ミニ情報TOP→ 日本衣料管理協会TOP→ バックナンバー一覧(2003年度:第20巻〜)→
30〜40歳代の部分が顕著に落ち込む労働力率(総務省)の「M字カーブ」と呼ばれる特徴が薄れ、米国や欧州各国などに似通ってきた。育児休業など企業側の制度整備が進んだことや働く意欲を持つ人が増えたことが大きいが、待機児童の解消はなお道半ば。
米国を除く11カ国で17年秋の大筋合意を目指す環太平洋経済連携協定(TPP)を巡り、アパレル製品の「原産地規則」の関税撤廃ルールが大きな争点に浮上。米国が自国市場を開放する代わりにねじ込んだルールに閣僚会合議長国のベトナムが反発。協定の一部修正を迫られる恐れもあり、関係者は頭を抱えている。
外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(法務省及び厚生労働省共管)が11月1日施行される。実習実施者と監理団体の責任、技能実習生に対する禁止行為など明確にするなど、制度の適正な運用が期待される半面、現場からは不安の声も出ている。
「4つのフロント」。経済産業省内で、17年夏前後からアジア太平洋地域の通商戦略を象徴するキーワードとして、こんな表現が使われている。環太平洋経済連携協定(TPP)、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)、日米経済対話、日本とEUの経済連携協定(EPA)の「4方面作戦」で、質の高い通商ルールを実現する交渉を同時並行的に進め、日本が前線に立って自由貿易の拡大をめざす。
経済産業省の生活製品課は18年度、主に中小企業、小規模事業者を対象にした支援事業に軸を置く。中小企業対策費として1290億円を増額要求し、地域経済を支える中小企業の成長および投資を促す方針。
経済産業省がこの夏に公表した文書「取組方針」が、ファッション業界に波紋を広げている。適正価格での販売と、常態化するセールの再考を促した。背景にあるのはインターネットなどを通じ、服の原価率などが消費者にガラス張りになったこと。セールでも利益を出すため、当初価格を高めにする。そんな長年の慣習が岐路に立っている。
文部科学省の補助金で「アパレルの質と国際競争力向上の基礎となる日本人の人体計測データの構築と多角的分析」(14〜16年)の解析段階になっている。92〜94年の調査に比べ、身長は3cm弱高くなった。
国内総生産に代表される政府の統計について、「必ずしも実態を反映していない」という声があがっている。見直しが進んでいるようで、どのように変わるか説明されている。
インビスタジャパンのナイロン66「コーデュラ」は、世界的にも珍しいナイロン66の短繊維を前面に打ち出し、日本市場での拡販に取り組んでいる。綿100%品に比較して、綿混「コーデュラNYCO」使いのデニムは耐摩耗性が5倍となり顧客に評価された。またウール混の「コンバットウール」では,ウール100%に対して10倍、ウール・ポリエステル混に対しても5倍の耐摩耗性を示しメンズスーツへの採用が進んでいる。
ファイブフォックス(東京・渋谷)は革のように見えるジャージー素材の衣料品を7日に売り出す。なめし業者の大喜皮革(兵庫県姫路市)と組み、服に適した素材を開発した。伝統工芸などを取り入れた商品を打ち出すブランド「コムサイズム コンテンポラリー」で展開する。表面が合成繊維、裏面が綿とナイロンのジャージーを使用。ドライクリーニングができるようにしたほか、厚みがある素材で高級感を出した。
日本バイリーンはこのほど、家庭用マスクの新商品「フルシャットマスクふわっとプリーツタイプ」を発売した。高性能「トリポレックフィルター」(特許取得)の採用で、眼鏡の曇りを低減しているのが特長となる。トリポレックフィルターを用いた新製品は微粒子を99%カットしながら、吸気抵抗値を約6分の1に抑えた(同社従来品比)。吐いた息がマスクの前方に出やすくなり、曇りの原因である鼻元からの息漏れを減らす。
製品のプリントなどを手掛けるアートラインは意匠柄を演出できる面ファスナーの技法を開発した。見せる面ファスナーは印刷などの技法は使わない。染織した面ファスナーの本体のみで異なる色を組み合わせて絵柄や文字を表現し、貼り合わせて留めるという本来の面ファスナーの機能を持った商品で、オス(フック面)とメス(ループ面)を着脱することで、柄が見え隠れする。
細幅資材メーカーのキャプテンは、新たに2種類の補修、ケアテープを開発し、手芸、クラフト向けに販売を開始した。製造卸インティーは経編みで伸縮性に富み、透け感のあるファンシーテープを開発した。このテープは山のように波を打った編地テープを物フィラメントの糸でつないだストレッチテープ。ベースはアクリル・ナイロンのファンシーテープで、ソフトで落ちついた光沢が高級感を出し、両サイドがスカラップ調の曲線で構成されファッション性を高めている。
クラレの繊維カンパニー繊維資材事業部は、現在取り組んでいるビニロン繊維の新製法の実用化を急ぐ。パイロット生産を通じて新プロセス品の特徴を生かした新用途の開拓にも取り組む。主力のセメント補強材に加えて、新プロセス生産品の物性や特徴を見極めた上で、新規用途の開拓にも力を入れる。
小松精錬は東京大学との共催展示会において、同社が開発した熱可塑性炭素繊維複合材料「カボコーマ」や、染色廃棄物を活用した超微多孔性発泡セラミック「グリーンビズ」など新しい街づくりに生かせる技術を披露した。東京大学サステイナブル・プロトタイピング・ラボの隅研吾教授は、「建築分野では、ファブリックのような柔らかい素材との融合が必要」と説明した。
