ミニ情報TOP→ 日本衣料管理協会TOP→ バックナンバー一覧(2003年度:第20巻〜)→
行 政 ★経産省、サステナブル対策で検討会
素 材 ★新タイプのナイロン開発・
加 工 ★"ジーンズ加工で水使用量を99%削減
アパレル ★アパレルのオンライン展示会
流 通 ★繊維・衣服小売業 長引くと廃業検討40%
クリーニング ★経時劣化に注意が必要な素材
消 費 ★ネット通販 トラブル続出
健康・快適性 ★免疫力改善に資する新素材開発
その他 ★繊維7団体、21年4月の総額表示義務化
経済産業省は、産業構造審議会の総会を開き、21年度予算の概算要求や新たな制度の骨格となる「21年度経済産業政策の重点」案を示した。福島の原発や復興を引き続き据えながら、新型コロナを踏まえ、「デジタル」「グリーン」「健康・医療」をテーマに「新たな日常の先取りによる成長戦略」を進める。
経済産業省は資源循環対策を軸に、繊維産業のサステイナビリティのあり方を討議する検討会を年内に立ち上げる方針。繊維・アパレル業界を所管する製造産業局生活製品課長が明らかにした。
経済産業省は新型コロナウイルスの緊急経済対策として20年度第1次補正予算で措置した「ジャパンブランド育成支援事業」特別枠の第2タームの採択事業者171件を決定した。繊維・ファッションビジネス関連の採択事業者の30件を紹介している。
経済産業省は21年度予算の概算要求で1兆4335億円(20年度当初予算比12.7%増)を計上した。コロナに関連したサプライチェーン強靭化対策や需要喚起策などは要求額を示さない「事項要求」として、コロナの感染状況や経済情勢を見極めた上で、額を計上する。
政府が新型コロナウイルスに対する緊急経済対策として実施している観光需要喚起策「Go To トラベル」事業で、10月1日から「地域共通クーポン」の配布が始まった。クーポンの利用可能店舗には旅行先での土産物や飲食だけでなく、ファッション小売業も含まれている。対象業種は一部を除いて限定しておらず、百貨店やSC内テナントでも登録店舗であれば、利用可能。
新型コロナウイルスの影響で衣料品の消費が冷え込むなか、子供服が健闘している。総務省の8月の家計調査で、洋服全体の実質増減率は前年同月比29%減だったが、子供服は18%減と約10ポイント上回った。不振が続く紳士服や婦人服とは対照的に5〜6月はプラスに戻した。成長に合わせた買い替え需要はコロナ禍でも底堅いとみられる。
家計消費状況調査で、ネットショッピングを利用する世帯の割合が、新型コロナウイルスを機に初めてネットで買い物をする人が増え、利用世帯は5割に達した。世帯主が70代以上の高齢者の世帯でも利用率は2割を超える。コロナを機に消費のあり方が変化し、キャッシュレス決済の普及を後押ししそうだ。
経済産業大臣は、50年までのカーボンニュートラル(CO2「の排出量と吸収量を合わせてゼロの状態)実現に向けて、産官学が連携して実現に取り組む方針を示した。そのための技術開発、新技術の社会実装について討議し、年末までに方向性をまとめる方針。
経済産業省所管の官民投資ファンド、クールジャパン機構は、コロナ禍で環境が変化するなか、より慎重に状況を見守りながら政策目的に合致し、長期的に可能性がある案件には積極的に投資する方針である。ファッション分野を含め数百億円規模の案件が積み上がっている。
カイハラは抗菌・消臭機能をもつ「モーションフィット・デオ」を市場投入し手応えを得ている。消臭デニムは以前から販売してきたが消費者に伝わりにくくヒットにつながらなかった。しかしコロナ禍により消費者の安全意識が高まったことを追い風に提案を強めてゆく。
新型コロナウイルスの感染拡大による衛生意識の高まりを受け、素材メーカー各社は店舗レジ前に置く抗ウイルスの仕切りガラスや衣料品向け抗菌繊維など、新製品や新素材の開発を加速させている。村田製作所と帝人フロンティアは6月、人が動き繊維がねじれたりすることで微弱な電気を起こし、抗菌性能を発揮する世界初の繊維を開発した。素材や家電など抗菌加工製品技術協議会によると抗菌関連製品の市場は年間1兆円強だという。
服飾資材卸の増見哲は抗菌ボタン・アクセサリーパーツ「アンチ-B(アンチバクテリア)」を開発し販売する。抗菌剤を練り込んだナイロン樹脂製で抗菌製品技術協議会のSIAAマークを取得した。医療ユニフォームや介護服、子供服などに向け提案する。アンチ-BはJISの定めた抗菌試験で黄色ブドウ球菌や大腸菌などに対し抗菌活性値が2.0以上を示し、菌の増殖を継続的に抑える効果を持つ。
NEDOは「海洋生分解性プラスチックの社会実装に向けた技術開発事業」に着手すると発表した。事業期間は20〜24年度を予定し、30年までに海洋生分解性プラスチックを使った製品の実用化と、同年に国内市場で年間20万トンを目指す。研究開発項目は「海洋生分解性に係る評価手法の確立」と「海洋生分解性プラスチックに関する新技術・新素材の開発」の2件である。
