ミニ情報TOP→ 日本衣料管理協会TOP→ バックナンバー一覧（2003年度:第20巻～）→
企業の女性活躍を促す法律｢女性活躍推進法｣が4月で1年になるが、全国で女性が働きやすい環境作り、制度設計が進められている。繊維の町･大阪の大西、帝人などの例を挙げて説明している。
官民ファンドのクールジャパン機構は、｢45R｣を手掛ける45rpmとの協業で、欧米など海外市場で小売り事業に乗り出す。機構が約8億円出資し、和の魅力を世界に伝える日本発ファッションブランドのモデル作りを支援する。
複数の国･地域を巻き込んだ自由貿易圏の構築が進んでいる。TPPの発効は困難になったが、EUや中国、東南アジア諸国を巻き込んだ広域で大型の交渉は継続中。日本繊維･ファッション産業にとって、通商政策は海外市場の間口を広げるきっかけとして重要である。
総務省と同省の統計委員会は17年度から、GDPの作成などに使われる政府の基礎統計について、情報開示の状況を採点する。データの集め方や誤差の説明がHPなどに開示されているかなどを毎年1回検査する。統計をつくる過程を透明化し、政府統計への信頼を高める狙い。
国土交通省は人手不足が深刻な宅配便を含む物流分野で企業の効率化を支援する。少ない人手で大量の荷物を運べる鉄道や船を使ったり、異なる企業が共同配送したりする30計画が固まった。労働生産性2割引き上げを目標に業界を後押しし、国民生活への影響を抑える構え。
日本で働く外国人の存在感が一段と増している。オフィスや店頭、工場や研究所などで活躍の場が広がり、日本の企業にとって、貴重な戦力になり始めた。外国人材100万人の素顔をデータで追いつつ、日本や地域経済への影響を探っている。
厚生労働省は17年度から、外国人技能実習生の受け入れ期間を優良な団体に限り従来の3年から5年に延ばす。技能実習生は違法な長時間労働や低賃金での労働などが社会問題となっている。優良な団体を優遇することで労働環境の改善を促す。
文部科学省の検討会議は、専門学校の短期専門課程のうち、産学連携や社会人が受けやすい工夫をしている課程について、国の認定制度を創設すべきだとの報告をまとめた。社会人が能力を向上させるための｢学び直し｣を後押しする。
12年12月に始まった｢アベノミクス景気｣が、90年前後のバブル経済期を抜いて戦後3番目の長さになった。世界経済の金融危機からの回復に歩調を合わせ、円安による企業の収益増や公共事業が景気を支えている。ただ、過去の回復局面と比べると内外需の伸びは弱い。雇用環境は良くても賃金の伸びは限られ、回復は実感が乏しい。
日本繊維輸入組合が財務省貿易統計でまとめた衣類輸入状況(速報値)の1～2月は、重量ベースで前年同期比4.5%減と一転して減少、円ベースで7.2%減だった。中国からの輸入が7.3%減だが、ベトナムからは2.0%増であった。
モノやサービスなどの国内で生み出された付加価値を示すGDPの見直しが17年度に始まる。戦後一貫して使用してきた統計手法ではIT産業など複雑な経済の流れを捉え切れなくなったためだ。14年間というとても長い時間をかけ、米欧など他の先進国のやり方にそろえていく大改革だ。
経済産業省と経団連は、全国約250の大学の研究実績や得意分野を網羅したデータベースを月内にも公開する。企業が必要とする研究分野の情報を得やすくし、産学の共同研究拡大を促す。政府は25年度までに企業から大学への投資額を3倍にする目標を掲げており、実現に向けて環境整備につなげる。
この規格は羽毛製品に用いられる充填材料用羽毛の試験方法について規定する。
欧米の子ども用衣料の安全規格に続き、日本でJIS L 4129が制定された経緯やその具体的内容および今後の方向について解説する。
4月13、14日インド･ムンバイで行われたアジア化繊産業会議において、アジア全体で高機能繊維への関心が高まっている背景からアジア化繊産業連盟として標準化に取り組むことで合意し、作業委員会の設立が決まった。来春日本で初のワークショップを実施する。各国の現状すり合わせや共通のボトムアップを図り、アジア初の繊維ISO(国際標準機構)化を目指す。
速乾性、保温性に優れ軽量であるポリプロピレンを綿と混用した編布を試作し、混用率の変化に対する力学特性、KESによる風合い特性の変化を検討し冬用肌着としての性能を評価した。
米ぬかの持つ美肌成分をレーヨンに練りこんだ「米ぬかSK」繊維を、奈良の鈴木靴下が約10年前に開発した。開発後、10年の時を経て認知度が向上し、現在は靴下だけでなくインナーウエアやパジャマなど、様々なアイテムを増やしている。
電球の開発･販売を手掛けるパナソニックライティングデバイス(大阪府高槻市)は、タングステン線を繊維製品向けに展開する。タングステンは高強度、高硬度、高耐熱、曲げに強いという性質を持つ。綿、ポリエステル糸など繊維素材と交撚してタングステン線の機能を持たせることができる。まずは手袋メーカーに供給し、3月末に高強度耐切創手袋として売り出す。欧州の耐切創規格EN388で最も強いとされるレベル5に準拠する。