YKKは近未来における可能性を追求したファスナーを発表した。次世代型としては、@歯車を内蔵したスライダーを装着して左右のダイヤルを回して開閉する、A上下の止めをなくしエンドレスに開閉、Bスライダーは1つだが、3方向からかみ合わせ可能、C閉めても隙間ができ、コードを通したり通気性を持たせることができる、D十字を交差してそれぞれ開閉できる、の5種類である。また、開発途上で間もなく完成する予定のファスナーも公開している。
東レとNTTは、生体情報をモニタリングできる素材「ヒトエ」で、赤ちゃんを対象にした商品開発に着手した。全日本航空とベビー用品のコンビとの4社の取り組みで,3歳未満の赤ちゃんの航空機搭乗中の生体情報をモニタリングし、赤ちゃんの感じている快適さや不快感との関係性を調査する実証実験を実施している。赤ちゃんが航空機搭乗中に泣き出すことを予防する方策を見いだし、航空機利用者増に結びつけてゆく。
ミツフジが従来品比で倍の伸度を備えた新製品「AGfit」を発売した。同社の導電性繊維「AGposs」はナイロンの表面に銀メッキを施したもので、銀量の多さが特徴。高い導電性とともに、抗菌、防臭、保温、断熱、制電といった機能を持つ。AGfitはポリウレタンを芯に、AGpossをらせん状に巻きつけて伸縮性を持たせた。
帝人のアラミド事業本部は、アラミド繊維に重金属を練り込むことで放射線遮蔽機能を持つ素材を開発している。今後、原子力発電所などでの需要が期待できる。放射線を遮蔽するためには、鉛板を衣服の内部に装着した放射線防護服が一般的であるが、重く性能が大幅に制限される。帝人は、こうした問題に対して、パラ系アラミド繊維にタングステンを練り込むことで放射線遮蔽機能を実現した。
東レとデュポン・スペシャルティ・プロダクツは12日、共同で会見し、植物由来ポリマーを使用した東レの「エコディア」ポリトリメチレン・テレフタレート(PTT)複合長繊維と同糸使いの生地が「エコマーク」の認定を得たと発表した。PTT繊維製品が、第三者認証による環境ラベルに認定されたのは世界初。
オーストリアのセルロース繊維メーカー、レンチンググループは、リヨセル繊維「テンセル」の長繊維タイプを開発した。長繊維ならではの光沢感やドレープ感が特徴である。環境にも配慮した素材である。「テンセルリュクス」として18?19年秋冬からの本格販売を目指す。
ユニチカトレーディングは、複合糸の技術とノウハウを活かして、長繊維で超長綿のような風合いのポリエステル「レポ」など三つのスパン調素材を開発した。レポは、芯部に高収縮太繊度糸。鞘部に高収縮マイクロファイバーを配し流体複合加工で複合した。高密度だが、マイクロファイバーのソフトな風合いとぬめり感を生かしている。この他、ストレッチと反発感のあるスパン調ポリエステル「ラベナ」、ナイロンでスパン調を狙った「ルーラン」を開発した。
日本の高度な繊維素材がIoT化社会を見据えて進化している。IoT技術で高齢者や労働者の健康や安全を見守るソリューションの開発が盛んに。そのソリューションの中核となるセンサー技術を繊維が支える。
泉工業はポリエステルにアルミ箔をコーティングした先染めの「ゼロ・プライム・アルミ」を開発、販売を始める。ゼロ・プライム・アルミは製造段階でホルマリンを使用せず、アルミ箔をポリエステル糸に蒸着させたラメ糸で、刺繍糸や織物、ジャージーなどに幅広く対応できる。ゼロ・プライム・アルミは独特の光沢をもち、銀よりも20%コストを削減できる。先染めできれいなカラーに染められ、ノンホルマリンなのでベビー服市場などでも使用できる。
ラメ糸メーカーの泉工業(京都府城陽市)は、セルロースフィルムを使ったラメ糸「セルロースジョーテックス」を開発した。反応染料で染色できる。ラメ糸はポリエステルやナイロンのフィルムに銀やアルミなど金属を真空蒸着してスリットしたものが一般的。これに対してセルロースジョーテックスはラメをセルロースフィルムで挟んだ。このため反応染料で染色するとラメ表面のセルロースフィルムが染まる。
IoTなど、もの作りにおけるデジタル化が注目されている。デジタルプリント特集として、プリンターメーカーでは、「ミマキエンジニアリング」、「セイコーエプソン」、「コーニット」の3社の製品について、国内染工場では「大本染工」、「リーフ」、「美研繊維」、「テックワン」の4社を紹介している。
レディスアパレルメーカー コゼットクリエーションは、自社開発の薄地ダウン素材「ダウンファブリック」を販売する。これは,同社によると3Dプリンター技術を応用して薄膜ダウンを均等に布帛やニットで挟み込んだ厚さ0.5mm以下の生地である。吸湿発熱機能を持ちながら通気性に優れ、軽く伸縮性もある。18?19年秋冬物に向けて量産する。
顔料によるハンドプリントを手掛けるパール染色(京都府)は、光を反射する「リフレクタープリント」、光を蓄積して暗所で光る「蓄光プリント」、アンモニアなどの悪臭を消臭する持続性の「消臭プリント」の3種を開発した。顔料インクによる手捺染で、1反からの受注に対応できる。資材やアパレルでの受注を開始する。
