ミニ情報TOP→ 日本衣料管理協会TOP→ バックナンバー一覧（2003年度:第20巻～）→
行 政 ★政府、総合物流施策大綱21 ～ 25年度を閣議決定
素 材 ★バイオ由来のPTMG開発
加 工 ★"食品残渣から染料*
アパレル ★ゴルフ人気が加速-ウエアの販売好調-
流 通 ★SC白書2021，変化加速するSC市場
クリーニング ★イージーリペアに新たなメニュー
消 費 ★ウイグル問題で対立 日本の対応は
健康・快適性 ★「ブラが、わたしに合わせてくれる」がコンセプト
その他 ★繊維系３学会、統合へ議論開始
日本政府が30年度の温暖化ガス排出量を、13年度比で46%削減する目標を掲げた。発電部門は排出量の約4割を占め、欧米と比べると発電時により多くのCO2を出している。火力、原子力、再生可能エネルギーという3つの電源構成の見直しが急務で、特に火力では石炭・石油の廃止が必要となる。
政府は、4月25日に発出した緊急事態宣言による行政の休業要請に応じた百貨店やSCなどの大型商業施設とテナント・出店者に対して自治体が支給する休業要請協力金の実施要領を都道府県に通達した。SC協会はこれを受け、5月13日に会員企業に要領の内容を通知した。
文部科学省と厚生労働省による20年春卒業した大学生の4月1日時点での就職率が96.0%で、過去最高だった前年（98.0%）を2ポイント下回り、過去2番目の低下幅となった。近年は上昇傾向が続いていたが、新型コロナウイルスの感染拡大が影響した。
内閣府のGDP21年1～3月期速報値は実質の季節調整値で前期比1.3%減、年率換算で5.1%減だった。マイナス成長は3四半期ぶり。20年度も前年度比4.6%減で、落ち込み幅はリーマン・ショックがあった08年度（3.6%減）を超え、戦後最大となった。新型コロナウイルスの感染拡大で、個人消費が低迷し、全体を押し下げた。
総務省の就業者数20年度平均で、非正規の女性雇用者は前年度比で65万人減った。非正規男性の32万人減に比べ、2倍以上の落ち込み。宿泊や飲食、小売りといった女性の割合が高い業種が、営業時間短縮などのあおりを受けたことが響いた。女性の就業率が子育て期に著しく下がる「M字カーブ」は近年解消し、女性の活躍が進んだといわれてきたが、新型コロナウイルス禍はそれがいかにもろいものだったかを露呈させた。
文部科学省の新型コロナウイルス下の学生生活に関する調査（21年3月）で、大学生らの6割が20年度後期の授業について「ほとんどオンラインだった」と回答。半数以上の学生がオンライン授業に満足していると答えたが、友人関係を築けないことへの悩みも目立った。経産省、政府系金融機関による無利子･無担保融資の申し込み期限を年末まで延長
経済産業省は、新型コロナウイルス対策として中小企業・小規模事業者向けに昨年から実施している政府系金融機関による実質無利子・無担保融資の申し込み期限を現行の「今年前半」から今年末までに延長する。現在まで、繊維・ファッション企業を含め、約86万件が約16兆円を利用している。
経済産業省は企業のサステイナブル経営を促進するための検討会「サステイナブルな企業価値創造行のための長期経営・長期投資に資する対話研究会」を新設、31日に第1会議を開催。「サステナビリティ・トランスフォーメーション（SX）」の取り組みの具体化を目指す。
厚生労働省の人口動態統計20年で、1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率は1.34だった。前年から0.02ポイント下がり、5年連続の低下となった。07年（1.34）以来の低水準となっており、新型コロナウイルス禍の影響も重なり21年には一段と低下する可能性が高い。
政府は、国による物流施策の指針「総合物流施策大綱」（計画期間21～25年度）を閣議決定した。今後の物流が目指すべき方向を、物流DXや物流標準化の推進によるサプライチェーン全体の徹底した最適化、労働不足対策と物流構造改革の推進、強靭・持続可能な物流ネットワークの構築とした。
経済産業省は6月17日、百貨店の今後のあり方について討議する「百貨店研究会」の第4回会議を開き、報告書の骨子案を提案、討議した。骨子案は、百貨店を取り巻く環境の変化と「目指すべき方向性」、研究会の今後の「実行に向けたロードマップ」を示してある。
シキボウは株式交換で新内外綿を完全子会社とすることを決めた。これにより新内外綿は上場廃止となる。今後は両社の技術や製造・販売拠点の相互活用を進め競争力の強化に取り組む。例えばシキボウはユニフォーム地などに強みがあるが、近年はユニフォーム分野でもニットのシェアが高まり、ファッション性への要求も高い。ここに新内外綿が得意とする色糸などファッション性の高いニット糸の活用が可能になる。
協同組合西印度諸島海島綿協会が組織を変更、一般社団法人西印度諸島海島綿協会として登記変更し、改めてスタートを切る。同協会はこれまで協同組合としての運営のため、組合員だけに向けた事業運営が主であり、入会資格や組合員以外への海島綿の販売などに制限があった。このためマーケティングに幅が出ず、近年の販売チャネルの多様化や、取扱い企業のそれぞれの展開にも対応しにくい状況となっていた。