三菱ケミカルホールディングスが展開する炭素繊維材料「SMC」が、2月15日にトヨタ自動車が発売したプラグインハイブリッド車「プリウスPHV」のバックドアの骨格に採用されている。大幅な軽量化と高強度化を可能にする機能が認められた。SMCは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の中間基材の一種で、長さ数センチにカットされた炭素繊維を樹脂中に分散させたシート状の材料で、複雑な形状の部材を成形することができる。
ユニチカトレーディングは麻のようなドライタッチ高発色性備える「セシェ･シックス」を開発した。金平糖のような六角形断面の繊維で、甘撚り、未加工でドライ感が得られる。深い凹凸が光を乱反射し、発色性が良く、マットで上品な仕上がりが特徴である。同素材を加えることで、トレンドの麻調合繊の価格の幅を広げ、主力のミセスからヤング市場まで拡販を目指す。
播州織産地の産元商社、播(兵庫県西脇市)は、今後、ニットライクな織物「メッシュクロス」を打ち出し、シャツ、アウター双方でのレディース開拓の切り札とする。同素材は変わり織により布帛でもニットに近いストレッチ性を実現、実用新案も取得した。スパンデックス不使用ながら、蜂の巣織など表面変化に富んだ素材を加工で縮めることで、厳密な生地規格設定内でニットに近いナチュラルストレッチを実現。
カネカは、生分解性ポリマー「カネカ バイオポリマー アオニレックス」を使った繊維を開発した。アオニレックスは植物油脂を主原料とするポリエステル系のバイオポリマーで、年産1000トンの設備が2011年から稼働している。生分解性のほか、耐熱性、耐加水分解性、水蒸気バリア性、軟質性、などの特徴を持ち、ポリエチレンやポリプロピレンに類似した物性を持つ。このポリマーを繊維化したものを、テクテキスタイル展で参考出品し、来場者の反応を探る。
米リーバイストラウトは、グーグルが開発した「ジャカード」と呼ぶ特殊な素材を使い、袖に触れただけでスマートフォンや携帯音楽端末などを操作できるデニムジャケットを開発した。米国では今秋に発売し、350ドル程度を予定している。日本発売は未定とのこと。
JAXAが推進するプロダクトブランド「JAXAコスモード」に、東レの快適ストレッチ「プライムフレックス」、吸汗･速乾「フィールドセンサー」、防汚加工テキスタイル「テクノクリーン」、制電ポリエステル「スーパーパレル」、導電性ポリエステル「ルアナ」が新たに認定された。12年には、消臭機能加工織･編物「ムッシュオン」が認定されている。同社は宇宙船内の厳しい環境で求められる高機能素材を日常のライフシーンやワークシーンに提案する。
サルヴァトーレフェラガモは、通常は捨てられているオレンジを絞った残りかすから作られた新素材「オレンジファイバー」を使用したカプセルコレクションを発売する。このサステイナビリティーと革新性あふれる新素材は、シルクのような見た目と手触りを実現している。
KBツヅキは、従来綿糸に比べて20～25％軽く、ソフトさやバルキー性にも優れる紡績糸「ラ･ブリーゼ」を開発した。同社独自の紡績技術「MFTS」と、使用権を得たI.S.T(大津市)の特許技術などを組み合わせて商品化した。熟成させることで中空率を高めた綿のスライバーを、精紡機内で4分割した上で、わずかに延伸したナイロン長繊維に巻き付ける。巻き付ける際に4分割された綿が蛇行したようになるのが特徴。これまでにないかさ高のある糸に仕上がる。
東レは26日、液晶ポリエステル(LCP)繊維「シベラス」を開発したと発表した。2017年度中に量産体制を整え、18年度から販売を開始。同社のLCP樹脂「シベラス」のポリマーを使用したもので①高強力(20cN/T以上)②高弾性率(500cN/T以上)③高寸法安定性④水中下での高い強度保持率、を有するマルチフィラメント。船舶･海洋ロープ、漁網などの水産資材や産業資材全般に向けて販売する。
日本製紙は石巻工場(宮城県)にセルロースナノファイバーの量産設備を完成させ、このほど稼働した。生産能力は年間500トンで、世界最大級という。同社は本素材を用いた抗菌･消臭性を備えた機能性シートを開発して、大人用紙おむつや、失禁ケア商品に活用している。今後は、機能性添加剤、ナノ複合材など、幅広い工業用途でも実用化が見込まれるとしている。
窒素ガスを用いた大気圧プラズマジェット処理により綿、ウール、絹織物の表面処理を行い、処理前後の力学特性、吸水性、乾燥性、染色性(通常とインクジェット染色)を測定して布の劣化が小さいこと、羊毛において吸水性の増大と濃色染色効果が見られた。
日清紡テキスタイルは、綿100％の抗アレル物質機能加工「アレルバリア」を開発した。ダニの死骸やふんをアレル物質に吸着することでアレル物質を抑制、分解する効果がある。シーツや枕カバーなどの他、ベビー用品やペット用品での展開を見込んでいる。現在、花粉などへの効果も検証している。
ミマキエンジニアリングは、UV硬化インクジェット方式3Dプリンター「3DUJ-P(仮称)」を開発した。フルカラーでの表現力や高精細な造形などが特徴で、2017年中の販売開始を計画し、衣料品市場に向けてはボタン用途などでの展開を想定している。UV光(紫外線)を照射させると固まるインクを1層ずつ硬化させ、それを積み上げることで造形する方式を採用している。