シキボウは、抗菌加工「ノモス」など洗濯耐久性に優れる素材郡の打ち出しを強める。ノモスは、洗濯100回後も効果が持続する制菌加工でありSEKマークも取得している。工業洗濯対応顔料プリント「アペニノ」は洗濯30回後、塩素系洗剤でも色が落ちにくい。新開発の体感温度コントロール「テンプーC」は、生地の温度に応じて水分の拡散状態を変える機能を持つ後加工を施したジャージー素材である。その他、様々な機能加工を施した素材を展開してゆく。
東レはこのほど高通気タイプ防護服「リブモア3000シリーズ」に耐油性能を付与した「リブモア3500シリーズ」を開発した。特殊な耐油加工によって通気性を保ったままで防護服内に油汚れが侵入するのを防ぐ。ポリプロピレン(PP)極細繊維の不織布をエレクレット(電石)化した「トレミクロン」をPPスパンボンドで挟み込む3層構造素材を使うことで固体粉塵を吸着して衣服内への浸入を防ぎながら、高い通気度を実現している。
東レはこのほど新たな防虫加工「ウイズリリーフ」を開発した。虫の忌避剤に安全性の高い薬剤を採用することで大人から子供まで幅広い人に向けて使えるほか、ペットなど動物への悪影響もない。独自の微細加工によって耐久性も高い。防虫加工に使用する忌避剤はトルアミド系化合物である「ディート」が一般的だが、ウイズリリーフではディートより安全性が高いとされるイカリジンを忌避剤に採用した。
繊維製品の抗ウイルス加工が広まっている。繊維評価技術協議会(繊技協)の「SEK抗ウイルス加工マーク」の認証開始から2年半で取得社数は20社33マークとなっている。急速な増加の背景には毎年のように発生するウイルス性の集団食中毒や国内外での感染症の流行がある。ここでは、日本で始まったともいえるこの機能加工・素材の現状と素材メーカーの最新の取り組みをリポートしている。
ケリングとLVMHの仏2大ラグジュアリーグループは、ファッションモデルの健康とウェルビーイング(身体的、精神的及び社会的に良好で幸福な状態)確保に向けた傘下ブランドで運用される憲章を公表した。男女問わず人間一人ひとりを尊重することはバリューの中核と位置づける。
衣料品の定額レンタルサービスを手掛けるエアークローゼット(東京・港)が好調だ。服を持たずにシェアするという手軽さに加え、スタイリストが自分にあったコーディネートを提案してくれる新しさで着実に顧客をつかんでいる。今年の10月には新たに衣料品のインターネット通販事業に参入。個々でもコーディネート提案を取り入れ、独自性を出す。
ファーストリテイリング傘下のユニクロは20日、人工知能(AI)が対話しながら接客するサービス「ユニクロIQ」の試験運用を始める。消費者の問い合わせに自動で応答して商品を紹介するほか、着こなしも提案する。2000人を対象とする試験運用を通じてサービスを改善し、2018年春から同社アプリの会員全員に使ってもらう考えだ。
ジーンズメーカーのビッグジョン(岡山県倉敷市)は、「ブランドを深堀りし、時代を先取りした」ジーンズで市場開拓を加速する。18春夏向けにスリムフィットジーンズM3シリーズをベースにし、綿100%のような風合いながらも高いストレッチ性やキックバック性を持ったジーンズ「ジムフリー」などを投入する。
青山商事はネットと実店舗が融合した次世代型店舗「デジタル・ラボ」を今月2店舗開設する。全国の洋服の青山の商品在庫と連動したオンラインストア上の1千万点以上の商品在庫の中から商品を選択し、店頭で実際の素材感や着心地の確認とスタッフによる採寸を受けて購入できる。オンラインストアから選んだ商品は自宅へ最短2日で配送されるため、購入商品を持たずに手ぶらで帰宅でき、補正した商品を受け取るために再来店する負担もない。
はるやま商事は「PerfectSuitFactory(P.S.FA)」で、今年の2月に続き「動けるスーツ第2弾」を発売する。スポーツブランドのadidas(アディダス)の協力により、スポーティーなニュアンスと機能性を取り入れた「adidasニットセットアップ」「adidasウーブンセットアップ」を、さらに新アイテムとなる「adidasロングコート」を展開する。
セレクトショップのアーバン・リサーチ(大阪市)は11月、都内に開く大型店で「仮想試着着」を常設する。液晶モニターに自分の姿を映し出し、服を次々と重ねられる。常設するのは2店目で関東では初めて。仮想試着着の便利さを多くの消費者に知ってもらい、将来への無人店舗への足がかりにする。
東京オリンピック・パラリンピックを契機にスポーツ産業の飛躍が期待される。経済産業省とスポーツ庁が共同で設置した[スポーツ未来会議]の中間報告によると、2012年に5.5兆円だったスポーツ関連市場の規模は、2020年には10.9兆円と約2倍に拡大すると試算している。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会のゴールドパートナーであるアシックスの西前学社長は、日本にスポーツ文化を根付かせることが将来のビジネス拡大につながると考えている。
26日にパリ・コレクションがスタートし、18年春夏のレディス海外コレクションがいよいよ佳境を迎える。7日に開幕したニューヨーク(NY)以降、ロンドン、ミラノとコレクションサーキットが続いてきたが、デザイナーブランドや小売りの世界的な不振を受け、3都市ともパワーダウンは否めない。中でも、元来クリエイションよりもコマーシャルが強いNYからは、停滞のムードを感じた。