服飾資材商社の増見哲は、卵の殻を原料にしたボタンを開発した。日本国内の割卵工場で処理された卵の殻60％と、ポリプロピレンなどのプラスチック40％を配合した樹脂をボタンに成形した。卵の殻は94％が炭酸カルシウムでできており、適度な耐久性と抗菌性を持つ。自然由来な上、廃棄されるものを再利用するため環境に優しく、自然由来の卵の殻が51％を超えることでボタンは可燃ゴミとして扱える。現時点では白のみの展開だが、樹脂に染料を混ぜればカラー化も可能。
三菱ケミカルと連結子会社の三菱ケミカルメタクリレーツはポリメチルメタクリレート（以下アクリル樹脂）をケミカルリサイクルする事業に乗り出していくため6月、国内に実証設備を建設し事業化に向けた実証試験をスタートさせる。両社はアクリル樹脂のリサイクルに向けた検討を行ってきており、欧州においては近いうちに現行のリサイクル技術を導入したアクリル樹脂リサイクル設備の建設を決定する見通しとなっている。
検査機関のボーケン品質評価機構は2月から繊維の生分解性試験を開始した。同機構は日本バイオプラスチック協会にも加盟し、生分解性試験の国際標準化作業にも積極的に参画する。検査機関大手、ドイツのホーエンシュタイン研究所の協力を得て生分解性試験の受付を開始、試験の実施は同研究所に委託する。生分解性試験は同研究所が関連する国際標準規格（ISO）などをベースに開発した方法で実施し、土壌中とコンポスト中の2種類に対応する。
欧州連合（EU）の政策執行機関である欧州委員会と立法府にあたる欧州議会は、海洋汚染などの原因物質として問題視されている「使い捨てプラスチック（シングル・ユース・プラスチック）」に関するガイドラインを最終決定した。この中で議論となっている再生セルロース繊維は「非プラスチック」と定義付けた。今回の決定によってレーヨンやキュプラ、リヨセルなど再生セルロース繊維が使い捨てプラスチックとは異なる素材であると正式に定義付けられたことになる。
三菱ケミカルは植物由来原料を使用するポリテトラメチレンエーテルグリコール（PTMG）を新たに開発し、このほどサンプル提供を始めた。PTMGは反発弾性や耐摩耗性などの特徴からスパンデックスなどに伸縮性を付与する素材として使われている。石油由来のPTMGと同等の反発弾性、耐摩耗性、耐加水分解性、低温での柔軟性を持っており、インテリア、ファッションから工業資材に至る幅広い用途で活用することができる。
住江織物は、廃棄漁網由来の再生ナイロン糸を開発した。自社で紡糸し、その素材を使用した製品化も試みている。国内で使用後の漁網を回収し、資源リサイクル事業を行うリファインパースでチップ化した。そして、住江テクノ滋賀の試験紡糸機を使って同チップを紡糸した。現時点では試作品ができたレベルで、量産化はまだ先の段階としている。
デニム製造国内最大手のカイハラは、同社のボトム用デニム生地では最軽量となる5オンスのストレッチデニムを開発した。染色工程で水の使用量を削減する加工を取り入れるなど、生産では環境にも配慮した。色落ちを楽しむことのできるインディゴカラーに加えて、夏の使用頻度が高い白いTシャツへの色移りに配慮した色落ちしにくいカラーステイの2色展開。
環境に配慮した素材を使う傾向の強まりのほか、中国新疆ウイグル自治区の人権問題も要因の一つとなってオーガニックコットンの需給が一段と引き締まってきた。取引認証書の偽造問題などのトラブルも発生しており、認証団体であるGOTSの管理が強化されている。一方、投機的な需要も膨らんで価格が上昇しており、入手困難になる課題も出てきた。
カネカは世界唯一の再生コラーゲン繊維「ルクセア」で衣料向けの販売を本格化させる。水分率22%の他の繊維にはないしっとりとした風合いで、吸放湿性、抗菌性、難燃性などに優れる。もともと同社が得意とする頭髪装飾用途の最高級ゾーン向けに開発し展開してきた。3年前にワコールの保温インナーに採用され衣料用としての認知が高まった。コストダウンに取り組み、頭髪・衣料だけでなく、高機能ガーゼなどのメディカル用途にも展開する。
東レはナイロン6繊維のケミカルリサイクルで名古屋事業場での新たな設備投資を検討する。リサイクル100%のニーズが高まっており、需要を捉える。警察向けの使用済みレインスーツを回収利用するなどの取り組みを継続するが国内での原料調達には限界があるため、海外子会社もしくは外部との提携による量的拡大を視野に入れる。
ポリエステルのケミカルリサイクルで長年の経験を持つ帝人と、伊藤忠商事、日揮ホールディングスが組んで、世界最高峰のケミカルリサイクル技術のライセンス事業を進める。ポリエステル繊維to繊維のケミカルリサイクルの量産は難しいが、帝人は年産2万トンの技術を構築した。3社が協力して世界に展開してゆく。
