ミニ情報TOP→ 日本衣料管理協会TOP→ バックナンバー一覧(2003年度:第20巻〜)→
総務省の住民基本台帳に基づく16年1月1日時点の人口動態調査で、国内に住む日本人の人口は1億2589万人で7年続けて減少した。前年から27万人減り、調査を始めた1968年以降で最大の減少数だった。生まれる人より亡くなる人の伸びが大きかったためで、総人口が減る中、東京への一極集中は進む。
中小企業庁は全国の商店街を対象に「商店街実態調査」を15年11月に実施、商店街の平均店舗数は54.1店、12年比で1.2店増え、うちチェーン店舗数は平均4.1店で0.1店減少した。業種別店舗数では衣料品・身の回り品は23%と、やや減少。高齢化・後継者不在で退店して、空き店舗が増加する厳しさが浮かぶ。
河野太郎消費者相は記者会見で、試行を通じて検討していた消費者庁の徳島県への移転について「県内に拠点を置き、政策分析、新しい消費者行政の創造の場にしたい」と述べた。同庁職員ら40人程度が働く「消費者行政新未来創造オフィス」を県庁内に設け、県と協力して政策を立案したい考えだ。同庁自体の移転は、拠点を設置して3年程度かけて検討したいとした。
文部科学省の学校基本調査(速報値)で16年春に大学(学部)を卒業した学生のうち74.7%が就職した。リーマン・ショック前の08年(69.9%)を上回った15年からさらに2.1ポイント改善、6年連続で上昇した。企業が新規採用に前向きで雇用環境が改善し、就職者の増加につながっていると、分析している。
最近の企業の投資事例のうち、国内総生産(GDP)統計の設備投資にズレが生じているという。例えば、研究費やM&A費用の評価が異なっており、今後議論の対象になっている。
厚生労働省は企業の女性活躍や、有給休暇の取得率の高さなど「働きやすさ」が一目でわかる数万社規模のデータベースをつくる。18年中の開設をめざし、インターネット上で閲覧できるようにする。長時間労働の是正や、女性活躍を柱にする政府の働き方改革を後押しする。
厚生労働省の外国人技能実習生が働く事業所への調査15年で、調査した5173事業所の7割に労働基準法などの法令違反があった。15年より24%増え、2年連続で過去最多を更新した。増加する外国人実習生に対し、不当な扱いをする事業者が後を絶たない実態が浮き彫りになった。
中小企業庁の「全国の産地―15年度産地概況調査」で、回答のあったのは252、うち「繊維」が59(全産業の23%)、「衣服・その他の繊維製品」が13だった。課題に、後継者不足、人材育成が挙げられている。
内閣府の「国民生活に関する世論調査」16年度で、現在の所得や収入に「満足(まあを含む)」とした人は48%で、前年比2ポイント増えた。一方で、「不満(ややを含む)」も50%(同3ポイント減)に上った。
公正取引委員会が大企業の下請法違反で是正を指導したのは15年度に5980件と過去最多。特に部品などの仕入れ代金を不当に安くする「買いたたき」の取り締まりが増えている。中小企業の賃金を底上げしてデフレ克服につなげたい政権の意向もにじむが、法の運用では、経済の活力をそぎかねない懸念も。
小売店で消費税について税抜き価格の表示を認める「消費税転嫁対策特別措置法」が2年半延長される見通しとなった。18年9月末で特例期限を迎える予定だったが、9月にも開かれる臨時国会で21年3月末までの延長が決まるもようだ。スーパーなど小売業界は税込みの総額表示に戻れば、値上がりしたように見えるため消費減退を招くと反対、延長後も恒久化を求める方針だ。
ポリエステル繊維の全体背景や市場規模から衣料用ポリエステル繊維に焦点を絞って、基本的な知識や特性、用途、ならびに繊維から製品が作られるまでの様々な加工などについて紹介している。
戦後の日本の生糸製糸業の復興から現在まで、この間の日本の絹産業について解説した。
蚕種の開発をはじめ日本の絹産業は世界の最先端を走っている。養蚕技術、絹を使った新たな糸開発や新素材の開発など、現在から将来へ向けての日本の絹産業について解説した。
東レ・オペロンテックスは、ベージュ原着のポリウレタン弾性糸「ライクラT-906Hファイバー」を新たに開発した。@小さい力でよく伸び、伸びるときと縮むときのパワーの差が小さいA生地の光沢を抑えて素肌になじむ色合いを表現できる、ことなどが特徴。展開繊度は17、22、33、78、200、395デシテックス。強い圧迫力を持つストッキングに対して、光沢を抑え素肌になじむベージュが実現できる。
東洋紡のフィルム状導電素材「COCOMI」が競走馬の心拍数測定用腹帯カバーに採用された。アニコール(横浜市)が競走馬専用心拍・速度・加速度測定システム「ホースコール」を販売している。ホースコールは、COCOMIを使用することで、全力疾走中の競走馬の心拍が安定して計測できる。得られたデータは、リアルタイムで確認でき、自動的に保存されるためデータの読み込みが不要になる。
帝人フロンティアは台湾の展頌(チェンヤン、台中市)との取り組みで差別化ナイロン素材の本格展開を始める。帝人フロンティアの差別化技術と展頌のナイロン原糸製造技術を組み合わせて開発を進める形で、まずはスポーツ向けから開始。高バランス素材「デルタ」と四ツ山扁平状の異形断面糸「ウェーブロン」のナイロン素材を開発しており、17年春夏向けから展開を開始する。
