〔内 容〕
今回ははじめに、実際に家庭用洗剤を用いて、汚れがどのように除去されるのかを
参加者自身で実験し、自分の目で見るということをしました。
実際にやってみて洗剤の持つ作用を体験する、というのはとても興味深いものでした。
近年、環境に対する配慮や節水などへの意識の高まり、家庭用洗濯機の変化などもあり、
洗剤の性能や機能も向上してきているようです。
普段何気なく使用していますが、講師の説明によれば汚れの分解力、すすぎの回数、
あるいは柔軟成分などの付加価値のある洗剤など、進化していることがわかりました。
また、洗剤の種類(液体、粉末など)や配合されている機能成分の選び方や使い方など、
非常に実用性のある情報を説明いただき有意義な勉強会でした。
〔内 容〕
今回の勉強会は、商品や素材の品質や取扱いに関するテーマではなく、似合うが分かるファッション理論『骨格スタイル』について学ぶため、一般財団法人 骨格スタイル協会 代表理事 師岡 朋子 氏にご登壇いただきました。
『骨格スタイル』は、一人ひとりの筋肉や脂肪、関節の発達など生まれ持った骨格構造により似合うファッションの素材や形が異なると言うファッション理論です。
手の関節の大きさ、厚み、質感を参加者同士で確認、互いの違いに驚きの声が出ました。また、自分の身体の骨格や立体感の特徴と向き合い、シンプル・ベーシックが似合う〔ストレート〕、ソフト・ボディコンシャスが似合う〔ウェーブ〕、ラフ・カジュアルが似合う〔ナチュラル〕に自己分析しました。
その後の似合う素材やデザインでは自分の似合うもの、似合わないものの説明がひとつひとつ腑に落ち、今後、自身の服選びだけでなく、接客の際にも大きな武器となる勉強会でした。
〔内 容〕
はじめに靴及び靴材料に関する専門試験機関である東京都皮革技術皮革センター台東支所で、業務内容及び主な試験方法について講義を受けました。試験に関して、持ち込まれる試料は年間数千足であり、婦人靴が多く、中でもハイヒールが全体の6割を占めるということでした。
その後、紳士靴を縫製している松崎製甲に伺いました。現在、製甲はほとんど海外で行っているということです。直線縫いがほとんどない甲を縫い合わす技術は熟練した工員さんでないとできなく、靴業界では、高齢化が進んでいるとのことです。
松崎製甲見学の後に、松崎製甲さんのように甲材を縫い合わせた後に中材(中底、中敷)を裁断、縫い合わせる工場の川島商店を見学しました。
パナマシューズは、靴製造が分業で行うことが多いなか、製甲を除く、全ての工程を一貫体制
で行う婦人靴メーカーであり、全ての工程を丁寧に説明していただきながら見学しました。
日本の靴産地の中心として発展してきたこの地域は、90年代以降、低落化、高齢化が進ん
でいるということでしたが、時代に対応していかれるように日々模索しているということが
印象的でした。半日ではありましたが非常にわかりやすく大変勉強になり、充実した時間
を過ごすことが出来ました。
見学をアテンドしてくださったシューフィル 城様、ご協力くださったと東京都皮革技術センター台東支所様、(有)松崎製甲店様、(有)川島商店様、㈱パナマシューズ様には、改めてこの場を借りてお礼を申し上げます。
〔内 容〕
創業105年の歴史を持ち、外交営業を主として行っているクリーニング店の見学会を実施。受付からランドリー、ドライクリーニング、仕上げ、しみ抜きとすべての工程を丁寧にご説明いただき、特にドライクリーニング工程では希少となっているフッ素系溶剤(フロン)の特性や、水洗い工程においてもマッキントッシュの水洗い実演など、通常ではなかなか見ることができない部分まで見せていただき、独自性をもったクリーニング店の現状を確認できる貴重な機会となりました。
〔内 容〕
シミと汚れの違いについてやシミの構造等、基本的な内容をわかりやすい例えや実演を交えて講義していただきました。
シミ抜きには①油②タンパク質③タンニン質④不溶性⑤色素の順番を守って落としていけば基本的には落ちないシミは無いというのが先生のモットーです。
例えば「コーヒーが付いた」、と言っても砂糖やミルクが入っているかも知れず、ミルクのタンパク質を除去する為に水性アルカリ処理を先に行った場合はシミが除去できるのに、コーヒーのタンニン質を先に除去しようとアルカリ処理をせずにシミ抜き処理を行うと、シミは落ちないという事を機械を使って実演して見せていただきました。
日々の生活でも活用できるシミ抜き方法等もわかりやすく教えていただき、とても有意義な勉強会となりました。
〔内 容〕
はじめに、代表的な毛繊維である羊毛の品種改良や分類、産地や構造などの基礎的な知識から羊毛の特性ともいえる撥水性や吸湿性、熱特性などを他の天然繊維や化学繊維との比較のもとにご説明いただきました。
さらに、羊毛を含めた様々な獣毛繊維の現物資料を用意していただけたので、それらを実際に触らせていただきながら、カシミヤやアルパカ、アンゴラ等の特徴や獣毛の採取方法などをお伝えいただきました。