合成したα-1，3-グルカンブテノエート（α13GB）を電気紡糸することで、不織布ナノファイバーマットの作製に成功した。反応性ビニル基を多くもつ性質を利用して、チオール-エン反応による表面改質を試みたところ、パーフルオロデカンチオールで修飾したマットは超疎水性を示すことが示された。
丸安毛糸は抗酸化作用のある植物由来成分「万生」をレーヨンに練り込み、免疫機能の維持をサポートする糸を開発した。「キュアフィーロ」として販売し、肌着や寝装寝具、インテリアなどの分野に訴求する。万生は日本の野山に自生するイタドリ、よもぎ、柿の葉から抽出したフィトケミカルで、抗菌、消臭、有害物質を低減する機能がある。建材や化粧品、食品包装などに使われた実績があるが糸は世界初という。
縫い糸、ニット糸主力の三山は今秋から、生分解性材料のポリ乳酸（PLA）を用いた糸を販売。「リナチュール」のブランド名で、主に衣料用途の織糸、ニット糸の販売を始める。リナチュールの糸に使うPLA樹脂はトタル・コービオンPLAがサトウキビを原料に製造し、その樹脂を基に植物由来の添加剤で長瀬産業が耐熱性を付加した樹脂に加工する。それを素材として三山が中国や台湾で糸を生産する。
テキスタイルコンバーターのデビスはサステイナブルなデニム調素材「エイントデニム」を開発した。伊藤忠商事の再生ポリエステル「レニュー」と無水染色・プリント技術｢エアダイ｣を活用したもので、ソフトなストレッチ性とデニム調の色落ちやビンテージ感を両立、染色堅牢度の高さも特徴だ。インディゴ染料を使わず、肌に触れる裏側には先染め綿糸を使用することで快適性も実現した。
豊島は高級ストレッチ素材「ワンダーシェイプ」で、ソニーグループが開発した籾殻由来のサステイナブル素材「トリポーラス」を使った新素材を開発した。ダファーが店舗・オンラインで、この新素材を使ったメンズパンツを「ワンダーシェイプ・ヘリテージ」の商品名で販売を始める。トリポーラスは微細で多孔質な構造が特徴。余剰バイオマスである籾殻を使い、消臭や抗菌などの機能を持つ。
スタイレム瀧定大阪はオランダのカポック素材サプライヤーのフロッカス社と業務提携し、カポック素材の開発、販売を始める。カポック繊維は中空構造をしており、綿の1/8と軽く、保温性、防虫性、撥水性もある。栽培過程で大量の水や化学肥料を使わないため、自然環境にやさしい素材である。中空構造を生かし、ダウン代替として中わたや寝具などライフスタイル関連での販売を予定している。
テキスタイル企画や製品事業を手がけるデザインハウス風は、北山杉の間伐材をプリント染料にした「ローウッドプリント」を開発した。間伐材チップから染料成分を煮出す工程にも、燃料に間伐材などを用い、灰は農業用肥料に活用するなど無駄な廃棄物を出さない工夫を施した。耐光堅牢度はやや低いものの、染色堅牢度は3～4級と一般的な使用では問題ないレベルをクリアしている。
京友禅染の藤田染苑は、天然藍を原料に手捺染で柄を表現する「藍捺染」という独自技法で新たな用途を切り開いている。従来の藍染ではできなかった細かな線や図案が描け、色の濃淡も表現できる技法で、モダンでポップな柄表現が可能になった。天然繊維だけでなくレーヨンやナイロンにもプリントできる。広幅の設備を導入し、クリエイターと組んだファクトリーブランドの開発にも乗り出した。
染色整理加工メーカーの艶金は、食品や植物の加工後の残渣を原料とした染色加工で天然染料100%の「のこり染プレミアム」の量産技術を開発した。これまでは染色堅牢度維持などのために少量の化学染料を使ってきたが、天然染料100%の顧客要望が強いことを受けて今回の開発に成功した。ひわだ、小豆、エゴマ、ほうれん草の4色からスタートする。
洗い加工のフーヴェルは、ナイロン生地を硫化染めする技術を確立した。一般的にはナイロンは硫化染料で染めにくいとされるが、ナイロン100％の生地でも染色が可能。ナイロンでありながらアタリ感が出せるとともに濃度もしっかりと出せ、これまでにない風合いが表現できる。すでに電動ファン（EF）付きウエアなど、一部の商品で採用もされている。
日華化学は抗ウイルス・抗菌防臭剤「ニッカノン」が新型コロナウイルスに効果があることを確認した。キューテックではポリエステル100％織物を使い、2時間後のウイルス減少率はミ ニ 情 報4 2021. 8. 1発行99.9％以上だった。仏ウイルス研究所ではポリエステル100％不織布を使い、2時間後に99.8％減少した。合成皮革、樹脂成型品、木材、フィルムなどでも表面処理剤にニッカノンを配合することで抗ウイルス機能を付与できることを確認している。
テックワンは植物染料を使ったインクジェットプリント技術「ヌーヴェルパレット」を北陸先端科学技術大学院大学の増田貴史講師、グリーンジョブと共同開発した。増田講師が開発した植物由来の染料インクを活用し、石油由来の合成化合物を一切使っていないにもかかわらず、室温下で数秒で染められる画期的な技術。ヌーヴェルパレットによるプリントで、汚染排水の排出量や化学薬品使用量を従来の半分に削減できるとしている。