日華化学は、非フッ素系の環境対応型撥水剤を「ネオシード」のシリーズ名で、アクリル系の「NR-7080」、シリコン系の「NR-8000」を開発した。一般に、非フッ素系は撥油性がなく、手脂などの付着で撥水性を阻害する問題があったが、ネオシードは油分を洗濯で落ちやすくし、性能低下を防げる。
東光リミーは、電磁波の一種「テラヘルツ」を発する人工鉱石を1～2μmに粉砕した「テラックス」を使い、温感と冷感に対応できるプリントを開発した。テラックスクールはテラックスと数種の金属鉱石をブレンドしてパウダー化し染料に混ぜて、衣料品の表にプリントすることで体の熱が外に逃げる。テラックスホットは、テラックスと蓄熱効果のある鉱石を数種ブレンドして染料に混ぜ、衣料品の裏にプリント側を使うことにより、体の水分に反応して発熱する。
大長(滋賀県東近江市)は、セルロースのしわ加工を開発した。キュプラやテンセルなどの素材で、縦にストライプ調にしわが入り一見プリーツのように見えたり、ナチュラルなしわ形状が表現できる。これは、4年前に開発した「エコ･パーマ･ライン」加工の進化版である。また、塩縮加工を施すことにより、綿のからみ織りやレーヨンフィラメント使いの素材を縮ませて、ソフトな風合いとふくらみ、伸縮性を持たせることができる。
メンズ革小物のファクトリーブランドの直営店開設が相次いでいる。東京の下町など首都圏で物作りの良さを伝えられるアトリエ併設型の店舗が目立つ。今は小規模な工場発のブランドでもSNS(交流サイト)の活用でこだわりの強い客層にアプローチをする企業が増えてきた。
インターネット通販がいっそう消費者を刺激している。購入履歴と連動して買い換えを促したり、サイズや質感を把握できるようにしたり。リアル店舗でもネットとつながった買い物体験が楽しめるようになってきた。一方、通販を支える宅配の人手不足が深刻化する中、再配達を減らす仕組み作りも進んでいる。攻めと守りの両面で、ネット通販は進化を続けている。
オンワードホールディングスと動画配信サービスのCチャンネルは、ビューティー＆ファッションのウエブブランド「Two faces」(トゥー フェイシーズ)を、「CCHANショッピング」「オンワードクローゼット」「ゾゾタウン」で15日から展開する。Cチャンネルのクリッパー(動画投稿者)によるリアルなライフスタイルやニーズを商品開発に生かし、オンワードが企画･生産を担当する。
AOKIは、ジーンズメーカーの「エドウイン」と初めてのコラボレーションとなるジーンズをAOKI限定120店舗とオンラインショップで発売する。専用の型紙と、カイハラ(広島県福山市)のデニムを使い、エドウインの国内工場で縫製した〝純日本製〟ジーンズで、30代～40代の団塊ジュニア世代や〝上質志向〟の顧客のニーズに応えることができる1本に仕上げた。ジャケットにも合わせやすいジーンズを企画し、快適なはき心地を実現した。
ユニクロは新宿高島屋に新業態「ユニクロムーブ」を開設する。ユニクロが扱うスポーツ向け商材群とカジュアルウエアをそろえてアスレジャーのスタイリング提案を行う編集型の店舗。新宿高島屋がライフスタイルを発信する編集フロアを設置するのに合わせて開く。スポーツタイツを扱うほか、店舗スタッフの名札に各人員が得意とするスポーツ競技を記載するなどの工夫も取り入れる。
伊藤忠商事はネット販売専門ブランドでAKB48がイメージモデルとなるブランドを立ち上げた。今後は伊藤忠傘下のエドウインとの提携した商品も展開する。店舗展開コストを掛けない一方、有名タレントの知名度を生かす狙い。
医療施設向けのメディカルウエア、介護向けウエアは継続的な人員増を受け、今年も多彩な新商品が提案されている。テーラードのドクターコートに機能性ウエア、ファッションブランドなど、さまざまに企画が広がる一方で、参入が増えた市場で自社のポジションを再考するメーカーもある。労働条件の厳しさが指摘される介護産業では、ユニフォームの価値に関心を向ける動きが出ている。大手もこうした動きに目を配っており、これからの進化を予感させる。
米国の衣料品小売業が苦境に立たされている。衣料品を電子商取引(EC)で購入する消費者が増えており、実店舗での販売が急減。ECへの対応が遅れた企業が相次いで経営破綻や店舗の大量閉鎖に追い込まれている。衣料品に関するブランド信仰の低下など米国の消費者の好みは大きく変化しており、乗り遅れた企業のリストラの動きが今後も広がっていきそうだ。
日本の先端素材がファッションテキスタイルとして世界を目指す――京都･西陣のフクオカ機業とモリトは4月、イタリアミラノのインテリア総合見本市、ミラノサローネに炭素繊維のジャガード織物で出展する。産業用では注目されてきた素材だが、色や柄の表現など難度の高いテキスタイル技術を構築新たな市場の開拓を狙う。
ツイッターでの発信1億回、動画の視聴100万回－－。国内最大級のファッションイベント「東京ガールズコレクション(TGC)」が快走している。ライブとネットを組み合わせ、海外の有名ファッションショーも注目する「シーナウ･バイナウ(見て欲しいものを今すぐ買う)」を実現。日本の「カワイイ」を引っさげ、来年には本場ニューヨークにも進出する。モノが売れない時代でも消費を刺激するヒントが散りばめられたTGCの裏側を探った。
