ミニ情報TOP→ 日本衣料管理協会TOP→ バックナンバー一覧(2003年度:第20巻〜)→
行 政 ★国内EC市場21年BtoCで20兆円突破 衣料・服飾雑貨のEC比率21%
素 材 ★リネンが急騰 需要拡大も不作 原料は過去最高値
加 工 ★フェムテック消臭剤を開発
アパレル ★ニット産地、広がるファクトリーショップ
流 通 ★卸売業21年度2年ぶり増収、繊維卸は売上高9.5%増
クリーニング ★CL店にも古着回収箱設置へ
消 費 ★EC決済手段の利用実態、クレジットCが減少
健康・快適性 ★厚底シューズ/推進力と安定感を両立
品質管理 ★樹脂製造のISO一部取り消し
経済産業省は有識者会議「物価高における流通業のあり方検討会」を新設した。事務局は百貨店、SCを含む小売り・流通業を所管する商務・サービスグループ消費・流通政策課。ウクライナ情勢などの影響で原材料・エネルギー・物流コストが高騰し、物価が上昇するなか、小売り・流通業としての対策を議論し、政策に反映させる。第1回会議では、価格転嫁、賃上げ課題が挙げられ、検討会が物価高対策の主眼に捉えるDXによる生産性向上には疑問も指摘された。
経済産業省は繊維ビジョンでの提起に従い、繊維産地がある地方公共団体で構成し、産地活性化策などについて議論・検討する「繊維産地ネットワーク協議会」を新設、7月に第1回の会議を開いた。事務局は製造産業局生活製品課。構成員は33の自治体関係者で、東北・関東・中部・近畿・四国経済産業局と日本繊維産業連盟がオブザーバー参加する。
消費者庁は26年度にも、消費者からのメール相談を24時間受け付ける専用サイト「消費生活ポータルサイト」を立ち上げる。インターネットに親しむ若い世代が気軽に相談できる体制を整えるのが狙い。同庁ではこれまで相談は消費者ホットライン「188」などの電話が中心で、時間も平日の日中などに限られていた。専用サイトの開設は、消費者庁が取り組む「消費生活相談デジタル・トランスフォーメーションアクションプラン」の一環。サイトでは「マルチ商法」「虚偽表示」などの相談事例が紹介され、訪問者が解決方法を調べることができる。
経済産業省の21年の国内の電子商取引に関する市場調査で、20年に引き続き、コロナ下での家ナカ消費の浸透で各分野の市場規模が拡大し、EC比率も高まった。昨年のBtoCのECの市場規模は20兆7,000億円で(前年比7.3%増)、19年実績から1兆3,000億円増加、EC比率はBtoCが8.8%(0.7ポイント増)となった。物販系のうち、衣料品・服飾雑貨は2兆4,279億円(9.3%増)、EC比率は21.1%(1.7ポイント増)。
企業に労働者の人権対策強化を求める動きが日本でも本格化してきた。日本繊維産業連盟はILOと共同で策定した「繊維産業における責任ある企業行動ガイドライン」を7月に公表し、経済産業省が企業の「サプライチェーンにおける人権尊重のためのガイドライン」案を8月に公表した。9月をめどに政府のガイドラインとして正式決定する。取引先を含めた労働者の人権尊重を求める動きが国際的に加速し、その対策が日本企業にもさらに重要になったことが背景。欧米のような法規制ではないだけに、中小企業などにいかに浸透させ、実行を促すかが課題。
環境省はリサイクル分野の今後の対応をまとめた工程表を近く策定する。30年までにリサイクルやシェアリングなど循環経済の関連ビジネスで、市場規模を現在の50兆円から80兆円以上に拡大させる。今後10年で金属リサイクル処理量の倍増、30年度に食品ロスの400万トン以下への削減といった取り組みを強化する。
厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、21年度の実労働時間は月平均136.0時間と前年度より1.4時間(1%)増えた。20年度に4.2時間(3%)減った分はカバーできておらず、コロナ前の19年度に比べると2.8時間(2%)少ない。コロナ対策の行動制限の影響を受けた業種は特に水準が低い。生産性の向上や学び直しによる成長分野への労働移動を進めなければ、家計の所得が伸び悩み、景気の下振れ圧力が強い状態が続きかねない。
企業や家計の的確な物価・景気判断や経済政策の迅速な決定には、GDPをはじめとする公的経済統計の精度向上が不可欠。統計委員会や内閣府、総務省などの統計作成府省は、政府の統計改革推進会議の最終取りまとめを受けて、抜本的な統計改革に取り組んでいる。顕著な成果の一つが、産業横断的な構造統計である「経済構造実態調査」の創設。改革は道半ばであり、最近の経済・物価情勢の変化に伴って高い精度が要求される状況に、現在の公的統計は十分に対処できていない面もある。
帝人、チムニー、JEMSの3社はトレーサビリティーに対応する漁網由来の再生ポリエステル樹脂製配膳用トレーを共同で開発した。帝人は昨年4月からポリエステル製の漁網を回収して再生樹脂にリサイクルし、その樹脂によるさまざまな製品を販売することで漁網の廃棄量を削減する取り組みを開始したが、販路の開拓やトレーサビリティーの構築を課題に位置付けていた。