三菱ガス化学は独自のナイロン樹脂「エモクシー」を新たに開発し、繊維を重点ターゲットの一つとして市場開拓を進める。低吸水性や高強力、耐薬品性などの特長があり、アウトドア衣料や産業資材など幅広く用途を探索する。ナイロンの1種だがナイロン6や66に比べて吸水性が低いなどの特長を持つ。吸水率は2%以下でナイロン12と同等。一定の伸度があり、強度が高いため、独特のハリ感がある。耐薬品性も高く、酸性とアルカリ性の双方に優れた耐久性を持つ。
ユニチカトレーディングは、同社の複重層糸技術「パルパー」に米デュポン社のポリトリメチレンテレフタレート(PTT)複合糸を用いた新紡績糸を開発した。PTTとPETのサイドバイサイド糸を芯とし、その表面を綿で覆っている。綿の肌触りとともに、ポリエステルの吸水速乾性、高強力物性、しわになりにくいなどの特徴がある。
強い抗菌作用を持つ銅を表面に巻いた糸を製造・販売している明清産業は、新型コロナウイルス感染症防止対策として多様な織・編物への使用を提案している。電線に比べて軽く丈夫で、汎用性がある金属箔を巻いた糸を開発している。群馬大学との共同研究で新型コロナウイルス感染症防止の銅繊維シート「GUDシート」を開発した。加工がしやすい織・編物シートに使うことで幅広く製品化できる。
近年注目を集めるセルロースナノファイバー(CNF)の世界的権威である筆者による総説である。約200報の文献を引用しながら、基礎から最新の応用まで網羅されている。CNFに興味のある研究者・技術者にとって全体を見渡せるだけでなく、筆者らが開発したTEMPO酸化CNF応用の最新のトピックスも取り上げられており参考になる論文である。
東レは優れた洗濯耐久性、着用快適性が特徴の抗ウイルス素材「マックスペックV」を開発した。21年1月からポリエステル100%の織物、ニットで販売を開始する。ウイルスの外側に脂質膜(エンベロープ)のあるエンベロープ型ウイルスに効果を発揮する。生地に付着したウイルスエンベロープを破壊することで,ウイルスの数を減少させる。今のところ、A型インフルエンザへの効果を確認しているが、新型コロナウイルスでは未確認。
帝人フロンティアは珪藻土の構造を再現した高吸水・速乾素材「ラッカン」を開発した。ポリエステルを使い、独自技術で高い吸水速乾性を持つ珪藻土の凹凸構造と表面の微多孔を再現した。経糸に加工で膨らみを増す複合糸を、緯糸に加工で伸縮する糸を使い、特殊な織構造で生地表面に微細な凹凸ができる。収縮差の異なる繊維を使った複合糸が凸部を形成するので、糸の間に空隙が生まれ微多孔構造となる。
クラボウは、電気・電子分野の国際標準規格であるIEC(国際電気標準会議)規格に対応したポリエステル綿混の制電ユニフォーム地「エレアース」を開発した。ポリエステル綿混でIEC規格に対応した生地は繊維業界初となる。生地に導電繊維を格子状に配置し、IEC規格で求められる縫い目をまたいだ表面抵抗値など基準をクリアした。エレアースを使ったワークウエアはIEC規格の国内運用・管理団体である日本電子部品信頼性センター(RCJ)の資材登録制度にも登録された。
近藤紡績所(名古屋市中区)は、綿100%の繊維束(スライバー)を編んだ生地「watanomama」(ワタノママ)を開発した。軽さと柔らかな風合い、速乾性を併せ持つ。粗紡・精紡工程前のスライバーを使用しているため、一般的な綿糸と比較して約40%かさ高く、コットンをそのまま編み立てるようなふわふわ≠フ風合いを表現することができる。紡ぐ工程を省くことでCO2の発生も抑えられる。綿糸換算で80番単糸や110番単糸クラスのスライバーで天竺生地(28グラム)を作る。
吉正織物工場(滋賀県長浜市)は製造工程で化学物質を一切使用しない浜ちりめんエコフレンドリーシルク「NecoS(ネコス)」を開発。ネコスは精練工程で使用するソーダ灰を木やワラといった天然由来の灰に切り替えたほか、化学由来の漂白剤なども使用せず、全ての生産工程から化学物質を排除した。使用する熱湯も約半分となり、二酸化炭素排出量も削減。染色に草木染などを使えば、一貫したサステイナブルなシルク織物に仕上げられる。
著者がこれまでに研究してきた大気圧プラズマによる繊維の表面酸化およびプラズマ誘起高分子コーティング技術に関する総説論文である。大気圧プラズマを用いたPET繊維の表面改質により、表面の粗さと表面酸素濃度が増加し、親水化する。さらに大気圧プラズマコーティング後のプラズマ処理によって超親水性が実現する。これらの処理により防汚性が高まり、染色性も改善するなどの研究成果が網羅されている。
洗い加工の四川(広島県福山市)は、昨年開発した摩擦堅ろう度が3級以上になるデニム製品の「色止め加工」をさらに4級近くにまで高めるなど、独自加工の開発を進めている。別の用途で使っていた薬剤を使うことで堅ろう度が向上するが、その後も新しい薬剤との組み合わせなど改良を重ねた結果、4級に限りなく近いレベルにまで向上した。綿100%やポリウレタン混などさまざまなデニムに対応する。
