ミニ情報TOP→ 日本衣料管理協会TOP→ バックナンバー一覧(2003年度:第20巻〜)→
国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」で、2065年には8808万人と1億人割れ、今後減少が止まらない。出産数減や死亡数増の傾向が今後も続くとしている。
総務省は、統計に不慣れな人でもデータを見つけやすいサイト「統計ダッシュボード」を公開した。17の分野ごとに統計を整理し、統計の名称を知らなくても必要とするデータやグラフを取得できるようにし、統計の利用を促す狙いだ。
国内で生み出されたモノやサービスなどの価値を示すGDP統計の改革に向けて、政府がまとめる最終報告の概要がわかった。ITの発達やサービス産業拡大に合わせて対象を広げるのが柱で、映画製作といった知的財産投資やシェアリング経済の組み入れを検討する。ガラパゴス化していた統計を世界標準に近づけ、正確な景気判断や政策立案につなげる。
内閣府の1〜3月期のGDP速報値は、実質の季節調整値で前期比0.5%増、年率換算で2.2%増となった。緩やかな景気回復が続いており、約11年ぶりに5四半期連続のプラス成長となった。アジア向けを中心とした輸出がけん引し、個人消費も緩やかに持ち直した。
文部科学省と厚生労働省の調査で、17年春卒業した大学生の4月1日時点の就職率が前年比0.3ポイント増の97.6%だった。97年の調査開始以来の過去最高を更新した。文科省は「景気回復が続き、企業の求人が増えているため」と分析。
「ネット通販で購入した商品の返品で、規約を理由に断られた」というトラブルが急増、今回の改正でその対応策として「約款」についてのルールを新設した。後から不利な内容に気づく事例が多かった。
政府は成長戦略の柱に人材投資を据え、IT人材の不足に対応するため今後2〜3年の重点施策など「IT力強化集中緊急プラン」を盛り込む。社会人が学び直す際の助成率を7割に上げ、民間企業の講座も対象にする。AIなどで働き方がかわり、新たに生まれる雇用機会に対応できる人材を育成する。
公正取引委員会は、個人情報などビッグデータを特定企業が独占するのを防ぐため、新たな指針をまとめる。AIやIoT技術の普及により、ビッグデータが企業活動における新たな資源になっていると判断。巨大企業が市場での支配的な立場を使ってデータを集めていたり、不当にデータを囲い込んだりした場合、独占禁止法を適用する考え。
経済産業省の新産業構造部会は2年間にわたって、AI、すべてのモノがネットにつながるIoT、ロボット、ビッグデータなどの技術革新が社会や産業をどのように変えるのか、そうした変化が日本に大きな利益をもたらすには、どのような政策課題があるのか、活発な議論を展開してきた。労働人口が縮小し、資本増強も限界がある中で、日本経済の成長を確保するためには、技術革新を通じたTFP(全要素生産性)を引き上げることが必須となる。
割賦販売法が16年12月に改正され、クレジット取引セキュリティ協議会が「実行計画2017」を17年3月に策定した。個人情報漏えい対策、偽造カード不正対策、ECでの「なりすまし」対策などが重点となっている。
クールジャパン機構は創業間もないベンチャー企業への投資を行う米国のベンチャーキャピタル「500スタートアップス」の日本部門が運営する投資ファンドに、1000万ドルを上限とする出資を決めた。海外を目指すベンチャー企業への投資を開始し、成長企業の増加と持続的発展に貢献する方針。
経産省はJIS法を抜本改正し、対象を鉱工業製品だけでなく、ビッグデータ分析を通じた保守点検や民泊のようなシェアサービスなどの「サービスの質や内容」、IoTを活用した節電やスマート工場のような「仕組み」も規格化できるようにする。国際的な規格作りの動きに迅速に対応できるようにして、成長分野での日本企業の競争力強化を後押しする。
スリングに関する事故が、2003年1月から2016年9月までに159件(傷害事故や死亡事故)報告されたことで、米国のCPSC(消費者製品安全委員会)は自主基準であるASTMインターナショナル規格に新たな要件(乳幼児を抱く際の正しいポジションの図解、窒息事故の危険性と防止策を示す警告ラベルを貼り付けることなど)を追加して、新・連邦安全基準を承認した。親や保育者は乳児の顔が常に見えるかなどを頻繁に確認すべきと注意を呼びかけている。
繊技協では、SEKマークに紫外線遮蔽加工マーク(仮)の新設をすべく準備委員会を立ち上げ検討に入った。UVカット加工は消費者の間でもニーズが高く、多くの繊維製品で活用されている。統一された基準がなかったため、現在、JISの試験方法策定とISO提案する原案の準備が進められている。これらJISやISO原案ができることを受け、繊技協として統一した試験方法、評価基準を基づく「SEK紫外線遮蔽加工マーク」新設の議論をスタートした。
KBツヅキが軽量かさ高な二重構造糸「ラブリーゼ」を開発した。芯部にナイロンフィラメントを使い、鞘部を綿で覆うことでストレッチ性や速乾性、通気性なども兼ね備える。インナーやTシャツなどニット用途を中心に糸や生地を販売する。トップ染めでの風合いの良さが生きるため杢糸も販売し、また、鞘部分に綿混ウールや綿とテンセル混などを使用した複合タイプも開発した。