染色加工の東北整練は、旭化成のキュプラ繊維「ベンベルグ」の弱点である湿摩擦堅ろう度や洗濯後の形態安定性を飛躍的に向上させる新加工「MVA」を開発した。最も難度が高いベンベルグ強撚糸織物でも通常洗濯と吊り干しでの洗濯収縮は3％以内を実現。濃色の湿摩擦堅ろう度も3級以上、洗濯後の形態安定性も3.5～4級に向上するなどイージーケア性が格段に向上する。
ワークマンが今春、「裏返すとスーツになる作業着」を4,800円（税込）という低価格で市場に投入したのをはじめ、紳士服専門店のAOKIでも同じ価格帯でテレワークを想定した「アクティブワークスーツ」の販売をEC専用で開始した。両社とも滑り出しは堅調である。新型コロナウイルス禍でニューノーマルに対応したスーツは、カジュアル専門店やセレクトショップなど他業種も巻き込み、既存スーツに次ぐ新市場に成長できるかが注目される。
長きにわたり過剰生産・大量廃棄を前提としたビジネスモデルで成長してきた日本の繊維・ファッション産業が岐路に立たされている。日本繊維産業連盟の冨吉賢一副会長とフルカイテンの瀬川直寛社長がオンライン対談をし、サステイナビリティの観点からファッション業界が抱える問題とあるべき姿を示している。
フルカイテンは、大手上場アパレル企業16社の21年2月期決算をもとに調査レポートをまとめた。新型コロナウイルス禍に比べ平均在庫に対する粗利益を示す商品投下資本粗利益（GMROI）が悪化した企業は16社中13社あり、収益力による差がでている。
小島ファッションマーケティングの小島代表が、環境省のリポート「SUSTAINABULE FASHION これからのファッションを持続可能に」による提言に対して、実現性を言及している。結論として、ファストからサステイナブルへの切り替えは「経営の時間軸」から変えないと実現しないとしている。
「猛暑による健康へのリスクは社会問題」（東レ）と捉え、繊維関連企業による暑さ対策商品の開発は一段と活発になってきた。暑さ対策の象徴的な商品としては、近年、電動ファン付きウエアが挙げられる。建設現場など屋外作業者を対象に普及してきたが、昨年あたりから紳士服メーカーやスポーツ・アウトドアメーカー、子供服メーカーなどを通じて、一般向けにも販売されるケースが増えてきた。また、体調を見守るウエアラブル技術を活用した商品の引き合いも強まってきている。
菅公学生服はレクトラ（フランス）の「レクトラ・ファッションオンデマンド」を導入した。受注から裁断までのオンデマンド生産を自動化するトータルデジタルソリューションで、日本での採用は初めて。多品種・小ロット、短納期生産が求められる中で、一番のネックになっているのが裁断工程。ファッションオンデマンドの導入で、迅速で正確な柄合わせ裁断や、効率的なカスタマイズ生産を確立する狙い。
メーカーズシャツ鎌倉は、鎌倉の名刹である円覚寺のアジサイから抽出した染料を使ったシャツ「紫陽花シャツ」を商品化した。男女兼用で、優しく上品な色合いが特徴。コンセプトは「ローカル×ネイチャー×エコロジー」で、ローカルの素材を無駄にすることなく活用する取り組み。地元の寺で咲く植物を素材として選び、見頃を終えた円覚寺のアジサイを昨年採取した。ピンクとサックスの2色展開し、シャツの基布でマスクも作った。
出版事業などを手がけるワン・パブリッシングは、D2Cファッションブランド「mikke」を立ち上げた。同社がこれまで運営してきた女性向けファッションのネットメディア「mer」から新たに派生させ、アパレル事業へ進出。非出版事業での売り上げ拡大を目指す。「mikke」はZOZOが運営する衣料品通販サイトで衣服の販売を5月から開始した。他ブランド向けに服のデザインアイデアの提供などを読者とともに行ってきた「mer」でのノウハウを生かしてアパレル事業を展開する。
日本アパレルソーイング連合会は、縫製加工賃交渉支援クラウドサービス（ACCT）の改良版を6月末にリリースする。縫製工場の取引先であるアパレル企業でも加工工賃の概算が可能な使いやすいモジュール「シンプルセレクト見積」を加え、縫製加工賃の適正化支援のツールとして利用。
繊維・ファッション産業の大量生産・大量廃棄やそれに伴う環境負荷に対して、社会や消費者からの目が厳しくなっている。一部のアパレルメーカーは、廃棄量の削減に向けた数値目標の設定や、リユース・リサイクルなど循環の仕組み作り、リペアの実施や長く愛用してもらう服作りなど、製造から販売後までに責任を持つ姿勢を示している。
日本繊維輸入組合の「日本のアパレル市場と輸入品概況2021」で、衣類の国内供給量20年の数量は35億7200万点、前年比10.3％減、比較可能な00年以降で02年（34億6300万点）に次ぐ低水準だった。輸入量、国内生産量とも減少し、輸入浸透率は97.8％となった。新型コロナウイルス禍の影響で、アジアの主要国・地域で生産・物流が滞り、またかつてない消費不振に陥った。