ジーンズ洗い加工大手の豊和(岡山県)は、ナノミスト発生装置とオゾン脱色機を用いることで、脱色工程の水使用量を99%削減した。全体的にグレーがかった色合いになり、色が抜けすぎるといったデメリットもない。特許を申請中で、綿100%やストレッチデニムへの加工を中心に広がりを見込む。
小松マテーレは、旧来型コロナウイルスへの効果が確認された抗ウイルス加工「エアロテクノ」を用いたマスクとマスクインナーを開発した。可視光領域でも効果を発揮する光触媒加工の進化版である。第三者機関で行った試験では、室内レベルの光を照射して2時間後にはウイルスの感染能力が99.9%以上低下し不活化した。新型コロナウイルスでは確認できていないが同様の効果が期待できるとしている。
染色加工のセイショク(岡山県倉敷市)は綿・ポリエステルの交織織物に、チェックやストライプといった柄を1工程で染色できる技術を確立した。通常2工程かかるところを1工程で染色できることで、水やエネルギー、薬剤の大幅な削減につながり、サステナビリティを訴求できる。既存の連続染色機を使いながらも1工程で両サイドを染められる点が画期的。1工程による染色でありながらも、くっきりとした濃淡のある柄を出すことができる。
薬剤製造の大和化学工業(大阪市東淀川区)は抗ウイルス加工剤「アモルデンV-100JM」とともに使う定着剤「V-SYN」を新たに開発した。セットで使うことで耐洗濯性を高めることができ、洗濯10回後もSEKマーク認証基準を満たす性能を確認している。新定着剤を使った綿100%素材への加工では、洗濯10回後に抗ウイルス活性値3.5を確認している(JIS L 1922 抗ウイルス性試験方法、インフルエンザウイルスで試験)。
東レは、臭いの元を抑制する消臭生地「ムッシュオン4X」を開発した。独自のナノテクノロジーを応用して複数の機能加工技術を組み合わせ、消臭、防汚、制菌、抗酸化の4種の効果を後加工で付与した。アンモニア臭の消臭効果、生地への皮脂の蓄積を防ぐ防汚効果、生乾き臭の原因となる菌の増殖を抑える制菌効果に加え、今回新たに発見した皮脂の酸化分解を抑える抗酸化効果を備えた。
アパレルやスーパーで物流網のEC対応が進み始めた。ファーストリテイリングは20年秋に国内2カ所目のEC専用の自動倉庫を稼働させ、注文から3日以内で商品が届く地域を拡大する。EC向け投資も店舗の1.8倍に増やす。イオンや西友もEC向けの自動倉庫を増設する方針で、店舗型企業がインフラをネットにあわせる戦略が鮮明になっている。
三陽商会は、婦人服の4ブランドで抗ウイルス加工を施したカットソー4型の販売を開始する。鉄イオン触媒の酸化力を利用した「ティオ・ティオプレミアム」という加工を採用。抗ウイルスや抗菌防臭性などに効果があり、暑さとウイルス対策が求められる今秋の商戦に向けて投入した。ティオ・ティオプレミアムは、サンワード商会(大阪市中央区)が展開する触媒技術で、酸素と反応する触媒反応サイクルを利用するため、長時間の抗ウイルス、抗菌防臭性が期待できる。
オンワード樫山は、新業態の環境貢献型オフプライスストア「オンワード・グリーン・ストア」の1号店を「モラージュ柏」(千葉県柏市)1階にオープンした。同社ブランドの在庫を常時オフプライスで販売し、将来的には他社ブランドにも広げる。同社グループの衣料品も常時引き取る。「作った服は最後まで責任を持ち、廃棄することなく循環させる」のが狙い。
豊島と日本環境設計は、海洋の美化活動で回収したペットボトルから衣料品などを製造する取り組み「プリング・オーシャン」を開設した。21年の春から夏にかけての店舗販売を見据え、リサイクル体制の整備を進める。国内の海岸で拾い集めたペットボトルの分別や洗浄を協力団体と担い、リサイクルして製品化することで、海洋の環境保全につなげる取り組み。
専門店向け婦人服メーカーは20年春夏物に始まり、進行中の21年春夏展まで大きな影響を受けている。消費者の新生活様式や新たなオンライン受注など、「以前の状況には戻らない」と考える企業もあり、展示会の在り方や生産など、新たな企業体制の構築を急ぐ。生産調整やオンラインの活用などで、「無駄が減り、効率や内容は良くなっている」という企業も出始めた。
青山商事は、10月1日から就職活動用のスーツのレンタルを始める。コロナ禍でオンラインでの面接や会社説明会が増え、就活スーツの着用機会が減ると予想して新サービスに乗り出した。衣類の修理などを行う企業の協力を得て、最大5日間で3,900円という価格を実現。男性用と女性用を用意する。
量販店や専門店チェーンを主販路とするアパレルメーカーの21年春夏商談が厳しさを増している。コロナ禍の終息が不透明なこともあり、GMSや専門店チェーンのバイヤーが先物発注を控える傾向が鮮明。
総合アパレルの百貨店向けレディスブランドが、従来の手法から脱しようとしている。コロナ禍の逆風の中、消費者の生活スタイルや買い方の変化に対応するため。スケジュールや先行企画と比率の見直し、デジタル活用などによる無駄のない物作りとプロパー消費率の向上が課題である。