レディスブランドの今秋の立ち上がりが堅調に推移している。16日からのいわゆる「秋のシルバーウイーク」は、消費の足をほとんど引っ張らなかった。売れ筋はクラッシックな英国調チェックを生かした商材が目立ち、市場全体を盛り上げている。
貴方のイメージに合う衣服をお薦め−。ビッグデータ解析のサイジニアは27日、人工知能(AI)による画像解析を使ったレコメンデーション(推奨)サービスの提供を始める。通販サイトで消費者が見ている商品に似た商品を示せるのが特徴で、利用者は自分のイメージした商品を見つけやすい。主にアパレルなどの通販会社に提供する。
トンボ(岡山市)は、医療機関向けにニットの患者着を開発した。高温で乾燥やアイロン処理を行う工業洗濯に対応した製品で、布帛が一般的な患者着と差別化を図る。素材混率と編み方を工夫し特許を取得。今回完成した患者着は上下が分かれたタイプで、ニットが持つ伸縮性に優れ、肌触りが柔らかい。シャツは洗濯に強い樹脂ボタンを採用した。吸汗速乾、防透性などの機能もある。ベージュとミントの2色を用意した。
はるやま商事は2日、制菌加工(一般用途)の「SEKマーク(オレンジ)」を取得したドレスシャツ「エージーフレッシュプラス ワイシャツ」を販売した。厳格な衛生管理が求められる調理施設の白衣にも使用されている高度な機能性素材を採用した。繊維内部に固着させたナノサイズの銀粒子が、臭いの元となる細菌を減少させる。繰り返しの洗濯にも耐久性を発揮し、制菌機能が持続する。
百貨店向けメンズブランドの秋の立ち上がりが堅調だ。夏のセール後のプロパー販売が順調なのに続き、9月の売上高が2ケタ増のブランドも目立った。ただ、昨年9月は連休に台風が直撃するなど天候不順で大幅に落ち込んだため、その反動が大きい。需要が回復したとは言い難いものの、今年は残暑のなか、シャツやカットソーなどとともに、羽織物や軽量アウターも動き出した。
タオルメーカーを中心に、ベビー向けや、雑貨向けといった新たな用途・分野に向けた商品開発が盛んになっている。これまで国産タオル需要をけん引してきた大判のギフトタオル需要が落ち着きつつあることから、普段使いや簡単な贈り物など、ライフスタイルに求められるタオル商品の開発が重要な課題となってきている。
18年春夏デザイナーコレクションは、粗野な風合いやディテールを取り入れたラスチックなムードと未来的な要素などのケミカルな気分を取り入れたスタイルが広がった。前シーズンから続くレトロなムードやスポーツの要素は継続のトレンドである。
イタリアのファッション業界は、00年代後半からサスティナビリティー(持続可能性)への取り組みを開始し、業界団体や企業が一丸となって推進している。メイド・イン・イタリーは、かつては「職人技が生み出す、デザインに優れた良質な製品」だったが、それに「サスティナビリティーに貢献する、安全で倫理的にも正しい製品」という魅力を加えていく試みだ。
百貨店のサテライト店の位置づけが変わりつつある。これまでは百貨店空白地域における外商拠点として、中・小型店を出店するケースが多かったが、最近は駅商業施設内への出店やスーパーマーケットに隣接して、中・小型店を出すところが増えている。30〜40代を中心とする新規顧客獲得につなげるのが狙いだ。
米マサチューセッツ工科大学は、日米中など10カ国を対象にネット価格と実店舗との価格差を調査した。日本はネットで買った方が安い商品の割合が45%と最も多く、価格は平均でネットが13%安かった。10カ国の価格差の平均は4%安で、日本の価格差が突出して大きい。
大手セレクトショップが、自店のブランド力をテコにファッションとは少し離れた分野で新たなビジネスを始めようとしている。ユニフォーム事業に乗り出したり、異業種と組んで客層を広げたりするところも目立つ。狙いは、既存の店舗運営だけでは掘り起こせない、潜在顧客を掘り起こすことにある。
繊研新聞社の全国専門店アンケートで、7割近い企業が17年春の採用で計画数を確保できなかった。18年新卒では「応募が減った」企業は、「増えた」企業の倍以上になった。売り手市場が続くなか、アルバイトの平均時給は高止まりの状況。人材確保に向け、働きやすい制度の導入や教育体制の整備を行う企業も多い。
日本通信販売協会の通信販売の市場規模16年度が6兆9400億円と、前年度に比べ6.6%増と、18年連続で拡大している。アパレル通販が堅調だったほか、BtoBも活発で、8.3%に次ぐ高い伸びを示した。
アマゾンは、ファッション分野の強化に向け、AIを活用したトレンド分析やデザイン開発を進めている。「最大公約数の」PB開発や特定の顧客に向けてパーソナライズされたサービスに活用されると予測される。
繊維ファッションSCM推進協議会は、経済産業省の委託事業として「取引適正化推進のための説明会」を全国各地で準備・開催している。ガイドラインを作成し、既に東京から大阪、兵庫で開催、10月まで8ヶ所が決定。
SCの開業16年が、15年の2倍、リーマン・ショック後では最高に。背景は都市に人口が流入、再開発が進んでいるため。個人消費が不振のなかでの増加は、将来大量閉鎖の恐れもある。
アパレル不況をよそに、中古ファッション売買に火が付いている。フリマアプリの浸透や節約志向を受け、市場は3年間で4割も拡大した。リユース店やアプリ事業者が入り乱れて商品を奪い合う様は、さながらゴールドラッシュ。家庭にはファッション関連で3兆円相当の不用品があるとみられ、伸び代は十分。眠れる金鉱を掘り当てるのは!