日本蚕毛染色はシルクタンパク分子を特殊な技術によって改質し、シルクの弱点である湿潤時の摩耗に弱く、縮みやすい性質を改善した。家庭洗濯が可能となり、生産工程でも綿や化合繊と同じ取り扱いができる。この摩耗強さ、防縮のウォッシャブルシルク「セレーサ・カルメン」に、新たにウール番手240番の糸に加え、染めるとメランジ調のミックス感が表現できる120番手のメランジ糸を開発した。
三菱ケミカルは、トリアセテート素材「ソアロン」の織・編み物「ネオミッション」を開発した。ナチュラルな質感や柔らかなつやなどが特徴で、18春夏物から婦人服地市場に投入する。主原料である天然パルプが生み出す強撚ビスコースのようなナチュラルな質感を持つほか、膨らみのある糸を強撚することで生まれたソフトタッチ、しなやかなドレープ、柔らかな艶なども特徴となる。
東レはこのほど防水透湿素材「エントラント」に高通気性とソフトストレッチ性を付与した「エントラント」高通気タイプを開発した。今まで蓄積してきた製膜・加工技術によって降雨に対する防水性を損なわない範囲で防水透湿層の空隙を最大限に広げることに成功し、これまで難しいとされていた高レベルでの通気性と防水性の両立を実現した。また、独自のポリウレタン樹脂を使用することでソフトなストレッチ性も実現した。
クラボウは、色落ちや色移りがしにくいデニム「アクアティック」を開発した。色落ちが抑えられている一方で、洗い加工によるビンテージ表現も可能で、白色素材と組み合わせた商品企画が実現できる。同社は、3年かけて紡績・織布・染色加工で改良を重ね、アクアティックを開発した。同社の差別化デニムブランドの中核商品と位置づけて6月より販売を開始する。
三井化学は柔軟高強度不織布「エアリファ」を開発した。独自のポリオレフィン紡糸技術を活用した、均一性が高い薄肉中空構造の繊維を採用し、難度が高かった柔らかさと強度の両立を実現した。三井化学によると、両方の機能を備えた不織布は世界で初めてという。同社は、紙おむつなど衛生資材向け不織布事業で、原料樹脂から一貫で開発・生産できる体制を強みに、ソフト性や柔軟性に優れた高機能不織布を展開している。
帝人フロンティアは、4層もの特殊構造による、緻密でフラットな表面とスポンジのような厚みと軽量性を備えた新しい質感のスウェット素材を開発した。機能素材「デルタ」の頂点素材と位置づける。表層はデルタの糸を使った緻密で高級感のある外観の編み地となっており、中間層はつなぎ糸に加えて高捲縮の糸を挟み込み、かさ高で高反発の質感を実現した。
繊維専門商社の信友は、メキシコで生産されたピマ種の綿を使った糸、生地を「ソルピマ」として販売する。ソルピマに使用されるのはメキシコのチワワ砂漠で栽培されたピマ綿で、2年前に栽培に成功。繊維長は長いが繊度が太めでかさ高性やハリ・コシがあり、インナーからアウターまで幅広い用途を見込む。従来の超長綿とは異なる風合いが面白いとして、わたからこだわった同社で初めてのブランドとして展開する。
オザキプリーツでは特許を持つ「マックス・プリーツ」や「プリ・オレオレ」などの需要が伸びている。プリ・オレオレは十数年前に開発され、合繊と天然繊維の熱可塑性であるか、ないかの特性を利用し、経糸と緯糸を天然繊維と合繊で使い分けた生地で、プリーツをかける時のたたみ方の変化でプリーツの表情とフラットな表情を1つの生地に表現している。マックス・プリーツは天然繊維でもプリーツがかけられるもので、6年前に開発した。
セーレンは、ボディーマッピング光発熱素材「ヒートポイント」を開発した。特殊樹脂と「レジスタック」手法の応用から生まれた機能マテリアルで、赤外線吸収による高い発熱性能に加え、必要な部位にピンポイントで活用可能なことが特徴となる。特殊手法による自由自在なパワーコントロール性能と意匠表現を実現したレジスタックに、発熱性能を付与した素材で、赤外線を吸収して発熱する機能性微粒子を複合した特殊樹脂シートのため、必要な部位に必要なだけ用いることができる。
東洋紡STCは衣服内を高レベルで除湿する「ウェアコン」を開発した。ウェアコンは吸放湿アクリレートによる高い除湿機能が特徴で、湿度90%以上の不快域の環境下ではレーヨンやウールの倍以上の吸湿性能を発揮する。除湿に加えて消臭機能もあり、アンモニア、酢酸、イソ吉草酸を吸着・分解する。編地設計で肌側にアクリレートを配置し、表はメランジ調や杢調などカジュアルな表情を出す。
三菱ケミカルは羽毛代替を狙ったアクリル繊維「パフウォーム」を進化させた。新タイプは断面が中空・多孔状で、軽量性、保温性に反発性やかさ高性を併せ持つ。湿式製法のアクリル繊維は中空糸を作ることが難しく、アクリルでは初という。羽毛は価格が不安定で、アレルギーや臭いから敬遠されることもある。これらの点から、従来の汎用中綿であるポリエステルより一格上の羽毛代替素材としてアピールする。
植物染料を用いた染色では,濃黒色に染めるのが難しく、耐光堅牢度も低かった。この問題を解決する方法として、バナジウム媒染法を開発した。この方法はシルク・ウール・ナイロンでは有効性が確認できているが、セルロース系では適用困難であった。そこで、改質セルロースパルプに対するバナジウム媒染の効果を調べたところ、カチオン化セルロースパルプおよびカルボキシル化セルロースパルプはバナジウムを吸着し、五倍子で濃黒に染まり耐光堅牢度も高い事が明らかとなった。