中国商務部は、日本や韓国、トルコを原産地とする輸入アクリル繊維を対象にしたアンチダンピング(AD)調査の最終裁定を発表、ADがあり、国内で損害を被っているとし、課税を適用した。日本企業への課税は16%前後となっている。
伊藤忠商事は製品OEM(相手先ブランドによる生産)・ODM(相手先ブランドによる企画・生産)で、フランス産高品質リネン「テレデラン」使いの布帛を独占的に販売する。トレーサビリティーのあるリネン原料を帝国繊維から調達し、先染め品、綿複合、レーヨン複合などを展開していく。25、40、60、80麻番手を中心に展開し、それ以上の細番手についての別注ニーズも対応する。
滋賀県長浜市で絹紡績を行う中川絹糸は、原料である蚕の繭から純国産の絹紡糸生産を復活スタートさせる。絹紡糸は、絹ならではの光沢はもちろん、膨らみやかさ高性があり、洋服に適している。海外の安価な輸入品に押され、70年代に生産から撤退したが、海外産品は価格や品質の変動が大きい。そのため安定供給のニーズに答え、機械メーカーとの連携により絹紡糸生産に必要なガス焼き工程の技術を確立するなど、国産絹紡糸復活に取り組んだ。
旭化成の繊維事業本部は、17年秋冬のインナー市場に、キュプラ繊維「ベンベルグ」とハイバルキーアクリルを混紡した「サーモギアHB」を投入する。吸湿発熱性や軽さ、柔らかなタッチなどが特徴。セルロースでは最も細いという0.8デシテックスのベンベルグわたを使用した素材。ハイバルキーマイクロアクリルと組み合わせることで、起毛加工による柔らかでふんわりとしたボリューム感と軽量感の両立を可能にした。
テント・膜構造物大手の太陽工業はこのほど、膜天井材としてメタリックな光沢感を表現した金属調膜「シルフィーファインAw」を開発した。金属調の膜天井材の製品化は日本初となる。シリコン樹脂コーティングしたガラス繊維織物にアルミ蒸着処理を施すことでメタリックな光沢感を実現。重さは1平方メートル当たり220グラムで、石膏ボードや金属パネルなど従来の天井材の30分の1以下。厚みは0.22ミリだが、不燃材としての性能も備える。
神奈川県のベンチャー企業「ベネクス」が製造販売する『リカバリーウエア』国内外のアスリートの間で人気を集めている。「疲れが取れて安眠できる」がうたい文句、リオ五輪に持参してオフや就寝時に着用して競技本番に臨んだ代表選手も多い。超微細なプラチナなど鉱物をポリエステルに練りこんだ特殊な繊維で編んでいる。効果を科学的に実証しようと東海大学との連携事業をはじめ国内外16大学・研究機関と共同開発を重ねている。
レンチングはこのほど、廃棄綿布を原料にした精製セルロース繊維「テンセル」を開発した。廃棄綿布を原料とするセルロース繊維を商業規模で販売するのは同社が世界初となる。販売手法も革新的な方法を採用し、原綿を紡績やテキスタイルメーカーには販売せず、有力アパレル・小売りのみに供給する。今回の開発は、廃棄綿布のリサイクルとレンチングの完全循環型テンセル製造技術を商業規模で合体させることで実現した。
エイベックス・グループ・ホールディングスは、大麻(ヘンプ)繊維の特性を生かした素材「麻世妙(まよたえ)」の商品を開発した。大麻原料は現在、衣料用途で一般に流通していない。麻世妙は、幻覚物質を含まない無害大麻原料を輸入し、日本の紡績技術で工業製品化したもの。速乾性に優れた清涼感を持ち、保温性に優れ、綿やリネンに比べて引張強度が高い、使用により軟らかく肌触りが良くなるなどの特性を持つ。
反応性分散染料を合成して(C18H15N2O9S2)綿とポリエステル混紡布に染色した。摩擦堅牢度と洗濯堅牢度を従来の分散染料と比較して3級程度から4-5級となりかなり向上した。(英文)
産学連携の衣料リサイクル事業「カラーリサイクルシステム」が広まる。廃棄衣料を色で分別してポリプロピレン樹脂と混ぜ、シートやブロック状に成型し、繊維の色や質感を生かした樹脂素材として再利用する。基礎構想は京都工芸繊維大学大学院生内丸もと子さんの考案により、同大学木村照夫名誉教授、廃棄衣料回収の東谷商店、成型加工のエルアンドアールのほか、合繊メーカー技術者などでチームを発足した。
染色整理加工などのコンサルティング業務を行っている森技術士事務所(尾州産地)は、ウールの非塩素系防縮・抗ピリング加工の「サスティナブル・ニュウリー・ウール」を開発した。第一段階で、ウールの表面を特殊な薬剤によりプラズマ照射のように最表面を100ナノメートル程度のエッチング表面に改質する。第2段階でこの微孔表面に樹脂処理を行う。化学的反応によるものであるため、皮膜形成による汚れや染色堅牢度の低下など、物性低下が少なく、ウールの風合いを損なわない。
捺染工場カワバタプリント(京都)の天然染料プリント「新万葉染め」と「eプリント」がアパレルメーカーに広がっている。新万葉染めは、草木を微粉末にし、低い温度(100度以下)で色素を溶出して染料をつくる。従来の1/10の染料で鮮明な色彩が表現できるプリントである。eプリントはイカ墨などの食品の着色剤の色素を使ったプリントで、コンニャクや卵白などのたんぱく糊やでんぷん糊が熱処理で固まる性質を利用して染料に混ぜてプリントし、アルカリ処理して固着させるものである。