百貨店が食とファッションを組み合わせた売り場作りに乗り出している。婦人服フロアのど真ん中にビストロをオープン、紳士服フロアの自主編集売り場にカフェバーを設ける。インターネット通販にも押され衣料品販売が不振のなか、リアル店ならではの「コト」要素を加えて集客力を高める。
繊研新聞社が推定したファッション商品の16年度消費者向けEC市場規模は約8300億円、EC比率(国内ファッション市場に占めるネット販売比率)は8.6%となり、市場成長に伴いEC比率は着々と伸びていることが分かった。今後も売り上げの2ケタ成長が続けば、17年度の国内EC比率は10%に到達する可能性が出てきた。
シンガポールの小売り各社がセルフレジなどを使った自動化を進めている。高齢化による人手不足や人件費の上昇に悩むスーパー各社も自動レジの導入を進める。ネット通販との競争も激しくなるなか、各社が進化を急ぐ。
ただ服を買うだけなら、もはやネットで済む時代。問題はネットかリアルかの二者択一ではない。両方をうまく結び、活用できない企業は市場から弾き出される。長年消費者との接点であり続けた実店舗は、改めてその意味や役割を再定義する必要が生じている。
今秋、注目のEC・SNS発レディスブランドが都心ファッションビルへ相次いで出店した。開店日に共通して見られた光景が、ブランドディレクターとの会話を望むファンが多数来店し、レジ待ちの行列ができたこと。「おしゃれへの情熱と企画力への共感」が店舗への爆発的な集客を生み出している。
サイズが合わない、色や質感が思っていたのと違う、着てみたら似合わないという、ファッション関連のインターネット通販で、こんな「三大がっかり」の経験。体形も感性もとことん個人的なファッションは、ネット通販で最も難しい分野。最新の技術やサービスで、そのがっかりを無くす工夫が進んでいる。
日本アパレル・ファッション産業協会の物流改革が動き始めた。12年度からSCM推進協議会が検討を始めた配送用段ボール標準化は、アパレル企業11社が参加、共同購入が始まった。次いで、SC・GMS・路面店向け共同配送は、首都圏での運用に向けた検討が大詰めを迎えようとしている。
JDAソフトウェア・ジャパンの「インターネットショッピングに関する消費者意識調査」で、消費者はECでも購入できる商品を7割が実店舗で購入している。ネットと実店舗が連携した新しいサービスや実店舗のデジタル化、実店舗への貢献を考慮したネットの充実が必要と同社は指摘する。
大手専門店で、従来とは異なる手法で新規事業を生み出そうと動きが広がっている。デジタル化やスマートフォン浸透で消費が激変する中、ベンチャー精神で市場を創るため、社外人材やCF活用など"破壊" 的な革新による次代の市場創造が求められている。
生活雑貨の大手卸は新規販売チャネル開拓の大きなチャンスを迎えている。ファッションの売り場が生活雑貨を取り入れ、独自の業態開発に取り組むケースが増えてきた。百貨店や量販店、雑貨専門店など既存チャネルにプラス・オンできるかどうか。総合的な提案力強化とマーケティング力の向上がポイントだ。
日本ショッピングセンター協会は、SCのテナントで深刻化する人手不足問題や人材育成、従業員の地位向上など、人材問題の解決に向けた取り組みを強めている。様々な教育・研修制度や資格制度などを実施しており、人に関わる問題・課題に真正面から取り組んでいく考えだ。
大都市部の百貨店、特に大阪地区の売上高が全国を確実に上回り、好調。株高により外商顧客など国内富裕層の消費の上向きの貢献や最大要因のインバウンド需要の高まりがある。
ファッション企業各社が今期強化するEC施策は、客とのつながりの強化が軸だ。繊研新聞社のアンケートに回答した39ファッション企業のEC売上高・伸び率・重点施策を表にまとめ掲載している。各社ともにECの売り上げは伸びており、今後も重点策として取り組んでいく姿勢があらわれている。
アジア太平洋小売業大会第18回がクアラルンプールで「変革と創造、その先に」をテーマに開催された。東南アジアを中心とした中間層の拡大を伴う人口増に対応して、商業施設の開発が盛んで、現状や今後の見通しを語る。
繊研新聞社が推定した16年の日本の衣料消費市場の規模は、金額が前年比0.5%増で微増にとどまった。各種統計から算出した市場への供給数量も1.4%増で3年ぶりに増加した。為替は前年より円高だったが、服の価格はほとんど下がらず、家計支出に占める「被服及び履物」に使う金額は2年連続で減少し、過去10年で最低だった。消費者のファションへの支出抑制に伴い、市場規模の伸び率も鈍化している。
米調査会社アップアニーの調査で日本では「アマゾン」や「楽天市場」などネット専業企業のネット通販アプリに比べ、「GU」「無印良品」などリアル店舗を持つ企業のアプリは低評価だった。
