12月期の業績は、13社で営業利益が減益になるなど厳しい結果になった。中国の15年社会消費品小売総額は前年比10.7%増だが、大型小売企業100社の販売額は0.1%減となっている。
大阪・梅田の百貨店におしゃれな20代が現れている。フックになったのが、新トレンドのユニセックスファッションだ。百貨店はこれまで、ファッションビルを主販路とするブランドの導入で20代を獲得しようとしてきたが、同質化してほとんど成功しなかった。モードファッションを好む層に焦点を置き、ユニセックスアイテムを揃えることにより、高感度な20代を取り込み始めている。
ハンドメイドへの関心が高まっている。消費者の動向は無視できないものになっている。昨今、ファッション業界で度々問題視されてきた「同質化した商品」に対し、ハンドメイド品は自由な発想で作られたユニークさが魅力。ハンドメイド品を集めたECサイトやSNS(交流サイト)などインターネットサービスの普及に伴い手軽に必要な情報が得られて簡単に購入できる土壌が整ったことが市場の発展を加速させている。
ファッション販売を伸ばすのは、売り手の「人間力」−中小規模のファッション専門店は、組織力とスタッフ力の底上げで、成長を引き出そうとしている。「客との売買を超えた信頼関係」の構築を目指し、経営者とスタッフが一丸となって、企業理念の共有と人間力アップを強めている。
画像共有SNS(交流サイト)、インスタグラムを発信源とするレディスアパレルECが続々と登場している。常設店・広告に頼ることなく、客と直接コミュニケーションして成長、SNS時代の攻め方が見えてくる。
今夏のゆかた商戦が始まった。市場は一時期停滞し従来の呉服売り場は苦戦を強いられたが、量販店での販売が一般化する中で販売数量は拡大。新規客を獲得できるチャンスとして百貨店や専門店も改めて顧客獲得の働きを強めており、ここ数年の売り上げは堅調だ。
矢野経済研究所の推計で、EC決済サービス市場規模14年度は前年度比12.2%増、20年度には15兆6千億円になるとした。越境EC決済の拡大、ID決済やキャリア決済など多様化、フィンテック系スタートアップの台頭、商品受け取り方法の多様化による。
中国チェーン経営協会は15年のチェーンストアの経営概況をまとめた。すべての業種・業態を含む上位100社の売上高合計は2兆628億元で前年比4.3%増。総店舗数は11万1187店で4.7%増だった。専業店、CVSが好調だが、百貨店は苦戦をした。また、ECによる売上高は85.0%増の710億元、まだ金額は少ないが伸びが目立った。
郊外を中心とした大型SCが、屋外のイベントスペースなど共用部を充実している。家賃のとれないそうした部分の拡大は不利に映るが、ECとの関係などで集客の問題は大きくなっており、消費者の方にも集う場所として使い方が広がっている。
米消費者の百貨店離れが止まらない。主力の衣料品販売の不振が続くほか、インターネット販売事業者にも有効な対抗策を打ち出せず、16年2〜4月期決算で各社の既存店売上高は軒並み前年割れ。最大手メーシーズに限らず、苦境は業界全体に広がっている。
日本ショッピングセンター協会の「人材確保対策への取り組み」で、人手不足の状況下での問題点と対策をまとめた。@販売員の魅力度向上A営業時間・休業日の見直しBES(従業員満足)の充実・労働環境の改善C採用・雇用状況の改善D業務効率化による接客時間の拡大など。
苦境が続くレディスファッション市場。消費の中で相対的にファッションの存在感が弱まり、1点1点を吟味して購入する女性がさらに増えたといわれる。そんな中で、支持されるブランドや商品にはいくつかの共通項がある。それは女性が買い物の際に重視するコストパフォーマンス、つまりは価格に対する品質、着こなし、着回しの3点だ。
米国小売業で16年第1四半期(2〜4月期)決算で好調なのは、オフプライスの大手のみで、百貨店やカジュアルと婦人服専門店の多くは減収減益と苦戦した。変化する消費動向、アパレルの売り上げを拡大するオフラインの台頭などで小売業の地図が塗り替えられようとしている。
1日に設立された日本プロフェッショナル販売員協会に国内外のブランド企業や百貨店など約90社が入会の意志を表明しており、短期間に予想を超える反響がある。同協会は対面販売で高い専門スキルを持つ販売職の社会的地位向上、女性のキャリア支援を目的に設立された。今後は対象分野を広げる方針である。
