〔概要〕
今回の勉強会では、衣料品や雑貨の品質管理について、事例や実際の製造現場の状況を含めてお話していただきました。
異物混入を防止するための工場内で針や備品の管理方法、最終製品の検品時にX線検査装置を導入していることなど、具体的に説明していただき、特に、「日本特有の管理の難しさを現地の方に理解していただくことが大事」「品質改善は品質管理部門だけがするものではなく、社員の理解が必要」というお話が大変参考になりました。
生産現場が中国や東南アジアに移り、最近は現場を見る機会が少なくなっているので、現場を知るとても有意義な勉強会でした。
〔概要〕
TES会事務局の田中敏夫氏をお招きし、勉強会を開催いたしました。講義は染料の化学構造の説明から始まり、有害な染料は「職業病」を誘発したため、現在は製造中止となっている事や有害な化学物質は既に様々な法律で厳しく取り締まられている旨などを化学物質についての豆知識を交えつつお話しいただきました。田中氏が一番危惧していたのは「アゾ染料は発癌性があるから、使ってはいけない」という誤解される事であり、「発癌性のある特定アミンを生成する一部の染料を使用してはいけない」と正しく認識して頂きたいと仰っておりました。
最近、何かと話題に上がることの多い「アゾ染料」についての知識が多方面にわたって聴くことが出来ましたので、大変有意義な勉強会となりました。
〔概要〕
スポーツ・インナーウェアに求められる機能と、それらに求められる機能を持つ素材の特性や他の素材との違いについてお話頂きました。多くの質問に対して丁寧にお答え頂き、性能素材等において理解を深める事ができました。
〔概要〕
朧染タオルの技法が社名に由来という、三重県津市にあるおぼろタオル株式会社に伺いました。横糸だけに染められた朧染めタオルは、おぼろげな色合いながらも水につけるとハッキリとした色合いになる特徴を持っている事を知りました。タオルの製造工程の全てを見学した中で、顔料を乾燥させたばかりのタオルに触れる機会があり、その柔らかさには驚きました。
同じく伺った三重県の多気郡にある河田フェザー株式会社では羽毛の最盛期ともあり、工場内全ての機械が稼働している中での見学となりました。原料からの精毛工程を経て製品となっていく機械と羽毛の流れがとてもよくわかりました。見学後には羽毛とそれらを取り巻く環境と品質において多くのお話をして頂き、更に知識を深める事ができました。
〔概要〕
トレンド素材として注目の『毛皮』についてお話いただきました。
毛の構造や成長の仕方、毛皮の加工方法、トラブル事例などをボリュームたっぷりの資料と大量のサンプルで風合いを確認しながらの講習会は、時間が足りなくなるほど充実したものでした。
毛皮がファッション素材として比較的購入しやすい価格帯の商品に多く使われるようになってきているので、毛皮の特性を理解しつつおしゃれを楽しみたいと思いました。
〔概要〕
日本で唯一の原毛からの一貫工場を運営されている深喜毛織株式会社に伺いました。風力発電や太陽光発電システム等を取り入れ、環境にも非常に配慮された工場でもあります。
紡績、織布、染色整理の工程を見学しましたが、特に原料から紡毛糸になるまで工程や、チーゼルによる起毛の工程では、参加者は驚きながらも大変興味深くその工程に見入っていました。また資料室ではカシミヤ山羊の剥製に実際に触れ、参加者からは思わず「可愛い」との声が上がる場面も。
質疑応答の際に、環境変化によってカシミヤの繊維の太さも変化しているというお話を伺い、改めて地球温暖化の深刻さも実感し、とても楽しく有意義な見学会となりました。
〔概要〕
髙島屋品質管理室で受けた法律に関わらないクレーム事例を基に、実際の商品の不具合や、お客様都合によるものなど様々なケースをとてもわかりやすく説明していただきました。
特にアパレルメーカーではバッグや靴、ベルトなどの小物のシェアが増えており、それに伴いクレームも増加傾向にあるので興味深くお話を聞くことができました。
また、薬事法・食品衛生法・景品表示法について、認可の種類、不適正な表現や文言、また表示可能である内容などを具体例を織り交ぜながらお話しいただき、普段何気なく使っている言葉や、聞きなれている表現にもこんなにふてきなものがあるのか?と驚きました。
あらためて法律に関わる表現や表示の難しさを知ることができ、とても有意義な勉強会となりました。