古着チェーン大手が小型店で都心の駅前出店に乗り出す。トレジャー･ファクトリーはコンビニエンスストア並みに抑えた1号店を出店。ドンドンアップ(盛岡市)も小型店のフランチャイズチェーン(FC)展開を始める。両社は郊外の大型店が中心だったが、若者を中心に車を持たない人も多い。アクセスが便利な駅前店を増やし、買取り拠点としても生かす。
オンワード樫山が、紳士服「五大陸」から3月に発表した「ペーパーメッシュジャケット」が好調な動きを見せている。昨年の和紙使いを美濃和紙にグレードアップし、シャリ感と清涼感にソフトさも加味した。クールビズにも対応した「J∞クオリティー」認証商品。表地はウール43％･シルク20％･美濃和紙21％にナイロン9％･ポリエステル7％をブレンドして構成。美濃和紙を素材に加えることで、吸放湿性、通気性、清涼感、軽さ、ソフトさを保持する。
3月に開かれた大阪ミシンショーの来場者は、前回の2年前に比べ2割増の大幅だった。インダストリー4.0やスマートファクトリーなどの技術の進化が、物作りの形を変えつつあり、最新の縫製機器、CAD･CAMなどが期待されている。
AOKIは帝人フロンティア(TFR)と共同開発しているビジネスウエアシリーズ「アクティビスト」で、クールビズ向けスーツを発売する。通気性とウオッシャブル機能を加えたほか、足首バンドを付属し、足の可動域に余裕を持たせるなど、自転車通勤にも対応できる点を訴求する。素材には遮光カーテンにも採用されているTFRの「涼しや」を使用し、通気性を高めた。パンツは股下生地の面積を広くとって足の可動域に余裕を持たせる。
世界のスポーツ市場で米ナイキ、独アディダスの2強状態が続く中、若者をターゲットにイタリアのメーカーの動きが活発化している。フィラのシューズのサブライセンスを取得した丸紅フットウェア、ゴールドウインのエレッセへジテージ、カッパコントロール、エネーレ、ディアドラなどは、スポーツで培った機能性を生かし、1980～90年代のスポーツ感をミックスして、伊ブランドとのリブランディングにより市場拡大を狙っている。
運動中も美しくおしゃれでいたい。運動着とファッションの境目が薄れる「アスレジャー」の傾向は下着にも普及しそうだ。トリンプ･インターナショナル･ジャパン(東京･中央)は胸の形を美しく見せる欧州発スポーツブラのブランドを国内で売り出す。ワコールもスポーツ向けの新商品を5月に売り出し、運動する女性の市場を開拓する。
GMS(総合小売業)向けカジュアルブランドは17年秋冬物で、前年の反省から端境期の残暑対応と暖冬対策に力を入れる。カットソーや羽織り物など洋品を拡大する一方、防寒アウターを絞り込む。秋の立ち上がりには気温変動に関係のない雑貨･小物を充実する。とくにトラベル需要を狙ったバッグはキーアイテムとなる。売り場戦略では新規の別ラインを既存店に加えることで売り場面積の拡大を目指す。
カタログ通販各社が百貨店など商業施設への出店を加速している。ドゥクラッセやカタログハウスが百貨店内に売り場を設ける。販路を拡大して新規顧客を取り込むとともに、通販利用者との関係性を強める狙いがある。
日本訪問販売協会の推計では15年度は、20年くらい前のピークと比べると半減。大きな理由は訪問販売を嫌がる家庭の増加やオートロックのマンションの普及にある。しかし、ここ3～4年はほぼ横ばいで、高齢化で販売員と会話をしながら買い物ができることを楽しみにしているシニア客は多く、便利になるネット通販にはない魅力と映る。
30代を中心とした女性に向けた、カジュアルセレクト業態の開発が相次いでいる。レディス市場ではここ数年、ミニマルモードやベーシックの流れが続いていたが、カジュアル好きの大人の女性のニーズを満たす「上質感と個性」のある店が意外に無いことが背景。今春だけでも大手専門店が続々と1号店をオープンし、潜在ニーズの掘り起しが注目される。
商社の中国内販で現地化がキーワードとなっている。日本人駐在員が指揮を執るのが今も基本だが、取引先との関係構築、日々の商談は現地スタッフの力によるところが大きい。与信管理やコンプライアンス面の徹底を含めた現地スタッフの育成が欠かせない。
全国百貨店の2月免税売上高は前年同月比9.6％増201億円だった。売れ筋は日用品にシフトする傾向は変わりなく、化粧品、食料品の売り上げが伸びた。2月24日のプレミアムフライデー効果は都市圏では前年同日を上回り好調であったが、地方では大きな変化はなかった。
営業時間を短縮したり、休館日を増加･導入する商業施設がショッピングセンターを中心に相次いでいる。産業界全体で雇用が逼迫、商業施設に入る店舗の販売スタッフの不足が深刻化するなか、労働環境を改善し、離職の防止を含めた人材の確保が目的に。
スーパーなどの店頭で受け取るレシートで、レジ担当の従業員の名前が消えつつある。インターネット上で、名前を基に詳細な個人情報が公開されるケースがあるが、一方、客が問い合わせするためには従業員の名前が必要という声も根強い。従業員のプライバシー保護と消費者サービスのバランスをどうとればいいのか。