愛媛県繊維染色工業組合(愛媛県今治市)は、愛媛県繊維産業技術センター(同)、中央繊維(愛媛県西条市)と共同で、CNFを含むのり剤を用いた「糊付け方法および糊抜き方法」の技術をこのほど、特許出願した。従来のでんぷん由来ののり剤と比較して、CNF由来ののりは水に溶けやすく、低い温度(60℃以下)で、のり付け、のり抜きができることが最大のメリットになる。
大和化学工業(大阪市東淀川区)はこのほど、新開発のピペリジン系ホルマリンフリータイプの防虫・防蚊加工剤「アニンセンPCR-U」を開発し、ラインアップに加えた。従来のトルアミド系防蚊加工剤は、安全性や独特の臭いのほか、一部のスパンデックスで脆化の可能性も指摘されている。ピペリジン系ではその懸念もないため、スパンデックスを多く使用しているインナー用途へも防蚊加工の提案余地が広がる。
クラボウは、縫製工程で発生する裁断くずを再生するプロジェクトを6月より開始する。裁断くずは生地量の10?20%発生するが、同社では集めた裁断くずを同じ組成・色に分類し、開繊、反毛のノウハウと紡織加工の技術を生かして糸やテキスタイルに再資源化する。京都工芸繊維大学の木村照夫名誉教授とも協力し、裁断くずを紙製品やプラスチック製品の原材料としても活用する方針。また、共同に取り組むパートナー企業も募集している。
p10〜16 酸導入ポリエステルウェアは、発汗後も皮膚pHを弱酸性に保つことが可能である。酸導入ポリエステルは、黄色ブドウ球菌の増殖を抑えることによって消臭効果がある。また、酸導入ポリエステルは、皮膚pHのアルカリ性化を抑えるため、かゆみ・湿疹を引き起こす皮膚疾患者に対してもポリエステル製スポーツウェア着用の可能性が示唆される。
のり抜き、精練漂白助剤、各種加工剤などを製造販売する洛東化成工業(滋賀県大津市)はアルガンオイル配合の吸水性柔軟剤「ラクスパット アルガン」を上市し、各種用途にサンプルワークを進めている。同社は、アルガンオイル配合の仕上げ柔軟剤では先行して「ラクタット アルガン」を開発。非イオン、アニオンタイプ以上の高い洗濯耐久性により、既に好評を得ている。さらに、ユーザーからの高吸水の柔軟剤開発の要望に応えて開発を始めていた。
繊維や紙用途で加工薬剤を研究開発する日新化学研究所(大阪府高槻市)はコバイバオイルを主原料とする防虫忌避剤≠フ新シリーズ「ポーチュースターCP」を打ち出す。主原料はアマゾン産のマメ科植物から抽出する。食品添加物として米国食品医薬局の登録も受け安全性も高く、近畿大学との研究により、近年、各種害虫の忌避効果が検証されつつある。同成分は揮発性が低く、持続性に優れるほか、臭いも極めて少ない。
染色整理加工の鈴木晒整理(浜松市)が開発した新しい防シワ加工技術「クリーズケア加工」が注目されている。同加工は従来では難しいとされた綿の高密度織物や麻100%の生地などで、W&W性や着用してできたシワの回復性、生地収縮の安定性などを可能にした。今後、同社は各種セルロース系繊維のタイプ別に試験を重ね、加工法を確立させる。7月中には一定の形になるという。
衣類の国内生産量の減少に一定の歯止めがかかった。16年の数量は1億702万4000点で、前年比1.8%にとどまった。13年が9.5%減、14年、15年は2年連続で10%台のマイナスで、大きな変化だ。輸入浸透率も97.3%と過去最高の水準だが、15年比でわずか0.1%の上昇にとどまった。
ニューヨーク・セントラルパーク東側にあるメトロポリタン美術館、美しい新緑のなか、4日から「川久保玲/コムデギャルソン:間の技」が開かれている。この美術館で存命中に個展を開催したファッションデザイナーは、イヴ・サンローランと川久保玲の2人だけだ。
TSIホールディングスのアパレル通販サイトをスマートフォンの狭い範囲で見やすくするしくみを今春導入した。人工知能(AI)を使い、利用者が選びそうな検索条件や商品をページの上に提示する工夫だ。ファッションサイトは商品を買うつもりがなくても「何となく眺める」利用者が多い。気に入ったものを見つけやすくして購入につなげる。
百貨店が再び厳しい現実に直面している。インバウンド(訪日外国人)特需のお化粧がはげ、2016年の市場規模は36年ぶりに6兆円を割った。自前で集客できず「ユニクロ」「ニトリ」など大型テナントに頼る店舗が都心でも増えている。このままでは終われない。無難な品ぞろえを脱し、コアなファンがついた新たな「百貨」を集める動きが始まっている。
一時代を築いた老舗ジーンズブランドに再び脚光を当てようとする動きが目立ってきた。スターリリーインタナショナル(大阪市)は64年に生れた「バイソン」を、じんくら(J-KURA,広島県府中市)は、70年近い歴史を持つ「ブルーウェイ」の復活を目指す。一度は表舞台を去ったブランドへの敬意や憧憬も背景に、その伝統を生かしつつ、新たなコンセプトを加え申請ブランドとして育てていく。
17〜18年秋冬の量販店向けレディスアパレルは特徴や売りのある素材を使った商品提案が軸になりそうだ。ビッグシルエットやロング丈、ボリュームスリーブなどの流れは継続しながら、素材で差別化を目指す動きだ。