田所起毛(愛知県西尾市)は、春夏向けに提案している起毛加工「ハイクール」を、従来とは異なる設備と技術を用いて、刷新した。新しいハイクールは、膨らみ感、ソフト感、清涼感を生地に与える。毛羽は、根元から刈り取るため残らない。春夏向けの新種の風合い加工として注目されそうだ。
コタニ化学工業(大阪府堺市)は今年6月、新しい撥水・撥油・防汚加工剤「クインガード SR-10」の販売を始めた。綿・ウール・絹などの天然繊維とポリエステル・ナイロンなどの合成繊維いずれにも対応できる。同社の従来の撥水・撥油防汚加工剤に比べ、洗濯耐久性をより向上させている。架橋剤を使わなくても堅ろうな撥水・撥油効果を得られることから加工後の素材の風合い変化も最小限で、高い次元でバランスが取れた加工薬剤となる。
東海染工の織物加工場である浜松事業所は、ユニフォーム素材用に、防塵性と撥水性の両方を付与する加工を開発した。「原因不明の汚れがユニフォームに付着する」というある工場の依頼を受けて開発したもの。同工場に通い、工場内環境を調べて汚れの原因を突き止め、開発した。スプリングコートにも展開できる性能を備えているという。
大原パラヂウム化学(京都市)は17春夏向けの新しい冷感加工薬剤「パラクールCCS-1」を提案する。従来型の接触冷感とは違い、メントールの刺激のような「人体が冷たいと感じる」作用を用いることが特徴。構想は数年前からあったが、このほど原料に起因する臭気をなくしたことで商品化できたという。肌着や寝具用途などで提案が既に始まっている。
捺染工場の京美染色(京都)が6年前から本格的に展開しているファッショングッズブランド「亥之吉」。和と洋の柄と色をさりげなく融合させた独特の意匠を自らの工場でプリントして製品化したファクトリーブランド。百貨店や専門店で着実に支持され,今夏物からはキッチン回りを意識した商品を加えて拡販を図る。
女性向けスポーツ業態の開発が加速している。健康志向やアスレジャーへの関心の高まりから、スポーツ用品業界とアパレル業界双方の取り組みが強まっているためだ。ただ、従来型の販売手法や商品開発では通じない部分が多く、外部ブレーンのアイディアを生かした仕組み作りや、日本人女性特有の生活スタイルに合わせた機敏な軌道修正が欠かせない。
スウェーデンのベンチャーの日本法人、バーチャサイズ(東京・港)はファッション通販サイトでサイズぴったりの服を提案するサービスを8月にも始める。消費者が自分の購入履歴から服を選ぶと、サイズが似ているおすすめ商品の一覧を表示。手持ちの服のサイズにどれだけ近いかを「90%」などと表示する。試着ができない通販でも服を選びやすくする。
30〜40代のおしゃれママ市場が盛り上がり続けている。中でも売れるのは、女性らしいデザインだが実用的で、価格も手ごろな服。自分に使えるお金は限られるため、学校行事にママ会、働いているならば会社というように、TPOに応じて様々な価格帯の商品をうまくコーティネートするママたち。そのリアルな感覚に合ったブランドが支持されている。
カジュアル衣料各社が商品をどこで縫製するか悩んでいる。ハニーズがミャンマーなどで縫製を増やし、人件費が上昇した中国比率を下げる一方、コックスやストライプインターナショナル(岡山市)は東南アジアに移した縫製を短納期で機動的に対応できる中国に戻す。コストを取るか、納期をとるか。商機を逃がさないように各社は縫製値の選択でもしのぎを削っている。
ファッションを学ぶ専門学校や大学でゆかたの装いを楽しみ、日本の伝統文化を体感する授業が目立っている。ファッションカレッジ桜丘はファッションビジネス科に今年度新設した、外国人留学生教育に特化した「国際・流通・ITビジネスコース」で7日ゆかたと七夕を体験する授業を行った。同コースには、東南アジアを中心に6か国・30人の学生が在籍。「ファッションと日本文化」の講座では体験型や課外授業を通じ、日本の伝統行事や季節感を学べる教育を実施している。
バングラデシュの飲食店襲撃事件から22日で3週間。大手アパレルなどと取引のある日系の縫製業では工場の新設や生産能力の増強など事件後も従来計画通りに同国への投資を続ける姿勢が目立つ。進出や投資に慎重な帰郷も一部にあるが、生産拠点としての重要性は変わらないとの見方が強い。
アパレル副資材企業が、デザイナー、学生を対象にした物作りのサポートを強めている。普段、意識して使われることが少ない副資材の基礎知識や選び方をアドバイスするなど、ファッション業界を担う人材の育成を支える。将来の需要につながる大切な活動として、副資材への興味関心を丁寧に膨らませる。
繊研新聞社がこのほど実施した「15年度アパレル業績アンケート調査」によると、15年度のアパレル事業(服飾雑貨を含む)は業種や分野によって明暗が分かれた。アパレル企業ではメンズが健闘しているものの、総じて減収が増えている。一方、引き続きスポーツ関連企業の好調さが目立ち、靴下関連企業の業績も伸びている。