スマートフォン時代に入り、SNS(交流サイト)を中心に活躍するインフルエンサーは、消費者にとって身近な憧れの対象であり、リアルな情報源でもある。彼女たちが本気で薦める商品の投稿が購買につながるため、その影響力に企業が注目した。ファッショントレンドが細分化し、マスマーケティングが通用しないなか、SNSを活用した消費者へのアプローチは一つのベースになりつつある。
オーダースーツ専門店が攻勢に出る。銀座山形屋は6年ぶりの新店を開いたうえ、2020年に3割多い30店強にする。佐田(東京･千代田)も19年をメドに約50店と3割増やす。フィット感の高いスーツを格好良く着こなしたいという若者や、社会進出が進む女性がオーダースーツへの関心を高めていることが追い風となる。大手紳士服チェーンもオーダー事業を強化しており、競合が一段と激しくなりそうだ。
矢野経済研究所の調査で、POS(販売時点情報管理)端末の国内市場規模は16年度に507億万円と15年度比1.9%拡大した。人手不足対策や制度改正で高単価機種の需要が伸びるとみられる。
繊研新聞社が調査した｢ディベロッパー｣｢テナント｣双方が相手に望むことで、テナント側からは｢同質化への対応｣｢営業時間の短縮｣が、商業施設側からは｢接客力の強化･向上｣｢人材の確保･育成｣が望まれている。
ファッションビルが衣料品以外の店舗を拡大する動きが加速している。衣料品売り上げの低迷とともに、食や美容･健康などへの関心の高まりが背景にある。春の改装でも、多くの施設が「ファッションに代わる集客装置」としてコスメ･雑貨、食分野を強化している。ただ、衣料品の再生が施設全体の活性化につながるため、他分野と連動した施策がますます重要だ。
スポーツメーカーの出店や新業態開発が活発だ。出店の引き合いが強まっているためだ。ファッション消費が落ち込む半面、人々の健康･自然志向は高まる一方。飲食やフィットネスジムと親和性もあり、客の滞留時間を増やせる欠かせないジャンルとなりつつある。
三井物産が拡販しているタブレット端末付きショッピングカート｢ショピモ｣は、スーパーなどの小売業者に対する販促やマーケティング活動を支援、タブレット端末から買い物中の消費者に特別クーポン、店舗のお薦め情報、店内マップなどの各種コンテンツが配信できる。
ファッション業界は今、人材不足に直面している。特に最前線に立つ販売現場は深刻で、「新規出店したくても販売員が集まらない」「仕事は好きだけど長くは続けられない」など、企業側も従業員側も悩みは大きい。改めて、販売職を魅力あるものにするための環境作りが求められている。
東京六本木の複合施設、六本木ヒルズ(運営･森ビル)と東京ミッドタウン(運営･東京ミッドタウンマネジメント)の商業ゾーンはファッション･雑貨を中心に、上質で高感度なMDを一段強める。ともに、港区在住者を中心とした高所得者･就業者の需要をつかみ、衣料品を含めて売り上げを順調に伸ばしている。春以降の改装で提案力をさらに高める。
J･フロントリテイリングと高島屋は、百貨店に偏重していた事業構造を転換して収益バランスを最適化する。柱となるのが不動産賃貸事業で、都市部の好立地にある保有不動産の再開発や店舗周辺の自社･外部物件による賃貸面積の拡大に乗り出す。
大地震発生から1年が経過した熊本市の中心部では、熊本城の痛ましい姿は残るものの商業活動は震災前とほぼ変わらない活気を取り戻している。一方で益城町や南阿蘇村では今も被災家屋の解体作業が続く。施設損壊が大きかった熊本市南東部の郊外SCはようやく全館営業再開にこぎつけたところだ。
グローバル企業が、事業活動と対をなす企業の両輪の一つとして続けてきたCS(企業の社会責任)活動をサステイナビリティー活動(持続可能性)として改めて強化する方針を打ち出し始めている。
J･フロントリテイリングや森ビルなどは20日、松坂屋銀座店跡を再開発した商業施設｢GINZA SIX｣を開業した。銀座で最大の約5万㎡の商業フロアには、海外ブランドが一堂に会する。高級ブランドの旗艦店が揃うことで、国内外から訪れる富裕客の争奪戦が一段と激しくなりそうだ。
ニーダムの米EC市場占有率予測で、16年度ではアマゾンが34%、Eベイが8%、ウォルマートが5%で、21年度にはアマゾンは50%に達するとした。
ブランドの世界を伝える場はネット、SNS。リアル店舗は顧客の実体験と仮説修正の役割ヘ―通販･ECブランドでショールームや直営店の開設が相次いでいる。実店舗は、「体験･体感の場」であるとともに、「ターゲットとする顧客実像の把握」「伝える情報の修正」の場へと強く意識されている。
「新JIS L 0001取扱い表示記号施行に向けた各業界のこれまでの対応」というテーマで、小売、アパレルそしてクリーニングの3業界による講演が行われた。クリーニング業界からは業界団体の対応と㈱白洋舎の新JISへの対応として従業員教育や処理条件の確認状況などが紹介された。また、課題として商業クリーニングの実機による試験結果のばらつきについて言及され、関連業界の認識の必要性などが提言された。