はるやま商事は、新機能の「肌離れ機能」を搭載した「半袖i-shirt(アイシャツ)」を5月20日から発売している。着用時の快適性を高めるため肌触りに注目し、汗をかいた肌への生地のはりつき≠防ぐため、吸水速乾性により優れた糸を採用した「肌離れ機能」を搭載している。同社では、スーツスタイルはもちろん、ビジネスカジュアルやデイリーにも簡単に取り入れられるアイテムとして、メンズとウイメンズを用意する。
都市のオリジナル柄で街や地元産業を活性化させようという「神戸タータン」の取り組みが関係者の思惑を超えた広がりを見せている。全国初といわれる試みだが、地元愛が強い神戸の人々の気持ちにフィットし、関連商品の売れ行きは好調。地方発、産官学の新しい事業モデルになるとの意見もある。
大手アパレルメーカーはEC事業を重点施策に据え、収益改善に向けた構造改革を進めている。16年度の国内EC(BtoC=企業対消費者取引)市場は15兆円を突破。物販での「衣類・服装雑貨等」分野のEC化率も初めて10%を超えた。ファッション業界は生活やトレンド、時代性にあった情報を媒体としながら商品を適時供給する産業であり、ECとの親和性は高い。
新興のアパレルブランドや衣服生産をコーディネートする会社が、高い技術力を持つ国内の縫製工場と直接提携し高品質の衣料品を普及させようとする動きがある。メード・イン・ジャパンにこだわって、国内で衣類の地産地消を促進する服作りが始まっている。
伊勢丹新宿本店は今秋、ウイメンズ古着とリメークの常設展開をスタートする。10ショップ前後の商品を集積、約20uを使って販売予定。百貨店に若い人が来ない。若い人が好きな街に行って路面店や古着屋で買い物をしているなら、そういうショップを集めて百貨店に足を運んでもらおうという意図。購入者の平均単価は1万5000円、購入者の50%が30代。百貨店離れが進む若い世代に向け、新たなアプローチで挑む。
大手アパレルメーカーが不採算ブランドや店舗の撤退を進め、百貨店や量販店では衣料品販売の苦戦が続く。低価格化と輸入品の攻勢、市場の縮小に長く苦しめられてきたアパレル業界の再生の処方箋について、カート・サーモンの河合拓が寄稿している。
メンズカジュアルでセットアップスーツの提案が増えている。清潔感のある見た目ながら、楽に着られることが支持され、学生だけでなく大人まで幅広い層に売れている。昨年からセレクトショップで人気となり、今春夏はカジュアルチェーンやSPA(製造小売業)ブランドの提案も目立ってきた。各社の差別化の動きが強まっている。
紳士服量販チェーン店がオーダースーツの事業を強化している。大手4社のうち、青山商事、AOKI、コナカの3社がオーダー事業の店舗など独自の事業展開をこの1年、加速している。団塊の世代のリタイアが進み、スーツ全体の需要が縮小する中、20〜30代の若い世代の顧客が増えているオーダー事業の展開が、今後の成長戦略のポイントの一つになる。各社ともITを活用することで、ターゲットとなる20〜30代の若い世代が、よりオーダーを利用しやすい環境を整備する。
4月に入っての気温上昇に伴い春物商戦にも回復の兆しが見えてきたが、百貨店の衣料品売上高は婦人、紳士服とも前年をクリアできない状況にある。一方で、電子商取引(EC)は依然として2桁%台の成長を遂げており、新販路開拓がアパレルの課題になっている。17秋冬に向けて、婦人服はベロア・ベルベットといった起毛素材やモコモコ系のファーがトレンド素材になっている。紳士服には大きなトレンド変化はないが、ビジネス向けは底堅く動く。ここでは、17秋冬に向けた各社の商品傾向をまとめている。
紳士服各社が学生服市場に参入する動きが広がっている。はるやま商事は学生服大手と組み、アイロン不要で汚れに強いシャツを開発。AOKIは身体の大きな体育会系学生向けの移動用スーツを開発した。各社は本業で培った技術力を生かし、学生服でも機能性をアピールする。
東大発ベンチャーサピート(東京)のアパレルEC向け3Dネット試着サービス「サピートECツール」がバスケットボールユニフォームなどを販売するサイト「バイオレーラ」に採用された。体型データをもとに作成したアバターとCADデータから作成した衣服データを使い、WEB上で3D試着できる。利用者はサイズ感やシルエット、着圧などを確認できる。簡単な身体計測値でサイズ感が一目で分かり、利用者には分かりやすいと好評である。
百貨店の免税売上高が再び増加に転じている。16年4月に39カ月ぶりに前年割れとなって以降、8カ月連続で前年割れが続いていたが、12月からは4カ月連続で前年実績を上回り、今後も当面は増加が続くとの見方が大勢だ。高額品消費の落ち込みを購買客数が補うまでに増加してきたことによる。商品では化粧品、地区では大阪が特に伸びている。
GMS(総合小売業)は、店舗閉鎖にテナント導入による直営売り場の圧縮など構造改革が本格化している。特に、衣料品分野の課題が大きい。各社は改めて顧客を呼び込む商品開発やライフスタイル型として住居関連と連携するなど、枠組みを超えて取り組んでいる。
価格などの商品情報が記録された電子タグを活用する動きが小売店に広がっている。買い物かごに入れた商品の情報を一括して読み取れる利点を活かし、来店客が自ら精算する「電子レジ」の導入や在庫管理の効率化に役立てる狙いがある。