全ク連はクリーンライフ協会、日本クリーニング環境保全センターと共同で、米国で開催されたクリーンショー2017を視察した。機械設備、技術およびシステムから溶剤や環境対策に至るまでの最新情報を収集し、報告書をまとめた。その中で、環境基準の厳しいドイツでは約50%が石油系へ移行しており将来は欧米市場も石油系へシフトすると予測。また、従来の溶剤の代替としてコーン原料の溶剤システムの提案も報告されている。
NPO法人日本繊維商品めんてなんす研究会(TeMA)は4回目となるウェット処理認定店認定講座を開いた。本講座は新JIS施行を受け、安全で確実なウエット表示の処理ができるクリーニング会社を全国に増やすことを目的とする。同会事務局によると、現在のウェット認定状況は、ウェット表示試験工場が29社、申請中が8社。ウェット処理店の認定は130社、申請中は21社で、着実に数を増やしている。
日本クリーニング用洗剤同業会が2017年度上期出荷実績を発表。上期総計は18404トン、前年比1.5%増となった。ランドリー用合成洗剤(液体)、ランドリー用ソフターの出荷が増加する一方、ドライ洗剤、漂白剤等は減少傾向が続いている。同会では、ホテル・病院リネンの自動投入システムやコインランドリーの増加傾向が要因と分析している。
TERAOKAグループの(株)デジジャパンは、クリーニングPOS「DUKE」とクラウドサービス「ASTEMPO」による最新の返却ロッカー「MIA CULLA(ミア・クーラ)」を開発した。(株)いんべクリーニングではJR系駅ビルに営業時間外対応引取ロッカーとして導入した。新たなクリーニング利用客層開拓と深刻な人手不足、両面の打開策として期待されている。今後、預かりBOXもリリースし、苦境にあるクリーニング店の要望に応えていく。
日本クリーニング環境保全センターは第1回土壌汚染対策委員会を開催した。その結果、テトラクロロエチレンを使用している、過去に使用していたクリーニング事業者、元事業者を対象に、土壌汚染対策法に基づく調査・対策を行うための手順や調査機関を紹介するスキームを構築することになった。土壌汚染対策を行う上で課題となる敷地面積の狭さ、資金面での対応、業界の実態についても検討され、平成30年に開催されるCLVクリーニングフェストOSAKA2018での発表を目標に検討を進めていく。
クリーニング師は昭和25年にクリーニング業法が誕生するとともに、歩んできた国家資格である。クリーニング師は3年以内に一度、研修を受ける。それによって、クリーニングに対する知識の更新が可能となり、国や消費者に対する責任を果たす意識を示す。しかしながら、クリーニング師の減少、高齢化による研修への参加意欲低下から、研修参加者数が減少している。研修の存続が難しくなってきており、大きな課題となっている。
日本政策金融公庫国民生活事業では、四半期ごとに生活衛生関係営業の景気動向等調査を実施しており、2017年4〜6月期の調査結果からクリーニング業の業況が報告された。それによると、今期は前期並びに前年同期に比べ上昇し、クリーニング業の業況は緩やかな持ち直しの動きが見られた。経営上の問題点として、依然として顧客数の減少が高く、さらに店舗施設の狭陰・老朽化の割合が徐々に上昇する傾向が見られた。
クリーニング店にとって大きな問題である、長期間放置品を解消するため、全ク連は実態調査を初めて実施した。対象は全国の組合員から無作為に抽出した598人、有効回答数は427件であった。9割の店に長期間保管品があり、ワイシャツ、ブラウスは7割に上った。長期放置品が生じる理由で最も多かったものは、客の転居等連絡が取れなくなることが約6割であった。調査結果はマスコミに「ニュースレター」として情報提供し、実態を訴えた。
総務省統計局の家計調査によると2017年8月の1世帯当たりクリーニング代支出額は、全世帯平均で329円となり、前年同月比約18%減となった。8月はクリーニングの閑散期であり、もともと支出額は少ないが1967年以来50年ぶりに400円台を割った。クリーニング代調査が始まった1963年の309円、1964年の306円に次ぐ過去3番目の記録となった。
全国消費生活情報ネットワークシステム(PIO-NET)によると、クリーニングに関する相談件数は、2012年度6083件、2014年度5912件、2016年度4693件で減少傾向にある。一方、インターネットを通じて注文するクリーニングサービスに関する相談件数は、2012年度57件、2014年度182件、2016年度123件で一旦は増加傾向にあったが、2016年度は減少した。
宝飾品大手、ヨンドシーホールディングス子会社のアスティ(広島市)は、美容効果が期待できるという女性服を開発した。生地に保湿成分のオイルや液体状の香料を配合。肌の乾燥を防ぎアロマのような効果を見込む。冷感など機能性を持たせた衣服は様々あるが、女性の関心が高い美容分野の新商品で客層を広げる。
メルカリ(東京・港)とヤフーはインターネットを通じた販売で生じる多様な問題について議論する「EC事業者協議会」を発足した。急拡大する個人間取引きなどで違法な物品の出品や不正アカウントの作成といった課題に対応し、消費者保護を強める。企業の個別の対策にとどまらず、関係省庁などを交えた包括的な議論で対策を深める。