新型コロナウイルス下で国内外の旅行などが長期にわたって制限されるなか、密を避けて非日常が楽しめるスポーツとしてゴルフの人気が加速している。ゴルフ用品の販売も好調で、特にプロパー消化率が80％を超えるウエアのブランドも現れた。新型コロナウイルス禍で比較的若い層や初心者がゴルフに流入しているが、ゴルフ業界としては、富裕層をつなぎとめつつ、若い層やビギナーの離脱を防ぎ、リピーターとすることが求められる。
新型コロナウイルス下の生活様式の変化に伴い、健康意識やセルフケアのニーズは高まっており、睡眠の質が心身のパフォーマンスに関わると話題となっている。そして、デジタル技術を活用し、睡眠状態のデータをとって可視化するサービスが続々登場している。例えば、豊島とゼノマは、「デジタルヘルスケアパジャマ」を開発したが、20代～30代のテクノロジーに興味のある男性や睡眠の質を向上したい女性が気軽に購入している。
学生服業界では今春、新型コロナウイルス禍で"3密"の回避が求められる中、非接触のリモート採寸が一気に拡大した。業務効率化やデジタル化に資する側面もあって、スマートフォンで撮影した画像や身長などの数値からサイズを推計するシステムが目立つ。リモート採寸によって家庭でのサイズ計測を可能とし、各社が学校の負担を大幅に削減した。サイト上で販売店の店頭での予約採寸を受け付けるケースもあり、生徒や保護者の利便性向上で採寸サービスが普及した。
シタテルは、クラウドを利用した、生産・販売支援システムを通じてワンストップでサポートする。新型コロナウイルス禍によって、ファッション業界でもDX（デジタルトランスフォーメーション）への意識が高まり、クラウド生産支援の導入社数は4月、前年同月比4.4倍の351社まで拡大した。DtoC（メーカー直販）ブランドの台頭で、製販一体型E Cパッケージのクラウド販売支援も利用者が増えている。
繊研新聞社が5、6月に全国のユニフォームメーカーを対象に行ったアンケート調査によると、21年春夏商戦は「大幅増収」9％、「増収」44％となり、増収企業が過半数を占めた。多くの企業が新型コロナウイルスに適応した働き方や営業方法に移行しつつあるほか、抗菌・抗ウイルス商品など新たな需要が生まれたことが要因である。一方、新型コロナウイルス感染拡大の終息が見えないことも影響し、秋冬商戦の見通しが立てにくい状況となっている。
東京シャツの子会社である東京シャツ工業は、落花生の殻を染料に応用した落花生染めTシャツを商品化した。落花生専門店の鈴市商店と協業で殻を調達し、日清紡テキスタイル吉野川事業所で染料にして、兵庫県播州地区で織られたオーガニックコットン100％高級ガーゼ生地を染める。縫製は東京シャツ工業で行う。落花生ならではの綺麗でナチュラルなアイボリーカラーが表現できるほか、一枚一枚色合いが異なるのも魅力という。
JFW推進機構は、生地のデジタルプラットフォーム「JFWテキスタイル・オンラインサロン」（JTO）を開設した。国内最大のテキスタイル商談会「プレミアム・テキスタイル・ジャパン」（PTJ）に出展される商品を集積し、国内外に広く発信していく。新型コロナウイルス禍で対面の営業や商談の機会が減少するなか、いつでも最新の生地情報が入手できるJTOでビジネスマッチングの入り口の部分を作り、フィジカル（リアル）の活動を補完する考え。
ファーストリテイリングが心身に障害を持つ人が店舗で買い物がしやすいようにする取り組みを広げている。専用の営業時間を設け、周りを気にせず買い物ができ、また、店員が駅への送迎まで視覚障害者に付き添う。誰もが安心して買い物ができるよう対応を急ぐ。
緊急事態宣言が5月末まで延長され、対象地域も拡大した。一部で休業は続き、時短営業となる店舗も多くあるため、ファッション小売りの多くは4月に続き、5月の商売も足かせがついた状態が続いている。専門店各社の店舗休業の状況はユニクロ、バロックジャパンリミテッド、セレクトショップなどは全店の4割程度を休業せざるを得なかった。
中国上場小売業の20年1～12月期決算は、過半以上の企業が大幅減収減益となった。加えて店舗主軸小売りとインターネット総合販売でくっきり明暗が分かれた。大型商業施設の43社合計売上高は前年比15.6％減、一方、ネット総合販売3社は24.5％増となった。
百貨店の相次ぐ閉店で、街の中心部に人の気配が消えた巨大な空き店舗が続出している。駅前や繁華街にある百貨店の空き店舗を狙って、後継テナントが競うように現れたのは昔の話。消費の郊外シフトが新型コロナウイルス下で加速する中、活用法が定まらない店舗や、大規模商業施設を誘致せずマンションなどを建設するケースが目立つ。
家電量販のベストバイの2～4月期決算は売上高が前年同期比36％増、純利益は同3.7倍と大きく伸長し、第1四半期としての最高益を更新した。個人消費の回復が影響、米政府が3～4月に支給した最大1，400ドルの個人給付金の恩恵が大きく、米国内の既存店売上高が4割近く増加したという。小売り大手の決算も軒並み大幅増益や黒字転換を記録した。「年初の見立てより楽観的だ」（ウォルマート）、「新型コロナウイルス危機後の世界の第一歩だ」（ターゲット）など経営者のコメントにも明るさが戻った。