「服が売れない」と言われて久しいが、インターネットでの衣料品販売は好調だ。衣料品通販サイトの代表格「ゾゾタウン」。運営するスタートトゥデイの2016年4〜6月期の売上高は前年同期比41.7%増。商品取扱高も27.1%増えた。NTTドコモ子会社のマガシーク(東京・千代田)や靴・衣料品通販サイト運営のロコンド(東京・渋谷)なども販売を伸ばしている。
需要低迷に人口減が重なり、オーバーストア(店舗過剰)が指摘されるアパレル業界。売り場の閉鎖が続くが、「2017年問題」も待ち受ける。百貨店を中心に衣料品販売は一段と厳しさを増し、ブランドや企業のM&A(合併・買収)など再編の兆しも見えてきた。売り方も買い方も変わる。常識の通用しない時代となってきた。
通販各社が婦人服の商品企画やお薦めに体形や骨格の計測値を用い、細かく対応する。日本ランズエンド(横浜市)は会員女性の体形データをシャツやパンツの企画に用いる。ディノス・セシール(東京・中野)は通販サイトで顧客の骨格に合った商品を提案する。体形で悩み、店舗での試着に抵抗感のある女性が多いことに対応し、需要をつかむ。
カジュアルにオシャレにおそろいの服や時計、宝飾品を身につけるペアが増えている。男女に限らず、親子や友人同士の需要も膨らみ、カシオ計算機が6月に主力シリーズでペアウオッチを売り出したほか、宝飾品販売のヴァンドームヤマダや若者向け衣料品店のウィゴー(東京・渋谷)もペア対応を進める。「お一人様」需要が盛り上がる一方、「ペア」が新たな商機を生んでいる。
欧州の高級ブランドが日本で男性用スーツやシャツの販売に力を入れる。独ヒューゴ・ボスは4段階の上から2番目の価格帯のスーツを投入。伊エトロは従来より価格を抑えたシャツを売り出し、新規顧客を開拓する。インバウンド(訪日外国人)需要の伸びが一服し、高級衣料品の販売に頭打ち感もあるなか、各社は価格をやや抑えた新商品で堅調な男性用をさらに伸ばそうとしている。
微光沢素材を使って、さりげなく華やかさを演出した婦人服が増えている。女性管理職が増え、食事会や懇親会、パーティーなどフォーマルな場に登場する機会も増えた。派手になりすぎず、洗練された婦人服の需要の高まりを受け、百貨店のブランドは今年の流行であるラメやフィルム糸を織り込んだ布をつかったセットアップを増やしてニーズに対応する。
日経新聞社の小売業調査15年度で、消費者の低価格志向について「強まっている」と答えた企業は30%と、前回調査(21%)より増えた。特に規模の大きい総合スーパー業態がでは47%におよび「変わらない」20%を大きく上回り、消費者の低価格志向が再び強まっている。
国内のアウトレットモールが、三井不動産の「三井アウトレットパーク」と三菱地所・サイモンの「プレミアム・アウトレット」の2強を軸に15年度も着実に売り上げを伸ばしている。他社のアウトレット施設を含めて、市場規模「1兆円時代」が見えてきた。
日経MJの「第44回日本の専門店調査」(15年度)で、比較可能な355社の総売上高は前回調査より増収となる企業が増え、全体でも4%の増収となった。顧客の満足度を高めるために、接客やサービスに力を入れる企業が総売上高伸び率などのランキングで上位を占めた。消費増税から1年が過ぎた15年度は駆け込み需要の反動減から改善する動きが広がった。企業の賃上げも2年連続となり、客単価は上昇。婦人服・子供服は多少割高でも高機能や高品質の商品は売れるといった傾向が見られた。
百貨店ECで、ラグジュアリーブランド専用サイトの開設が相次いでいる。富裕層らの顧客接点を拡大し、高額品などの売り上げ増に結びつけるのが狙いだ。店頭や外商と連携し、幅と奥行きを広げた品揃え、利便性を高めたサービスの実現で顧客への新たな価値提供を強める。
繊研新聞社の百貨店店舗別売上高調査15年度で、前年度(比較可能)比前年並みだった。インバウンドによる大都市と地方の格差が広がる一方で、衣料品の落ち込みは一段と悪化している。
今年から「国民の祝日」に加わった「山の日」(8月11日)にからめ、スポーツ小売り各社が登山関連品の打ち出しを強めている。特設コーナーの設置や登山講習会の実施など仕掛けは様々だ。登山用品市場は近年縮小しており、アウトドア業界では、山の日をきっかけに、再び登山への関心が高まることを期待している。
地方都市や都心郊外にある百貨店では、希望するブランドや人気商品の数量確保など商品調達面で課題を抱えているところが多い。一方では、販売スタッフ確保の問題などで新規出店を抑制するブランドやショップも増えている。こうした状況を解決する一つの手段として、魅力ある館作りを目指し、百貨店がフランチャイジーとして運営するケースが増えている。
日経MJの「第45回日本の卸売業調査」で、15年度の全業種の売上高は前年度比5%増、営業利益は28%増だった。食品や薬品の好調さより2年ぶりの増収増益となった。繊維卸の売上高は1%減で、業績が低迷するアパレル大手を中心に、不採算ブランドの廃止などが響いた。人件費などコスト削減を進め、営業利益は15%増と14年度の減少から一転して2桁増となった。