蚕の飼育から原料抽出までの一貫工場「せとうちシルクファクトリー」が開所した。愛媛シルクの商品開発を進める「ユナイテッドシルク」と社会福祉法人来鳥会が連携し、新しいシルク産業と障害者就業機会の創出に向け、工場を稼働した。蚕からの一貫工場は国内外でも先進的な取り組みだという。独自の加工技術で抽出した生成物は繊維以外にも食品や化粧品、バイオ医薬品の原材料として活用する。
東レは防水透湿素材「ダーミザクス」で新たにエレクトロスピニング膜を使った高通気度タイプを開発した。パートナー企業とエレクトロスピニング膜の開発を進め、高い通気性と洗濯耐久性を両立する膜の製造に成功した。今後は、膜にバイオ由来原料を使ったものや、他のポリマーに置き換えたものなどバリエーションを広げていく予定。
リネンが急騰している。世界的に需要が拡大する中、干ばつによる原料作物(フラックス)の不作で、需給がひっ迫している。9割を占める欧州産の原料価格は右肩上がり。円安も重なり、糸の仕入れ値は前年比30〜40%高と「過去にない」(日本麻紡績協会)速さで上がり続けている。リネンを扱う素材企業の多くは、コストの上昇分を十分に価格転嫁できず、利益が圧迫されている。
福助は、日清紡テキスタイルと協業し、ストッキングのリサイクルに乗り出した。使用済みのストッキングを回収し、ポリウレタン弾性糸「モビロン」だけを取り出して溶融、紡糸して再利用する。福助によると、ストッキングのサーキュラーエコノミー(循環型経済)を目指した国内初の取り組みという。製品から抽出したモビロンは、バージン原料と混ぜて再生ポリウレタン弾性糸を作る。再生ポリウレタン弾性糸を使ったストッキングは23年春の発売を目指す。
東京農工大学の平野雅文教授らの研究チームは、ランタンの錯体がポリエステルの分解に有効な触媒であることを発見した。PETに対しても有効で、メタノールに1wt%の錯体を含んだ状態で150℃に加熱すると、4時間でテレフタル酸ジメチルとエチレングリコールに分解できた。市販のPETボトルを用いた実験でも完全に分解できた。従来法に比べて溶媒、触媒ともに安価で実用性の高い反応という。
機能性木炭・セラミック炭を製造・販売するアスカムはこのほど、セラミック炭を使ったファブリックブランド「tann(タン)」を立ち上げた。第1弾として、セラミック炭をオーガニックコットンに混ぜた糸で作るTシャツを販売する。アパレル製品を通じ、間伐材の有効利用にもつながるセラミック炭の認知度向上を図る。汗や化学物質の臭いを抑えながら、木やハーブなど自然の香りは残すという特徴を持ち、この機能で特許を取得している。
p114-120, 廃鶏羽を好熱菌の生産する酵素で処理し、処理羽を粉砕してホットプレス圧縮成型に供したところ、S-S結合が欠損しているために羽毛ケラチンの再結晶が阻害されることがわかった。一方,羽毛樹脂を木質繊維でわずかに補強すると、引張挙動と熱安定性を向上させるために有効であった。
帝人フロンティアはRFIDタグのブースターアンテナにアラミド繊維による導電糸を使用することで耐久性と柔軟性を持たせた高強度RFIDタグ「レコ タグ」を開発し7月から販売を開始した。レコ タグにはアラミド繊維を芯にして銅メッキを施した導電糸を束ねてフッ素樹脂コーティングしたアンテナ線を使用しているため、数十万回の屈曲が可能になるなど高い強度、高弾性、耐熱性を発揮する。
酵素を用いたPET分解技術を持つフランスのスタートアップ企業カルビオスは、パタゴニア、プーマなどのポリエステル製品の"繊維to繊維"リサイクル技術の開発契約を締結した。契約期間は2年間。同社の技術では、複合素材でも選択的にポリエステルを抽出することができ、従来はリサイクルできなかった廃棄物中のポリエステル繊維を回収・リサイクルできる。
米国スワッチブック社が日本法人スワッチブックジャパンを東京に開設した。同社は、10万点以上の繊維素材の3Dデータを保有し、高度なITセキュリティーを通じてブランドとデータ共有している。ブランド側はスマートフォンなどで製品イメージを確認したり、伸びや厚みがわかるビデオを見たり、柄の大きさを変えたりすることができる。色や混率からの検索だけでなく、写真からのビジュアルサーチ機能も有する。業界の国際的インフラを目指す。
東レはこのほど、植物の非可食成分から得た糖を原料として、ナイロン66原料のアジピン酸を生成することに世界で初めて成功した。微生物発酵技術と情報生命科学技術を応用したもので、これにより非可食バイオマス原料によるナイロン66樹脂・繊維生産の可能性が広がる。今後は重合試作や量産化技術の開発を進め、30年ごろの実用化を目指す。これらの技術は新エネルギー・産業技術総合開発機構、産業技術総合研究所、理化学研究所との共同研究によって実現した。