接客のデジタルトランスフォーメーション（DX）支援を手掛けるバニッシュ・スタンダードは、全国7万人超のアパレル店員がインターネット経由の接客スキルを競うコンテスト「スタッフ・オブ・ザ・イヤー2021」を開く。公式のECサイトに投稿したコーディネート画像が売り上げに貢献した金額などを審査するほか、消費者のファン投票も募る。非対面の時代ならではの接客スキルの底上げを図る。コンテストを開催することで、すでに実績をあげたアパレル店員の技術を業界全体で学び合うことも可能になる。ノウハウの蓄積を進め、EC接客の市場拡大にもつなげる狙い。
新型コロナウイルス感染拡大による新たな生活様式は、家庭や職場での"内食"のニーズを高めて食品スーパーに消費者を呼び寄せている。ショートタイムショッピングも見直され、総合衣料品店は、居住エリアにあって、価値の高まる食料品売り場近くという立地を生かそうとしている。
小売りやアパレル大手が、使い終わった衣料品の回収・再生に本腰を入れている。世界的に「脱炭素」の取り組みが求められる中、使い古した大量の衣料品を燃やす際に発生する二酸化炭素（CO2）の抑制が、課題になっているからだ。
化学繊維や水などを多く使うファッション業界は、環境負荷が高いと言われてきたが、循環型に切り替るビジネスを模索する動きがある。高島屋は再生ポリエステル製の服などを販売し、店頭で回収した素材を再利用する取り組みを始めた。ユニクロでは06年から店頭回収と再利用を行っており、難民キャンプに送付している。20年からは古着から取り出したダウンやフェザーを再利用した商品も展開している。
小売り大手がインターネット通販の配送短縮や品切れ回避へ物流改革に乗り出す。イオンは専用倉庫に代えて複数の大型店から最大5万品目を発送し、東京など三大都市圏で翌日配送する。ファーストリテイリングは店舗在庫を通販に回す。EC向けに独自に注文や在庫を管理するより、DXを活用して店舗側のシステムで発注や在庫を一体管理する方が合理的と判断した。
不動産サービス大手のCBREの閉店調査で、新型コロナウイルス下での東京、大阪の主要エリアの路面店リテール物件のリーシング政策の特徴などを発表した。東京、大阪のハイストリート（主要通り）とセカンドストリート（主要通りの周辺エリア）に出店している路面店の閉店数は20年は年間で243件、18年比68％増、19年比で45％増しており、特に20年第2四半期が過去2年の3倍ほどになっている。新型コロナウイルス禍による減収減益が要因。
日本ショッピングセンター協会は、SC白書で20年までのSC開発や売り上げなどの動向、人手不足など業界の課題に対する会員企業へのアンケートをまとめた。ECを含めた競合悪化などを背景にSCの開発の鈍化傾向が続き、20年は新型コロナウイルスも影響したことが改めて浮き彫りになった。
22年度の新入生用のランドセル商戦が堅調に推移している。バッグやかばんが苦戦を強いられる中、ランドセルを選ぶ"ラン活"は例年通りの動き。緊急事態宣言の影響で購入がやや後ろ倒しの傾向もあるが、展示販売会やECでの購入が伸びているところが多い。
FBプロフェッショナルへの道は、業界知識の基礎講座を第2第4金曜日に掲載。今回は、専門店について知ろうと題し、企業別シェア、売上高ランキング、過去10年の専門店シェアの推移、企業・業態別売上高推移を解説している。専門店の売上高は衣料品消費市場の6割弱を占めている。
CO2を排出しない再生可能エネルギー（再エネ）由来の電力を導入・拡大する商業施設が増えてきている。使用電力すべてを再エネに切り替える施設も出てきた。政府が昨年10月に50年のカーボンニュートラル達成目標を宣言し、企業に脱炭素への取り組みがますます求められてきたことが背景にある。ただし、高いコストへの対応など課題も多い。
新型コロナウイルス禍でも需要が拡大傾向にある寝具類。これに伴い、ふとん、枕などクリーニング需要拡大で、寝具メーカーとクリーニング業界の関係が強まりつつある。さらに、夏用、冬用の枕替えの習慣を普及させ、クリーニング業界の需要増を図る。
クリーニングの受付点数が減少、従来通りの営業形態では採算が合わないことから、顧客の多い土日だけ有人受付を行い、平日5日を全て無人受付とする店舗が登場。営業時間外の早朝、夜遅くに利用したいというニーズにも対応ができ、人件費は7 割以上削減となった。ただし、無人受付の料金設定を複雑にしないことが必要とのこと。
総務省統計局の家計調査より、3月の一世帯あたりのCL代支出額の全世帯平均は、19年11月以来、16か月ぶりに、前年同月比より6.6％増となった。一方、勤労世帯は1.5％減であった。
ウィズコロナ時代のCL工場経営（ランドリー）として、今後は低温洗いが必須になると予測。カジュアルシャツとしてポリエステル・レーヨン混素材が増えたこと、高温ではポリウレタンが劣化するなどの背景がある。しかし、低温では酸素系漂白剤が効かなくなるなどの課題がある。
国立感染症研究所は、新型コロナウイルス感染症患者が使用したリネン類とクリーニングに関する試験を行い、標準的な時間での洗浄で、リネン類による感染症リスクは低いとの分析結果を発表した。