楽天ファッション・ウィーク東京21年春夏が10月12日から開始されるが、コロナ禍を念頭に、「デジタルプラットフォームの発信強化、フィジカル(リアル)の発表の両立」を目指す。日本ファッション・ウィーク推進機構の古茂田事務局長に、今後のファッション・ウィークのあり方、デジタル発信による可能性を聞いている。
繊研新聞社が9月に実施した「ファッションビジネス景況・消費見通しアンケート」で、20年春夏のファッション衣料は最終消化率が50〜60%台にとどまる。コロナ禍によって、在庫水準は前年同期に比べて20%以上増加し、業界全体では倍増している可能性もある。回答理由は多くが「店舗の休業、時短」などで店頭販売が落ち込み「ECでもカバーできなかった」ことを指摘。
ドイツのスタートアップ企業サーキュラーファッションは、プラットフォーム上でデザイナーに向け、リサイクル可能な素材のデータベースやリサイクルのために必要な条件がわかるデザインのガイドラインツールなどを提供する。また、アメリカのスタートアップ企業イオンは衣服にマイクロチップを織り込んで追跡を可能にするサーキュラーIDをマイクロソフトやH&Mグループの協力を得て開発した。ブランド名、素材、原産地、価格などの情報と購入後の移動歴など、ライフサイクル全体を通したトレーサビリティーを可能にする。
高級オーダー紳士向け毛織物老舗メーカー御幸毛織は、名古屋市内に自社で生地から縫製まで一貫生産するオーダースーツサロン「ミユキクラフツスーツ・パストラル」を開店した。豊富な自社生地のラインナップや縫製子会社ミユキソーイングの持つ最新パターンによる高品質な紳士のパターンオーダースーツを提供する。
ファッションレンタルサービス「エアークローゼット」を運営するエアークローゼット(東京都港区)は、脳科学者である東北大学の瀧靖之教授と共同で、ファッションを楽しむことを通して気持ちの変化を研究する「ファッションウエルネスプロジェクト」を始動する。研究目的は「ファッションが生活の質を向上させていることを科学的に証明する」こと。
コロナ禍で人の移動が制限されるなか、多くのアパレルがオンライン展示会を開催している。各社とも最適なやり方に向け試行錯誤が続いているが、受注予算の達成は望むべくもなく、オンラインだけだと通常の半分程度しか受注できないケースもある。オンライン展示会は終息後も続くとみているところが多いが、展示会の開催場所を増やしたり、新しいチャネルのための業務増で負荷がかかったりとコストも増している。
今夏の電動ファン(EF)付きウエアの市場規模は、ワークウエア業界内の話を総合すると、メーカー出荷ベース(ファン・バッテリーのデバイスを含む)で150億円ほどになったとみられる。ワーカーだけでなく一般客の需要拡大を受け、来夏に向けても増産を計画する企業が多い。ウエアベースでは前年の約300万点から400万点超へ拡大した。
ホテル、図書館、フィットネス…。百貨店に物販以外の機能を導入する事例が広がり始めた。従来のフロア構成では収益の維持・拡大が難しく、百貨店再生のためには地域活性化が欠かせないとの認識も強まっている。地域に求められる機能を付加してにぎわいの創出に貢献し、圧縮した百貨店部分も活性化したい意向だ。
新型コロナウイルス感染症によるパンデミックで、拡大基調だった商社の海外販売戦略にストップが掛かるかと思われたが、逆だった。むしろ、「国内衣料品市場が縮小する」と海外販売の拡大が急務となっており、拠点や駐在員の増強が図られている。
東南アジアに進出する日系小売企業で、主役交代が進んでいる。8月31日にバンコク伊勢丹が閉店するなど大手百貨店が苦戦する一方、手頃な価格帯の商品を扱う量販店が出店攻勢をかけている。コロナ禍で、消費動向は変化しており、うまく対応できるかどうかが生き残りを左右しそうだ。
SC開発の中小規模化が続いている。日本ショッピングセンター協会によると、今年は40前後のSCが開業する見通し。郊外の大型SCや大都市中心部の大型複合施設は減り、足元商圏を対象にした地域密着型の中小規模の施設が増えている。一方で、公園一体型など新しいタイプの開発も相次ぎ、SCに求められる「滞在機能」の重視も目立つ。
新型コロナウイルス感染拡大の影響でオンラインでの衣料品の購入意欲が高まっている。米ECGの調査で、衣料品の「通常通りオンライン購入する」(33%)「オンライン購入を増やす」(13%)との回答はあわせて46%となった。ただし、高齢世代になるほどネット購入への抵抗感は強く、40代以上のオンラインでの購入を促す取り組みが課題となる。富士経済は、EC市場は20年に19年比8%増の10兆7千億円、21年には前年比15%増の11兆4千億円と予測する。
繊研新聞社の全国専門店アンケートで、20年春は採用数が前年より「増えた」企業が、「凍結」も含め採用が「減った」企業を5年ぶりに上回った。採用活動の早期化や賃金の引き上げなどで人材確保に成功した企業が増えたが、コロナ禍で21年春の新卒者の採用は計画を急きょ変更し、縮小に転じる動きが目立つ。8月までに新卒採用を終えた企業は3分の1で、採用の遅れや長期化に悩む企業が多い。