首都圏の主な商業施設の夏の全館セールは15年までと同様に開始時期が分散する。郊外・都市郊外の広域型SCの大半は6月24日、都市部の駅ビル、ファッションビルは7月1日スタートする。
店頭に行って商品を実際に確認し、店頭で買わず、その場でスマホを使って安い店を探しネットで買う購買行動「ショールーミング」に対し、ネットで検索し情報を仕入れてから店頭で買う「ウェブルーミング」の方が店に来てもらいたいリアル小売企業としてはベターで、実際調査では比率が高い。だが米国流通では前者を積極的に取り入れはじめた企業が出始めている。
日本のアパレル業界でのICタグ活用は、初期投資や運用コストが大きく、普及が進まなかったが、この数年で大きく変わろうとしている。物流業務への活用が始まり、データ活用などの可能性が探られている。
大手セレクトショップで、古着を品揃えに取り入れる動きが目立つ。90年代のブームを知る世代だけでなく、当時を知らない若い世代にも一点物の古着をオリジナルや仕入れブランドと組み合わせて提案、個性的なコーディネートができる特有の魅力を伝える。路面の旗艦店などへ集客する狙いがある。昨年春ごろから目立つ動きだが、売れ行きが好調な店も多く、今秋以降、さらに広がりそうだ。
商社がベトナムで現地法人を立ち上げようと一気に動き出した。現地法人なら決済が可能になり、成長見込めるベトナムやASEANでの事業拡大には不可欠のため、設立を急ぐ。縫製能力も拡大、TPPや欧州とのFATに入れ、欧米向けの製品事業も狙う。
大手百貨店が夏のセールの開始時期を前倒しする。百貨店は1週間早め、7月1日にする。節約志向が高まるなか、需要喚起につなげる狙いだ。10日の参院選による集客にも影響を与えることも背景にある。
大手セレクトショップ2社が今春、既存業態とコンセプトの異なる大型の路面店を都内にオープンした。ビームスは新宿に「ニッポン再発見」をテーマにした店を、ユナイテッドアローズは「大人に響く、居心地の良い店」を青山に出した。2店とも世界市場に発信することを前提として、2社が考えるセレクトショップの原点を店作りの軸に据えている。
日本経済新聞社の小売業調査で、アマゾンジャパンの売上高15年度はほぼ1兆円に達し、日本の消費市場で存在感が高まっている(ランキングで8位に)。一方、連結売上高が5千億円を超えた企業も初めて20社を突破。
絵表示に酸素系漂白剤の可否の項目が追加されるのを受けて、ラメ糸について試験機関にて「JIS L 0889酸素系漂白剤を用いる洗濯に対する堅ろう度」試験を行った。その結果、ラメ糸に蒸着される金属が「銀」である場合、くすんだ色に変色しやすい。
全原子モデルを用いて分子動力学(MD)シミュレーションを行い、SDSミセルに結合した疎水性小分子の自由エネルギー変化を、ミセル−水界面の揺らぎに着目して解析した。その結果、界面の揺らぎが小さくなるとミセルの構造はより不均一な密度分布を持つようになり、溶質の存在確立分布はミセル中心部と界面に近い疎水部分の2箇所にピークを持つようになる。
平成27年度にクリーニング綜合研究所が鑑定した事故衣料品は前年より40件減の179件だった。事故別件数では「色の変化」が88件、「損傷・形態変化」が84件で、「色の変化」の件数は大幅に減少した。
宅配ネットCLのリネットを運営する潟zワイトプラスと同ラクーンデリバリーの潟gゥトゥモロウ、同BASKETのバスケット鰍フ大手3社がお客様の安心・信頼を担保し、ネットCLをより便利に利用できて業界全体が健全に発達することを目的とした「ネットクリーニング品質向上の会」を立ち上げた。
カミナガ販売鰍ノよる新製品で、これをスマートフォンのレンズ部分にクリップで取り付けるだけで繊維の細部まで拡大表示できる。本体にLEDのブラックライトが付属しており、シミや変色部分を浮かび上がらせ、チェック作業を見やすくする。 シミ抜きやリフォームのビフォー・アフター画像の撮影に最適。
エレクトロラックスジャパン鰍ヘ高温除菌洗浄と高耐久性のプロ仕様を持ち、家庭でもビジネスでも使えるセミプロ向けの脱水洗濯機・乾燥機「mypro(マイプロ)」の記者発表会を開催。同機は高い耐久性に時間短縮プラス業務用ランドリー並みの感染対策(除菌)及び洗浄力(温水洗浄)を持つ。厚労省が定める除菌洗いのガイドラインである80℃10分洗浄が行える。