米大手小売業の16年度の業績(一部を除き17年1月期決算)は、大手50社合計の売上高が前年比1.2%の増収となった。営業利益率が高く増益基調の企業は、「バリュー価格」のTJXやロスストアーズなどの大手オフプライス業態、「価格で勝負」のダラーゼネラルやダラーツリーなどディスカウンター、フットロッカー、Lブランズなどの一部専門店。他の多くが微増収か減収で、赤字決算は10社となった。
経済産業省は「16年度電子商取引に関する市場調査」で、16年国内EC(企業対消費者取引)市場規模は約15兆円、前年比9.9%増になったと発表した。うち物販は約8兆円(前年比10.6%増)で、国内のEC比率は5.4%(0.6ポイント上昇)とした。
大手流通が中期経営計画でGMSの改革が優先され、開発が限られるなど、大型商業施設の開発が曲がり角を迎えた。オーバーストアとともにECとの競合が強まるなか、大型施設の開設数は狭まり、開発する場合にも"新たな在り方"を探る方向にある。
EC強化が進むなか、ネット上の接客が課題に浮上している。サイトを訪れながらも購買に至らず離脱する消費者をつなぎとめる解決手段の一つとして、この約1年で増えてきたのがチャット、カスタマーサポートのほか、コーディネート提案なども行う。
日本経済新聞は人手不足への対応などを聞くために物流企業と個人向け通信販売を手がける荷主企業にアンケート調査を実施、回答した物流企業の7割が運賃引き上げの意向を持つことが分かった。値上げで得る資金は主に従業員の待遇改善や採用拡大に充てる。
売上高3兆円に迫るアパレル世界最大手、インディテックス。主力のZARAは、トレンド衣料を素早く安く消費者に届けるファストファッションの代名詞。2週間で商品を生み出し、48時間で世界各地に空輸する。スペイン本社の取材を紹介。
日本ショッピングセンター協会の「人材確保に関する定量調査」で、テナントが人材採用で、「非常に困難である」が正社員で43%、非正社員で57%と前回を上回っている。「離職した社員がいる」が95%。従業員不足がますます深刻化が浮き彫りに。
国際貨物輸送を手掛ける物流企業がASEAN事業を加速している。フォワーディング・保管・国内輸送などを一貫にしたり、陸送と新しい船積み港を組み合わせた新規ルート開拓の動きも目立つ。チャイナプラスワン戦略が今や一般化し、素材や副資材との連動や納期短縮が急速に求められるなか、物流各社も対応を急ぐ。
中国で百貨店やSC、アウトレットモールなどを展開する、主な上場小売業の16年12月期決算は、27社のうち、前期比増収が10社、減収が17社となった。純利益は27社のうち、増益が12社、減益が13社、赤字が2社だった。消費者ニーズの変化で百貨店の落ち込みが続いているほか、競合の激化とECの急成長で一部ではSCの苦戦もみられる。
大手量販店がファッション分野で働く女性に向けたヒット商品を開発している。30〜40代女性の捉え方を主婦から働く女性へと変え、不満の解消をわかりやすく伝えることで売り込んでいる。売り場に呼び込むこと自体が課題とされていた層へのアプローチ。求められる量販店衣料品の改革にはずみをつけたいところだ。
首都圏を中心としたSCの夏の全館セールは時期がさらに分散し、長期化しそうだ。例年、6月の最終金曜日に開始している施設は郊外・都市近郊SCが16年より1日早い23日。ルミネなど都市部の駅ビル・ファッションビルの多くは7月1日に開始する。年々、セールの盛り上がりが低下しているだけでに、仕掛けを含めて、いかに店頭の鮮度を保つかがポイント。
日本経済新聞社の世界の「主要商品・サービスシェア調査」16年の衣料品分野で、H&Mが15年に続き首位。世界中で積極出店を継続。伸び率ではZARAのインディテックスが上回ったが、僅差でかわした。米ギャップは業績不振で店舗閉鎖などを進めている。市場は新興国での中産階級増加で拡大が続く。
訪日消費の回復が小売業の業績に波及してきた。免税品の売り上げが大幅に増え、小売り全体の企業の営業利益を押し上げている。爆買い時代と違い、訪日客の争奪戦も激化している。
日本経済新聞社がまとめた16年度小売業調査で、大手小売業の半数が減収になった。国内の小売市場が2年連続で縮小するなか、ネット通販が店舗型小売業のシェアを奪う構図が鮮明になってきた。
メディアとECを融合し、ストーリー仕立てで物を売る「ストーリーコマース」が存在感を増している。価格や品揃え競争とは一線を画し、魅力的なコンテンツでユーザーを引き込むECの新潮流。サイトがコミュニティー化し、訪問者に、買う人として仲間に加わりたいと思わせる。
全ク連はJISの改訂に伴うクリーニング業者のマニュアル「新JIS L記号【JIS L 0001】の留意点」を作成した。併せて、家庭洗濯とウェットクリーニング記号のMA値の比較、家庭用洗濯機のプログラムをウェットクリーニングに利用する上でのMA値基準を検討した。その結果を踏まえて、各クリーニング店においてウェットクリーニングをする際に、MA値測定が必要であるか判断する一助となるチャート紙を提案している。
日本クリーニング用洗剤同業会が発表した平成28年度の洗剤出荷実績は、前年より937トン増加、前年度比102.5%と2年連続増加した。しかしながら、ドライクリーニング用洗剤は長期的な減少が続いており、新JIS(JIS L 0001)の施行によってウェットクリーニングへと洗濯方法が移行する可能性もあるとみている。
厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全生活衛生課が2年に一度全国のクリーニング事業所を対象とした「ドライクリーニング溶剤の使用管理状況等に関する調査」が行われ、平成28年度の結果が3月31日に発表された。テトラクロロエチレンの使用施設数、台数は平成元年以降減少しており、平成28年度は1822施設、106台だった。石油系溶剤利用施設は20063施設、23417台となり平成12年以降減少している。HCFC類は代替フロンとして利用されているが政府の削減計画によって2020年までに全廃する。
新JISによるふとんの洗濯表示マークは、家庭洗濯はできないが、特殊な技術を持つ丸洗い専門業者行えるウェットクリーニングには□Wマークが付けられる。そのため、全国ふとんクリーニング協会は特殊な技術をもつ丸洗い専門業者である「協会Wマーク」と工場、取扱店を認定するマークを発行する「ふとん品質基準適合店認定制度」を創設することになった。これによって新JISマークふとんなどのふとん丸洗いの習慣化と需要拡大に取り組むねらいだ。
クリーンライフ協会と日本クリーニング環境保全センターは5月18日に総会を開催した。17年度の事業計画として環境保全センターは土壌汚染に対する委員会を設置し、工場閉鎖、廃業などで明らかとなった土壌汚染問題に対し、それぞれに最も適した対策を提案し、実施すること方針を明らかとした。まずは、実態把握のための調査から取り掛かるとのことだ。
繊維の染色加工業の東海染工(株)は、非衣料分野への進出・事業多角化を図る目的で、名古屋でホテルのシーツ、タオルを扱うリネンサプライ用の洗濯工場を立ち上げる。染色技術を衣類などの汚れ除去作業に活かす。また、今夏にはインドネシアで病院用シーツなどを主体とする洗濯工場HRジャマ・インドネシアを立ち上げ、海外でも本格的に取り組む。
新JISに伴い、クリーニング業者はドライおよびウェットクリーニング記号の試験方法に自店の処理方法を適合させる必要がある。また、洗浄動作の設定変更等には専門技術が必要であり、全ク連は(一社)日本産業機械工業会業務用洗濯機部会(産機工)に協力を要請し、双方協力して機械調整等に取り組むこととなった。全ク連は、より一層、JIS L 0001への移行に伴うクリーニングトラブルの防止へと努めていく。
カルチュア・コンビニエンス・クラブ(株)の家電専門店「二子玉川 蔦屋家電」が6/3〜6/7まで、世界初の全自動衣類折りたたみ機「ランドロイド」を展示し、一般消費者に向けて実機を初公開した。衣類を投入するだけでロボットアームがきれいに畳み、衣類の特徴を把握した人工知能によって衣類別、家族別に棚へ分類も可能。同エリアには、クリーニング業界向けに販売開始が決定した衣類リフレッシュ機器「LGスタイラー」も展示されていた。
障害や病気で医療ケアが必要な子どもにもおしゃれな服を着てほしい。そんな思いから、重症心身障害の息子のために服を作り続けてきた女性が起業した。「病児服」と名付けた服は、ボタンを全部外すと1枚の布のようになり、色やデザインにもこだわっている。6月から本格的に販売を始める。
暑い夏を軽装で乗り切る「クールビズ」が1日、始まった。百貨店やアパレル各社は「洗える」といったテーマを掲げ、顧客を取り込もうとしている。高島屋は絹糸に乾きやすい加工をし、裏地を少なくした軽く手洗いできるジャケット。三陽商会も、通気性やはっ水性を備えたジャケットを発売。そごう・西武が提案するくるぶし丈のズボン。ユニクロは、今年の夏は、張りのある素材を使った小さい襟のポロシャツを投入した。ビジネスシーンで着られるシリーズとして売り込む。
紳士服大手のはるやま商事は、店内に健康管理のための專用コーナーを設け始めた。紳士服店「はるやま」内に、体組成計など4種類の測定器を設置。客が買い物ついでに気軽に自分の健康状態を把握できるようにする。3年以内に「健康に配慮する紳士服店」をはるやまの7割に設置する計画。リラックス効果のあるスーツの販売にもつなげる。
呉服大手のやまと(東京・渋谷)が浴衣を素早く着られる「クイックゆかた」を発売した。作業を簡略化し5分で着られるという。自分サイズに特注ができるという。手間のかかるおはしょりもできた状態で、着崩れしにくい。若い女性に多い着付けの不安を解消する。帯は別売り。持っている帯を持ちこむと3000円でクイック浴衣用に仕上げてくれる。
在宅介護者の増加に伴い、日用品メ―カーが介護用に特化した家庭向けの消臭商品を相次いで売り出している。各社の調査では衣類などしみついた尿の臭いへの悩みが多いといい、尿臭や体臭を軽減する効果を高めているのが特徴。内閣府の2016年版「高齢社会白書」によると、65歳以上で要介護や要支援を受けた人は、14年の3月現在で569万人となり、10年前から約200万人増えた。介護の担い手をみると、配偶者が26.2%、子どもが21.8%で同居する人が全体の約6割に上った。各社の調査では介護する家族にとっては、臭いが悩みの種になっている実態が浮かんだ。