15年度専門店ランキングで、売上高伸び率上位企業を見ると、売上高100億円企業のうち、2ケタ増収を果たしたのは20社中11社に上った。ウィゴーとジーユーが3割を超える増収となり、エムズ、マッシュホールディングスが2割増収となった。消費増税後、ファッション商品が売れにくい市場環境が続く中、規模やカテゴリーを問わず、自社の強みを生かした企業が成長している。
4社だけでも約2年で1600店以上が閉店――。大手アパレルの売り場が急速に減っている。消費者の好みの変化や節約志向、競合激化など変化への対応が遅れ、業績が悪化した各社はリストラを重ねる。不振が目立つ百貨店に加え、ショッピングセンター(SC)でも苦戦。「服が売れない」と言われるなか、縮む大手はどこへ向かうのか。
日本ショッピングセンター(SC)協会で、16年上期(1〜6月)の開業施設数は31で、前年同期の28を上回った。年間では50前後の予定で、15年の60を下回るが、20年まで首都圏を中心に大型開発が相次ぐため、依然高水準である。
「第21回全国主要SCアンケート」調査によると、15年度のSCの施設別売上高(核店舗を除く)は、3分の2近くが増収となった。上位の伸びが顕著だ。前年度の消費増税の反動や、比較的堅調だった前半の消費動向に支えられた。しかし、アパレルは厳しく、15〜16年秋冬物で顕在化したアパレル不振が影を落としている。
セブン&アイ・ホールディングス(HD)傘下のそごう・西武八尾店(大阪府八尾市)と西武筑波店(茨城県つくば市)を来年2月末に、阪急阪神百貨店も来夏での堺北花田阪急(堺市)の閉店を決めた。郊外は訪日客消費の恩恵を受けにくい。集客力のある専門を確実に入れるために、自らフランチャイズチェーン(FC)加盟店となるケースも出てきた。
駅ナカ商業施設が"進化"している。従来は駅利用者の利便性向上をMDの最重点に据え、食や日常雑貨を充実した施設が多かったが、客層を広げるため、都市型商業施設に出店する雑貨・コスメ店などを充実する施設が増えている。今後、駅ナカ市場はさらに広がる。
ICタグがアパレル業界で広がり、改めてICタグを利用したサプライチェーンの可視化への志向が強まっている。商品の情報を海外も含め複数企業の間で共有するには、世界標準を利用するのが効果的だ。ICタグのコードには流通コード管理・流通標準に関する国際機関GSIが定めたEPCがあり、情報共有ネットワークの仕様には「EPCインフォーメーションサービス(IS)」がある。この採用事例には、トレーサビリティ確立が増えている。
百貨店の部門別売上高の構成比で、不振が続く衣料品だけでなく食料品で徐々に主要2部門が苦戦している。一方、富裕層の高級品消費やインバウンド需要が貢献し、雑貨や身の回り品が構成比を高めた。
米小売り大手が人工知能(AI)を使った顧客サービス拡充に乗り出している。百貨店最大手のメーシーズとアウトドア大手のザ・ノース・フェイスは、顧客がスマートフォンに打ち込んだ簡単な言葉を基に商品や売り場を見つけるシステムを導入した。「接客」の分野にもAIが及んできた。
消費者の好みが多様化し、何が売れるか読みにくい時代、在庫管理はますます重要さを増している。商品の種類を増やせば、在庫リスクは高まる。戦略的な在庫処分で商品や売り場の新陳代謝を促す一方、「ユニクロ」などは需要予測の精度を高めて余剰在庫を出さない経営を目指す。
繊研新聞社が実施した全国専門店アンケートの中で、16年度の出店方針は、抑制と答えた企業が積極出店を上回る結果となった。出店抑制の理由では、既存店強化と出店基準の厳密化が上位に挙がり、店舗網拡大よりも1店ごとの質を追求する動きがうかがえる。
日本コンサルタントグループ百貨・専門店研究所の都内百貨店を対象にした接客サービス実態調査で、インバウンド需要の台頭、リアルとネットの競合、ICT(情報通信技術)の進化など環境変化の中、今後の積極サービスのあり方、その強みと弱みを把握し、改善策を探っている。
専門店がディベロッパーと個別に営業時間を交渉し、閉店時間を繰り上げて出店し始めた。商業施設は営業時間を長くして集客を見込むが、テナント側の専門店は人材の確保に苦労する。ディベロッパー、テナント双方の歩み寄りがあれば、ファッションビジネス業界の人材不足の解消や労働環境の向上にも関わる動きと言えそうだ。
新JISではアパレル業者などの表示者が衣類に表示を付ける際、取扱い表示を裏付ける試験結果や素材の特性・過去の不具合実績等の根拠が求められる。それに対し、クリーニング事業者には洗濯物に事故が発生した際の備えとして「表示が示す試験方法の範囲内で処理を行ったことを証明できるようにしておく」必要がある。ドライクリーニングの取扱い表示の根拠となる試験方法の数値に基づく自店の洗浄条件の検証や記録方法について解説している。
日本産業機械工業会業務用洗濯機部会と全日本クリーニング機械連合会は「平成27年度(全機連38社)機械出荷統計・出荷金額及び平成28年度事業計画」を発表した。27年度出荷台数はリネン、コイン牽引で前年度比109%の1万5755台、出荷金額は104%(18億円プラス)の約464億円となった。