東レは高強度で高耐熱性、高い表面平滑性を持つパウダーペッド方式3Dプリンタに対応する真球ポリアミド粒子「トレパールPA6」の量産体制を確立し、このほど販売を開始した。市場で主流となっているポリアミド12を含む樹脂粒子は不定形状であり、独自のポリアミド粒子化技術を高融点のポリアミド6に適用し、世界初の真球ポリアミド6粒子となるトレパールPA6を開発した。自動車エンジン部品やハンドツールなどの用途を中心に試作品作成向けの提案から着手する。
シキボウの繊維部門とユニチカトレーディングは、共同開発を進めてきた新素材を発表した。重点素材は石油由来のポリエステル原料に特殊な添加剤を練り込んだ生分解性ポリエステル繊維「ビオグランデ」と、非可食の魚鱗から抽出したコラーゲンペプチドを練り込んだレーヨンと計画植林された木材由来のパルプを主原料としたリヨセル「シルフKF」と混紡したコラーゲン配合繊維「ウルリスト」である。
アシックスはパラメトリックデザイン手法と弾性に優れた素材の3Dプリント技術を駆使して、競技やトレーニング後の体をリラックスさせるためのサンダル「アクティブリーズ3Dサンダル」を開発した。アシックスとしてアフターパフォーマンスの領域に本格参入したのは、ランナーの82%が競技後に靴を履き替えていたため。現在、製造ステーションを世界中の店舗に組み込む研究開発を行なっており、将来はその場で商品を出力できるようになる。
糸の染色・加工業のヨネセンは23年夏までに人工芝用の糸加工を事業化する。新たな加工は、基布に植毛する芝≠フ部分になる糸を波打った形状にするもので、同社ではカール加工≠ニ呼んでいる。直線状の糸をウェーブさせることで、基布に植毛した際、天然芝のような質感と見た目が得られる。芝の毛先が不規則に外へ向かい、荷重を多方向へと分散する。このためクッション性が向上し、芝の上での運動した際のケガの防止や程度の軽減効果も期待できる。
国産羊毛の有効活用を目指すジャパンウールプロジェクト協議会はこのほど、糸・わた染めの森保染色で全国の牧羊業者から買い取った羊毛の洗いを実施した。洗い上がった羊毛は希望する企業へ販売する。国内には洗毛業者がなかったため、これまでは日本で産出された羊毛の9割が廃棄処分されていた。森保染色では、色染めの染色機を活用することで羊毛の洗い工程を復活させることができた。
日本繊維製品品質技術センターは、花粉やダニに由来するタンパク質などに関する試験に乗り出した。「ISO4333:繊維製品上の花粉やダニ由来タンパク質等の減少度測定方法」の発行に伴い、このほど受託を始めた。繊維製品上に由来タンパク質を滴下し、2時間放置後に測定を行い、減少度を算出する。ふとんカバーをはじめとする寝装・寝具関連や衣料品・家庭用マスクまで幅広く対応する。
繊維加工剤製造の大和化学工業は、女性特有の悩みをテクノロジーで解決するフェムテックで、消臭加工剤の新商品「ザオバタックFEM」を開発した。経血やオリモノの臭気成分に対して高い消臭効果を発揮する。ニッセンケン品質評価センターと協業し、評価方法・基準を確立した。綿やポリエステル、ウール、アクリルなど素材を問わず洗濯耐久性を持たせた加工ができる。
ゴールドウインはアパレルの廃棄を減らし、ファッションロス・ゼロを目指すための初リセール事業としてサステナブルレーベル「グリーン・バトン」を開始。2つのブランドのキッズ製品を対象に、7月21日から全国直営店15店で直営店使用可能なクーポン券による買い取りを実施。買い取り品はワッペンなどでリペアする「リペアカスタム」、パーツを再利用する「アップサイクル」、原料として再利用する「原料リサイクル」を行い、新たな製品として販売する。
繊研新聞社がアンケートを元に実施したインナー、レッグウェア製造・卸企業の21年度業績がまとまった。インナーは前年比較が可能な38社中27社が増収、回復基調が明確に出てきた。一方、レッグウェアは比較可能な21社中11社が増収・横ばいとなった。インナー、レッグウェアともに回復の足取りは重く、いまだ先行きの不透明感は拭えない。
日本アパレル・ファッション産業協会の会員141団体は、経済産業省と国土交通省が21年10〜22年3月に開いた物流効率化に関する有識者会議「フィジカルインターネット実現会議」の百貨店ワーキンググループが策定したアクションプランに賛同し、「百貨店物流の効率化に向けて主体的に取り組む」ことを宣言した。伝票の標準化や専用値札の廃止などに百貨店、物流事業者と連携して取り組む。
今秋冬のコート商戦は各社とも増産で臨み、ウールを中心に据える傾向だ。コートはこの2年で需要が落ち込み、メーカーも生産を手控えた。その結果、コロナ下で膨らんだ在庫も適量となったところが多い。昨年は売れ筋の品切れも目立ったが、今年は外出の増加でコート需要が回復すると見て、生産をコロナ禍前の水準に近づけるブランドも多い。
千趣会は8月5日、綿混発熱インナー「ホットコット」で、綿混のやさしさはそのままに保温性を高めた「超寒がりさん用ホットコット」シリーズ、男女合わせて5タイプを、通販サイト「ベルメゾンネット」で販売する。従来の素材よりも保温性が1.6倍アップし、また裏起毛により肌当たりの優しさと暖かさを実現したという。