日本政策金融公庫国民生活事業が行った生活衛生関係営業の景気動向等調査結果(16年10月～12月期)からクリーニング業の業況DI等が報告されている。クリーニング業の業況として、前年同期を3期連続で下回り、持ち直しの動きには足踏みが見られた。主な経営上の問題点では、「顧客数の減少」が54.5％と最も高く、「従業員の確保難」の傾向が徐々に上昇していることが挙げられている。
テトラクロロエチレンでドライクリーニングしたスーツのジャケットからポリウレタン弾性糸が吹きだした事故事例が紹介されている。事故事例品はスーツの横糸に混用されていた。ポリウレタン弾性糸はドライクリーニング溶剤で膨潤するため、糸の中から吹き出した例である。対策として、ポリウレタン弾性糸を混用した製品でドライクリーニングが必要な場合は膨潤による影響が少ない石油系溶剤で処理することが望ましい。
2017年2月23日に行われた衆議院予算委員会第五分科会で、井坂議員から「ネットを介したクリーニング集配」「コインランドリーやそれを利用した洗濯代行」について、クリーニング業法適用と問題点の質疑が行われた。前者について生活衛生･食品安全部長北島氏や塩崎厚生労働大臣は「自治体を通じて指導」と答弁するにとどめた。一方、現在のところ厚労省管轄外のコインランドリーに関し、公衆衛生の観点から問題があるため、各地方自治体任せの現状を検討する必要があると塩崎厚生労働大臣は見解を述べた。
日本クリーニング用洗剤同業会が2016年1月～12月の洗剤等の出荷実績を発表した。年間3万8397トンの出荷、前年比2.5％増、2年連続出荷増となった。品目別ではドライ用洗剤は2.1％減、ランドリー用合成洗剤は2.8％増、ランドリー用ソフターは9.3％増となった。ランドリー用洗剤の需要が高い理由として、都市圏を中心に宿泊特化型ホテルと訪日外国人数が増加している傾向からホテルリネン市場の需要拡大が寄与していると思われる。
ホワイト急便の名で全国展開する「日本さわやかグループ」の生き抜くための具体的戦略、「お洒落」をキーワードとした新展開についての紹介。核となるのはウェット洗浄剤の「ナチュラルウォッシュ」。天然化粧品にも使用されているトレハロースや蜜蝋などで作ったこの洗剤で羊毛や絹などの汚れを落としながらハリ、コシを与え、繊維をトリートメント仕上げする。家庭ではできないプロの技術であり、ブランドの価値を高めていくねらいだ。
ハーフコートのフードの毛皮部分がクリーニング後の保管を経て変色した事例とその対策の紹介。事例品は長期間保管後に着用しようとして変色に気付いたことから、保管中の紫外線の影響が示唆された。紫外線は、そのエネルギーによって色素を分解、あるいは紫外線のエネルギーが周囲の酸素を活性化し色素を分解することで変色が生じる。そのため、長期保存の際に、直射日光や蛍光灯の光が当たる場所は避けるよう注意が必要。
春を迎え、消費者の購買意欲に回復の兆しが出ている。博報堂生活総合研究所が発表した3月の消費意欲指数は46.9点と、前年同月比で1ポイント上がった。衣替えや旅行などの季節消費に前向きな消費者が増えている。調査は2月上旬、3大都市圏に在住する20～69歳の男女計1500人にインターネットで尋ねた。同指数は「消費意欲が最高に高まった状態を100」としている。3月は男性の同指数が前年同月比0.2ポイント低い43.8と横ばい圏だった一方、女性は2.2ポイント高い50と消費者意欲の高まりが顕著だった。
買い取り専門店を運営するエコリングはボロボロに使い古した衣類もゴミ袋1つ、100円で買い取る。中身は古着や資源の業者に転売するほか、海外へ輸出して再び価値を磨き出す。「捨てる罪悪感」を減らせる点が集客につながり、併せてブランド品(売り上げの9割を占める)の持ち込みも増える好循環を生み出している。
最高級和紙の原料となる茨城県大子町産のクワ科の植物コウゾが、農家の高齢化などで生産減少の危機に直面している。2014年にユネスコの無形文化遺産に登録された「本美濃紙」は大子町産のコウゾを使用するとの内規がある。本美濃紙保存会は深刻な事態と捉えて助成金の支出することなどを決めた。町も生産者らによる保存会を設立し、後継者確保につなげようとブランド化に乗り出した。
10年ほど前に化粧品や衣類などに使われて脚光を浴びたナノ技術。10億分の1ｍという微小単位にすることで、元の物質と化学組成が同じでも表面積が大きくより大きな化学反応性、生物学的反応性を持つと言われる。また、粒子が小さいため生物内に入りやすく、個々の細胞や器官に吸収されやすい。微小であるというナノ物質の特徴が健康や環境への懸念を生み出している。ナノ物質を管理し、健康や環境への懸念を払しょくする必要がある。
愛知県今治市の「イケウチオーガニック」は最大限の安全と最小限の環境負荷を目指し、工場やオフィスで使う電力は間接的に風力でまかない、農薬や化学肥料を使わずに栽培されたオーガニックコットンで織る。「環境に配慮しているからと言って消費者に我慢を求めたくない」と吸水性や風合い、色にもこだわっている。これからはタオルのメンテナンス事業に取り組む予定。
米衣料品大手のラルフローレンは4日、高級店が並ぶマンハッタンの「五番街」にある旗艦店を15日で閉店すると発表した。価格が高めの衣料品が多い同社は最近、安価なファストファションに押されて業績不振が続いている。今後はインターネット販売に軸足を移して立て直しを目指す。