繊研新聞社が推定したファッション商品の19年度消費者向けEC市場規模は約1兆2100億円(18年度推計値1兆1000億円に対し、10%増)となり、EC比率(国内ファッション市場に占めるネット販売比率)は、12.3%になった。
コロナ禍でSCが他の商業施設や商店街、企業などと連携した地域活性化策を一段と強めている。地方都市を中心に、新たな取り組みも相次いでいる。地域が一体となって「街を元気づける」ことで、来街者と入館客数の減少に歯止めをかけるのが目的だ。同じ地域の中よりも、他地域との競合施設への対応が課題となるなかで、コロナ終
東京商工リサーチの国内企業への「第8回新型コロナウイルスに関するアンケート調査」で、「新型コロナウイルスの終息が長引いた場合、廃業を検討する可能性がある」と答えた企業は、大企業で1.2%だったが、中小企業で8.8%に達した。なかでも「織物・衣服・小売業」が全15業種のうち2番目に高く40%、「繊維・衣服等卸売業」は16%、8番目だった。
子供服市場がコロナ禍でさらに低価格化する傾向にある。西松屋チェーンが主力商品の価格を下げているほか、SC主力のSPA、卸向けブランドでも一段と価格を落とした商品の提案が目立つ。コロナ禍でハレの場がなくなり、日常着での戦いが強いられるため、低価格化が更に進みそうだ。
新型コロナウイルスの感染者数の増加ベースに地域差があり、都心に集中する中間価格以上の商品を売る専門店客足の減少から苦戦する一方、郊外主力の専門店は既存店売上高が前年実績を上回っている。しかし、店舗立地の違いだけではなく、コロナ禍を機に、これからの専門店がリアルでやるべきことは何か考えている。
総合スーパー各社が、新型コロナウイルスの影響が長期化することを見据え、商品構成の見直しを進めている。マスクなどの衛生用品や、巣ごもり需要に対応する調理器具が売り場の「顔」となる店が増えている。不振が続く衣料品の売り場は、さらに縮小を余儀なくされそうだ。
繊研新聞社が推定した19年の日本の衣料消費市場の規模は9兆6750億円と前年比1.2%減少、10年以来9年ぶり。数量も主力である中国からの輸入が減り、市場への供給が減った。服の平均価格は前年とほぼ横ばいだったが、家計消費に占めるファッションへの支出も増えていない。暖冬で冬物商戦が不発だったことに加え、消費増税が購買抑制に拍車をかけた。
量販市場の大手小売業の衣料品開発が変化している。ユニクロがスタンダードになり、コロナ禍もあって苦戦するGMSをはじめ、新たな生活様式が求められる市場でそれぞれに独自性を打ち出そうとしており、大手企業の対応が紹介されている。
FBプロフェッショナルへの道は、業界知識の基礎講座、月2回、第2第4金曜日に掲載。今回は、過去10年の衣料消費市場規模、市場へ供給される服の数量と平均単価、服の家計支出、購入状況がデータとして記載され、この十年間の衣料消費市場の推移が理解できる。2019年の衣料消費市場は、9兆6750億円(前年比1.2%減)と推定している。
コロナ禍でアパレル企業の設備投資は先送りになっている。しかし、人手不足もあり、効率化が急がれ、物流センターや店舗の付帯業務などへのICタグシステム導入は他業界に比べ進んでいるが、サプライチェーン全体への活用には至っておらず、関心が高まっている。
キャッシュレス、カードレス、ペーパーレス化が進んでいる。特に米国では8月末から急にセルフレジの受注が増え、生産が追いついていない。加えてEC対応も引き合いが出ている。スマホで注文して、店頭で受け取る事例が増えていて、日本でも進みそうだ。
香川県のオーガニッククリーニングMEIJIYAは、8月1日から9月12日まで、週3日間店舗スタッフ全員が浴衣で来店客を迎える「浴衣deお接客」を企画。コロナ禍で季節感がない中、まちの活気づくりにクリーニング店でもできる地域応援キャンペーンとなった。
法務省統計局のクリーニング代支出(6月)は前年比24.3%減と厳しいが、ふとんを専門に扱う埼玉のCL業者は今年度宅配部門が前年比50%増、別の業者は羽毛布団の真空パッケージサービスにより需要が伸び、ワイシャツの点数減を補った。家の中の断捨離や自粛下での掃除により、生活必需品である寝具類の洗いのニーズが高まったことが要因のようだ。
日本クリーニング用洗剤同業会は、20年1〜6月の上期出荷実績を発表。前年同期比で84.6%となり、全体的に減少し、統計開始以来最大の下げ幅になった。ホームクリーニングでは在宅勤務の加速、テキスタイルリネンサプライ(病院寝具含む)等ではホテルの稼働率の激減、医療機関の入院患者減少、外食産業への自粛要請等の影響によるものと思われる。ただし、コインランドリーは近年の増加傾向もあり、他の分野に比べコロナ禍の影響は比較的軽微となった。