日本通販協会は2016年度の通信販売の市場規模(速報値)が6兆9400億円と前年度に比べ6.6%増えたと発表した。18年連続で前年度を上回った。衣料品や雑貨、化粧品など物販の売上高を主として集計した。スマートフォンの普及とともに、通販を利用する消費者が増えている。
NTTコムオンライン・マーケティング・ソリューション(東京・品川)と立教大学が実施した「消費者の情報探索方法と、余暇時の機器の併用に関する調査」で同社の登録モニターを対象に20〜60歳代の男女1128人にインターネットで実施。意思決定が1人で完結する男性と異なり、女性は身近な人からの同意や共感が購入を左右していることが改めて示された。興味のある商品・サービスが紹介されている情報源を5点満点で選んでもらい平均値を出すと、女性は全ての年代で「テレビ」を第1の情報源としていた。情報源は、女性はテレビ、男性はネット。
グンゼは縫い目のない女性向けインナー「KIREILABO完全無縫製ウォーマー」を発売した。糸で縫わずに接着で仕上げるシリーズに、初めて厚手の生地を使った。縫い目や洗濯タグによる摩擦を感じずに、寒さと乾燥から女性の肌を守る。8分袖ウォーマーなど、上下計7種類で各4色。
米フェイスブックは、写真共有アプリ「インスタグラム」の日本での月間利用者数が2千万人を超えたと発表した。昨年末から25%増と大きく伸び、本家フェイスブックを猛追する。米国で試験運用中のネット通販との連携サービスも導入する方針で、消費の窓口としての機能がさらに高まる。個人の投稿写真が生み出す経済圏はどこまで広がるのか。
月末金曜は午後3時に早帰りし、飲食や買い物をしようと呼びかけた「プレミアムフライデー」が2月に始まった。開始半年でも小売りの現場に目立った効果がない中、キャンペーンは軌道修正を余儀なくされている。官製の消費喚起に限界がある中、流通大手は再び値下げ競争にかじを切る。アベノミクスによる円高、株高は当初は富裕層の高額消費や訪日客により小売業界に恩恵をもたらした。しかし多くを占める中間層の消費は盛り上がらない。
平日平均4万3千人、週末は6万7千人が訪れる。客層は30代が最も多く、高級時計等が売れている。Jフロントリテイリングの2017年8月中間決算ではギンザシックスによる不動産事業が大きく貢献し前年同期比6.0%増の2345億円。高島屋は日本橋店の北側と東側に「日本橋高島屋S.C.」を2018年秋に開業すると発表した。高齢層だけでなく若い家族連れを取りこむ。
フリマアプリ大手のメルカリは年内をめどに出品者の個人情報登録を義務化すると発表した。同社のアプリで盗品など不正な出品が後を絶たないことから対策を強化する。盗品であることが確認できた商品については、盗難被害者に損害額を補填する仕組みを検討する。
神奈川県茅ケ崎市で昨年9月、スポーツ大会で配られたTシャツを着た参加者100人超の皮膚がかぶれるなどした事故があり、神奈川県警はシャツのプリントに使う薬品の安全対策をせずに販売したとして、インク販売会社の元会社役員らを過失傷害の疑いで書類送検した。
イタリアの高級ブランド、グッチは2018年春夏の新作から、服などにミンクなど6種類の動物の毛皮(リアルファー)を使用しないことにした。グッチは動物保護団体の国際組織「FFA」に加盟。今後、よく使われてきたミンクやキツネ、ウサギ、アライグマ、カンガルー、カラクール(ヒツジの一種)の毛皮を製品や広告に使わない。ただ、6種以外の毛皮を使う可能性はあり、皮革製品の商品化も続けるという。リアルファー使用制限の背景には、毛皮に似せた風合いの素材が改良され、「エコファー」として人気を呼んでいることや、「エシカル(倫理的な)消費」の考え方が広がっていることがあるとみられる。
トリンプ・インターナショナル・ジャパンは、酒粕から抽出したエキスを加工したレディス肌着「あったかじょっぱり保湿インナー」を発売する。保湿と吸湿発熱機能や、しっとりと滑らかな風合いが特徴である。半年間寝かせた酒粕を使うことによって、美肌効果が期待されるアミノ酸の量がさらに増えるという。
紳士服地製造大手の西川毛織(名古屋市中区)は、経糸にポリプロピレン(PP)繊維「ライブエア」を使ったコート地を来秋冬向けに提案し、軽くて暖かい素材として訴求する。ライブエアは三菱レイヨンなどが開発したPP繊維で、三芯中空断面繊維による軽量性と保温性が特徴。コート地は緯糸に紡毛を使い、表面はビーバー仕上げを施した。糸番手の違いにもよるが、経・緯で紡毛糸を使ったコートに比べ、重さが30%ほど軽減されるという。
p.611〜616 陸上競技用シューズにおいては、"緩衝性"に比べて、"軽量性"や"安定性"が重視される。ソール部分に、炭素繊維強化プラスチックを適用した短距離用のシューズを作製し、日本人アスリートによる走行実験を実施した結果、減速期におけるエネルギーのロスを従来品より小さくすることが示された。