奈良県は4月から、訪問販売お断りのはり紙を無視した訪問勧誘を、県消費生活条例で禁止する「不当な取引行為」に指定した。指定告示を改正し、「はり紙による表示」が勧誘を拒絶する意思に当たることを明記した。罰則はないが、奈良県では訪販お断りステッカーを貼った家庭を訪問した場合は、条例違反に当たることになる。違反し勧告に従わない場合は公表の対象になる。条例の指定告示で法令自体に具体的に明記したのは、都道府県では初めて。
民法が定める企業や消費者の契約に関するルールが明治時代の制定以来、約120年ぶりに大改正される。債権関係規定(債権法)を見直すもので、改正案が衆院本会議で可決した。背景にはインターネット取引の普及や長引く低金利など時代の変化がある。消費者保護にも軸足を置いた改正となっている。主な改正点は法定利率の引き下げ、連帯保証の厳格化、敷金返還の明記、である。
イタリア北部の山岳地帯ボルツァーノに南チロル消費者センターの本部がある。主な町村に支所もあるが、小さな村ではキャンピングカーに経験豊富な相談員が二人一組で乗り込む「移動消費者センター」が活躍する。車内で相談を受けた相談員は、その場で情報提供･助言等の初期対応を行い、専門的対応を要する場合は本部や支所での専門相談につなげる。相談は通信、住居･エネルギー、保険、銀行関連が多い。1カ所での滞在は2時間だが簡易テストも行う。
消費者庁は契約や支払いの仕組みなどを解説する高校生向けの教材を公表した。成人年齢を18歳に引き下げる民法改正の動きが本格化する中、授業で活用してもらい、契約をめぐるトラブル回避につなげたい考えだ。イラストを多用し、架空請求への対処、クレジットカードの利用法なども盛り込んだ。教材は同庁のウェブサイトでもダウンロードできる。
スウェーデン発の衣料世界大手、ヘネス＆マウリッツ(H&M)は、サステナブル(持続可能)をうたうコレクションの新商品を発売した。今年はドレスなどの生地の原料に海洋投棄されたプラスチックを使い、子供向け商品も投入。担当責任者のヘレナ･ヘルメルソン氏は「世界で環境への意識は高まっている」と話し、今後も拡大する方針を示した。
海外でも有名な有田焼(佐賀県)、徳川幕府に献上されて「献上柄」と呼ばれた博多織(福岡県)。九州は伝統工芸の宝庫だが、出荷額減少や担い手不足といった課題を抱える。そんな中、福岡市の九州産業大が学生らのセンスやデジタル技術を活用し活性化に向けた研究と支援に取り組んでいる。博多織のめがねケース、久留米織のポンチョ、カラフルな博多人形。福岡市のファッションビルに今春、地元の工芸をアレンジした商品が並んだ。
イオンは、機能性が伝わりやすいパッケージに切り替えた。パッケージの表現は、従来のように「消臭･防臭」とするのではなく、「男の気になるニオイをおさえる」と具体的にした。
帝人は、企業や自治体向けの睡眠力向上プログラムの企業内実証を開始した。先進的な「健康経営」で知られているフジクラ(東京都江東区)とのコラボレートによるもので、実証には帝人が開発した「SleepStyles睡眠力向上プログラム」を用いる。社員の健康管理を経営的な視点で戦略的に実践する「健康経営」を支援することを目的としたプログラムである。社員が抱える睡眠の課題を、それぞれのタイプに合わせたアプローチで効果的に解消へと導くことで医療費の削減や生産性向上などに貢献する。
ハイドロ銀チタンは、光がなくても、花粉、ハウスダスト、カビ、汗、臭いのもととなる不衛生タンパク質に作用し、水や二酸化炭素に分解する。
オーダースーツの花菱縫製(さいたま市)はスーツのバリアフリー対応を進める。車いすでの着用を前提としたデザインと機能性を追求し高齢者や障害者が着やすいスーツを発売するほか、目の不自由な人への対応も取り入れる。加齢により足腰が弱くなった人などのライフスタイルに合わせ需要を開拓する。
タキヒヨーは、オリジナルの制菌加工「ピュアコート」をオプション販売する。ピュアコートは、生地や糸の洗い加工時に薬剤を混ぜることで、臭いの元になるモラクセラ菌や黄色ブドウ球菌などの細菌の増殖を抑える効果がある。抗菌試験での菌減少率は、99.9％との結果が出ている。
クラボウはこのほど、熱中症リスク管理システムと、そのためのスマート衣料「スマートフィット」の開発を大阪大学、信州大学、日本気象協会、ユニオンツールと共同で開始すると発表した。スマートフィットで収集した作業者の心拍数や衣服内温度、加速度センサーによる運動状態などのデータをIoTプラットフォームによりリアルタイムにクラウドで共有し、日本気象協会が提供する気象データなどと合わせて熱中症リスク算出のための新指標によるアルゴリズム解析を行う。
青山商事の全額出資子会社青山キャピタルは、ダイキン工業の技術開発拠点であるテクノロジー･イノベーションセンター(TIC)、ソフトバンク･テクノロジー(SBT)と共同で、職種や職場環境と人が感じるストレスの関係性などに関する実証実験プロジェクトを2017年7月より開始する。クリップ状のIoTデバイスをベルトに装着、多様な職場で働くモニターの身体活動情報、心拍情報、ストレス度、睡眠情報などの生体情報をリアルタイムに計測する。