クリーニングビギン（東京）は、洗濯に対する消費者の意識をネットリサーチし、クリーニングを利用する消費者は全体の1/4程度、そのうち半分は常に利用しており、残り半分は自分で洗えないから任せている人だった。そのため、依頼品を要ミ ニ 情 報2021. 8. 1発行7望に応じて洗浄方式を使い分ける、「洗いのプロ」に戻ることがクリーニング業界の再構築に欠かせないとのこと。
濃い色のアイテムが色褪せても、クリーニング店で濃く戻すことができれば、との考えから、レッツリフォームは「ダークアップ加工」を発表した。天然、動物繊維から化学繊維、布から革まで幅広い素材に効果がある。SDGsなどもあり、このようなリペアはますます社会的に必要とされるサービスとなる見込み。
総合ビルメンテナンス業の㈱横浜セイビは、5月から「丸ごとお任せカーテンクリーニングサービス」を開始。小学校の教室にあるカーテンを、取り外しからクリーニングして取り付けまで行う。これまで、教室のカーテンは終業式後に生徒たちが持ち帰り、洗濯、始業式に持ってきていたが、新型コロナウイルス禍で外注化の要望があり始まった。
学会賞受賞論文として、後藤氏がこれまでに取り組んできた研究の概要が掲載されている。後藤氏は洗浄過程の諸現象について、表面自由エネルギーや表面電位に着目し、解析、洗浄機構の解明を行ってきた。さらに持続可能な次世代の水系洗濯方法を目指し、「ファインバブル」「プラズマ」などの活用を提案してきた。以上の成果は115報の学術論文として発表、本稿では今後の展望も論じられている。
MMDLaboの不用になった持ち物をどこで売却するかの調査で、5割の人がリサイクルショップを利用と、ネットよりもリアル店舗の存在感が大きいことがわかった。個人間売買を仲介するフリマサービスの利用は3分の1にとどまったが、新型コロナウイルス禍で利用頻度が高まっている。調査は、3月末～4月7日に6,593人を対象にネットで実施。
「ユニクロ」の綿製シャツが中国・新疆ウイグル自治区の強制労働をめぐる米政府の輸入禁止措置に違反したとしてロサンゼルス港で輸入を差し止められていた。米政府は中国共産党傘下組織「新疆生産建設兵団（XPCC）」が生産に関わる綿製品の輸入を禁止しており、輸入しようとしていたシャツにXPCCが関わった綿が使用されている疑いがあるという。ユニクロ側は「生産工程で強制労働等の問題が無いことが確認された綿を使用している。」とし、中国外務省は「強制労働はなく、自主的に職業を選択している。」とコメントしている。
和歌山県でフェイクファー（人工毛皮）を製造販売する「岡田織物」では約10年前からルイ・ヴィトン等一流ブランドとの取引をしている。同社は以前からドイツや英国で先行する同業者の視察を重ね、世界を意識した取り組みをしていた。今までにないカラーや風合いを出したフェイクファーが主力商品であるが、廃棄されていた天然原料を使用した新商品も開発している。
新疆ウイグル自治区の人権問題をめぐり欧米と中国の対立が深まっている中で日本の対応を考える2名の専門家の意見。日本の現行法には外国で起きた人権侵害に制裁を科す想定がない。制裁可能な上での対話により改善を促せるのではないか。対して、人権外交には慎重さが必要であり、相手国による対応の違いがあっては意味がない。外交上の効果はマイナスでも自分たちの価値観を表明することは普遍的価値を大切にしている憲法の命である。
医療用と一般用のマスクについて、性能基準や試験方法を定めたJIS規格が制定された。基準を満たした製品を業界団体「日本衛生材料工業連合会（日衛連）」が認証する。日衛連はJISを取得した製品用のマークをつくるという。
近畿大学の谷本道哉准教授は、独自のテーピング理論を用い、筋肉に適度な圧力をかけることによって、足がつりにくく、長距離走れるトレーニングタイツを共同開発した。また、機能性スポーツインナーに取り付けた永久磁石が血行を改善し、筋肉のコリを回復するトレーニングウエアを開発した。
東レのウエアラブルデバイス「ヒトエ」の需要が伸びている。夏場の体調管理に、生体情報を連続計測して体調をモニタリングできる点に関心が高まり、問い合わせが増えている。着脱しにくいというユーザーの声を反映した新製品も投入した。計測に必要な部位だけ適度に圧着する設計とし、圧迫感を和らげた。健康リスクの早期発見に役立つツールとして訴求してゆく。
不織布製造のツジトミは布マスク用のフィルター不織布「ニューロイヤルMF（マスクフィルター）」を発売した。この不織布はエレクトレット加工を施したポリプロピレン100％メルトブロー不織布（MB、目付25グラム）にレーヨン短繊維60％、ポリエステル短繊維40％からなるケミカルボンド不織布（目付25グラム）を貼り合わせたもの。初期性能はVFE（ウイルスろ過効率）99％。
暑さ対策としてすぐわかる機能性が求められる。そのアイテムとして東レのサマーシールドを採用した日傘、高通気素材としてのドットエア、および持続する接触冷感性のあるペアクールを紹介する。