日常的に目にする機会の多いウールやカシミヤの特性や質感などを改めて学ぶことが出来たのに加え、あまり目にしたことのない多様な獣毛繊維の特性や質感などを現物資料のもとに学ぶ事が出来たので、強く印象に残る勉強会であったと思います。
〔内 容〕
ハンカチのプリント加工生産量では国内トップクラスの松尾捺染㈱へ伺い、ロータリースクリーンプリント、フラットスクリーンプリント、デジタルプリントの3種類のプリント工程を見学させて頂きました。
ロータリースクリーンは生産性が高いがリピート幅が決まっているのに対し、フラットスクリーンの型のサイズが豊富な同社では、自由なリピートが可能とのこと。また、生地の地の目を歪みなくプリントできるのは、高い技術力をもっているからこそということが現場を拝見してよく分かりました。
また、カラフルな柄が表現できるデジタルプリントにも染料の固着・発色のためにスチーミングと余分な染料を洗い流すソーピングが必要なことを知ることができました。
日本のプリント産地による得意な分野の違いや参加者が持参した事例を詳しく解説して頂き、大変充実した見学会になりました。
〔内 容〕
アパレルマーケットの現状は、1992年から見ると半減しており、既存型小売の売上高は低迷している。世界の衣料専門店SPAは増収が見られ、その範疇のファーストファッション(FF)は、2009年より日本に定着し銀座などに多くの店が並んだ。
その各社はビジネスモデルが異なっている (表を見ながらわかり易い説明をいただいた) 。 そのマーケットの縮小の要因のひとつにファッションのカジュアル化があるが、その結果として家庭洗濯の比率が高くなっている。よって、クリーニングマーケットも、規模の縮小が見られる。
今後、ネット通販でファッションの購入を楽しむ傾向が見られ、衣類だけではなく、靴、雑貨等も加わっていく。
また、2020年には東京オリンピックがあり、市場の拡大を狙って、日本のファッションを世界に発信する機会を活かす必要があろう。
〔内 容〕
2015年12月に制定・公示がきまった〔JIS L 4129 子ども用衣料の安全性-子ども用衣料に附属するひもの要求事項(案)〕について、勉強会を行いました。
このJIS規格について、着手・作成に至るまでの背景や経緯、また、規格の概要についてご説明いただき、実際のデザイン変更例もご紹介頂きました。
ひもや装飾はデザインのポイントとなるため、勉強会終了後も具体的なデザイン例を提示しての質問等が寄せられ、充実した勉強会となりました。
〔内 容〕
東京・日本橋の再開発にともない大阪市天王寺区に移設されているボタンの博物館・バックルの博物館を見学させて頂きました。
種類別、年代別に展示されたボタン、バックルの精巧さや美しさに見とれていたら、瞬く間に2時間が過ぎました。また、それぞれの時代の流行だけでなく、世界情勢がボタンやバックルに反映されていることが分かり、また、元々は男性の服装を装飾するためだっととの解説に驚きの声が上がりました。
その後、現在流通しているボタンの素材や物性について、品質管理の方からご説明頂き、復習用に素材別のボタンをサンプルとして頂戴しました。
「もっとゆっくり見学したい」「また見学に来たい」との感想も出て、大変有意義な見学会・勉強会となりました。
パナソニック(株) アプライアンス社 ランドリー・クリーナー事業部 藤井裕幸氏
〔内 容〕
様々な機能が搭載された洗濯機が市場に出ている中で、洗濯機の最新技術動向(高温洗濯・洗濯漕の自動洗浄について)や、洗濯機メーカー各社の特性(節水機能や乾燥方法、清潔機能等)を比較しながら分かり易くご説明していただきました。
またお客様の洗濯に関する使用実態について液体洗剤が主流となっている事や毎日お洗濯をされる方が全体の4割にあたる点など、いつもと異なる視点からの消費者動向の情報をお話しいただくことでお洗濯に関する情報の幅が大いに広がりました。
〔集い幹事より〕
今回の開催は、土曜日で午前中に講演していただき、その後ランチをしながら懇親会を行いました。講師の方も出席していただき勉強会でお聞きできなかったことなどざっくばらんに伺え、参加者同士の懇親も深まり、和やかな時間がもてました。今後もこの様な会を考えていきたいと思っています。
花王株式会社 生活者コミュニケーションセンター 持齋 康弘氏
〔内 容〕
まとめ洗いやつめこみ洗い、環境に対する意識等、近年の洗濯事情の変化を受け、洗濯用洗剤も日々進化を続けており、すすぎ1回を謳うもの、柔軟剤入り洗剤、除菌、抗菌を謳うものが研究、開発されています。
今回は衣類に付着する汚れの分類、洗剤選び4つのポイント(液性、蛍光増白剤、酵素、漂白剤)、洗剤の進化、除菌と抗菌についてわかりやすく説明していただきました。
また、界面活性剤の働きをラー油、毛糸と台所洗剤という身近なものを使った簡単な実験で体験する事もでき、とても有意義な勉強会となりました。