日本アパレル・ファッション産業協会によると、コロナ下でICタグシステムを導入または導入検討する企業が増えている。店舗が減りECの売り上げが増え、EC事業での活用が増加した。一方で、半導体不足によりICチップ、ハードの価格が高騰し、入手困難な状況も生まれている。
レッグウェア業界が海外市場の開拓に本腰を入れている。少子高齢化や根強い低価格など国内の閉塞感の打破、円安などが背景にある。海外の政治・経済的リスクも増えて課題も多いが、中長期的な企業成長には避けられない道だ。中小企業も知恵を絞り、布石を打つ。靴下全体で見れば、21年の輸出数量は620万足で前年比39%増、金額は29億円で43%増と伸びた。純輸出だけではなく、3国間輸出や現地での生産・販売の組み立てを含めると、日本企業の存在感は増す。
ケニアのカラフルな布「アフリカ布」を使った「ラハ・ケニア」が広がりを見せている。ケニア在住の河野理恵さんが手掛けるブランドで、今夏は東京に加えて大阪や名古屋などで新たなマルシェなど多くのイベントを開催、今後もリアルでのイベント開催を増やしていく。新作などアイテムも拡充しており、ケニアでのリアルショップ構想も進んでいる。
世界的なデザイナーの森英恵さんと三宅一生さんが今月、相次いで亡くなった。日本の服飾文化の魅力を発信してきた2人の悲報は、国内外に衝撃を与えた。デザイナーだけに頼らないビジネスモデル作りなど、日本ファッション再興の取り組みが急がれる。
ニット産地で、工場の一角を直営店に改装する動きが活発化している。物作りを間近に感じられるファクトリーショップならではの購買体験を提供し、オリジナルブランドのファンを増やすのが狙い。企業ブランディングや社員のモチベーション向上、人材確保にもつなげる。経済産業省の「事業再構築補助金」を活用している。
学生たちのアクションが繊維・ファッション業界の意識を変えるきっかけを作れるか――。学生団体「やさしいせいふく」の活動に目を向ける大人が少しずつ増えている。やさしいせいふくは、業界を取り巻く環境や人権の問題に関心を持ち、学生たちに広く知らせる草の根の活動に取り組む。Tシャツを作って売ることは、目的ではなく伝える手段。業界に関わる企業に対しても課題解決に向けてアクションを促すため、働きかけようとしている。
兵庫県三木市はスポーツ用品大手のアシックスなどと連携し、子どもの交通事故を防止する仕組みづくりに乗り出す。センサー内蔵シューズを市内の小学生に配布。着用中に交差点に近づくと、ランプの点滅やスピーカーによる音響で走行する自動車に子どもの存在を知らせるようにする。目指すは、交通事故ゼロの実現だ。
ベトナムの消費市場としての魅力が増してきた。21年の人口は9,850万人で、まもなく1億人に到達する。国民の平均年齢は30代前半と若く、勢いがある。コロナ下でも経済成長を続け、1人当たりの名目GDPは約2,800ドルで、この10年で1,000ドル上乗せした。特にホーチミンやハノイは高く、ハノイは5,000ドルを超えている。日本の流通も出店増に意欲を示している。
繊研新聞のFB講座の小売り編Bで、専門店について解説している。個人のショップオーナーが運営する個店から、地域に根差したリージョナルチェーン、全国に店舗網を持つナショナルチェーン、セレクトショップや大手SPAまで、成り立ちや規模、扱い商品が多岐にわたり、各社の売上高を合算した市場規模は、百貨店やGMSなど総合小売業を大きく上回り、衣料品市場の55%を占める。中でも、手頃なカジュアル主力の店が上位にある。
繊研新聞社は商社の21年度繊維事業業績アンケートを実施した。繊維事業売上高(連結および単体)の回答企業は24社。その合計は、1兆9,676億円で、前年度比0.8%減収となった。製品ビジネスでは、原料高や物流コストの高騰、供給網の混乱などが響いた。
使われずに眠っている、きものや帯をアップサイクルしてシューズ、サンダルを製造し、百貨店で期間限定店を開設したり、有力専門店との協業やクラウドファンディングサイトなどを活用して販売する動きが活発だ。
商社が推進するアパレルDXが多様化している。各社各様に自社が得意とする事業領域を中核としながら、業界の改革を目指す新たなデジタルサプライチェーンの構築を目指している。三菱商事、瀧定大阪、MNインターファッション、豊島の事業を紹介している。
近郊に立地するSCが街づくりの意識を高めている。人口減少、少子高齢化が深刻になるなかで成長性を確保するため、何よりも街の価値を高めて来街者、居住者を増やそうというものだ。価値観を共有する自治体との連携を含め、時間をかけたブランディング、近隣施設との連携、街のプラットフォーム機能の取り込みなどで具体化が進む。
繊研新聞社がまとめた百貨店の21年度売上高は、回答のあった127店合計で4兆3,064億円となった。9割近くの店舗が増収となったものの、コロナ禍前の19年度実績には届いていない。企業別売上高は、比較可能な45社中、増収が39社を占めたが、営業損益は回答39社のうち22社が赤字で、コロナ禍の影響が続いている。底は脱したが、収益力の回復が急務だ。