洗ってすすぎ、絞って乾かす。そんな作業から人類を解放したのが洗濯機だ。乾燥まで自動化したいま、最後に残った「たたむ」作業がついに自動になるという。どんな機械か紹介している。
栗田工業はテトラクロロエチレン(パーク)を無害化する分解菌デハロコッコイデス属細菌を大量培養する技術を開発し、1か月間に従来の20倍の分解菌が培養可能となり、浄化の作業期間を短縮し、費用も約3割低減できるという。また、大成建設ではホップ成分を用いてパークの汚染地下水を浄化する技術を開発。こちらもデハロコッコイデス属細菌をホップ成分で増やすことに成功。
重曹や酢、クエン酸など、食用の身近な素材を掃除に使う「ナチュラルクリーニング」。汚れの性質との相性を覚えれば、色々な場所の掃除に使える。環境省は水環境を考えて洗剤の使用量を減らすよう呼びかけており、水の使用量も減らせるエコな掃除法として注目を集めている。手荒れもしづらく、一石二鳥だ。
潟cー・エム化成から"洗剤の排水のn-ヘキサン抽出物質が激減する!"新商品の「ノルヘキ レスキュー」が発売されている。n-ヘキサン抽出物質は油汚染として環境負荷が高いため、水質汚濁防止法や下水道法で規制されている。同製品は使用濃度0.1%で8ppmと低い値を実現。
潟rクター特販は廃熱利用により連洗などへの温水供給を可能にするとともに、回収ドレン中サビを抑えることでメンテナンスを軽減する、除鉄機能・温度制御装置付ドレン吸引回収装置「エコモルダー」を開発。既存の設備に接続するだけで大きな省エネ効果に繋がる。同装置は2015年日本発明協会の近畿地方発明表彰で「発明奨励賞」を受賞した。
鰹ャ羽皮革(静岡県)の《ナノ・マイクロバブル洗浄》が好評。ナノバブルは、繊維の隙間に入り込み、さまざまな汚れを剥離。マイクロバブルは剥離された汚れを吸着し、浮上・分離する。噴射されるナノ・マイクロバブルは、流速があるので、その一部が繊維などに衝突して破裂、その衝撃波が洗浄力を高める効果を生む仕組み。
全ク連中央青年部会は、15年度クリーニングサービスに関する利用者意識調査の報告書をまとめた。今回のテーマは、「セーター・カーディガン」。調査結果を見ると▽家庭洗濯での約7割が「伸びた・縮んだ」経験がある、▽「洗濯ラベル」を情報源にしているが、若年層は「あまり考えずに洗ってしまう」や「インターネットを情報源にしている」という割合が高い▽クリーニングに出す理由として、女性は着心地にこだわりがあることなどが明らかになった。
滑久屋(東京都)は、現在、全国の代表的クリーニング業者56社(約2000店舗)をネットワーク化した新宅配クリーニングサービス「リアクア」を立ち上げ、運営している。5月の「はばたく中小企業・小規模事業者300社」に選定されたのに続いて、6月、政府肝いりの表彰制度「第1回日本サービス大賞」優秀賞を受賞した。
政府インターネットテレビは、6月2日から新JIS取扱い表示記号について解説する動画「記号をよく見て洗濯上手に!新しい『洗濯表示の記号』」を開始している。新JIS L 0001の消費者への周知活動の一環として企画されたもの。
実際とは異なる産地表示の羽毛布団が多数市場に出回っている疑いが出ている。事態を重視した羽毛布団の業界団体はフランス産として販売されている布団について「半分以上は産地偽装」などとする警告文書を加盟社に送付したが、消費者には知らされていない。背景には、布団の安値販売の激化や欧州産と中国産の価格差があるという。
貧困や格差といった課題の解決に役立つ製品・サービスを提供する企業、それを選ぶ消費者が増えている。国連による2030年までの「持続可能な開発目標(SDGs)」にも一役買う新たな動きだ。創業10年を迎えたマザーハウス(東京都)で買い物をする客は「バングラデシュで働く人のためにもなる」という考え(倫理的消費)で商品を選ぶ。
羽毛布団に産地偽装の疑いがある問題で中国の羽毛会社がフランスの羽毛加工会社に「フランス産鵜もの原産地証明を売ってほしい」とメール打診していることがわかった。この中国企業はフランス企業が原産地証明を売るのか聞いただけで、現在まで中国産の証明書を使っていると取材に答えた。経済産業省は行政指導が必要か検討する予定だ。
大和市の杉浦和子さんは古い布を専門とするデザイナー。杉浦さんの目指す古布はめったに手に入らない。しかし横浜市旭区の丸鈴産業が要望の色を実現。「古布よりも古布らしいけど、古布じゃない」と絶賛。横浜の染め工場の共同組合「ギルダ横浜」の常務理事内藤氏は「職人の技術で物作りに挑む人の応援団になりたい」と言う。