白洋舍は、日本テキスタイルケア協会との連携により、「プレミアムテックスケア高輪(高輪店2階)」にて、オートクチュールやフルオーダーメイドなどデザイン性、芸術性が高く、よりデリケートな衣類に対し、品質の維持、復元を目的としたサービス「プレミアムテックスケア」を行っている。料金は衣類の状態によって異なり、全て見積による。
本誌で連載中の「ホームクリーニングの品質を考える」第21回は、顧客満足の勧めと題し、クリーニングの苦情事例6件とその解説、クリーニングで変色が発生する理由、消費者の権利と責任、クリーニング業法(抜粋)、さらにクリーニング店の選び方を参考情報として紹介している。
全国クリーニング生活衛生同業組合連合会の中央青年部会企画により、一般のクリーニング利用者に対し、令和元年9月22日から11月4日までに、クリーニングサービスに関する利用者意識調査が行われ、「経時劣化に注意が必要な素材について」報告された。合成皮革、ボンディング加工などの経時劣化する素材の認知度、製品所有状況、トラブルの経験などが結果と考察としてまとめられており、今後の経時劣化に関するトラブル防止にむけた提言が記載されている。
全ク連と文化放送、関東一都六県のクリーニング組合では、毎年9月1日〜翌年8月31日を1期として「クリーンライフみのりの箱募金」を展開している。この度、第35期(19年9月〜20年8月)の募金額がまとまった。コロナ禍で例年開催の贈呈式は中止となったが、9月30日に全ク連の小池広昭会長と文化放送の関根英生放送事業本部副本部長/編成局次長(クリーンライフみのりの箱委員会委員長)が厚生労働省を訪問し、医薬・生活衛生局 生活衛生課の成松英範課長へ浄財95万円の目録を手渡した。浄財は今後、中央共同募金会を通じ、募金額に応じて一都六県の社会福祉施設に配分される。
ベビーカーやチャイルドシートは、幼児の食べこぼし、汗などの雑菌の繁殖、カビが発生しやすいアイテムであり、以前から一部のクリーニング店では取り扱ってきたアイテムではあるが、コロナ禍において需要が一気に高まっている。そのクリーニング時に気を付けたい点としてSGマーク、消費生活用製品の安全性を担保する任意の制度や、丁寧な気配りの必要性などが紹介されている。
小羽特殊クリーンサービスは、ウール、シルク、皮革製品、着物、布団、絨毯といった特殊品まで水洗いできるクリーニング法「アクアウォッシュ」を考案し、8月初旬に特許(第6746155号)を取得。このシステムではシーツに包みネットに投入して安全安心の水洗いを行うが、これまで水洗いで問題となっていた縮み、色移り、型崩れ、風合い変化などが抑制できるとのこと。
ぬいぐるみは家族同様であり、思い出に深く関わり、クリーニング需要として年間の繁閑の波が小さい大事なアイテム。一般的には中綿に化繊を使用しているものが多いが、藁を詰め込んだぬいぐるみもあり、乾燥中に藁からアクが出て白かったぬいぐるみが茶色く染まるケースもある。また衣服と異なり厚みがあることから乾燥には十分な注意が必要でにおいや抗菌処理も不可欠となってきている。
銀行に預けていたお金が何者かに引き出された。「ドコモ口座」のような電子決済サービスを使っていなくても、不正のルートになった。全国で発覚した引き出しの被害は3千万円超。多くの銀行口座が絶対安全とは言い切れなくなってきた。
近年、ネット通販のトラブル相談が20万件を超える状態が続いている。国民生活センターによると昨年は約23万件。今年は新型コロナウイルス拡大による外出自粛でさらに増える可能性がある。製品に不具合があっても出品者やメーカーが海外だと問い合わせも難しく、ネット取引の場を提供する企業「プラットフォーマー」もおざなりな対応が目立つ。消費者庁はプラットフォーマーの規制強化を目指し、法整備に向け議論をしているが、業界団体は反発。消費者保護にはほど遠い状況だ。
厚労省が大麻草の違法栽培をしないよう啓発したホームページには「大麻の栽培畑に入ると酔っ払ったような症状が出る」などと表現しているが、栽培農家は「事実と異なり、誤解や偏見を生む」と反発している。国内には免許をもって大麻草を栽培している農家がいる。大麻草の茎の繊維からつくる麻糸は、皇室の宮中祭祀や神社のしめ縄、おはらいで神職が手にする大麻、大相撲の横綱の化粧回し、花火の火薬原料などに使われ、日本の伝統文化を支えてきた。厚労省の担当者は、ホームページの意図はあくまでも違法栽培を阻止することとしながらも、表現の変更を含め検討するとしている。
日経MJの全国消費者1000人調査によると、新型コロナウイルスの流行によって消費活動が一変している。特に影響が出ているのが外食やレジャーなどの余暇消費。コロナの感染拡大が日本で本格化して半年余り。約72兆円の余暇市場の回復は厳しい。
JMROマーケティングリサーチ機構の現金決済状況調査で、60代以上は63%が現金決済、19%が電子マネー併用と、キャッシュレスにまだ抵抗があるという。電子マネー決済利用は「増えている」が34%で、背景にはポイント付与や現金を持ち合わせる必要がない、支払いもスムーズと答えている。