H&Mは8月2日で原宿店を閉店する。インディテックスはヤング向け「ベルシュカ」渋谷店を7月に、ユニクロも「ビックロ・ユニクロ新宿東口店」を6月で閉店した。コロナ禍前に比べ、集客や売り上げは当然減っていただろうが、閉店の理由はそれだけではない。成熟市場の日本でビジネスを伸ばすには、実店舗の機能やサービスを絶えず更新し、客のニーズ変化に応え続けることが不可欠との考えが背景にある。
繊研新聞社が実施した「21年度専門店ランキング調査」がまとまった。20年度大きく落ち込んだ反動で前年比は増収だったが、19年比は減収だった(4.7%減)。20、19年度との比較が可能な99社合計の売上高は4兆2,622億700万円で20年比5.4%増、19年比4.7%減だった。粗利益率は改善し、販管費抑制も進んだため、営業利益合計は、20年、19年を上回った。
繊研新聞社が実施したアンケートによる「21年度SC売上高ランキング」で、83.1%の施設が増収となった。ほとんどが減収だった20年度とは様相が変わった。しかし、19年度比では、96.6%の施設が減収で、回復しつつあるとはいえ、依然としてコロナ下の厳しい運営を迫られた。新施設の開発にブレーキがかかっているが、有力施設の機能強化は進み、順位を動かしている。
日本ショッピングセンター協会の「売上報告の効率化に向けた提言」で、テナント、ディべロッパー双方から、売り上げ報告業務の効率化を求める声が多いことを受け、DX委員会で議論し、整理した課題と効率化の事例を「提言」としてまとめた。
繊研新聞社がまとめた「21年度子供服売上高ランキング」によると、上位3社の西松屋チェーン、しまむら、ユニクロの売上高がいずれも19年度実績を上回ったことが分かった。子供服は大人と比べてサイズアウトによる買い替え需要が高く、生活必需品の要素が強いため、足元商圏に強い低価格業態の好調ぶりが目立つ。
繊研新聞社の服地卸・コンバーター企業の調査で、21年度売上高で輸出比率が前年度比伸びた企業は、比較可能な17社のうち9社となった。国内よりも早く消費が回復した中国や欧米への販売が伸びた形で、今後の海外展示会への出展などにも積極的な企業が多い。
日経MJの卸売業調査21年度は、全14業種売上高合計前年度比2.8%増となった。増収は2年ぶりで、コロナ禍の最悪期は脱出しつつあるが、値上げ交渉に直面している。繊維卸(アパレルを含む)はECなどの新規事業が寄与して9.5%増えた。今後はデジタルを軸にECと店舗の両面で顧客の囲い込みに力を入れる。
6月に開催された「ぶんちゃん研修会」にて、クリーニング店で扱うワイシャツ点数のコロナ前の19年4月とコロナ禍の22年4月の戻り率について、61社からの回答をもとに結果と分析を発表した。平均すると戻り率は75.3%となり、「ワイシャツ」は戻りが悪いことがわかった。一方、「シャツ」はやや増加傾向で、ワイシャツとシャツの合計では19年を超えている店舗も少なくない結果となった。
「自身が便利と支持する販促物」について、年収別に1,000人(男女比6:4)に調査した結果、LINEではなく、メールが一番多かった。また、年収が上がるにつれ、「メール」の支持率は高くなる傾向が見られた。楽天、アマゾンなどが消費者への連絡手段としてメールを配信しており、抵抗感がないためと分析している。最終的にはアプリに収束するとの予想もあるが、インストールなどの登録の煩わしさが壁のようだ。
今年6月に設立されたファッションエイド協会は、クリーニング店など様々な場所への古着回収BOXの設置を目指している。既に関東エリアで始めており、段ボール200箱分(約1,100着)を回収。回収した古着は、同協会が買い取り、再利用・リメイクなどで再販。売り上げの一部を慈善団体への寄付に充てる。
LINEリサーチ運営の調査メディアは、LINEユーザーを対象に、全国の15〜64歳の男女に、「クリーニング店を利用する頻度」「あったらうれしいサービス」などを尋ねた。「あったらうれしいサービス」は、普段クリーニング店を利用しない人も回答しており、全世代において「高度なシミ抜き」がトップで、要望が高かった。続いて、早朝・深夜営業、衣類の修理・リペア、布団やカーテンなどの大きいもののクリーニングへの要望が多かった。
総務省統計局の家計調査によると、5月の一世帯当たりのCL代支出額は全世帯平均で669円、前年同月比9.1%増加となった。勤労者世帯は786円、一昨年5月より31円上回った。
P3〜P6 クリーンライフ協会の分科会の調査によると、クリーニングのプラスチックハンガーの回収率、リユース率、再生原料使用率いずれも高い水準にあり、先進的な取り組みが行われている。クリーニングのハンガーメーカーであるマルソー産業の視察を通し、一本のハンガーができるまでの再生プラスチックの使用状況、プラスチック再資源化の工程、代替素材・異素材配合の再生プラスチック素材、今後の課題について、図や写真を用いて詳細に解説している。