生後6か月ごろまでの育児は大変だ。親も子ども熟睡できるようにと小児科医のハービー・カープ博士が幼児用クリプを開発した。長さ約70センチ、横幅約40センチ、高さ80センチの楕円形のクリプの横についているスイッチが、スマホにダウンロードしたアプリのボタンで「オン」にされると、左右に揺れ始める仕組みだ。同時に白色雑音も流れる。価格は1160ドル。
沖縄県の小売大手のサンエーは、1300年の伝統を持つ美濃和紙を用い、軽くて吸湿性に優れたかりゆしウェアを販売した。美濃和紙30%、綿70%でできた糸を使用。クラボウが開発した「風織」という風通しの良い織り方を採用することで通気性も一般的な生地に比べて約4倍に向上したという。衣料品製造のパイプニット(沖縄県うるま市)と共同で開発した。
水を入れて運べるほど高度な撥水性能を持ち、ブラウスにも使えるという肌触りのよいポリエステル素材の生地と発色の美しさにも引かれ、後日、平織りの「十二単夏」という商品を求めた。どんな形のものでも包め、繰り返し使える合理性を持ち、物を運べる風呂敷は、エコ意識の広がりと共に見直されている。撥水機能がついたことで使用範囲が更に広がった。不意の雨の時の雨よけ。旅先で乾き切らない洗濯物包む。角を結んでバッグ状にし、買い物先で水気の気になるものを入れる。食事の際のひざかけ。災害時応急的に水を運べるのも心強い。テーブルセンターとして海外へのお土産にもお勧め。
個人情報を扱うルールを抜本的に見直した改正個人情報保護法が全面施行される。個人を特定できる情報を同意なく第三者に提供できないよう保護を徹底する一方、特定できないよう加工すれば流通させられるようになる。ビッグデータの活用へ加工ビジネスも動き出したが、個人の感情への配慮も必要で、企業の対応は手探りだ。
悪質な契約による被害を救済する規程が追加された改正消費者契約法が3日、施行される。大量の商品が売りつけられる「過量契約」を取り消せることなどが新たに加わった。また「いかなる理由でもキャンセル出来ない」といった契約解除を認めない条項が契約書に記されていても、商品に欠陥があったり届かなかったりした場合、その条項は無効になると定めた。
カスタマイズできるパーソナルな商品が人気だ。同質化した商品があふれる市場で欲しい物が見つからず、消費への意欲が減退するなか、逆に、本当に欲しい物は自分で形にしようという需要が広がっている。その気持ちに応えるとともに、消費の変化を捉えるDIY商品を開発し、ライブ感のあるワークショップなどを仕掛けるファッショングッズが急増中だ。
秋冬に向け、合成繊維を本物の毛皮に似せた「エコファー」を取り入れるブランドが増えている。合繊のファーは従来「フェイクファー」と呼んできたが「偽物」感を薄めてイメージをよくするためエコファーへの言い換えが進んでいる。ファーは着こなしに取り入れるだけで印象が変わるため2016年からじわりと流行している。エコファーは本物より手入れが楽で値段も手ごろ。加工しやすいためデザインの幅も広がり、更に人気に勢いがつきそうだ。
カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が18〜69歳の男女を対象に1ヶ月当たりの洋服の購入金額を調べたところ、「3000円未満」との回答が最も多かった。ファストファッションなどの台頭で低価格の服を求める傾向が強まっている。洋服を手放すまでの期間については、男性の2/3が「擦り切れるまで」(30.4%)と答え、女性では「2〜3年程度」(29%)が最も多かった。女性の方がファションへの関心が高く、CCC は関心に比例して購入頻度や金額も高まっていると分析している。
p67〜73 就寝用着圧ストッキングのむくみ解消効果は、圧迫強度が強い方が大であった。今回の就寝用着圧ストッキング程度の強度であれば、寝返りの影響による血流障害は生じなかった。
日本では、快適性を実現するために、抗菌、消臭、防汚、涼感など、さまざまな機能を備えた素材や加工が開発されてきた。その質と多様さは、世界トップクラスだろう。繊維評価技術協議会が「SEK」マーク認証のために定めた、抗菌防臭、消臭、抗かび、抗ウイルスについての試験方法、評価基準を、国際標準化機構(ISO)が国際標準として採用していることからも、そのことがうかがえる。ここでは、世界の先端を歩む日本の快適機能素材・加工開発の今を紹介している。
帝人フロンティアのグループ会社であるテクセット(東京都港区)は、天然素材の寝具に防ダニ機能を付与できるインナーカバー「ミクロガードプロテクター」を開発した。極細ポリエステル繊維を高密度に織り上げた防ダニ・防塵機能素材の「ミクロガード」を生地に使用。縫い目やファスナー部分もダニの出入りを防ぐ特殊加工を施している。マットレスや布団、枕にインナーカバーとして装着し、その上から通常の天然繊維使い寝具カバーを使うことで防ダニ・防塵機能を発揮できる。
p64〜71 温熱環境要素が変動するような動的な環境、とりわけ屋外での輻射と対流の影響が特に強い環境を考慮した着衣設計に有用な着衣伝熱モデルを検討した。本研究の手法を用いることで、環境に適したアンサンブルを検討することができるようになった。
日常生活行動である数分間の短時間歩行後の状態は、コンプレッションウェアを着用することで、心理的にリラックスし、筋疲労回復傾向が見られた。