6月11〜15日独フランクフルトで「テックスケア・インターナショナル2016」が開催された。国際テキスタイルケア連盟が初めて「世界最高実践賞」を同時開催し、日本から宅配デリバリーで知られる潟gゥトゥモロウがイノベーション部門5位、総合6位にランクインした。総合優勝は中国全土に1000店舗以上のユニットショップをフランチャイズ化した北京フォーネットランドリーサービスが輝いた。
フレックス・システム鰍ェ採用したICタグは、厚さがICチップ部分(2mm×1mm)の一番厚みが出る所でも0.9mmと薄く、プレス時に浮き出ることもなく薄手のシャツやおしぼり等にも対応可能。ICタグは解脱の心配がなく、バーコードより貼り直しなどのトラブルが少ない。
東横サポート汲フ「クールミストLine」は1台3万8000円と低コストで電気使用量も6.2円/時である。潟cKワでは3工場に計130台の導入を決めた。同機はコンプレッサーのエアーと少量の水による気化熱で作業場を冷却するオリジナルの冷却装置で、ほとんど電気代がかからない。エアーと水を独自の技術でミキシング、超微粒子(15ミクロン)の水を噴射するので、作業者や品物が濡れる心配がない。スポットエアコンが不要になったとのこと。
「パーム油」生産地の大半はインドネシアとマレーシア。急速な開発で、生物多様性や、生産地の地域社会への悪影響が指摘されてきた。こうした問題に配慮して生産されたパーム油の国際的な認証制度が「RSPO」だ。環境NGOのWWFが呼びかけ、欧州企業やマレーシアのパーム油業界が2004年に立ち上げた。現在、世界のパーム油生産量の17 %がRSPO認証で、会員企業は世界に2800社ある。ところが、日本企業は42社にとどまる。
スポットしみ抜き剤〈ウィルソンGoシリーズ〉でお馴染みの米国・A・L・ウィルソン・ケミカル社は、轄イ鳴(横浜市)が40年以上も輸入販売を続けている老舗しみ抜き剤メーカー。例えベテランでなくともある程度の作業を短時間でこなせるよう同社が製作、配布の最新「しみの種類別作業プロセス早見表」がユーザーから好評。
全ク連 中央青年部会の利用者調査で、セーター・カーディガンを家庭洗濯して失敗(変化)した内容で圧倒的に多かったのが「伸びた・縮んだ」で69.6 %とほぼ7割に上った。次に多いのが「着心地が変わった」、以下「シワが付いた」、「色が変化した」。「家庭洗濯の手順」では、約6割が洗いは洗濯機に頼っている。
有機溶剤中毒予防規制や特定化学物質障害予防規則に非該当。非塩素系、労働安全対策製品として体と環境に優しいシミ抜き剤「NEOソルベントボーイ」を潟cー・エム化成がリリース。エタン代替品としての"ハイパワー"、速乾性の"ハイスピード"、非塩素系で"低公害を実現"等の特徴がある。
自動投入機用のコイン用洗剤、柔軟剤を幅広く展開している潟Zブンリバーではコイン向け各種薬剤の売れ行きが大きく伸びているという。ナノサイズの銀を安定配合、持続的に抗菌効果を発揮する「抗菌消臭ソフターAg」、スニーカー用洗剤「スニークリン」なども用意されている。
経産省のホームページには見失いがちな情報をスマホで60秒で読める量にまとめた『60秒解説』があるが、このたび"50年ぶりに新しくなる洗濯表示"として12月からリニューアルされる洗濯表示の覚え方のコツなどを紹介している。覚え方をわかりやすく説明した動画もある。
日本産業洗浄協議会(=JICC、東京)は経産省の後援を得て洗浄知識の総合的な理解と技術者の育成・知識の継承を目的に「洗浄技術検定」制度を始めた。等級は2級、1級、洗浄マイスターの3クラスがあるが、今年度は2、1級試験を実施。
シャープ(株)が片手サイズの洗濯機「超音波ウォッシャー」を発売。毎秒38,000回という超音波振動で発生する微細な泡により衣類の汚れを弾きだし、洗浄する仕組み。充電式のコードレスで約200gの軽量コンパクトサイズ。部分洗いや外出先での使用に便利とのこと。
全ク連はこのほど、業界や組合組織に関する広範囲の情報を掲載した「クリーニングハンドブック2016」を発行。今回は8年ぶりの発行で、従来のポケットサイズからB5変型に一回り大きくして読みやすくした。08年版の発行から業界を取り巻く環境は大きく変化し続けていることから、これらの最新情報を周知することを目的に新版を発行する運びとなった。
洗濯機普及率は100%近いのに街中のコインランドリーが増えている。厚生省によるとコインランドリーは約1万6700店(2013年度)。1996年度に比べると約1.6倍、今では主婦や共働き世帯がターゲットだ。経営に興味を示す人も増えており、サラリーマンの副業として安定収入が見込めると注目されているとみる声もある。
調査会社がインターネットで全国の成人既婚男性(有効回答は600人)に調査したところ、ふだん着るワイシャツの値段は「3000円未満」が41%と最も多く、次いで「3000円以上5000円未満」が29%だった。購入する店舗は「スーツ系の量販店」28%、「スーパー」23%、「大手衣料チェーン店」21%だった。
市長が市内で訪問販売する業者に登録制を導入する画期的な条例が、滋賀県野洲市で誕生した。登録事業者には、訪問して勧誘する消費者に対し勧誘を受ける意志の有無を確認することを義務付ける。現在、特定商取引法では努力義務とされ、今国会でも見送られた内容だ。