レッツリフォームの柳氏によると、クリーニング業界が衰退した大きな理由は、「衣類が変わったから」とのこと。30年前のクリーニング事後クレームとして最も多かった理由は、「縫製不良」によるほつれ・裂けだった。今は、ポリウレタン樹脂をはじめ混入繊維がらみを原因とした繊維の劣化事故、クレームが多発。また、衣類が短期消耗品化し、スーツやワイシャツも家庭洗濯ができるようになったことなど、「衣類が変わったこと」に一因があるとしている。
フリマアプリなどの影響により自身の保有する余剰資源を他の消費者に提供する側に消費者が立つようになった。「余剰資源」には、「タンスのこやし」となっている服、料理や語学のスキルも含まれる。消費行動の変化として所有する「モノ」から利用する「サービス」へのシフトがあり、他には新品・中古に関係なく欲しいものを手に入れる消費行動の増加がある。「消費者が購買する商品=企業が販売する新品」という常識を揺るがす変化といえる。企業はこの新たな消費者とどう向き合うか考える必要に迫られている。
個人の価値観を尊重した多様性に関して、自分らしいファッションへのあこがれが高まったと考えるが、現在の20代はむしろ協調性を重んじてきた世代である。この「量産系ファッション」だったZ世代が180度方向転換し、今後は大衆化から小衆化された新たなファッションへ進むと考えられる。多様性を背景とした独自性の高いファッションを求めると同時に環境に配慮したファッションも重視している。R&D Office栗山代表はZ世代の中でも10代後半の若い世代の動向に注目する必要があるという。
繊研新聞社がファッション関連専門学校の23年春卒業予定者を対象に行った「ファッション意識調査」(回答者数1,384人)では、よく買うブランドで「ユニクロ」が15年以来の1位となった。好きなブランドは「ザラ」が3年連続で1位。買う場所では、大型商業施設や実店舗が全体に苦戦する一方、ネット販売が善戦し、新型コロナの影響が続いていることがわかる結果となった。
今年の夏商戦の出足が好調だ。新型コロナウイルス下の行動制限が緩和され、外出にまつわる商品が売り上げを伸ばしている。高島屋では浴衣の販売が前年同期比6割増、伊勢丹新宿本店では夏物衣料が好調だ。ただ足元では物価高に加えて感染の「第7波」が広がっており、秋以降に消費が息切れする懸念もある。今年は3年ぶりに行動制限がない夏となり、各地で花火大会などのイベントが再開される。百貨店では、外出着や旅行関連商品の販売が堅調だ。
新型コロナウイルス禍を経てネット経由の消費が2割以上増えたものの、海外と比較し浸透度は主要国で最低の水準だ。クレジットカードデータからまとめるJCB消費NOWによると、21年に19年比で約2割伸長。しかし、急拡大後は伸び悩み、直近では6月まで2か月連続で低下した。衣料では購入はネットで済ませたいが買う前に実物を見たいという人は多く、実店舗との連携が今後の成長のカギとなる。
ネオマーケティングの調査で、インスタグラムを通じて買い物をした人の7割が「購入予定のなかった商品を買った」と答えた。インスタでは商品の紹介動画などが投稿され、自身が使用する時の様子がイメージしやすくなり、商品が欲しいと感じるようになるとみている。
8月15日に公表された2022年4〜6月期のGDPの規模は2年以上たってようやく「コロナ前」の水準に戻った。買い物や旅行などの消費が好調だったのが主な要因。ただ、足元ではコロナ感染拡大やウクライナ危機、世界経済の後退懸念など先行きへの不安が一層強まっており、楽観できない状況。百貨店全体の業績も今は好調で、日本百貨店協会によると6月の売上高は前年比11.7%増、3月以降、4か月連続で前年を超えた。
通販新聞社のアンケート調査のコロナの収束による特需の消失、物価高騰による消費マインドの冷え込みを懸念し、通販実施企業は今年下期の市場規模を「横ばい」、消費動向については「下がっている」と回答が約半数を占めた。
SBペイメントサービスの物販ECサイトでの決算手段の利用実態調査で、「よく利用する決済手段」は、クレジットカード67%、ペイペイ24%、コンビニ13%、楽天ペイ11%、代金引換9%だった。クレジットカード決済が多い項目として、「分割可能」「残高を気にする必要がない」が上がった。クレジットカード決済は4年前の調査では80%だった。一方、ペイペイが急上昇。
プルミエール・ヴィジョンとフランスモード研究所が欧米5か国7,000人を対象に「エコレスポンシブルファッションにおける新しい消費行動」調査を行った。消費者の環境保護意識の高まりは明らかであり、回答者の90%が近い将来衣料品を購入する際に環境に配慮した商品を選びたいとしている。エコフレンドリーな衣料品を買う決め手となる要素は単一選択の問いでは「国内生産」、次いで「エコフレンドリーな素材の使用」となった。品質の高さと透明性が求められているようだ。