高齢者の増加で介護用を中心に需要が急増している紙おむつ。環境省が今春、リサイクルのための自治体向けガイドライン(指針)を公表したのに続き、東京都は、民間企業2社と共同で実証実験を始めると発表した。使用済み紙おむつは多くの場合、一般のごみと一緒に焼却処分されている。紙おむつから作られたリサイクル商品への消費者の心理的抵抗感など、使用済み紙おむつのリサイクル実現に向けた課題も多い。ユニ・チャームは「消費者がどこまで環境問題を意識して手に取ってくれるか」問題が残るという。
古着を回収して再生したり、在庫を売りきったりする仕組みにユニクロやオンワード樫山が力を入れている。環境意識が高まり、大量生産、大量廃棄へ消費者の目が厳しくなったなかで新たな取り組みだ。ユニクロは自社製品を買った客から古着を回収しよみがえらせる。オンワード樫山は自社商品の在庫を格安で販売したり、自社品の古着を引き取り循環させるという。
旭硝子財団の「第1回日本人の環境危機意識調査」で、レジ袋の有料化に伴い4割強がマイバッグを持ち歩くようになったことがわかった。新型コロナウイルス流行後に環境問題への意識や行動で約4割に前向きな変化が見られた。コロナ禍やレジ袋の有料化が消費者の思考と行動に影響を与えている。
顧客が従業員に威圧的な言動や理不尽な要求を突きつける「カスタマーハラスメント」について、厚生労働省は、来年度に企業向けの対応マニュアルを策定する方針を決めた。従業員が精神疾患を発症するなど深刻な被害も起きており、国が標準的な考え方や現場対応策を示す必要があると判断した。
人工知能(AI)の顔認証技術を悪用した精巧な偽動画「ディープフェイク」が深刻な社会問題となりつつある。警視庁などは有名人のわいせつな偽動画を作成した男らを摘発したが、海外では要人らの架空の動画が政治問題化する事態も起きている。個人への名誉棄損にとどまらず、大規模な情報操作に悪用される危険性をはらむ。日本でも今年度、文部科学省がフェイクニュースやフェイク動画などを検知して対処する技術の研究を戦略目標として掲げている。国内ではまだディープフェイクへの関心が薄い、と専門家は指摘している。
電気アイロンは、生活に不可欠といえるのか。昨年11月、20-30代の働く男女が集まり話し合っていたのは「ふつうの生活」を送るために必要な「最低生計費」の額。議論が沸騰したのが「アイロン」だった。「結婚式に出るとき、ワイシャツがシワシワで困った」という者に「ないと生活できないわけではない」との反論も出た。「最低生計費」は一番下の生活ではなく、ふつうの生活を送るためのもの。ひとりの男性が「取引先に会う仕事なら、スーツにアイロンをかけることは最低限の身だしなみ」と言うと、一同は納得。東京都の最低生計費は、アイロンを持つ費用を含めて計算することにした。これは08年から全国労働組合総連合が各地で順次進める最低生計費の算出プロセスの一つ。働き手の生の意見を取り入れている。
P674〜P678 高齢者の歩行動態の特性を明らかにし、つまずき予防靴下の具体的設計指針を導出するために着用実験を行った。足部に沿った内側縦アーチをもつインソール機能と、足部側面を把持する機能を付与した靴下は、つまずき予防に効果的であることが分かった。
P532〜537 スポーツシーンにおけるバスト揺れは、皮膚、脂肪組織、乳腺、クーパー靭帯などに物理的な負荷を与えるばかりでなく、不快感の原因やパフォーマンスに影響する。スポーツシーンにおける胸部挙動分析とそれに基づいたスポーツブラの設計事例を解説する。
デサントジャパンは息苦しさ、蒸れを抑制し体を動かす際にも快適に着用できるマスク「デサントアスレチックマスク」の販売を9月中旬から発売する。呼吸をしやすくするため、マスクを立体構造とすることでマスクと口の間に適度な空間を確保。蒸れ感を軽減するため、クーリング機能を発揮する独自素材「クーリストD−テック」を採用している。快適な着け心地を得るため、顔が生地に覆われる部分を少なくし着用時の不快感・閉塞感を軽減した。
クロシェ(神戸市)はパンプスを履かざるを得ない女性に向けて、履き心地の良いプレーンパンプスを発売する。ヒール高は4cmで、アッパーは通気性のある人工皮革でストレッチ性があり、柔らかい。一番の特徴は、形状記憶シートとへたりづらい低反発スポンジ製の人の足型に寄り添うインソールを使用していることである。
イオンリテールは、運動後の疲労を効率的に軽減できる機能を付加したインナーを発売した。ストレッチ性や吸汗速乾のスポーツ機能に加え、着用することで疲労回復、血行促進、筋肉の疲れの軽減が期待できるという一般医療機器「セリアント」の機能が加えられた。
ライフコーポレーションは、猫背になりがちな姿勢をインナーからサポートするオリジナル商品を販売する。肩や腕回りを後方へ引き寄せる縫い目、体にフィットし、肌触りが良くなるような柔軟加工を施した生地が特徴で、体を締め付けないで背筋がすっきり伸びるようにサポートする。