オンワードホールディングス(HD)は自社ブランドの衣服をリユース(再利用)した雑貨を売り出した。収益は自社の環境・社会貢献活動に使う。オンワード・グリーンキャンペーンは毎年春と秋に実施。リユース品の販売のほか、固形燃料や軍手にして日本赤十字社に寄付している。
車や自転車を共有し、自宅の空き部屋を「ホテル」に。世は「シェアリング・エコノミー」の時代だ。最近、流行のファッションをシェアするサービスも始まった。クローゼットの中身を増やさず、ほどほどの出費でおしゃれを楽しめる。みんなでシェアすれば不要品も減らせて環境に優しい。
日本毛髪工業協同組合は、昨年4月、JIS化が 実現した「医療用ウイッグ」のいっそうの普及促進を図る。「医療用ウイッグマーク」「M.Wig」及びJIS (日本工業規格)により患者・消費者や医療関係者の適正な選択を保証する目安を提供する。
国民生活センターは、失禁尿を吸収し洗濯して繰り返し使える失禁パンツ12銘柄をテスト。表示された吸収量よりも少量でしみ出す製品や、上に着用している衣服にまでしみ出す製品があることが分かり、関連事業者に正確な表示をするよう改善を求めた。
エシカルファッションは倫理的な配慮があって環境に優しいファッションのあり方や商品を指すが、エシカルも良質で価格に見合った商品でなければ売れない。伊勢丹の特設売り場や三陽商会の店内では原料や機能性を画像で説明し、品質や値ごろ感をアピールして消費者の購買意欲をかきたてようとしている。
大手百貨店が婦人向け衣料品のプライベートブランド(PB)開発・販売に力を入れている。商品を供給してきたアパレルメーカーが生産を絞り、品ぞろえが難しくなっているためだが、収益性の高いPBを広める利点にも目を付けた。
紙おむつの市場は「軽失禁のパッド・ライナー・パンツタイプ紙おむつ」の伸びで大人用が子ども用を抜いた。高齢層の2〜3割を占める要介護者にとどまらず、残りの人の軽失禁対策も対象になってきた。「誰でも身につけるのが当たり前」の方向に転換していけば、オムツが「第二の下着」になる可能性を秘めている。
婦人服製造・販売の山本縫製工場(香川県坂出市)は、保冷剤を入れて頭部を冷やす枕カバーを発売した。保冷剤による結露を吸収しながら、6時間ほど保冷効果を保つ。枕のぬれを防げるという。夏の暑さ対策や医療・介護施設での需要を見込む。吸収性や保温性が高い素材と、乾燥性に優れた素材を組み合わせた。
繊研新聞社が毎年5月に全国の服飾系専門学校の学生を対象に行っている「ファッション意識調査」(回答者数1505人、女性比率約80%)で、「よく買うブランド」と「好きなブランド」をたずねたところ「ザラ」が共に1位となった。前回まで、よく買うブランドでは「ユニクロ」が8年連続の1位、好きなブランドは「コムデギャルソン」が2年連続で1位だった。よく買うブランドの2位はユニクロ、3位は「ジーユー」。
消費者庁は窓のブラインドやカーテンのひもによる6歳以下の子どもの事故が2007年以降に10件あり、うち3件は首に絡まるなどして死亡していたと発表した。同庁は「ひもをクリップで固定するなどの対策をしてほしい」と呼びかけている。同様の事故は世界各国で起きている。
着圧利用のアパレル設計を目的として、靴下の着圧が人体生理に及ぼす影響を検討した。その結果、下腿最大部分の圧迫は、深部静脈環流量を促進し、圧ストレスを少なくすることが分かった。また、20hPa以上の高圧迫は避けるべきであることも分かった。
120分間のランニング時における弱圧(約20hPa)を施したコンプレッションタイツの着用は、強圧(約40hPa)を施した同様のタイツまたは着圧が施されていないタイツに比較して、下肢筋群の筋疲労の軽減や心拍数の上昇抑制、および炎症反応の抑制に有効であることが明らかとなった。
湿度の変化によって電気抵抗が変わるイオン液体を用いて、人間の発汗を計測できるフレキシブルな繊維を開発した。熱中症のリスク低減のためのウェアラブル発汗センサなどへの応用が期待される。
本研究の目的は、有酸素運動下においてより脂肪を燃焼させる着圧パンツを開発することである。部分加圧を併用した着圧ハーフパンツは、無加圧パンツに比して脂質消費量を増やすことが検証された。
腰部に不定愁訴を訴える人に、カーボンマイクロコイル付きの圧迫型アンダーウェアを着用させても、痛みの緩和効果や、柔軟性や筋力発揮の有意な改善は確認されなかった。しかし、筋緊張の上昇を抑制する可能性が示唆された。