デロイトトーマツが22年4月に実施した食料品、日用品、衣料品、レストランなど全8項目に対する調査によると、消費行動はおおむね回復基調にあった。消費割合の"ソト"から"ウチ"への変化が見て取れる他、今後は旅行や外食など体験型消費や増えると予想。全国の20〜79歳の男女5,000人対象、WEBアンケート形式実施。衣料品に関しては購入金額が減った項目だった。年齢が上がるにつれて購入額が減る傾向がみられ、年代が下がるにつれて「衣料品の消費額を増やしたい」が多かった。消費者の志向や考え方の変化を受け、新しい消費者像を設定する必要が求められる。
メルカリは「22年度サスティナビリティレポート」を公開。環境に関するポジティブインパクト(メルカリ事業を通じて生まれた環境貢献量)を初めて算出・開示した。日本とアメリカのユーザーが衣料品を取引したことにより、21年は約48万トンのCO2排出を回避できたと推計した。このほか、温室効果ガス排出量削減では「スコープ1」、「スコープ2」で75%の削減目標を達成した。30年までに「スコープ1+2」で100%削減、「スコープ3」で51.6%削減目標を新たに設定した。23年に国際環境基準SBT認定を取得予定。
トストは和紙素材を使用したスニーカーを開発した。靴のアッパー部分に和紙布を使用しているため、通気性、吸水性が高く、汗をかいても靴内を快適に保つことができる。また、和紙の原料のマニラ麻は、葉の部分を切り取っても空気中の二酸化炭素を吸収して短期間で再成長するため、環境負荷が少ない。
アシックス商事は自社ブランドのシューズの中敷きに幅広く使用している消臭繊維「モフ」を取り入れたソックスの販売を開始した。つま先部とかかと部に高い消臭機能を持つ繊維モフを使用する。消臭機能材を分子レベルで繊維に結合させてあり、アンモニアなどを引き寄せて中和させる作用がある。臭いの元となる分子自体を化学的に中和させるため、消臭効果が高く即効性、持続性があり洗濯しても効果が落ちにくいといった特徴がある。
クロシェは"記憶する靴"をテーマとする新商品を発売した。中敷きに形状記憶素材を使用している。履くうちに足型を記憶することで、履き心地が良くなる。
P365〜P368 「動作アシスト」の観点からミズノは、動作を妨げないまたは動作をアシストするアパレルの開発に取り組んでいる。また「温熱制御」の観点では、暑熱および寒冷環境でもパフォーマンスを発揮することができるスポーツアパレル素材および製品の開発に取り組んでいる。本稿では、大量発汗時を想定した湿潤時の通気性に優れたスポーツウェアについて紹介する。
ベッド・マットレスを製造販売するスリーブセレクトは、米国シェア1位のベッド・マットレスブランド「シーリー」で、究極の寝心地を追求したマットレス「マスターピースプレミアム」を開発した。詰め物は14層。薄型マイクロポケットコイル、体圧を適度に分散するプレッシャーリリーフ・インレーといった従来の特徴に加え、最上層部のパネル層に超高密度のスーパーソフトウレタンを用い、もっちりと優しく体を受け止める。
P459〜P468 高齢女性および若年女性を対象とし、皮膚特性および布に触れた際の皮膚機械刺激の比較検討を行った。加齢に伴い指先の角層水分量が減少し皮膚が硬くなることが示された。皮膚機械刺激である皮膚振動は小さく、高周波成分を多く含んだ振動に変化し、皮膚摩擦は小さくなることが明らかとなった。本研究は、着心地の良い高齢者衣服の設計に寄与すると考えられる。
維研は、銀イオンを練り込んだポリエステル糸による生地「クールシルバー」が東京シャツに採用されたと発表した。金属の中で最も熱伝導率が高く、熱を逃がす能力が高い銀を繊維に練り込んでいる。そのため涼感が持続し、洗濯しても効果が継続する。
テックワンは新たに車いす用マットレス「メディマットアジャストクッション」を開発した。防水透湿素材で汚れなどのマット内への浸透を防止しながら蒸れを防ぎ、褥瘡を予防するクッション構造で特許も申請中。防水透湿フィルムやラミネート加工技術を活用し、液体、細菌、ダニなどの侵入を防ぐマットレスカバーとウレタンマットの組み合わせで製品バリエーションを広げている。
青山商事は汗の臭いが素早く消える半袖ビジネスシャツ「デオブルー」をこのほど発売した。同社で取り扱う一般的な消臭機能を備えた従来商品と比べ、消臭スピードを約10倍に高めたという。蝶理が提供する耐久瞬間消臭素材「デオパピ」を使用しており、アンモニアなど臭いの元となる成分を化学的に中和する。原綿の段階で消臭機能を化学結合させているため、素材本来の風合いを損なわない。洗濯や摩擦に対する耐久性も高く、消臭効果が長時間持続する。
ワコールは、ビジネスシューズ「サクセスウォーク」の新商品体温でフィットする靴△SOVIVA(ソビバ)」を発売した。約28℃で柔らかくなるように設計されているプラスチックシート「ヒューモフィット」を使用することで、適度な伸び率と保形性を両立した。ヒューモフィットは三井化学が開発した。伸び感などに加え、個々の足の幅や甲にフィットすることで歩きやすさを実現し、足の形の左右差にも対応する。
P349〜P354 衣服の着心地に関わる要素を、@熱い・寒い・蒸れるなどの温熱的快適性、A動きにくさや締め付けに関わる運動機能性、B肌ざわり・擦れなどの皮膚の快適性の3つに分けて紹介する。