環境省は衣類や家具、本、電化製品などの再利用を広めようと、消費者が気軽に取り組むための「リユース読本」を作った。再利用を広げれば、他の人が割安で使えるようになり、新たなビジネス機会も生まれると強調。製造時に発生する二酸化炭素やごみ処理コストの削減につながるとした。
セレクトショップ各社が16年秋冬物で、ぶかぶか、左右非対称といった「アンバランス」な着こなしを提案する。ビームス(東京・新宿)は首元が大きくたるんだトップスなどを販売。ベイクルーズ(東京・渋谷)はオーバーサイズのトップスなどを売り出す。「ワイドパンツ」などの流行でここ1〜2年、個性的な服装の人気が広がっており、品ぞろえを厚くして対応する。
国民生活センターは、「水素を発生する」とうたうパック型の入浴剤によって、やけどを負う恐れがあると注意を呼び掛けた。センターが市販6銘柄を調査。全ての銘柄でパック表面が90度程度になり最長で3分間持続した。全銘柄のケースには、子どもの指が通る程のすき間がありパックに触れてやけどを負う恐れがあることが分かった。湯から取り出すとパック表面から高温の蒸気が発生。直接触れなくてもやけどする恐れがある。
アディダスジャパンはインターネット通販で購入した製品を実店舗で受け取れるサービスを始めた。多忙で在宅時間が決まっていない顧客に活用してもらう。実店舗とネット通販などを連携させるオムニチャネルを拡大し、利便性を高める。
テレビ通販のジュピターショップチャンネルはKDDIと組み、衣料品のバーチャル(仮想)試着サービスをKDDIの直営店で始める。店頭に設置された等身大のモニター画面にテレビ通販で扱う衣料のイメージ画像を投影する。試着した商品はスマホを用いてその場で購入できるほか、発売前の商品については事前予約ができる。
寝装品やインテリア用品商社のカネヨウは、中高級寝具に使う羽毛の調達先をポーランド、ハンガリー、フランス、ブルガリアの4カ国から仕入れてきたが、年内にもカナダから輸入を始める。寝具メーカーの品ぞろえ拡大に伴い羽毛のニーズの多様化と鳥インフルエンザなどで特定地域から調達できなくなるリスクに対応する狙いがある。カナダから輸入するのはアヒルの羽毛が中心。
若い男性のビジネスウェアが価格も質も少し高めになってきた。クールビズやウォームビズの浸透で職場にカジュアルを言い訳にした「だらしない格好の上司や先輩」が増えたという声もあり、見た目がシャキッとしたシャツ、ネクタイが逆に若者の心をつかむようだ。紳士服大手のAOKIは8月下旬から高級素材を用いた若者向けの商品群の品ぞろえを広げて商機をとらえる。
靴メーカーがシニア女性向けにデザイン性の高い靴を売り込んでいる。従来は機能性を重視したが、バブル期に個性的な装いを楽しみ靴にこだわりを持つ層がシニア世代になってきたのが背景だ。着脱しやすいショートブーツやかかとを高くした新作を開発、色も多彩な商品を投入している。
VKI(オーストリア消費者情報協会)は生徒(12〜19歳)を対象とした商品テストのコンテストを行っている。目的は若い消費者が自ら製品の商品テストを行うことで批判的な消費行動を身につける一助となること。2015/2016年版の入賞者は紙おむつの比較テストを行った保育者要請学校の生徒、バニラヨーグルトの比較テストを行った中等教育機関の生徒だった。
公立中学111校の制服の購入価格の調査で3万円から7万円台まで同じ公立中学でも最大2倍を超す価格差があることが分かった。メーカーや販売店が限られ、地域内で価格競争が起きにくい背景がある。販売業者は「販売価格は学校とメーカーが決めた価格」としている一方、メーカーは「小売店に伝えたのはお勧め価格であり、小売店の判断を価格は変えられる」。中学校は学校で値段を決めたという認識はないとしている。
山中で林業に携わる人たちの服装がおしゃれに生まれ変わっている。労災防止のために「目立つ」作業着が求められていたところ、海外製を中心に、蛍光色をあしらったスタイリッシュな製品が出回るようになった。人気はオーストリアのチェンソー用防護服専門メーカー「ファナー」の製品で、ジャケットやヘルメットは欧州中心に25カ国以上で愛用されている。
イスラム教徒の女性むけの、体の線が出にくい長そで長ズボンの水着「ブルキニ」をフランスの自治体が禁止した措置をめぐり、行政裁判の最高裁に当たる国務院は26日、禁止措置は「信仰と個人の自由という基本的自由を、明確かつ違法に侵害する」として凍結する初の判断を示した。
低温環境でキャメルのマットレスとベッドパッドを使用した場合は、スプリングマットレスとポリエステルベッドパッドを使用した場合に比較して、睡眠効率、睡眠時間、レム睡眠が増加し、覚醒が減少した。また、起床時の足の温冷感は有意に暖かい側であった。
ポリエステルやポリプロピレン繊維は、熱に弱い機能剤や揮発性の高いものを紡糸時に練り込むことは困難である。クレーズ孔があれば紡糸後に低温で加工が可能である。クレーズ孔を用いた合成繊維素材への草木染めや、カテキン類の抗菌性や消臭性加工の例を解説する。