歩行接地時の進行方向に生じる加速度は、ウォーキングシューズの歩き着心地にとって重要であることを説明する。その中で、波型プレートは、クッション性と安定性という2つの相反する機能を一つの構造体で両立させることができることも紹介する。
履物が高齢者の歩容に及ぼす影響を、三次元動作分析と下肢の表面筋電測定により検討した。高齢者では、下腿筋活動がみられず、靴の履用効果がほとんど認められなかった。また、遊脚相の爪先高が、素足時より下降している可能性が示された。
休養・睡眠時専用の衣料を手掛けるベネクス(神奈川県厚木市)はこのほど、鉱物などを練り込んだ独自の素材を使ったワンピース、カーディガン、パーカを発売した。生地はパイル地で素材の混率は綿82%、独自に開発したポリエステル18%。肌触りの良さを実現するため、「スーピマ」コットンも混紡した。ポリエステルに含まれるナノプラチナなどの鉱物が発する微弱な電磁波が副交感神経に作用し、血行の促進や安眠を促す効果があるという。
機能性下着は、歩いて運動機能を維持しようとするシニアの強い味方として注目されている。素材や当て布の伸び具合に工夫があり、高齢者が嫌う圧迫感など肌への負担を減らしているのも特徴の一つ。スポーツ用タイツも同様の機能が期待できる。歩行を支える下着やタイツは自分の動いている方向と反対方向にバランスを取りやすくしてくれるので転倒予防にもつながる。
東レは今月から、乳がん患者が治療中にも快適に着用できるハーフトップ「ハグフィット」を東レ・メディカルを通じて販売する。極細ナイロン糸とポリウレタン弾性糸の特殊複合糸を使ったニット生地「マイクロテンダー」を使用している。体に柔らかくフィットし、腕を上げてもずり上がりにくい仕様で患部を広くカバーし、幅広ベルトでバストを優しくホールドする。
日経ウーマノミクス・プロジェクトなどで「企業の女性活用度調査」16年版で「女性が活躍する会社ベスト100」をまとめた。女性の管理職登用度、ワークライフバランス(仕事と生活の調和)度、女性活躍推進度、ダイバーシティ浸透度の4項目で採点し、総合点を算出した。
製造業が製品の販売にとどまらず、販売した製品の付加価値を高める多様なサービスも提供することや、あらゆる機器がネットワークにつながり、多様な情報が瞬時に集まるIoT(モノのインターネット化)技術の台頭が製造業のサービス化を加速させている。サービスは従来、提供する側と提供される側が直接対面する必要があった。ネットワーク経由で情報をやり取りすることによって、生産設備の監視や管理といったサービスが時間や場所を問わずに提供できるようになった。
電通の「ジャパンブランド調査」15年で、「ハイテク」がトップだった地域は20地域中14地域に上った。中国、香港、韓国、台湾では「丁寧に作られていそう」が「ハイテク」を上回った。訪日観光客が多く、「礼儀正しい」といった日本のイメージも影響していると考えられる。
日経MJヒット商品番付16年上期(1〜6月)で、円高・株安基調で景気はさえず、消費者は再び低価格志向を強めている。値段に見合う価値があると判断した商品やお得なサービスに人気が集まった。
英国のEU離脱が決まり、現地でも驚きと戸惑いが広がっている。国際ビジネスが基本のファッツション業界関係者は残留派が大半を占め、英国ファッション協会が投票9日前に発表した調査結果では、回答のあった290人のデザイナーの内、90%が残留を支持し、離脱は4.3%、検討中が2.4%だった。
@9月9日A大阪科学技術センターB織物、組物、編物(経編、横編、丸編)C日本繊維機械学会TEL:06-6443-4691
@9月9日A京都女子大学B生活環境の快適性と健康−人類進化の視点より、快適性・健康に寄与する繊維製品の開発、「快適性・健康」研究の過去・現在・未来−感覚の計測・評価、他C日本繊維製品消費科学会TEL:06-6358-1441
@9月16日A潟純RールB□講演:ワコール商品試験センターの役割□見学:ミュージアム、サロン、試験室C日本繊維製品消費科学会TEL:06-6358-1441
@10月14日A大阪科学技術センターB機能加工剤、機能加工「ウール」、機能加工「合繊」、機能加工「綿」、他C日本繊維機械学会TEL:06-6443-4691
発行:一般社団法人日本衣料管理協会 会長:小林茂雄/発行人:大谷芳男