P519〜P524 カニ殻の主成分であるキチンを粉砕してナノファイバーに変換し、その機能を探索して、機能性原料として実用化する取り組みを行った。ナノキチンには、創傷に対する治癒効果、保湿と保護機能の強化、育毛効果など、肌に対する効果が認められた。その機能を活用した製品化の事例も紹介する。
厚底ランニングシューズは、記録を狙うランナーには人気がある。しかし、厚底ランニングシューズは反発性があるため、着地の際に脚が横にぶれたり、姿勢が崩れやすいのが課題であった。デサントは、推進力を生み出すカーボンプレートと安定感を出すアウトソール構造のバランスで、厚底カーボンの推進力を生かしながら、この課題を解決した。
合繊メーカーで近年、火災事故や第三者認証の基準を満たさない製品の販売や試験のすり抜けといった行為が長年行われていた事例が発覚し、品質問題が相次いでいる。メーカーとしての根幹を揺るがしかねない問題であり、背景にはコスト優先の発想もあるようだ。あらためて業界を挙げた再点検やガバナンスの強化、課題認識が求められる。品質問題の発覚を受け、日本化学繊維協会は品質保証ガイドラインを見直し経営層の責任を明記した。
東レは第三者認証の米ULの登録における不適正事案に関し、品質マネジメントシステム「ISO9001」の一部取り消しを受けたと発表した。対象は名古屋事業場で生産するナイロン樹脂、PET樹脂等、千葉工場で生産するABS樹脂、PLA樹脂等。同じ品質マネジメントシステムを運用している名古屋事業場では、繊維用ナイロン樹脂等の中間基材の同ISOも一時停止となる。同社はISOの再取得、一時停止解除を目指す。
繊技協はコロナ禍で身の回りの清潔、衛生意識の高まりから抗ウイルス、抗菌防臭、制菌加工のマークが注目され、マークの申請件数が大幅に増えたという。21年度は約80件、抗ウイルス加工(14件)と抗菌防臭加工(30件)が過半数を占めるが、今年度の申請件数はコロナ禍前の水準に戻っている。他に、20年秋に認証申請をはじめた紫外線遮蔽加工マークも訴求。水着や着圧ウェアのように着衣時に生地が伸び縮みする製品を適切に評価できる試験方法の検討を始めた。
JP MIRAI(責任ある外国人労働者受け入れプラットフォーム)は22年活動報告会と「外国人労働者相談・救済パイロット事業」についてローンチイベントを開き、外務省、ジェトロ、セブンイレブンジャパン等様々なステークスホルダーによるパネルディスカッションを行った。報告会にはアシックスやイオンなどが参加した。
22年上期の中国経済は新型コロナウイルス感染拡大とゼロコロナ政策に翻弄された。6月から一部経済は回復基調にあるが、今後は2か月間の都市封鎖により消滅した売り上げの影響により、多業種で倒産・閉店が出てくると予測されている。しかし回復基調になれば、巨大な中国内需はグローバル企業にとっても無視できない市場。巨大都市上海の都市封鎖を軸にした中国アパレルの現状をリポートする。
ロボット専用の服のブランド「ロボユニ」を企画・生産するロケットロードは沖縄県特産のかりゆしウェアでロボットの夏服を企画した。ソニーとシャープと協業し、かりゆしウェアを着たアイボやロボホンに新製品に関する言葉をかけると、会話や動き、エイサー風のダンスで喜びを表現する機能を付与した。
広島県の英数学館中・高等学校は小学生を対象としたサマースクールを主催した。その中で、デニム織布の篠原テキスタイルで織布工場を見学し、デニムやファッション産業に関わるSDGsについて学んだ。福山がデニム産地として発展した歴史、古着から製品を再構築する産地型サーキュラーエコノミープロジェクトやラナプラザ倒壊事故などファッションを取り巻く労働環境や環境問題について学んだ。
ガーナの首都アクラには先進国が輸出した大量の古着がゴミとなり埋め立て処分場があふれかえっている。古着の多くは英、米、カナダ、中国、韓国などからの輸入であり、売り物にならない服が多い。ある市場に届く古着は週約1,100万〜1,500万着、その約4割が廃棄されていると推計されている。
@11月30日(水)〜12月3日(土) Aインテックス大阪 B世界有数の縫製機器見本市の一つであり、国内外メーカーの最先端技術、製品、サービスやソリューションが一堂に集結。貴社のビジネス拡大のヒント、課題へのソリューションを提案するC日本縫製機械工業会 JIAMデスク TEL:03-3262-8456
@11月7日(月)〜18日(金)Aオンデマンド講演、7月10日(木)のみライブ講演B多成分であったり不均一であったりと、複雑な実製品の界面を捉えて制御するための手法を専門の講師陣がわかりやすく解説C日本油化学会
@会場講演:11月21日(月)、ビデオ講演:11月22日(火)〜26日(土)A会場講演:油脂工業会館9階会議室、オンデマンド配信B油脂の分析についてより深く理解し、日頃の疑問を解決する。基礎知識から油脂の新しい可能性を開く応用分析までをそれぞれ専門の先生方が講演C日本油化学会
発行:一般社団法人日本衣料管理協会 会長:島崎恒藏/発行人:亀井良彦