デサントジャパンは、立ち姿勢における体のゆがみをPC画面上で可視化し、スポーツ能力を引き出すことや、日常で腰や肩の負担を軽減するための方法を提案するサービスを始める。
グンゼは、着用するだけで筋電などのバイタルデータを取得できる「衣料型ウエアラブルシステム」を使った「筋電WEAR」を開発し、9月からパーソナルトレーニングジム「ライザップ」への本格提供を始めている。新開発の筋電WEARと専用アプリケーションを用いることで筋肉内部の動きを可視化することが可能になった。トレーナーが筋力トレーニングに関してより科学的で正確な知識を得ることができるほか、局所的な負担をかけない、安全で効果の高い筋力トレーニングプログラムの開発にもつながる。
ワコールは、超極細のマイクロアクリルわたを使用し、あったか史上最も軽くて薄いインナーを発売する。また、肌触りや柔らかさに優れた極細繊維の糸を使用しているため、糸と糸の間の空気層が断熱・保温効果を生み暖かくて着膨れしにくい利点がある。
帝人は、アラミド繊維を使った消防服内に、温度センサーなどを搭載した機器などを入れて使い、消防隊員の熱中症リスクが高まると警報が通知する仕組みを開発した。
p.823〜832 ストレッチ性衣服による皮膚摩擦の人体影響に関する研究を視野に入れた基礎研究である。ストレッチ性下衣着用時の動的衣服圧変動は、膝蓋中点が最も大きかった。また、素材の伸長応力が大きいほど、皮膚と衣服間のずれが大きかった。
p.833〜841 スポーツウェアによる皮膚摩擦の実態調査を行った。動作時に衣服と皮膚の摩擦による不快を感じている者は、調査対象者の約40%を占めた。また、不快を感じる季節は、発汗を伴う夏が多かった。
中国では、印刷タグなど工場有機物の排出規制をはじめとする、環境保護の規制が始まっている。メッキ工場は、排出基準を満たさない工場の退去が相次ぎ、染色工場では、環境汚染に抵触する工場は実名で公表する動きもある。そうした流れを受けて、7月から8月末までで、分散染料の価格は1.5倍になり、段ボール、銅、亜鉛の金属類の価格も上昇。来年も規制強化の動きは更に拡大する見通しで、アパレルパーツ関連、商品にも影響している。
日系の物流各社は、中国で生産性などの質的向上やサービス面を推進している。日立物流グループの日新運用は、中国生産品から国内向け伝票貼り付けまで行うサービスを開始し、作業人員の削減を進め、エーアイティーは米国、台湾、ベトナムに現地法人を設立し、三国間取引の中でも大きな物量のある中国から米国間の輸送を拡大。アストラインは、上海へ物量加工拠点を移転し、検査から値付けまでの一貫物流サービス機能を進めた。
中国の日系試験機関では、既存拠点の機能・役割見直しの動きが広がっている。移転・拡張、内販向け設備など新たな投資も進む。日系企業、現地企業とも中国とASEANの生産地としての使い分けが進み、並行して日系企業の中国内販への関心が改めて高まっていることが背景にある。
大企業の間で職場のドレスコード服装規定をよりカジュアルな方向に見直す動きが相次いでいる。日本オラクルは服装規定を全廃し、伊藤忠商事はジーンズ着用を解禁した。多様な働き方を認める機運が高まる中、働く人の個性を引き出そうと、職場の装いもこれまで以上に変わろうとしている。
繊維製品品質管理士の試験問題と解答を掲載。
「クールジャパン」と呼ばれ、海外で人気が高い日本のアニメやファッションなどの仕事に携わる外国人を増やそうと、政府はこの分野の就労の門戸を広げる方針を固めた。外国人留学生が卒業後、アシスタントなどの補助業務に就く場合、これまで認められなかった在留資格を与える。クールジャパン関連産業の海外展開に向けて、外国人材を育成・活用する狙いがある。
高視認安全服は、15年に高速道路や鉄道の検査員に就業する人の着用を想定したJIS規格が制定された。日本保安用品協会は11月1日にて、一般向け規格を制定、発行する。歩行者や自転車に乗る人を想定した規格を定めることで、高視認安全服の普及と品質維持を狙う。2020年までに年間20万着以上の申請を目指す。認定を希望する場合は、指定検査機関の証明書を提出する。同協会が型式認定、製品や梱包に認定表示と合格証明票を付ける。
@12月8日A東京工業大学キャンパス・イノベーションセンター東京B繊維の衛生に関する総括的な話題や技術的課題克服へのアプローチなどC繊維学会03-3441-3260
@12月12日B新取扱い表示記号施行1年を経過して。各業界の状況、今後の課題と方向性C日本繊維製品・クリーニング協議会事務局03-5362-7201
@1月24日A東京体育館第一会議室B「装いが伝えるメッセージとコミュニケーションへの影響」お茶の水女子大 内藤章江氏、分科会等活動報告CATTS事務局06-6762-7319
発行:一般社団法人日本衣料管理協会 会長:小林茂雄/発行人:大谷芳男