がん治療の副作用である脱毛時に使用される医療用ウィッグの温熱特性を明らかにした。顕熱抵抗値は、ウィッグ間で差がなかった。潜熱抵抗値は、人工毛の割合が多くなると高くなった。ウィッグ内温度は36.5℃、湿度は80%RHであった。
富士紡ホールディングスは、接触冷感素材群の販売を拡大している。クラボウは、抗ウイルス加工「クレンゼ」で消費者の関心に合わせて効果をアピールする。メディカル用途としてはインフルエンザウイルスに対して、食中毒対策としてはノロウイルスに対して、部屋干しの臭い対策としてはモラクセラ菌に対しての抑制効果をアピールする。
靴下メーカーのハラダ(奈良県)は、フラットな歩行・走行を狙った「TSUBASA・PRO」を開発した。足首や甲の側面にアーチ状の編み製法を採用、足の側面を引き上げることで「回外の倒れ」の問題を解消した。さらに踏ん張りやすい足袋型とし、はき口は鹿の子編みで履き心地を向上させた。
人の交感神経を活性化させて運動効率を高める機能加工技術が注目されている。トレピュアは鉱石を練り込み加工したものであり、その性能を証明する結果を臨床試験により得ている。
複合特殊ゴム素材製造の山本化学工業(大阪市生野区)は25日、体幹を安定させる高機能ベルト「バイオラバーエアロドームシェイプアップベルト」を開発したと発表した。3本のバンドで体幹部の力を人体の中心軸に合わせるよう調整し、最も体が安定した姿勢に導くというもの。ベルトの素材には独自に開発した赤外線を放射する「バイオラバー」を使用し、体を温める効果もあり筋肉の冷えの改善にもつながるという。
日東電化工業は、スキンケア商品のように、夏場の紫外線や冬場の乾燥などから肌を守ることをコンセプトに据えたウエア開発を始めた。肌を熟知したメーカーが肌へのストレスを軽減させるためのウエアを開発する。
ユニクロが販売する機能性インナー「エアリズム」。夏の定番商品として、ちまたでは暑く寝苦しい夜に着用すると快適に眠れるとささやかれる。うわさは本当なのか、実験が行われた。音情報や加速度センサーで検知した体の動きの情報を図るアプリを使用して、睡眠の質を計測した。綿インナーでは寝返りや睡眠時の呼吸が荒いのに対し、エアリズムは睡眠の質を表すグラフの波は穏やか。寝返りの数も少なくなるなど、質の高い睡眠を導いている可能性がある。
商品の輸出入・卸売販売を手掛けるティラミス(東京都港区)は、薬剤なしでメークが落とせるタオル「メイクオフレスキュー」を開発し、販売している。特殊な編み方の極細ポリエステルに水を含ませることで、本来持つ油分吸着力をより大きくする。これにより、クレンジング剤やリムーバーなどケミカル品を使わずに強力かつ低刺激なメーク落としを実現。肌の負担軽減のほか入浴時の時間短縮にも寄与する。
通気性にこだわったワークマンの作業服「ダブルメッシュシリーズ」が売れている。ヨークや後ろ身頃、袖や股の内側に2枚重ねのメッシュを部分使いした作業服である。衣服内にこもる運動熱を逃がして発熱や発汗の蒸れを軽減する。
15年までの値上げラッシュから一転、ホテル、ユニクロの衣料、独フォルクスワーゲンの車などに続き、タクシーの初乗りなど、このところ値下げラッシュだ。需要喚起のためか、三越伊勢丹HDなどを除き、大手百貨店が16年夏のバーゲンセールの開始時期を7月1日に前倒しした。15年より1〜2週間程度早まるが、衣料品販売が振るわないなか中元商戦のピークとセール開始時期を合わせて少しでも売り上げを伸ばしたいという思惑もある。
日本生産性本部の「レジャー白書2016」で、15年の余暇市場は前年比1%減だった。スポーツ部門でシューズやウエアの販売、趣味・創作部門で音楽コンサートなどが伸びた一方、パチンコの落ち込みが響いた。
野村総合研究所のベトナムの繊維産業に関する調査報告書で、日本の繊維産業がTPPを活用し、日本・ベトナム間で米国をはじめとした世界の市場で相互に恩恵を受けるスキームの提案が目的である。
全国の産地が服飾専門学校との連携を強めている。将来のアパレル産業を担う若い人材に、もっと産地の技術を知ってもらいたいと、見学や研修、就業体験を行っている。産地側には学生を呼び込み、交流により活性化を図る狙いもあり、新しい発想や感性を商品開発に生かし、市場創造に挑む例も。
@10月19日AJUKI株式会社 縫製機器ユニットB講演「世界のアパレルの現状と最新の工業用ミシンについて」、見学他CJTCC関東支部 TEL03-5643-5112
@11月10日〜11日Aタワーホール船堀B特集「衣類の快適と清潔」、他C日本油化学会 洗浄・洗剤部会 TEL03-3271-7463
■@大阪会場:11月11日Aドーンセンター ■@東京会場:11月18日A日本女子大学Bアパレル製品・シューズのリスクアセスメント、他C日本繊維製品消費科学会 TEL06-6358-1441
@12月1日A日本女子大学B衣服の温熱的快適性に関する研究手法と評価手法、他C日本繊維製品消費科学会TEL06-6358-1441
@12月6日〜7日A大阪科学技術センターB化合繊概論、合成繊維の繊維化プロセス,構造と物性の関係、他C日本繊維機械学会TEL06-6443-4691
発行:一般社団法人日本衣料管理協会 会長:小林茂雄/発行人:大谷芳男