皮膚表面に密着する衣服の表面に縫着したチューブ内を冷却水が還流することによる「水冷式」と、チューブから浸出させた水の気化熱で冷却する「蒸散式」の自己発汗式冷却下着を試作した。着用実験により、その有用性を検証した。
素材面では、水分の吸収・蒸発サイクルを早くすることで気化熱を継続的に生じさせるCoolist D-Tecを用い、高温多湿の環境下でもマスク内を涼しく爽やかに保つようにした。仕様面では、あご部分に空間をつくり、呼気を下部から適度に逃がせるようにした。
ミツフジは、心拍情報から深部体温の変化を推定できるアルゴリズムを開発した。熱中症は深部体温に起因する。深部体温は日常的に測ることが難しいため、そのアルゴリズムを応用して、リストバンド型の熱中症早期発見デバイスを開発し発売する。
繊研は、銀イオンを練り込んだポリエステル糸による生地「クールシルバー」を使った独自性の高い商品を拡大していく。銀は金属の中で最も熱伝導率が高く、熱を逃がす力が強い。ポリエステル糸を十字断面構造にし、毛細管現象により吸水速乾性が高い。試着した町田社長によると「肌に触れたほうが涼しい。そのため夏場でも長袖にすることによって、日焼け防止にもなる。」
東レは使い切りの防護服「リブモア」の高通気タイプで、熱ストレスの軽減を確認した。生地で蒸発熱抵抗試験を行ったところ、熱中症対策の指標として使われる暑さ指数が一般衣料と同等の補正値＝0度に相当した。さらに汎用的な防護服と比べると作業時に熱ストレスを軽減する効果に優れている。
ワコールのウイングは、「マッチミーブラ」を発売する。バストの左右差や体形によりブラジャーが合いにくい人にも快適に着けられる下着へのニーズに対応するため、ブラを支える土台（前中心）に体温によってじんわりと変形する樹脂シートを採用し、ブラが体形に合わせてくれる新発想の商品に仕上げた。
はるやま商事は梅雨時の汚れや汗の臭いが気になる夏のビジネスパーソンに向けて制菌加工を施した「制菌パンツ」シリーズの販売を開始した。ウォッシャブル仕様のため、自宅で手軽に洗濯できるのも特徴。ビジネス向きのスラックスタイプからデイリーに着回しができるカジュアルパンツまで幅広いアイテムを取りそろえる。
繊維学会、日本繊維機械学会、日本繊維製品消費学会の繊維系3学会が、一法人化を視野に入れた議論を開始することを明らかにした。実現すれば、繊維原料から消費に至る広範な領域の研究者、技術者が集うことで、従来の枠組みを超えた活動ができると期待されている。
日本製の生地は、世界的に著名なブランドにも採用されている。品質の良さが高い評価を受けている。生産する産地はそれぞれ特色があり、一方で時代に合わせ変化も起きている。改めて全体感をおさらいするため、日本国内の素材産地を歴史や近年の動向をフォーカスし、播州、泉州、三備地区、遠州、西陣など代表的な産地を紹介している。
リクルートワークス研究所の調査で、1月に発令された2回目の緊急事態宣言下のテレワーク実施率は約25％で、20年4月の宣言時から7ポイント下がっていた。テレワーク推進の動きは1回目の宣言解除後に後退した。実施できない理由として、「職場で認められていない」との回答が目立った。新型コロナウイルスの感染拡大前に比べると浸透してきたが、企業規模によって実施状況に大きく差が開くなど課題もある。同研究所は「全国就業実態パネル調査」の一環で、8587人に対して緊急事態宣言下の働き方について調査した。
東京商工リサーチの調査で、21年の年明けから6月3日までに上場企業が募った希望退職者数が6月上旬で1万人を超えた。新型コロナウイルスの影響で退職の募集が急増した20年の同時期と比べても1.7倍に増えた。募集企業数を業種別でみると、アパレル・繊維の8社が最多だった。
就職情報会社のディスコによると、22年春卒業予定の大学生・大学院生の就職内定率が6月1日時点で71.8％だった。前年同月を7.8ポイント上回り、現行の就活ルールになった17年卒以来で最も高かった。インターンシップなどを通じた採用の早期化が進んでいる。就活ルールの形骸化が進み、優秀な学生を採用するためインターン経由での早期選考が進んでいると分析する。
①9月1日（水）、2日（木） ②ZOOMによるオンライン開催 ③講演「テキスタイルの系譜 in 佐賀?吉野ヶ里から佐賀錦へ?」旭学園理事長 内田信子氏、「現代の繊維化学･工業そして未来」東京工業大学 鞠谷雄士氏、オンラインツアー「佐賀と繊維の2500年?古から未来へ」④繊維学会 繊維学会事務局 office@fiber.or.jp
①9月16日（木）、17日（金）9：30～17：00 ②ZOOMによるオンライン開催 ③繊維をキーワードに、繊維の基礎的な知識から今日の繊維産業と繊維科学研究の最新動向を紹介 ④繊維学会 繊維学会事務局 office@fiber.or.jp業界紙の購読申込先 繊研新聞（繊研新聞社：0120?55?9801）定価：2,600円（内税）
発行：一般社団法人日本衣料管理協会 会長：小林茂雄／発行人：近藤美文