寝具メーカーのイワタはこのほど、「人類進化ベッド2017」を発売した。楕円形で縁が盛り上がり、真ん中がくぼんだ皿のような形状で、寝返りをすると、360度揺りかごのように揺れる。マット、ベルト、天板、脚部から構成し、天板のサイズは幅1150ミリ、奥行き1600ミリ、高さ435ミリ。天板と脚部はカラマツの積層合板、ベルトは麻100%、マットは中わたが羽毛(フェザー)100%、生地は綿100%を採用した。
東レは、帯電による捕集性を保つ高性能シートを、ポリプロピレンスパンボンドで挟んだ3層構造の密閉型防護服を一般販売する。通気性を向上させることによって衣服内の温湿度の上昇を解消する。
星形断面繊維を用いてロングラッシュ効果を持たせたマスカラ繊維や、中空構造繊維を用いてカールアップ効果を持続させたマスカラ繊維など、機能性繊維の化粧品への応用を解説する。
ゴム製品の安全性を、化学物質管理体制や法規制、衛生問題の視点から解説する。ゴム製品の衛生問題としては、刺激性接触皮膚炎とアレルギー性接触皮膚炎による皮膚障害、およびゴム製品に残留するラテックスによるアナフィラキシー反応について解説する。
クリーニング店が活況となる衣替えシーズンに色トラブルも多く生じている。ポリエステル製品でドライOKにも拘らず溶剤が脱落した染料で汚染、水洗いも同様となるケースが目立つ。付記用語で「色が流れる場合があります」等の単品洗い推奨、黒・紺色、海外製品に目立つ傾向がある。多い時で10件/日ペースだという。
東京都クリーニング生衛組合が発表した平成28年度クリーニング保険適用事故事例統計の事故ランキング1位は「伸び、縮み、風合い変化」19件であった。水洗いでの収縮、風合い変化の事故が多く、事故防止対策としてドライ対象品を水洗いする際のお客様への注意、承諾の呼びかけ、処理前の寸法計測記録の重要性などが挙げられている。苦情相談は年々減少する傾向はみられるものの、保険支払対象件数は前年より15件増加し67件となった。最も高額な事例はドライ処理で色相と風合い変化が生じたムートンコートであり、続いてカーペットの移染などだった。
岐阜県の縫製企業で構成する岐阜既縫服縫製工業組合は、組合員の縫製技術者育成のサポートに力を入れる。研修テーマは「縫製業における日本人従業員の技術向上」6月から12月まで計5回外部講師を招きながら行う。1回〜3回は、デザイン画研修、寸法と製図研修、裁断の基礎と技術、方法を学ぶ。4回〜5回は、具体的な縫製技術を学ぶために縫製技術の差が出やすいテーラージャケットの研修を行う。
石油系ドライクリーニング後に白いスカートが全体的に薄汚れた状態すなわち再汚染された事例である。再汚染防止対策として次の4点を適正に管理することが挙げられる。@メーカー指定のドライ洗剤をチャージした清浄な溶剤を使用する。Aメーカーが指定するワッシャー標準負荷量の80%程度とする。B石油系ドライクリーニングの洗浄時間は汚れがフィルターで完全に除去された時点で完了とするC循環液量はワッシャー内の溶剤の7倍程度循環させる。
日系の試験機関の海外事業16年度は、生産の回帰があるものの中国は減少傾向が続き、中国以外のアジアの伸びは高いが「期待に届かず」という状況が続く。新しい競争の中、試験機関、検品会社に向け新しい「絵」を描こうとしている。
ビッグデータ、あらゆるモノがネットにつながるIoT、AI、クラウドコンピューティングなど、情報関連のキーワードが世の中に氾濫している。これらの技術によって社会が大きく変わることが実感できるから。そうした中でGAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)と呼ばれる企業が圧倒的に他社をリードしている。
アイロンがけは手間のかかる家事の代表格であるが、その概念の変化をもたらしているのが、衣類スチーマーである。ハンガーにかけたままシワを伸ばすことができ、立ち上がりも早く、アイロンのような大きな失敗も少ない。手軽に使えることから、従来型のアイロンに代わり注目が。
繊研新聞社の調査で、全国の服飾系専門学校の入学者数17年4月が、前年より「増加した」が24%で、「減少した」が41%に達した。留学生の受け入れや服飾の周辺学科の新設などで減少を食い止めてきたが、18歳人口の減少や高卒者の就職環境の好転、大学進学志向の高まりで厳しい外部環境に直撃された形である。
平成28年3月に卒業したTA1級のうち274名が、2級のうち181名が、併せて455名が繊維・ファッション関係に就職した。内訳はアパレル・製造業が最も多く、それに続いて専門店類、商社類となっている。
@9月13日A京都工芸繊維大学 松崎キャンパス B(1)繊維産業の現状と課題(2)繊維と異分野融合の教育 他C日本繊維機械学会info@tmsj.or.jp
@10月19日A油脂工業会館B油脂の品質を維持、向上するための分析法、今後普及が進むと思われる新たな分析法、油脂や食品の外観を制御するための分析法C日本油化学会TEL03-3271-7463
@10月26日Aタワーホール船堀B特集「硬表面洗浄技術〜家庭用から産業用まで〜」、一般講演およびオリジナルレポートC日本油化学会TEL03-3271-7463
発行:一般社団法人日本衣料管理協会 会長:小林茂雄/発行人:大谷芳男