p228～234 ジョギングする人体を対象として、運動中の衣服圧変化をシミュレーションする手法を開発した。この成果はスマートウェアの開発に応用され、心電計測の適切なセンサー位置の推定が可能になった。また、型紙を修正することによって、センサーの付着状況を改善することが可能になった。
p238～241 ダブルラッセルによる2層構造にすることによって、動く部分のメッシュが開き通気性が高まり、筋肉運動により衣服内に溜まった熱を逃がす。同時に、裏の組織が見えるようになり、視覚効果が高まる。
繊維専門商社の遠山産業(名古屋市昭和区)は、スギの間伐材で高級割り箸を製造する磐城高箸(福島県いわき市)と共同で不良品の割り箸をチップにして中材にした「眠り杉枕」を開発し、3月からインターネットで販売している。枕の特徴は、スギの香り成分セドロールが安眠効果をもたらし、チップ同士が擦れることで表面が削れて香りが長続きするという。福島県いわき産のスギを使用し、柔らかさと吸水性もある。
ワコールグループの物流会社、ワコール流通は労働力不足への対応、構内作業の軽減などを目的に省力化投資やAI(人工知能)の活用による業務平準化などを進める。部署ごとに異なる物流量や労働時間対策として、AIを活用しながら部門別、品種別、個人能力別などのデータを基に最適な人員配置を作成。実現すれば3～5%の無駄が省けると予想する。
羽毛の製造メーカーで構成されている日本羽毛製品協同組合は、中国産羽毛をフランス産と偽造され日本へ輸入されている対策として、羽毛製品のトレーサビリティ(履歴管理)強化のため、「羽毛原料の産地表示に必要なトレーサビリティ確認書類」「羽毛製品に用いる原料用語と定義」を小冊子にまとめた。また、第三者検査機関での定期監査等の対策により、信頼性の高いサプライチェーン構築を目指す。
日本縫製機械工業会のセミナーの小林経済産業省情報経済課課長補佐の講演で、｢インターネットの普及を背景に、AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)、BD(ビッグデータ)技術の進展が産業構造を大きく変化させていく。これらはあくまでツールであり、まず企業自らが何をしたいのか明確にすることが大事｣と説明している。
FBプロフェッショナルへの道の業界構造、川上編で、繊維産地とテキスタイルの流通について解説している。産地は生地になるまで加工するプロセスを担っているが、テキスタイルのトレンドの生まれ方を見ている。
雑誌の女性読者のトレンドが変わってきた。出版各社が電子書籍に注力するのに対し、宝島社は紙媒体の発行にこだわっている。16年下半期にファッション雑誌部数ランキングで、上位5誌のうち宝島社が4誌を占め、ファッション雑誌全体では15年同期比35％増となった。最先端のファッションや化粧よりも、住まいや暮らし方を重視。｢暮らし系｣女子とネーミング、新たなジャンルを開拓。
16年4月に女性活躍推進法が施行されて、もうじき1年。もともと女性が多く働くFB業界でも、活用･登用の両面で様々な努力が続いている。ただ、「営業職はハードルが高い」という声の上がる地域もある。総合職で採用しても、実際は内勤配属がほとんどの企業は多い。名古屋･岐阜のFB企業を中心に、女性営業活用の知恵を追った。
(一社)日本衣料管理協会の大谷芳男が、TESとTAを通じて繊維業界の人材育成を支援する協会の活動を紹介。
ファッション専門学校のエスモードジャポンはフランスの高等教育機関と提携し、2018年度から大学の学士号相当の学位を取得するようにする。新設予定の4年生プログラムが対象。
①6月19･20日②東京理科大学 森戸記念館③界面活性剤の種類と特製 可溶化とマイクロエマルション コロイド粒子の凝集と分散 他④日本油化学会 TEL 03-3271-7463
①7月8日 ②葦手第2ビル(東京都港区虎ノ門)③講演会 最近の繊維製品のクレーム事例 PART2 ④JTCC((一社)日本繊維技術士センター)関東支部 jtcc- kt@nifty.com
①7月20日(木)15:00～17:00②ボーケン東京本部ビル4Fセミナールーム③顔料プリントに関わる顔料やバインダーなどの助剤の基礎知識や応用知識、よくある事故事例などについて、顔料･助剤メーカーである大日精化工業㈱講師が解説④ボーケン品質評価機構 TEL 03-5669-1403 http://www.boken.or.jp
①7月21日(京都)7月28日(東京)②京都会場：キャンパスプラザ京都 東京会場：日本女子大学 新泉山館③「選ばれるブランドや店舗とは」をキーワードとし、理論･実践において市場、業界や研究の最前線で活躍している方を講師とした講演会。④日本繊維製品消費科学会 TEL 06-6358-1441
①7月21日②大阪科学技術センタービル③抗微生物試験のISO国際標準化の歴史と抗微生物制御の考え方、抗ウイルス加工繊維製品のマーク制度とその運用について 他④日本繊維機械学会 TEL 06-6443-4691
発行：一般社団法人日本衣料管理協会 会長：小林茂雄／発行人：大谷芳男