岡本は、「靴下サプリ」のなかで、就寝時の足の冷えを防ぎ心地良い睡眠を目指す靴下を開発した。皮膚が薄く熱が逃げやすい膝・かかと・つま先の3カ所に肌からの湿気を吸収して発熱する素材を用いた。良質な睡眠を得るには、「頭寒足熱」が有効とする杏林大学・古賀良彦名誉教授の監修による。
p579〜588 静電気の定義とその性質、静電気における障災害事例の一例と静電気を巧みに利用した技術の代表例を紹介するとともに、各種素材の床敷物の上を合成靴および皮革靴で歩行した場合の人体の静電気帯電現象について解説する。
P709〜P714 マスクの市場、機能、標榜について解説する。不織布マスク中間層に使用されるメルトブロー不織布は、静電(帯電)加工により静電気を帯びさせることにより高いフィルタ機能を発揮する。マスク全体の効果を表示するには、「抗ウイルス加工」との標榜は可能であるが、マスク全体の効果と捉えられるような「抗ウイルスマスク」との標榜はできないことに注意する必要がある。
リゲッタは、クラウドファンディングサイト「マクアケ」で独自開発した靴のインソール「バイン」の先行販売を始めた。バインは歩き回って足が疲れている男性ビジネスマンの役に立つインソールを考えたもので、新たなインソールのブランドとして育てる考えである。装着すると個人の足の形状に合わせて変化し押し返す効果「ばね効果」があり疲れにくい。
山本化学工業(大阪市生野区)は免疫力改善に資する新素材「e-71」の学術研究を本格的にスタートさせた。e-71が有する体の環境を整える機能について京都大学、埼玉大学などと実施する共同研究を通じて、来春までに6つから7つの検証結果を出したいとしている。e-71は新潟県で産出される石灰石を原料とするラバー状の素材。同社既存の「バイオラバー」に比べると、赤外線の放出量がはるかに多くなるほか、体に好影響をもたらす赤外線以外の物質を放出するという。
鈴木靴下は、米ぬか繊維を活用したインナーを開発し、本格販売を始めた。米ぬか繊維が持つ保湿性や肌への優しさに加え、縦横、斜めに伸びる編地を使い着用感を向上させたインナーである。
米政府は「強制労働で生産された」として、中国新疆ウイグル自治区産の綿花を使ったアパレル製品などの一部の輸入を禁止。これに対して中国政府は「中国は国際的な労働・人権基準を積極的に取り入れ、労働者の権利を確実に保障している」と反論した。新疆は中国綿花生産の80%以上を占める。米政府が強制労働の疑いがある材料を使ったと認定すれば、米国に輸出できなくなる可能性がある。
インターンシップのオンライン化が地方で進んできた。新型コロナウイルスの感染拡大でリアルでの実施が難しくなり、大都市圏の学生採用に不可欠なツールとなりつつある。北陸3県の企業約30社はインターンのオンライン対応で連携するなど、学生側も移動がなくて参加しやすく、交通費を抑えるなどの利点がある。
日経の「社長100人アンケート」で新型コロナ対策として、97.9%の企業がテレワークを継続しているが、テレワークで自社の労働生産性がどうなるかを聞いたところ、「上がる」は2割にとどまった。約5割の経営者がコミュニケーション不足や従業員の管理のやりにくさを感じており、運用の最適化を模索している。
学生が深刻な就職難に直面している。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ファッション業界では経営が急激に悪化して新卒採用を中止する企業が相次いでいるためだ。服飾系専門学校では、例年なら多くの企業が内定式を行う10月1日の時点で「来春卒業予定なのに、まだ就職先が決まっていない」と悩む学生が7〜8割を占めるところもあり、「前代未聞の最悪な状況」だ。
21年3月末に消費税転嫁対策特別措置法が失効し、4月1日から総額表示(税込み価格表示)が義務付けられる。日本繊維産業連盟や日本アパレル・ファッション産業協会など業界7団体は財務省と経済産業省に確認し、「消費者が税込み価格を一目で分かるよう手立てを講じれば、『本体価格+税』表示の値札を付け替えなくてもよい」とし、対応方法を会員企業に伝えた。
政府は、23年春に入社する現在の大学2年生の就職活動について、面接を6月に解禁する現行ルールの維持を決めた。24年春に卒業する大学1年生についてもルールを継続する方向。新型コロナウイルス感染症の影響で雇用環境が悪化するなか、学生の混乱を避ける狙いで、就活ルールの抜本的な見直しは25年春卒以降に先送りされた。
@2月2日(火) AオンラインによるWEB開催(Microsoft Teamsを利用)B講演(1)資材用繊維概論(分類/機能/性質/繊維形態・構造体/製法など)(2)資材用繊維の用途と機能 自動車分野/土木・建築分野/水産分野(3)資材用繊維と環境(使用済み繊維の回収・廃棄の現状、そしてリサイクルなどの技術について)C日本繊維機械学会 пF06-6443-4691 info@tmsj.or.jp
発行:一般社団法人日本衣料管理協会 会長:小林茂雄/発行人:近藤美文